感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
途中でなんとなくの流れは読めたものの、最後の詰めまでは見抜けず、悔しかった。
竹田先生の存在だいぶミスリードすぎる。竹田先生のサイコパス感と、稔の死体の一部を持ち去る技術の医療関係者感が怪し過ぎた。
他の方の感想で、稔がブリーフを履いてる描写で違和感があったというのがあったが、ブリーフの存在が本当に記憶になかった。
雅子視点で出てくる息子は、全く関与していないのに疑われ続けてるんだと思ったけど、まさか父親の犯罪を追っていたとは…。ビデオカメラを部屋でコソコソ見てたり、庭の花壇に稔が埋めた袋が減っていたり、庭から戻ってくるところを雅子に見られていたり、しっかりと伏線が張ってあったところが気持ちいい。
最後のバーテンダーの話が3月3日と見せかけて2月3日の話というのだけ、何のためにそんなわかりづらいやり取りにしたのか分からなかったし、1ヶ月以上前のことを「2週間以上前」と敢えて言うことなんてないだろという感想。そこだけモヤっと感が残る。自分の中で理解し切れてない部分があるのか。
だまされた
最後の最後に、判明するトリックに驚き。
仕掛けを感じさせない展開で、素直に読み進めていたら
最後に、ドッキリを食らってしまった。
傑作
叙述トリックの代表として名高い作品。
今読んでもその作りの見事さは十分楽しめるが、実際の殺人事件をモチーフに書かれ、
その事件からそんなに時間の経っていないころに書かれているので、当時読んだ人たちには
また違った感想と驚きがあっただろうと思われる。
騙された
叙述トリック有と知って読んだけれど気づけなかった。
確かに違和感はあったけど、有り得る範囲に収まっていたと思う。
大学生がおじさん呼ばわりされるのも、
若い子が成人をおじさんおばさんと言っているのをテレビとかで見たことがあって、なんとなく納得してしまっていた。
息子はホントにいい子だったんだろうなと思うと悲しい。息子視点も読んでみたかった。
読み終えた後、考えることが多い
たとえば結婚前から結婚後までずっと親と同居してると、そうではない家庭に比べて自分自身がずっと子供のままで、親となっても自覚が弱いってのは聞いたことがある。また、学校の先生ってのは、学生が学校を卒業したあとにすぐ学校で働くから、いわゆる学校外での社会経験が乏しいってのもたまに聞く。
もちろんどちらも背景によって大なり小なりあるんだろうけど。
読み終えたあとはそんなことばかり考えてしまいました。パっと終わるからなんか自分の感覚とすり合わせて補完したくなる。
匿名
叙述トリックの最高峰
恥ずかしながらミステリー初心者の私は、「叙述トリックって何?」という無知さでこの本を読んだ。
しかし最後の一行を読んで、叙述トリックとはこういうものか…と知らされた。
最後の一行で今までの内容全部がひっくり返って、「え!?なに!?どういうこと!?」と大パニックになった。
こんなに心臓がドキドキした小説は初めてだった。
言われてみれば違和感は所々にあったが、その違和感なんて些細なことと思うほどの、残酷で異常な描写に騙されていた。
Posted by ブクログ
犯人の心境や教授の犯罪心理学の話がおもしろく、主人公とかおるの関係性なども興味深かった。エログロとどんでん返しだけの小説と紹介されるのは勿体無い気がする。
もちろん叙述トリックもおもしろかったが、そっちが犯人なのか、というびっくり要素でそこまで本筋には影響しない気がした。ラストを読んだとき、息子が単なる母親の勘違いでプライベートを嗅ぎ回られた挙げ句殺された被害者であることにピンとこず、しばらく「?」だった。
死後も妹に好きな人をとられそうになっている敏子さんのことを思うと心が痛い。島田姉妹も父親の愛情差により、何らかのコンプレックスを抱えていると思われる。
かおると樋口のその後のことを望む声もありそうだが、樋口のためにはそれがいいのか、かおるはまた手に入れたら冷めてしまうのか?なんだか報われない話だと思った。
Posted by ブクログ
エピローグから始まる、このグロい小説。面白かった。叙述トリックがすごい。終盤でえっ?となり、最後でやられた。殺人犯もわかっているのに騙されるって、、、しばらく呆然となること間違いない。
Posted by ブクログ
前々から気になっていた作品
序盤からグロい描写が盛りだくさんです
そのなかで、なんか微妙な違和感が続いていきます。自分が思っている人物と、ここに書かれている人は別人なんじゃないのか?と。
ラストまで読み切った時に出た言葉は
「マジか…」
すごい作品でした
Posted by ブクログ
殺人犯蒲生稔。
息子が殺人犯ではないかと疑いを深めていく主婦雅子。
刑事を定年退職し、妻を乳がんで亡くし抜け殻のような日々を送る樋口。
3人の視点で物語は進んでいく。
稔は気に入った女子大生をホテルに誘い殺害、死姦してから、これこそ真実の愛である、女は男を一方的に受け入れ何も動かず声も発せず…。
それ以来、彼の思う真実の愛を実行するため、1ヶ月に一度のペースで女性を探し殺害していく。
殺害や死体を解体するときの描写がおぞましすぎて…文字なのに血の匂いやどろっとした血の感じが伝わってくるようで、読みながら何度か口をおさえた。
死体の一部を持ち去る事件が近年も起きたが、そういうことなのだろうか…と、邪推してしまった。
稔は何者なのか?ということについては、私は初見ですぐにわかってしまって…その視点で読めば違和感なく読めるし、他方でそれに気付かず稔=雅子の息子というミスリードに乗っかって読めば、そうとしか読めなくなる。騙し絵のような上手い叙述トリックだなぁと思う。
叙述トリックの最高峰!名作!と呼ばれているのも納得。
ただ、こういうのはどうしても真実に気付きやすいんだよな。だから「うわー!だまされた!」感が私にはなくて、それが残念でした。だまされたかった。
個人的に、稔がここまでの性的倒錯者になったきっかけがずっと気になっていた。
たまたま女子大生を殺害してしまって目覚めた…というわけではなく、幼い頃、両親の性交を目撃し、その後昼寝している母の股間を触ろうとしていたところ、父からぶっ飛ばされて罵倒された、という経験が根底にある様子。
昼寝して動かない母=動かない死体に興奮。ってこと?
そんなことあるんかいな…。
性的に倒錯したものを抱えていても、問題なく社会生活を送っていたり、外面は良かったり…という犯罪者もいる(小児性愛とかに多いイメージ)。稔も、ターゲット女性にスマートに近づいたり、職業からしても問題なく社会生活を送れてる人だったはずなんだけど、この本の稔からは社会性が全く伺えないんだよなぁ。
妻からもいないものと扱われてて、家族生活としてもうまくいってないし。
事件を隠そうという意図もあまり感じられなかった。
シリアルキラーと、真っ当な社会人としての外面とのギャップみたいなものも、もう少し欲しかったな。
Posted by ブクログ
オチを理解するのに30秒ばかりを要した。1)雅子が息子の部屋に見つかった8ミリビデオテープ、黒袋、終盤の夜中3時に出かけた人影などについてどう説明すればいいのだろう、2)稔の章における母親は、誰のことを指しているのか、などがいささか腑に落ちないところだった。
また、性欲の塊かと思うほどページが割かれ(或いは単に私がその鮮やかすぎる描写に気を取られたかもしれないが)、性倒錯者の心理により着目できればと思ったりした。
おいおいおい苦笑
この方はもう少し上質なストーリーテラーかと思っていました世。
やたらと屍姦だったり、性器切り取りだったりのグロい描写があるのは必然性があるなら良いとして、これが叙述トリックなんて叙述トリックに失礼!!
本当に失礼!!
率直な感想は「なんじゃこりゃ苦笑」でしたよ笑