【感想・ネタバレ】プロセッサを支える技術 ― 果てしなくスピードを追求する世界のレビュー

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Posted by ブクログ

既に発売から10年が経過しているが、プロセッサに関わる技術の分かりやすい本としては今でも良本と呼べると思う。
さすがにNehalemの細かい記載は懐かしいが、メモリ周りから仮想化まで、非常に詳細かつ分かりやすい。
内容的には、情報処理試験で学ぶこととかなり重複するが、ここまで分かりやすく説明してくれる試験用教科書は無いと思う。

私の本業に係わることも有り、星5つの評価としておく。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

1章 プロセッサとコンピュータシステムの基礎
 コンピュータを構成する主要素を説明
  ・プロセッサ
  ・メモリ
  ・入出力装置
2章 プロセッサの変遷
 省略
3章 プログラマのためのプロセッサアーキテクチャ
 マイクロアーキテクチャ
  パイプライン
  キャシュ
   速度低下を引き起こすスラッシングの対策など
  RISCとCISC
  演算器の高速化
   分岐予測
 プロセッサの利用範囲を広げるアーキテクチャ
  ・仮想化
 x86 Nehalemアーキテクチャのプロセッサ
  x86の詳細説明
4章 仮想化サポート
 ユーザーの分割、サーバー稼働率の向上に寄与する仮想化について説明
5章 マルチプロセッサの出現と普及
 まずはスレッド、マルチスレッドについて、マルチプロセッサについての説明があった。 
6章 プロセッサ周辺技術
 メインメモリ
 入出力装置の接続(PCIバス)
7章 GPGPUと超並列処理
 GPUの概略説明と必要性、画像処理から超並列処理への遷移
8章 今後のプロセッサはどうなっていくのか?
 すべては熱(消費電力)が支配する

プロセッサの中身を知っておくと高速に処理できるプログラムを書ける。

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2021年06月12日

Posted by ブクログ

技術評論社WEB+DB PRESS plusシリーズの本はどれもしっかりと作ってあるという印象を受ける。それは著者をしっかりと選んでいるからだろうと思う。本書もこれだけの内容を単著者で書かれている。おそらくは、この世界でも経験が豊富で有名な方なんだろう。

プロセッサを"支える"技術というタイトルからも分かるようにそのカバーする範囲は非常に広い。
非常に基本的なプロセッサ理論から、その開発の歴史、メモリなどの周辺技術、仮想化やマルチコアプロセッサ、GPGPUなどの最新動向、などカバーされている。

すべてを理解することできないが、内容の深さやバランスなど優れた解説書。高く評価できる。

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2013年05月12日

Posted by ブクログ

プログラマが効率の良いプログラムを書くための本で、コンピューターサイエンスを学ぶような学生が読むのにちょうど良い本だと思いました。
スカラ、分岐予測、メモリといった既存のプロセッサを説明したものから、最近出てきた仮想化の仕組みなども説明されています。
あまりソフト屋さんは意識するところでは無いかもしれませんが、深いソフトの動きを知るためには本書の内容も知っておくとよいと思います。

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2012年11月18日

Posted by ブクログ

尊敬する同期I君の紹介。
「プロセッサを支える技術」というタイトルから、なんとなくCPUの内部設計に関する話を想像していたのだが、それだけではなく、メモリやGPUなどと強調していかに効率よく処理をするかという工夫が歴史に基づいた形で紹介されている。
キャッシュのしくみなどアプリケーションプログラムの設計と共通するところもあり、非常に参考になった。
また、意外な効用としてハードよりの人が書くコードの名前はよくわからなかったのだが、意味がわかるようになった(invalidとか)

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2012年11月19日

Posted by ブクログ

計算機に携わるらしき人々は概要だけでも知っておくべきである事が綺麗で丁寧にある程度きっちりと書いてある。計算機に関わるすべての人への入門書、と言ったところ。良書。また、中盤~終盤のやや具体的な技術解説やGPUまで言葉のみならずしっかりと紹介した今後のプロセッサ技術などにも丁寧に触れ続けており、プロセッサ全般についての広い知識を補える点で中級者以上にもオススメしたい。

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2012年08月21日

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CPU がどの様に動作するのか解説。効率よく処理するためのメモリ制御や、コーティングの方法、メモリ領域の宣言の仕方など。マルチスレッドの解説も

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2012年02月19日

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ネタバレ

現在のプロセッサに使用されている機能をわかりやすく解説している。
プロセッサを効率的に使いたいプログラマを対象とすると書いてあるため、一見したところOSやコンパイラの開発者をはじめとした、ハードに近い人たちを対象としているかのように感じてしまう。
しかし、アプリケーション側のソフトウェアを作る人から見たらブラックボックスである、プロセッサの内部処理を簡潔に説明しているこの本は、1度読むのに値するものである。
様々なプロセッサの機能を簡易サンプルコード付きで説明しているため、効率を考えたソフトウェアの実装を行いたい場合、どのようなソースコードを書けばよいのか、ヒントを与えてくれている点も高評価のポイントである。

私は、この本の良いところが、過去のプロセッサにまつわるトピックだけではなく、新たなトピックや、現時点での問題点も示してくれているため、プロセッサ業界の現状を知れる点にあると考える。
特にGPGPUは最近注目されている分野だけあり、一気に読んでしまった。
しかしこの本の内容も、時が経つにつれ古い情報となってしまう感じはするので、現在のプロセッサ環境を手っ取り早く知りたい方は、是非とも読んでみよう。

ところで、この本の題名はプロセッサ「を支える技術」となっている。
実際にプロセッサだけの話題ではなく、メモリやその他IO、暗号化、マルチメディア処理、仮想化についても触れ、まさに支える技術一通りを教えてくれる本であった。

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2011年11月10日

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現代的で素晴しいコンピュータ・アーキテクチャのテキスト。コンピュータ・アーキテクチャの基礎から、仮想化支援機構、マルチコア、GPGPU といった最新の話題まで手広く網羅する。さすがにこれだけ豊富な内容で A5版 380ページでは個々の説明が簡略になるのはやむを得ないが、非常に適切に簡略化されているので、解説が端折られている箇所はほとんどない。行間を読むのが練習問題と思えば丁度良いくらい。

ところどころに差し込まれる early and evil optimization code はいかがなものかと思うが、これは編集者の方針なのかなぁ。WebDB Press はソフトウェアの雑誌だから…。

パターソン&ヘネシーばりの大型本にして、英語でリライトしていただければ、世界中で読まれる著名な教科書になることは間違いないくらいの名著。久しぶりに素晴しい技術書を読んだ。

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2011年04月30日

Posted by ブクログ

かなり詳細で専門的なところもあるが、文章が丁寧で新しい技術情報も取り扱ってくれているので興味深く読めた。
一部理解しきれないところもあったのでまた時間があったら再読してみたいと思う。

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2011年04月26日

Posted by ブクログ

CPUがどのように進化してきたかを丁寧に解説している良書。
プログラマ向けにどのような店に注意すべきかも書かれているので、多くのプログラマに読んでもらいたいと思う本でした。

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2011年03月02日

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ネタバレ

全体的な歴史や、GPGPUなどについても言及しつつ、IntelのIA32のアーキテクチャを中心に現在のマイクロプロセッサの諸技術について解説している。

本書はマイクロプロセッサ技術者というよりも、マイクロプロセッサを使う側、IT Proやプログラマ、PCの自作を行うユーザーが、プロセッサメーカーやサーバーメーカーが発表する技術資料や、インストラクションマニュアルを含む各種マニュアル類を理解するための入門書的な位置づけの一冊だともいえると思う。

もはや、本書に書かれている内容を一切知らなくてもプログラミングは可能な時代にはあるが、システム開発として、ハードウェア全体の構成設計や、基幹となるソフトウェアアーキテクチャの設計において、特に非機能要件といわれるような性能や品質の設計においては、プロセッサの特性やその機能を理解しておくことは今もって必須だと思うので、コードを書くために使われる人ではなく、自らシステムを作っていくプログラマを目指す人にも本書をぜひ手に取ってほしいと思う。

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2011年01月11日

Posted by ブクログ

値段に対してものすごい内容の濃さの一冊。真面目に読むと数ヶ月かかりそうなので、斜め読みなので、また読み直したい一冊。手元にあって損はない。

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2014年05月14日

Posted by ブクログ

私には難しい本だったので、読みのに大分時間がかかってしまいました、、、Nehalem のプロセッサのアーキテクチャがこれまでのプロセッサと大きく変化していることや仮想化をサポートする技術を紹介しているところは非常に興味深かったです。

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2011年11月19日

Posted by ブクログ

雑誌やWEBなどでメモリやCPUのスペックがらみの話を読んでもいまいち理解できなかったのだが、本書ではそれらの記事ではいちいち解説してくれない事柄まで包括して説明してくれているのでこの分野での基本的なことは抑えることができたと思う。
本書のシリーズに共通して言えることだが、基本が抑えきれていない私のような人に対して最終的に少し踏み込んだコアな部分も理解できるような構成、展開となっているところがとても良い。

内容的には、マイクロアーキテクチャの話が特にためになった。
マイクロアーキテクチャを知ることによりメモリ、CPUを効率的に利用するための勘所を得るだけでなく、優れた実績のある方式として、一般的なプログラムに対して処理を高速化するためのヒントとなるので、学ぶ価値は非常に高いと思う。

キャッシュ・TBLの話、マルチスレッド、マルチコア、マルチソケットの話、特にキャッシュコヒーレンシをとるための方式の話はおもしろい。

ただ、メモリアーキテクチャや外部IFの話はまだ敷居が高く感じた。

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2011年06月18日

Posted by ブクログ

AND演算、論理回路、半加算器と順を追って説明を、というわけではなく、プロセッサ・メモリ・入出力装置とアーキテクチャの外観を示してからのパイプライン・キャッシュ・分岐予測と技術の詳細を解説していく表題の通りプロセッサ本。

メモリ管理機構や割り込み処理など基盤となる技術要素に留まらず、仮想化サポート・Nehalemアーキテクチャ・マルチプロセッサのような最近の技術まで広範囲にカバーしているが、これがまぁ難しい。
ページテーブル、TLBキャッシュ、仮想記憶、多階層化と順を追って構造を辿る間はすんなり読み進められるが、『センスアンプの読みだした1行分のデータの中の列デコーダで選択された部分に対して与えられたデータを書き込んでから、行デコーダで選択された行に書き戻します。』とキャッシュ、アドレス、ポインタ、デコーダみたいに物理レイヤのひとつ上の処理を辿る段で一気に置いて行かれる。

昔読んだ詳細Linuxカーネルやカーネル2.6解読室などと非常に近いレイヤであるので、並べて読むと互いに補完できていい気がする。とはいえ自分にはもう一段、詳細な説明のレイヤが欲しいところであるが、この辺りは読める本を探すよりも、むしろ自分で作って触ることが正道だと思われる。
裏を返せば「作るのには敷居が…。」と思っている人こそ、本書を読むべきだろう。どこをどう歩いても敷居に当たるならば、進める方向に進んでみよう。

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2018年10月20日

Posted by ブクログ

Intel Core i 世代のマイクロプロセッサまでカバーする最新のマイクロプロセッサ解説書だ.
残念なのは図による解説が少ないことだ.
マルチプコア・共有キャッシュ等については,2004年刊だがCQ出版社「マイクロプロセッサアーキテクチャ入門」を併読されるようお勧めする.今でも基盤は変わっていない.
仮想化に関しては,たとえばIDGジャパンの「サーバ仮想化テクノロジガイド」2008刊などの併読をお勧めする.

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2011年06月27日

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