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この本、単行本の時と新書版で出た時に読んでいる(文庫になった時はあんまり間が空いていなかったので読んでない)。今回”アップデート版”ということでまた改めて読んでみた。毎回学ぶところがある。けっこう自分にとって立ち返る原点のような本なんだと思う。基本的に原文は変更なく例なども最新の状況を反映してはいないが、訳注でその後どうなったかをいくつか書いてくれている。事例の現在の状況について調べながら読んでみるも面白いのでは。
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「デザイン思考」を一気に世に認知させた書籍。デザイン思考とは、あらゆる問題解決にデザイナーが培ってきた思考方法を取り入れるアプローチのことである。その思考方法は「人間中心」「プロトタイプから始める」など多数あるが、詳細は本文を読んで欲しい。具体的な例が豊富で説得力がある(日本の例も多く登場する)。デザイン思考の適用範囲は、抽象的な課題までも含むあらゆる問題であり、それゆえ、デザイン思考はデザイナーやエンジニアのみならず経営者層や政治家までもが身につけるべきものであると筆者は主張する。その通りだと思う。
Posted by ブクログ
「どのようにデザイン思考を実践するか」というノウハウを求めているならば、この書籍は適切ではない。
具体的なプロセスであったり、始め方を紹介するようなものではないからだ。
本書にはデザイン思考がもつ本質〈目の前の課題をより大きな文脈で捉え、反復的に試行していくこと〉と、いくつかの成功事例、そしてここ10年の大きなうねりに対しての考察が書かれている。
度々指摘されていることだが、デザイン思考はソフトウェア開発における「アジャイル開発」といくつかの共通項がある。
顧客との対話を重視する、反復的に少しづつ進める、本当に必要なものを探求するといった価値観だ。
そのため意外とソフトウェアエンジニアにとって馴染みやすい概念かもしれない。
繰り返すようだが、こうやってデザイン思考を始めよう、という教本のようなものではない。いくつかの事例の中から浮かび上がる本質を掴み、その思考様式を自分の中に落とし込んでいくという向き合い方がよいのではないだろうか。
Posted by ブクログ
「デザイン思考」とは何かを、その世界の第一人者である著者、ティム・ブラウンが説明した本。
デザイン思考の概念や歴史に関する説明がメインで、具体的な方法論等が書かれた本ではないが、情報技術の発達により社会が急激に変化し、問題がより複雑化している現代において、取り入れるべき考え方だなーと思った。
プロジェクトを推進する時には、現場での洞察から着想を得て、すぐにプロトタイプの作成に取り掛かり、テストを行いながらフィードバックを受け改良を重ねていくというアプローチは、場合によってはとても有効だと感じた。
生活や仕事にこのプロセスを全て導入するのはハードルが高いかもしれないが、「簡単なプロトタイプをすぐに作成し、関係者とイメージを共有する」のはすぐに実践できそう。
(P.292)人生をプロトタイプと考える
“実験を行い、発見をし、視点を変えることに喜びを見出す。一瞬の経験であれ、物を生み出す喜びを感じよう。報酬は、世界の消費活動や金銭ではなく、創造の繰り返しあると考えよう。”
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あくまで人間中心であること。
ある製品であれば、その製品を購入し、使用した人にどんな影響を与える事ができるか。
それらを考えること。
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2020.05.07に読み終わりました。
同僚の方のお勧めで読み始めたのですが、「デザイン思考」について多くの具体例をまじえながら記述されています。
現在の職種がデザイナーに関係なくとも重要な考え方が書かれており、大変参考になります。
まずはニーズ探しです。
ニーズを「洞察」「観察」「共感」の観点から明らかにし、需要に変えていくこと。人間を中心として考えることがポイントです。
次にアイデア。
良いアイデアを生むための収束と発散の関係。あと考え方。
そして実際どのように使うのか例が詳しく書かれており、なるほどと感じることも多くありました。
しかし実際に行動に移していくためには一人では難しいように感じました。
デザイン思考は個人ではなくチームで行うことで大きく貢献できていくものです。そういう前提です。
更に広い人的ネットワーク、多くのお金やアイデア、その行動を温かく見守ってくれる周りなどが必要になります。
おそらく中小より大企業がイノベーションを起こしやすいのは事実ですが、普段の生活の中でもデザイン思考は扱えるものなのでまずは小さなことからでもやってみるべきです。
本書の通り、至るところに機会は転がっているはずです。
少し例えがよく分からない事があり、それどう関係するの?と疑問が浮かんでしまう場面もありますが、それは私の頭の柔軟性が足りないからなのでしょう。
普段から洞察や観察を駆使して鍛え上げていく必要がありそうです。
アイデアの出し方の工夫や、様々な観点から見ることの大切さなどが本書には書かれていますのでぜひ参考にしてください。
Posted by ブクログ
デザイン思考の教科書。顧客のペインポイントをどう解決するか、から考える、というお話。ただ、抽象的だし長いです。もう少しスッキリかけそうな気もします。もう少ししたら読み返すことにします。
Posted by ブクログ
デザイン思考の豊富な事例に触れることができたのは有益だったが、各事例においてデザイン思考がどのように役立ったのか、デザイン思考の方法論はどのようなものなのかについての説明が薄かったのは残念。
デザイン思考の趣旨としては、従来型の論理的思考によらない、観察、実験、ストーリーを重視する方法論だと理解。プロダクトやサービス開発への活用が主だと思うが、行政サービスの設計にも使えるのだと思う。この辺りは他の書籍で勉強したい。
Posted by ブクログ
先輩からなんとなく聞いていた本がaudibleにあったので試読がてら購入し拝聴。
流し聞きではあったが、単なる見てくれのデザインとはかけ離れた、そもそもの価値の創造・設計についてのデザインの意義深さを改めて感じさせられた。博報堂のクールビズの事例など身近な例もあり具体的に想像できた。
内容が盛り沢山だったので、2週目も聴いている。
Posted by ブクログ
今まで読んだ本の中でも読みにくさは群を抜いていた。
ただ、言いたいことは割と明確で、今までの一方的とも言える先進的なデザインを設計することだけではなく、人間を軸にしたアプローチにしていきましょうということだった。
創造力と想像力が重なり合った部分に良いものが生まれるといったところでしょうか。
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デザイン思考とは。
抽象的な表現が多く、新入社員の私ではあまり実感がわかなかった。
ただし、共感にフォーカスを置いたりすることや
なぜ?の問いを活用するなど、ビジネスにおいて重要なことが多く記されていたので、社会人としての経験を積んでから、改めて読もうと思った。
Posted by ブクログ
「デザイン思考」の原典と言えばこれ。イノベーションの文脈で引用されることも多いので読んでおいて損はない。
この本が革新的であるのは「時」をデザインに盛り込んだところにある。「物語」も時の芸術であるがデザイン思考(シンキング)という名前の通りデザインすることではなくデザイナーの様に考えるというところも「時」を扱っているということもあり二重構造になっている。
デザイナーとは新しい視点を提供し続ける存在なのだから、デザイン思考という枠にとらわれることなく新しい発見をしていきたい。
Posted by ブクログ
「デザイン思考」といえば、まずはこれを読むべきなのかもしれないと思いつつ、なんだか読みにくい感じがあった。今回、「アップデート版」がでたのを機に読んでみた。
う〜ん、やっぱ読みにくい感じはあるな。
事例はたくさんあるが、もう少し詳しく説明してほしい感じが残って、具体的というよりやや抽象的なコンセプトを読んでいる感じになってしまう。
とはいえ、何冊か、デザイン思考の具体的なツールの本は読んでいたので、なんとなくわからなくはない。
この本のよいところは、デザイン思考やり方がどんなものかがわかるというより、その姿勢というか、思考の方向性をしかっりと伝えようとしていることかな?
つまり、デザイン思考といっても決まった代表ツールがあるわけではなく、思考のあり方を変えるものということなんだろうな。
思考のあり方の一番大事なポイントは「人間中心」ということなのかな?
そこを原点に、個々の製品やサービスのデザインを考えるということに限定せず、より大きなシステムのなかでの顧客経験というか、人間の経験をデザインし直していくこと。
いろいろなデザインの行き着く大きなシステムは、持続可能な社会ということになるわけで、それを人間を中心に置くことで具体的にシステムを変革していこうというチャレンジ。
これはある意味、システム思考とも相性がよさそうだし、学習する組織などとの親和性も高い感じもする。
というわけで、デザイン思考の位置付けみたいなのがよくわかったのは、大きな収穫なのだが、やはりもうちょっと具体的なhow toも欲しかった気もして、個人的な満足度としては普通かな?
きっといい本なんだとは思うのだが。。。。