【感想・ネタバレ】機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。

いやぁ~痺れますね~

SF×伝奇=未体験ハイブリッド小説!!

シリーズ第1作を読み終えたのが2022.12.29、あまりの面白さに続編を購入し、手にとるまで約8ヶ月...
何やってたんだよ~って心の声が聞こえる間に物語の世界は100年経っていました(笑)

シリーズ第2作となる本作は前作と違い所謂長編物で、江戸時代を彷彿させる舞台から100年後(明治~大正)を彷彿させる時代へと進み、日本を彷彿させる日下國から1893年にシカゴで開催されたコロンブス万国博覧会を彷彿させる世界コロンビア博覧会へと移ります。

正直に言うよ、カタカナ名の登場人物、相関関係はわかりにくかった…
故に読後評価は☆4つ(正確には3.6程度)。

後半にかけて盛り上がったけど、途中までは...

でもね、そんなの関係ねぇー、そんなの関係ねぇー...

面白いものは面白い!!

日下國へと戻ってきた《イヴ》
続編の舞台は日下國へ。



想像力、爆発。SF伝奇小説の歴史的傑作!!
「『機巧のイヴ』はまさに、わたしが求めていた最高の小説だった」(池澤春菜)
「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武(イヴ)が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心"を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

内容(「BOOK」データベースより)

「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める―。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か?未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

乾/緑郎
1971(昭和46)年、東京生れ。2010(平成22)年、『完全なる首長竜の日』で『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で朝日時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2023年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても面白かったです。
和製スチームパンク2作目。楽しみました。
前作の100年後の世界で、舞台は日下國ではなく新大陸、そして機巧人形の伊武は機能を停止している…という始まりからわくわく。
スリーパーは多分天帝だろうな、と思いましたし、よく読んだら日向さんとゴーラム氏の結末は最初に書かれてましたが、日向さんと八十吉の冒険?と伊武が動いてることの嬉しさと、フェル女史面白すぎる…と詰め込まれていました。
日向さんの過去の悲惨さと、マードックの胸くそ悪さが辛かったです。この人ほんとに何だったんだろ。。
ゴダム万博の顛末は、薄ら寒いものがありました。無理に進めるとこうなる。
心はちくっとなっていますが、伊武と八十吉が日下國に帰れて良かったです。長須鯨の箱もちゃんと一緒に。
続きもあったらいいです。伊武が時代を渡って行くのをもっと読みたいです。
そしてやっぱり、映像化は今敏監督で観たかったな…とつくづく思ってしまいます。

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2019年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

起きた。以上!


ヒロインとその影とヒーローとメカニックが配置された本編は、ここから始まる大長編小説のビッグ・プロローグなのでしょう。ぜひそうあってほしい。池澤さんと同じく正座して待ってます。

たまの出張のついでに立ち寄った書店で偶然手に取ったのだけど、あっという間に2冊読み切ってしまった。
い付き合いになりそうだ。なるよね!

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2018年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

――

“ 馬離衝《バリツ》と呼ばれる武術の特徴は二つある。
 一つはその呼吸法だ。馬離衝では「相気」と呼び、これを調和させることを目的とする。
 一元、太極、三才、四神、五行の五種類の呼吸法があり、敵をねじ伏せるのではなく、調和することによって力を封じ、無力化するのが馬離衝だ。”


 ……いやぁSFだなぁ。真面目に。

 乾緑郎『機巧のイヴ』二作目は新世界覚醒篇、ということで前作から約100年の時を経て、舞台は大陸へ移る。万博という、云うなれば技術狂いの舞台設定の中に、けれど機巧人形は埋没することはなくて。むしろ技術の先端でこそ、いのち、との境目は歴然として。

 前作よりもハードボイルド感が増した気がするのは、単純に時代が下ったからかしら。その分伊武の可愛げが増しているのはよしよし。けれど全体的には前作のほうがやはり、均整が取れているかな、と云う感じがしました。
 舞台が日下國に戻る次作で、どう纏まるか。
 ☆3.2。

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2021年02月24日

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