【感想・ネタバレ】アンデッドガール・マーダーファルス 1のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

その世界では怪物が普通に認知されているだけではなく、架空の人物、シャーロック・ホームズや吸血鬼カーミラ、ドラキュラ、他の名だたる有名探偵や泥棒が存在している。
生首の不死の美少女は推理し鬼の半妖は戦う。カオスでファルスな物語。
鴉夜と津軽の会話が楽しい。
そして謎解きもシンプルでわかりやすい。次作も読みたい。

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2023年12月23日

Posted by ブクログ

面白かったーよ!

舞台設定は以前読んだ『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』と全く一緒
で19世紀後半のヨーロッパ
やっぱりこの頃の文学作品は半端ない

そして日本人がそれらの作品をオマージュした作品を描くとより緻密になるな〜と感じた次第
この作品のファンの人はぜひ『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』を読んでヨーロッパ人が書いた物語と日本人の書いた物語の違いを楽しんでほしい

で、やっぱり日本人のワタクシとしてこちらのほうが好みというか、慣れ親しんだ感じがするんだけど、ちょっとやっぱり軽い
もちろんこの軽さがこの作品の魅力のひとつでもあるわけなんだけど

そして今回のオマージュ作品は『ドラキュラ』と『フランケンシュタイン』
どっちも光文社古典新訳文庫シリーズにラインナップされてるんだよな〜
まぁどちらも昔読んだことはあるんだけど
再読したいな〜
でもどっちもけっこうボリュームあるんだよな〜

それにしても19世紀末のヨーロッパでの最高の敵役と言えばやっぱりあの人なのね
よっ!千両役者!

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2023年11月25日

匿名

購入済み

アニメからはいった

アニメがとても面白く、原作があると知って気がつけば購入していた。まだ途中までしか読んでないけどもう既に大好き。

#アガる #ドキドキハラハラ #カッコいい

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2023年09月20日

Posted by ブクログ

アニメを観て、世界観も設定も、これから登場するであろうキャラクターも、好みだったのですぐに読み始めました。
『師匠』の惹き付け方というか、引っ張り方が先に読んでおきたかった…ともなりましたが、活字と映像は別物。
原作小説も、アニメの構成もどちらもキャラクターの魅力を出させて上手いです。
サスペンスはライトな感じがありつつ、怪物ながらの理屈もしっくりきて、着地も納得。
そもそも笑劇、なんですよね。
続き楽しみ~



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2023年07月30日

Posted by ブクログ

怪奇趣味に特殊設定ミステリに格好いいバトル、面白い要素全部乗せ!な感じで読んでてすごく楽しかった!
アニメきっかけで読んだけど2巻以降も読もうー

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2023年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怪物が関わる事件を解決する話。
吸血鬼と改造人間が出てきておもしろかった。
最後に新たなキャラクターが出てきて、続きがさらに楽しみになった。

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2023年07月12日

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読むのが遅い私でも、読み終わるのに合計6時間くらいしかかからなかった。
それなのにしっかり頭に入ってる。
難しい言葉がほぼ無く、しっかりミステリ。
これは面白い。

「バトル」で「ミステリ」で「キャラクターが独特」。
まるで「見てよし、聞いてよし、触ってよし」の三拍子のように素晴らしいです。

テンポも良く、言葉遊びのような遊び心も面白く、難しい言葉もあまり使われていない。
これは好きですね。

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2023年07月08日

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まるで笑劇(ファルス)!
設定がそもそも面白いのに加えて、鴉夜と津軽の会話のテンポも傑作。
アニメ化ますます楽しみで仕方ないです!!

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2023年07月02日

Posted by ブクログ

十九世紀末のヨーロッパで、吸血鬼の夫人が杭で惨殺される事件が発生。その事件の解決に乗り出したのは、「鳥籠使い」と呼ばれる怪物専門の名探偵だった。怪物の論理を理解し、人外のものが起こした事件を人外のものが解き明かす。さまざまな道具立てにわくわくさせられ、少しコミカルなところも楽しいミステリです。
まずキャラ立ちが凄い。探偵・輪堂鴉夜と真打津軽のキャラだけでも抜群なのに、それ以外に他のフィクションで有名なキャラクターが登場したりするのがとても楽しいです。雰囲気としてはホラーに傾いても不思議じゃないのだけれど、軽妙な掛け合いが楽しくてとても明るい作品です。落語までやっちゃうとは、まさしく笑劇。そしてこんなにもコミカルなのだけれど、ミステリとしての謎解きはとことんシリアスな本格なのも良いですね。
さらにラストで登場する宿敵たちの顔ぶれがまた凄いったら。これは続きが楽しみです。

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2023年06月30日

Posted by ブクログ

さあさあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。これよりご覧にいれますは怪物専門の探偵なる御一行様の冒険譚なり!!

本作『アンデッドガール・マーダーファルス1(以下、アンファル)』の感想ですが、そもそも裏染天馬シリーズでドハマりした私にとって、青崎有吾さんが著者であるが故にハマらないわけがない(笑)

謎多き怪物の世界。それは日本のみならず海外(本作は欧州)でも語られていますが想作なのか実在していたのか、とても不思議に満ち溢れていますよね。
本作アンファルでは、吸血鬼と人造人間が不可思議な事件と共に題材として挙げられ、事件解決に3人?の人物が立ち向かうと言った流れになります。

その3人?ですが、これがまた痛快、愉快、んで爽快なボケ・ツッコミをしてくれるものだから、何を読んでいるのか分からなくなってきますよ(笑)

ってことで次回作もしっかり読ませて頂きますよ。マメムより、愛を込めて。

「なにが愛を込めてだ」

「ははははは」
「ふふふふふふ」

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

一言で言うと、好み。
ゴシック色満載で、そこに明治の混沌とした雰囲気まで携えて、鬼とか生首の美少女とかヴァンパイアとかフランケンシュタインとか、もう、ワクワクしかない。という本当にただの好みが詰まっていた。
あ、ベルギー、ヒゲ、灰色、もかなり上がりましたね。結局名前は出てこなかったけど。ということで設定とキャラ勝ちなところはある。でもそれを生かした物語になってる。物語としても贔屓目なしに結構面白かったと思う。

それにしても、モリアーティはどこへ行ってもどの作品でも、符牒となるくらいわかりやすい悪の親玉なのねぇ。でもそこも好きです。

2022.7.31
104

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

設定がおもしろい!
吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。

ミステリーファンには
あっとおもうような人物やコネタがあり
謎解きもしっかり論理立てており、
読んでいてワクワクした。

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2022年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地元の書店で全然見つからなくて何ヶ月もかけてやっと見つけたら、これ面白すぎません??もっと早く読みたかった。2.3も買ってこよ。
プロローグを読んだだけで一瞬で虜にしてくる、ファンタジーミステリすごい…。

津軽くん、コンポタージュアイスでたよ。3人の会話が可愛くて面白かったです☺︎︎❤︎゛バトルもあるのが少年漫画感もあってドキドキしました。

最後にMという名前の〝教授〟が出てきましたが、やっぱりあの方なんですかね?(º∀º*)
続きが気になってソワソワしてしまいます。

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2022年04月07日

Posted by ブクログ

青崎さんの作品を読んでみたくて♪
ラノベっぽいのはあまり読んだ事なかったけど、どなたかの感想見て気になってた作品。
いやいや、これ面白いわ〜!
アニメ化も漫画化もされてるみたいだけど、小説もほんとにアニメを見てる様な感覚で楽しめた!

「怪物専門の探偵」、不死の輪堂鴉夜、その従者の馳井静句、そして半人半鬼の真打津軽。
この個性的な3人組による謎解き物。

キャラ設定から面白い♪
出てくる怪物も吸血鬼に人造人間に、、といかにもアニメっぽくて楽しい♪
舞台はヨーロッパで、西洋っぽさと、ちょっとダークな感じがとても良かった。

ライトで読みやすいけれど、鴉夜の鋭い洞察力で謎を解く様は、本格ミステリーのように ほほ〜っとなって心地よい♪

シリーズ物で、今回はドラキュラとフランケンシュタインだったけど、これからも有名どころがいっぱい出てくるのだとか!
面白かったのでシリーズ追いかけるぞ〜♪

そしてこれ読み終わって、アマプラでアニメも見ました〜!
だいぶ端折られてはいるものの、アニメもめっちゃ面白かった〜◎





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2024年02月16日

Posted by ブクログ

新年1冊目の小説。
アニメの予告を見て、気になり原作本を読破。
吸血鬼、人造人間、生首探偵、鬼殺し等、ホラーのジャンルのキャラクター達が集まり、そこにミステリーも加わった作品。
色々キャラクター達が集まって、ホラーのアベンジャーズみたいな感じがして面白かったです。
トリック等は、ややこしくなくて、分かりやすく出来ていて、深く考えずに読めれて、世界観が想像出来たのが良かったです。

続編も読みたくなりました。

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

「ファルス」とあるだけに、調子の良いお気楽なやり取りも多いが、きちんとしたミステリとして成立している。
先にアニメを見てしまったので、驚きは少々減じてしまったが、そうでもなければ手に取る事もなかったのでよかったかも。

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2023年08月17日

Posted by ブクログ

アニメ化作品とのことでとりあえず一巻だけ と軽い気持ちで読んでみたら楽しかった。

まったく予備知識無しで読んだので後半に語られる主人公達の馴れ初めが面白く それを知ってから読み返すとまた違った趣きが感じられ構成も凝ってるなぁと感じた。

ちょいちょい挟まれる小ネタがだいたい直球でわかりやすいので嬉しくなる。
そうそう娯楽作品はこのくらいわかり易くないと。

次巻も楽しみ。

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2023年08月12日

Posted by ブクログ

アニメが始まって焦って読んでみたけど、バトル✖️ミステリー面白いし輪堂鴉夜と真打津軽のやり取りがまたいいです。

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2023年08月04日

Posted by ブクログ

ミステリー、ファンタジー、ファルス、バトル?と色々詰め込まれた一冊です。
ちょうど今アニメ化されて放送中ですね。
一冊に三話ほどで進めていく内容なのでミステリー部分は短編のようになりがちでちょっと弱めです。ですが先に書いたように色々と要素が詰め込まれている、キャラがしっかり立っているのでとても面白かった。
続編も読むつもりです。

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2023年07月26日

Posted by ブクログ

ドンチャン騒ぎ。読んでいて楽しい。どちらかと言えば「鬼殺し」が好きだったかも。真打津軽かっこいいね。

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2023年07月12日

Posted by ブクログ

アニメ化するので読んでみた。

ミステリの謎解きはまあ面白い。
なによりキャラクターとか設定が良い。
先の展開が気になって読みたくなるし、
アニメでこれから出るキャラの豪華さに期待。
あまりてんこ盛り過ぎて話が残念にならないといいけど…。

津軽が表紙の絵に反してひょうきんで、
噺家だったり前座っぽいのがまたなんとも。
鴉夜ちゃんもアニメで美少女拝めるの大期待!

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2023年06月23日

Posted by ブクログ

異形蠢く19世紀末のフランス。人類親和派の吸血鬼が銀の杭で惨殺された。解決のために呼ばれたのは、”怪物事件”専門の探偵・輪堂鴉夜と、鳥籠を持つ奇妙な男・真打津軽。彼らは真相にたどり着くことが出来るのか。


吸血鬼や人造人間、鬼などの異形が存在する世界を舞台としたファンタジーミステリ―です。フランケンシュタインやヴァン・ヘルシング、ドラキュラ伯爵など、多くのフィクションキャラクターが登場しており、作品の垣根を越えて楽しめるエンタメといった感じ。

起こる事件も謎解きも”怪物事件”なので本格的な推理小説とは趣が違いますが、人外の存在設定が詰められているファンタジー小説好きならきっと好きだと思います。2つの事件についての話が治められているのですが、どちらも”怪物事件”ならではの理由や理論があり面白いです。

ゴシック色が強めの退廃的で混沌とした中に、人外・探偵ものを詰め込んだ贅沢な一冊。この雰囲気すごく好みです。
キャラクターも立っているし、ミステリーありアクションありなので、アニメ化とかにも向いてるんじゃないかな。いずれは……と期待してしまいます。

続きが気になる終わり方なので、近いうちによみたいです。

***
19世紀ごろを舞台にしたフィクションのキャラクターが多く登場する小説はこんなのも。こちらはスチームパンクSF。
『屍者の帝国』伊藤計劃・円城塔/河出文庫

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2023年02月14日

Posted by ブクログ

怪物事件専門の探偵。
いやあ楽しい。そして美しい。真実に辿り着く道筋が美しい物語が、本格ミステリだと思うのです。怪物だからこその推理の道筋を思う存分楽しみました。
キャラクター造形も楽しい。ニヤリとさせる名前もあちこちに。

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2022年09月28日

Posted by ブクログ

舞台は19世紀末のヨーロッパ!人類の生き血を吸わないと宣言した人類親和派の吸血鬼殺人事件発生!?犯人はヴァンパイアハンター??事件解決名乗りを挙げたのは東洋の怪物専門の探偵??

愉快なクセあり化物キャラクターズと事件関係者が化物ばかりなので初めて体験する化物縛りの推理にニマニマしちゃう!青崎有吾さんらしい一筋縄ではいかない感じのスタイリッシュなミステリー作品!

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2022年03月19日

Posted by ブクログ

タイトルからゾンビもの?とおもっていたがミステリーだった。謎解きは難しくなく、1巻で1つの話でなくて2つ入り。短いのでさらさらよめる。
アニメ化しそう、読んでて頭の中で場面場面が浮かんてくるのは描写が良いから?

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2021年02月22日

Posted by ブクログ

ファンタジー。ミステリ。ホラー。
あまりに特殊な設定で謎解き。
著者らしいコミカルな会話も健在で読みやすい。
裏染天馬シリーズよりも好き。続編も期待。

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2023年12月01日

Posted by ブクログ

ダークファンタジー大好きなので楽しめました。
キャラや世界観は漫画っぽい設定もりもりだけど、謎解きはちゃんと論理的。古典文学を読み込んでたらもっとオマージュ楽しめるのかなぁ。
中学生の時に出会ってたらどハマりしてオタク厨二病が悪化してたと思う。危なかった〜。

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2023年12月01日

Posted by ブクログ

 アニメの1話を見てその日のうちに本屋へ、買って読んで惹き込まれました怪奇の世界
 ヨーロッパを舞台に怪異がまだ少し残る世界で巻き起こるミステリー。自分の好みの世界観でした。江戸っ子口調とも言いますか、落語家の語りのような口調やジメジメとした風景が本当に居心地が良かったです。
 不死を暗示させるセイヨウキヅタが鳥籠のレースに刺繍されてたり、存在自体怪しい源氏物語雲隠を知ってたりと小ネタを見つける楽しさや、あの有名な警部じゃないか!とクロスオーバーのような面白さも良かったです。
 個人的には動機とかのほうに重点を置いてるほうが好きなので、そこがちょっと浅く感じて残念でした。ただ、戦闘描写だったりとかでその分楽しめたのでこれはこれで……

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2023年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

19世紀末の欧州が舞台。吸血鬼やら、人造人間が実在する世界。怪物専門の探偵、輪堂鴉夜と、鳥籠使いの真打津軽のコンビが活躍する、特殊設定系ミステリ。

同時代の名探偵を彷彿とさせるキャラクターも登場して、ニマニマしながら読める。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

昨年末「おすすめ文庫王国2022」の「冬休みに読みたい!おすすめシリーズ(ミステリー)」で推されていたのを見て、読みたいと思っていたのだけど、その時に作者の他の作品を検索してこれまた興味を惹かれた「裏染天馬シリーズ」が先になってしまい、ようやくこちらの番になった(もはや夏休みの季節になってしまった)
最初は表紙の絵の感じやぶっ飛んだ<探偵+助手+メイド>にどうなることやらと思ったが、読み進めば謎解きはこの作者らしい理屈があるし、19世紀末の欧州という舞台設定やそこに登場する怪奇文学上の怪物や人物、まだまだ全ての謎が明かされておらず続きが楽しみになる<探偵+助手+メイド>の背景などあって、まずまず楽しく読めた。
今回は導入編みたいな感じだし、とりあえず★★★にしたが、最終盤に登場した面々を見ると、続きはもっと面白くなるものと期待する。

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2022年07月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 怪物事件専門の探偵であり,不死のため体を失っても首だけで生きている輪堂鴉夜と半人半鬼の体を持つ「鬼殺し」真打津軽。そして女中として輪堂鴉夜に仕える静句。この3人が輪堂鴉夜の首から下を見付けるため,ステッキに「M」という金色の刻印をしている70歳代前半の老人一行の行方を捜しながら,怪物が関係する事件を解決していく…という話。吸血鬼やフランケンシュタインといった怪物が関係する事件について,しっかりとしたロジックの本格ミステリ作品を描いている。文体もコミカルで読みやすい。2作の短編は,いずれも十分に楽しめるデキ。ミステリとしては傑作とまではいえないが,総合的に見ると★3か。

○ 吸血鬼
 吸血鬼であるダゴール卿の妻ハンナ・ゴダールが殺害されるという事件。ハンナは聖水を凍らせた氷の杭で刺されて殺害されていた。わざわざ聖水を凍らせた氷の杭で犯人を刺した理由はアリバイを作るため。犯人はダゴールの息子,ラウールだった。ラウールは銀の杭を触り,火傷をしたが,自分の指を切り落とし,再生能力で新たに指が生えてくる。そのプロセスを利用してアリバイを作った。
 ラウールが犯人であるということを,青崎有吾らしいロジックで推理していく。最後にはラウールと「鬼殺し」真打津軽との格闘シーンが描かれる。
 登場人物の紹介を兼ねた作品だが,きちんとした本格ミステリとしてしっかりとしたロジックで描かれている。反面,さほどの意外性はない。怪物がいる世界での吸血鬼の特性を利用したロジックなので,それなりに面白いのだが,「ふーん」という感想になってしまう。
 生き生きとしたキャラクターがコミカルに描かれており,読みやすい。ロジック部分はしっかり読まないと楽しめないが,総合的に見て十分たのしめる作品である。傑作とまではいえないが。★3で。

○ 人造人間
 人造人間の研究をしていたポリス・クライヴ博士が,人造人間を作り出す。しかし,クライヴ博士は,密室で首無し死体で見つかる。密室には,クライヴ博士の死体と人造人間しかいない。人造人間が犯人なのか?
 その時点では人造人間には子ども程度の知能しかなかった。捜査の過程でクライヴ博士の声が入った蓄音機が見つかる。ベルギー警察きっての腕利きで,「私の小さな灰色の脳細胞…」が口癖の「グリ警部」というあだ名の警部は,クライヴ博士の助手であるリナ・ランチェスターが犯人だと推理。逮捕する。
 真相は,クライヴ博士の首から上は人造人間に使われていた。人造人間の首から上こそがクライヴ博士の首だった。レナは,クライヴ博士の依頼を受け,この計画に協力していた。蓄音機のトリックはレナに嫌疑が掛からないようにするため。しかし,雨によって足跡が残るようになり,かえってリナに嫌疑が掛かってしまった。
 人造人間と真打津軽の格闘があり,人造人間は姿を消す。その後,人造人間はヴィクターという名前を与えられ,カーミラ,アレイスター,ジャック,教授の一行に加わる。
 ミステリ的な完成度は「吸血鬼」ほどではない。クレイヴ博士の首から上が人造人間の首から上に使われていたという真相もさほど意外でもない。キャラクターの魅力,コミカルな描写で読ませる作品。★3で。

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2019年12月29日

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