【感想・ネタバレ】機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年08月23日

「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。

いやぁ~痺れますね~

SF×伝奇=未体験ハイブリッド小説!!

シリーズ第1作を読み終えたのが2022.12.29、あまりの面白さに続編を購入し、手にとるまで約8ヶ月...
何やってたんだよ~って心の声が聞...続きを読むこえる間に物語の世界は100年経っていました(笑)

シリーズ第2作となる本作は前作と違い所謂長編物で、江戸時代を彷彿させる舞台から100年後(明治~大正)を彷彿させる時代へと進み、日本を彷彿させる日下國から1893年にシカゴで開催されたコロンブス万国博覧会を彷彿させる世界コロンビア博覧会へと移ります。

正直に言うよ、カタカナ名の登場人物、相関関係はわかりにくかった…
故に読後評価は☆4つ(正確には3.6程度)。

後半にかけて盛り上がったけど、途中までは...

でもね、そんなの関係ねぇー、そんなの関係ねぇー...

面白いものは面白い!!

日下國へと戻ってきた《イヴ》
続編の舞台は日下國へ。



想像力、爆発。SF伝奇小説の歴史的傑作!!
「『機巧のイヴ』はまさに、わたしが求めていた最高の小説だった」(池澤春菜)
「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武(イヴ)が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心"を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

内容(「BOOK」データベースより)

「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める―。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か?未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

乾/緑郎
1971(昭和46)年、東京生れ。2010(平成22)年、『完全なる首長竜の日』で『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で朝日時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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Posted by ブクログ 2019年04月11日

前作が素晴らしすぎて、続編があると知り大喜びで購入しました。

イヴちゃんの可愛らしさは相変わらず。
時代が100年ほど下がって、あのときに出会った人々は故人になってしまい日下國も変わってしまってとても寂しく感じられました。思い入れがあったのでしょうね。

イヴや天帝だった少女は時を超えて存在しつづ...続きを読むけてしまう、その切なさは本人たちにしかわからない。
それでもまた、さまざまな人々と交わり、彼女たちは未来に向かって進んでいくんだ……

白長須鯨の箱が健在?で残ってたのが全編のどこを読んでいても安心感を与えてくれてそれも嬉しかったなあ。

また、続編が出たら是非読みたいものです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年02月16日

とても面白かったです。
和製スチームパンク2作目。楽しみました。
前作の100年後の世界で、舞台は日下國ではなく新大陸、そして機巧人形の伊武は機能を停止している…という始まりからわくわく。
スリーパーは多分天帝だろうな、と思いましたし、よく読んだら日向さんとゴーラム氏の結末は最初に書かれてましたが、...続きを読む日向さんと八十吉の冒険?と伊武が動いてることの嬉しさと、フェル女史面白すぎる…と詰め込まれていました。
日向さんの過去の悲惨さと、マードックの胸くそ悪さが辛かったです。この人ほんとに何だったんだろ。。
ゴダム万博の顛末は、薄ら寒いものがありました。無理に進めるとこうなる。
心はちくっとなっていますが、伊武と八十吉が日下國に帰れて良かったです。長須鯨の箱もちゃんと一緒に。
続きもあったらいいです。伊武が時代を渡って行くのをもっと読みたいです。
そしてやっぱり、映像化は今敏監督で観たかったな…とつくづく思ってしまいます。

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Posted by ブクログ 2018年10月17日

第1作目が非常に面白かったので、続巻を楽しみにしていた。
前巻より100年後の世界が描かれている。うーん、この巻はいささか、盛り込み過ぎかな。世界観が全く変わり、設定の説明や登場人物のそれぞれの過去、前巻との関連の匂わせなどを書くのにページが割かれ、残念ながら現在のストーリーが薄くなってしまった。さ...続きを読むて、次巻は何年後の世界?楽しみに待ちたいと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年06月30日

起きた。以上!


ヒロインとその影とヒーローとメカニックが配置された本編は、ここから始まる大長編小説のビッグ・プロローグなのでしょう。ぜひそうあってほしい。池澤さんと同じく正座して待ってます。

たまの出張のついでに立ち寄った書店で偶然手に取ったのだけど、あっという間に2冊読み切ってしまった。
...続きを読むい付き合いになりそうだ。なるよね!

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Posted by ブクログ 2022年10月15日

前作より百年後の世界。
今回は電気などが普及してきた頃の外国のお話でした。
伊武が動き出すまではいまいち乗り切れない感じでしたが、前作の最後の章みたいに万博が開催されてからの怒涛の展開が高低差すごかったです。
日下に戻ってからのシーンがめっちゃ切ない。
それとは別に機巧人形が全部話に出てきてて嬉しい...続きを読む
次はいったい何年後の話になるのか。フェル女史気に入ったのだが出番は終わりかな。

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Posted by ブクログ 2021年07月24日

このシリーズなんか乗れないな、と思っていたのだが、スチームパンク的ロマンチシズムを期待すると当てが外れるんだ、と今回気が付いた。人種差別や労働争議と言った万博の裏側をリアリズムで描き混む手法は、ハードボイルドでしょ。もちろん、「卑しき街を行く孤高の騎士」というチャンドラー流のロマンチシズムは存在する...続きを読むわけだけれども、これってスチームパンクに期待されるロマンとは、また別の物だよなあ。てなことを今回思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月24日

――

“ 馬離衝《バリツ》と呼ばれる武術の特徴は二つある。
 一つはその呼吸法だ。馬離衝では「相気」と呼び、これを調和させることを目的とする。
 一元、太極、三才、四神、五行の五種類の呼吸法があり、敵をねじ伏せるのではなく、調和することによって力を封じ、無力化するのが馬離衝だ。”


 ……いやぁ...続きを読むSFだなぁ。真面目に。

 乾緑郎『機巧のイヴ』二作目は新世界覚醒篇、ということで前作から約100年の時を経て、舞台は大陸へ移る。万博という、云うなれば技術狂いの舞台設定の中に、けれど機巧人形は埋没することはなくて。むしろ技術の先端でこそ、いのち、との境目は歴然として。

 前作よりもハードボイルド感が増した気がするのは、単純に時代が下ったからかしら。その分伊武の可愛げが増しているのはよしよし。けれど全体的には前作のほうがやはり、均整が取れているかな、と云う感じがしました。
 舞台が日下國に戻る次作で、どう纏まるか。
 ☆3.2。

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Posted by ブクログ 2020年09月09日

前作よりも主要キャラの造詣が類型的になっているのが残念だなあ。ただ、時代設定や万博という舞台立てはおもしろい。組合潰しなんかをやる探偵組織というとこほは、コンチネンタル・オプを連想した。次作もあるので、そちらも楽しみ!

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Posted by ブクログ 2020年07月26日

だいぶ時間を置いて読んだ続編なので、繋がりが見えなかったりして充分には楽しんだと言えないかもしれない。それでも登場人物の思いの強さ、執着の根拠には裏付けが弱かった気がする。ただ、ストーリーは面白いので、次作も読んでみようと思っている。

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Posted by ブクログ 2018年09月25日

「機巧のイヴ」の続編。「機巧のイヴ」は短編集でどの話もものすごく面白かったが、この続編はちょっと微妙。長編エンターテイメント要素はばっちりなのだが、登場人物への感情移入がいまいちかな。でも前作と同様にイヴのかわいらしさは健在。アニメ化したら売れると思う。イヴのさらなる活躍を期待。

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Posted by ブクログ 2018年11月04日

時代が進んで明治?くらいかな。まさにスチームパンクど真ん中の時代。ストーリーは、前巻と比べると随分と軽くなった感がある。個人的な好みは、前巻の静謐な雰囲気が良かった。おそらく日本を舞台にストーリーは、続くと思われるので、次巻は少し雰囲気がクールになることを期待したい。大人も結構好きな設定だと思うので...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年08月03日

前作は江戸時代を模した時代設定だったが、今回は一気に百年後の世界だ。
新世界大陸で開催されるゴダム万博は問題山積。
ちっとも働かない労働組合員である、エアルランド系白人たちのせいで工期は遅れに遅れている。
そのことを忌々しく思っているのは使用者たちだが、人々の思いは様々で......。

騙し騙され...続きを読むの世界、一体誰が異常なのか?
そして我らが伊武は一体どこに.....?
いたいた、万博日下国館、「十三層」の最上階に。
彼女は眠ったまま、長持ちに腰掛けているが、果たして再起動するのか?

一方、日下人であるジョー・ヒュウガの活躍は血で彩られている。
妻子の元に帰るため、金のため。
けれどもそれは同胞が鬼となるのを目前とし、自らを助けてくれた華丹人の命を奪って描いた夢。
たとえそれが彼が直接関わったものでないにしろ。
その部分は目を覆いたくなる凄惨さだ。
大岡昇平『野火』の世界がそこに広がる。

ヒュウガの息子、丈一郎が日下国の港で出迎える場面に至るには多くの悲しみが詰まっている。

伊武の活躍より、ヒュウガの物語が中心に据えられている。
またしても伊武は眠りにつくだろうか。
伊武が次に目覚めた時、世界は彼女をイヴ、始まりの人となるのだろうか。

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Posted by ブクログ 2018年06月26日

短編集は楽しめたが、その後の世界を描くこれはイマイチ…
舞台のデッサンが狂ってるふうに感じてしまった

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Posted by ブクログ 2018年06月26日

買ってみたらシリーズ二作目!?
一作目を読まずに本作からスタート!

舞台は現在と似たような異世界!日本や中国のような国があるものの微妙に国名や歴史が異なっていたり似通っていたりするところもある!(魔法や怪物は出てきません)
舞台は新大陸のアメリカ!
オートマーター(感情を持つアンドロイド)のイブが...続きを読む万博の会場で100年の眠りより目覚める!イブを巡って色んな組織と癖のある登場人物達がが対立!
主人公の日向さんが孤軍奮闘して過去の因縁やらシガラミやらに決着を付けていく物語!

世界観は好きです。

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Posted by ブクログ 2018年06月16日

東京への日帰り出張が入り、読み止しの本は残りが中途半端だったので、前作のレビューに『続く話もあるようなので、そこは楽しみに待つようにしよう』と書いた、この続編を買って新幹線に乗る。
前作から100年余りの後、万博の目玉として展示されることになった”伊武”を、それぞれの理由から我が物にしたい人物が入り...続きを読む乱れる。
全体としては普通に面白かったが、主人公たる日向の造形が今ひとつ。解説の人が『なんか湿っぽいんだもの』と評していたが、まあそんな感じ。彼の戦争体験も(これを作者は語りたかったのかもしれないが)物語の中では多少違和感。

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