【感想・ネタバレ】プロセッサを支える技術 ― 果てしなくスピードを追求する世界のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

現在のプロセッサに使用されている機能をわかりやすく解説している。
プロセッサを効率的に使いたいプログラマを対象とすると書いてあるため、一見したところOSやコンパイラの開発者をはじめとした、ハードに近い人たちを対象としているかのように感じてしまう。
しかし、アプリケーション側のソフトウェアを作る人から見たらブラックボックスである、プロセッサの内部処理を簡潔に説明しているこの本は、1度読むのに値するものである。
様々なプロセッサの機能を簡易サンプルコード付きで説明しているため、効率を考えたソフトウェアの実装を行いたい場合、どのようなソースコードを書けばよいのか、ヒントを与えてくれている点も高評価のポイントである。

私は、この本の良いところが、過去のプロセッサにまつわるトピックだけではなく、新たなトピックや、現時点での問題点も示してくれているため、プロセッサ業界の現状を知れる点にあると考える。
特にGPGPUは最近注目されている分野だけあり、一気に読んでしまった。
しかしこの本の内容も、時が経つにつれ古い情報となってしまう感じはするので、現在のプロセッサ環境を手っ取り早く知りたい方は、是非とも読んでみよう。

ところで、この本の題名はプロセッサ「を支える技術」となっている。
実際にプロセッサだけの話題ではなく、メモリやその他IO、暗号化、マルチメディア処理、仮想化についても触れ、まさに支える技術一通りを教えてくれる本であった。

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2011年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全体的な歴史や、GPGPUなどについても言及しつつ、IntelのIA32のアーキテクチャを中心に現在のマイクロプロセッサの諸技術について解説している。

本書はマイクロプロセッサ技術者というよりも、マイクロプロセッサを使う側、IT Proやプログラマ、PCの自作を行うユーザーが、プロセッサメーカーやサーバーメーカーが発表する技術資料や、インストラクションマニュアルを含む各種マニュアル類を理解するための入門書的な位置づけの一冊だともいえると思う。

もはや、本書に書かれている内容を一切知らなくてもプログラミングは可能な時代にはあるが、システム開発として、ハードウェア全体の構成設計や、基幹となるソフトウェアアーキテクチャの設計において、特に非機能要件といわれるような性能や品質の設計においては、プロセッサの特性やその機能を理解しておくことは今もって必須だと思うので、コードを書くために使われる人ではなく、自らシステムを作っていくプログラマを目指す人にも本書をぜひ手に取ってほしいと思う。

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2011年01月11日

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