【感想・ネタバレ】隠れたる事実 明治裏面史のレビュー

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Posted by ブクログ

著者が話している場面等に出くわしたことも無ければ、録音を聞いたのでもないのに拘らず、「声音が聞こえて来るような、“語り”のような文章」に少し引き込まれながら本の頁を繰った。
「裏面史」と題名に在る。取上げられているのは、江戸開城に至った幕府の最期に関する辺りから、かの山縣有朋が関与したという<山城屋事件>、相次いだ要人暗殺、遣欧使節の際の政府を巡る事柄、征韓論関係の政争、台湾出兵、佐賀の乱、萩の乱等、「事件の裏側」という内容ばかりだ。なるほど「裏面史」である。
或る程度知られているような、存外に知られていないような事柄、事件の当事者になった人達の履歴や伝えられる人柄が活き活きと語られていた。本当に「講談を読む」という感覚だったかもしれない。
著者は1867(慶応3)年生まれであるそうだ。自身が生きた時代、扱おうとする話題の関係者が存命である場合も少なくない中で情報を収集して練り上げた話しで、各々の話題がそれぞれに迫力が在ったと思う。
「偶々…」という具合で、興味深い作品に出会うことが出来て善かった…

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2019年11月16日

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