【感想・ネタバレ】アホの壁(新潮新書)のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年11月12日

アホの冒頭から読みだすと頭に全く入ってこないことも
後半から読みだすと頭に入って来るのかもしれませんよ。

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Posted by ブクログ 2021年06月19日

 往年の「乱調人間大研究」を薄味にしたような読み心地。
 焦点的自殺の実例紹介で、肌に粟を生じた。
 フロイト的過ち(フロイディアン・スリップ)は身を以て味わった。会えば確実にイヤな思いをするであろう友人宅へ向かう際、反対方向の電車に乗ったり、乗り越したり……。
 著者のフロイトへの傾倒ぶりがうかが...続きを読むえる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年11月07日

本屋でタイトルを見た時に、「バカの壁」のパクリ本かなと思った。しかし、パクリ本ではなかった。著者は何故人間はアホな行為をするのかを鋭く分析している。

私も本書の例に出てくるようなアホな行為をする。会話の途中に、会話の内容と関係の無い不必要な知識を披露したりする。これはタダのアホだ。

しかし、何故...続きを読むそのような行為をしてしまうか。著者によると、このような行為は脳による潜在的バイアスによるとのこと。以前の良かった記憶は、現在その記憶を良いと思っていると過ぎない。だから、良いと思っている感覚のままアホなことを喋ってしまうという。

私は、たまに友人に本で読んだ知識や、ネットで得た情報を分析した結果を友人に思いっきり喋ってしまうことがある。なるほど判断のバイアスか。なるほど。

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Posted by ブクログ 2011年09月13日

二番煎じを公言するユーモアと、
それに反する意外にも真面目な内容がいい加減(ダブルミーニング)。

コミュニケーションの壁について書かれた
「バカの壁」に対し、
本書は良識とアホの壁について書かれている。

第二章にある
「アホな怪我は焦点的自殺」という項を読んで、
自分が小さい頃、二度交通事故にあ...続きを読むったことを思い出した。

そうして、
あれは実は、
忙しくて構ってくれなかった親に対する、
無意識の復讐だったのではないかという気がした。

怪我をすることで、
親に罪悪感を植え付けて、
自分を構わなかったことを悔みやがれ、
みたいな、歪んだ主張があったのかな、と。

実際、
交通事故に遭う直前は、
「あぁ、こりゃこのままだと事故るな~」
とか何か確信めいた予感があった。

とはいえ、
この記憶が出てきたのは、
焦点的自殺について考えてた時だったので、
捏造であることは否定できないけれど。


他にも、
様々なアホの事例が登場するので、
誰しもひとつは思い当たるアホがあると思う。

裏表紙の作者の顔もいい味出ていて好き。
かなりオススメ。

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Posted by ブクログ 2011年01月22日

筒井康隆の新書。
養老孟司の『バカの壁』はのオマージュだが、『バカの壁』は、人と人とのコミュニケーションひ阻害する壁について論じたのに対し、本書では筒井がその体験と俗流科学で、人それぞれにある良識とアホの間の壁とは何か、なぜ人は直ぐに壁を乗り越えてアホの側に行ってしまうのかを論ずる。
アホな行為、原...続きを読む因、対処法を次々と切り分け切り捨てるのが痛快な一冊。
アホの壁を乗り越えてしまうのは誰にでもあることだか、気をつけたい。

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Posted by ブクログ 2014年09月06日

バカの壁ならぬ、アホの壁。筒井康隆が考察する「アホについて」のあれこれ。人はなぜアホな戦争をするのか? そして最後はアホを肯定する! 面白かった。己のアホさにもちょっと気がつく一冊。一読推奨。

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Posted by ブクログ 2011年07月18日

筒井康隆のアホの壁を読みました。筒井康隆流のアホ論でした。堂々と養老孟司の「バカの壁」のパロディだと書かれていましたが、それなりに面白く読みました。なぜ人はアホなことを言うのか、というテーマではアホなことを言ってしまうシチュエーションが面白おかしく書かれていました。また、なぜ人はアホな計画を立てるの...続きを読むか、というテーマではいろいろな要因で失敗してしまったプロジェクトが紹介されていました。なぜ人はアホなことをするのか、というテーマではフロイトが引用されていてちょっと強引な行動心理学が解説されていました。筒井康隆らしいテイストで、単なるパロディよりは面白く読めたと思います。

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Posted by ブクログ 2013年06月18日

この題材にこの作家、というのが正に当てはまる本である。

無意識にアホな場合は無価値であるが、
意識的にアホになれれば価値が生まれるということがわかる。

価値のあるアホには需要がある。
筒井康隆はSF小説で数多くのヒットを出しているが、
SFは常識では考えられない世界をあたかも存在するかのように描...続きを読むかるものだ。
小説だから受け入れられるが、普通に語り回ったところでアホにしか思われない。

また心理的にアホになってしまう可能性があるのが、
他人の思想に犯されてしまっている状態である。
あたかも良いことだと思わされ、思い込み、アホなことをやらされてしまう。
これも壁を越えてしまった一例だ。

普段仕事をしていて思うこととしては、
会社の仕事なのに、他人の状況を考えずに個人の意見を口に出す人間が多いということだ。
言い方は悪いがテーマなので書くとアホだと思う。
そういったとき僕は、人の振り見て我が振り直せと思い、身を引き締めるのだ。

「アホの壁」では戦争にも言及している。
これはほぼ引用になるが、
戦争をなくすためには、全人類を文化人にすれば良い。とフロイトはいう。
でもそれはユートピアだとも、フロイトは言っている。
なぜなら、戦争の原因は貧困や差別感情によるものであるから。

しかし筒井康隆はこういう。
世界中の貧困をなくすことは難しいかもしれないが、
世界中の人々に教養を与えることは難しいことではないだろう。

僕も同じような意見を持った。
自然保護やらCO2削減とかと政治的に議論して金や時間を使っていないで、
今生きている世界の人々に、同等の教養を与える努力をしていくべきだと思う。
世界の中でも高い教養を受けられた人々が考えるべきは、そういうことであるべきだ。

世界の文化レベルが同等になれば、
未来に生きている人々が自分たちで、世界を良くするように動き出すのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2024年02月28日

個人的には養老孟司の「バカの壁」のほうが好きだが、筒井康隆の「アホの壁」も面白かった。アホが潤滑油となって世界が進んでいくのかもと想像すると楽しい。

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Posted by ブクログ 2022年10月13日

エンターテイメントの大御所が書くアホな言動や行動の分析集です。ここでいうアホとは、芸術性や文化的価値のない、つまらない行動のこと。
おふざけ満載のパロディ書かと思いきや、丁寧に分類されたアホ事例を冷静に心理学的観点から分析されていて、また日頃感じることが巧みに言語化されていて、さすがと思ってしまった...続きを読む
最後はアホ万歳でしめくくられているのもさすが。

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Posted by ブクログ 2019年09月14日

うーん、自分も当てはまるところはあった。
あほなことをやっているなぁ~と認めるしかないだろう。
さらっと読める筒井エッセイ。

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Posted by ブクログ 2019年07月08日

筒井康隆が新書を出すとは。もう少し毒とブラックユーモアを期待したが、中途半端な内容だったかも。
著者が30年前に書いていたら、もっと過激な「アホの壁」になってたかもしれない。

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Posted by ブクログ 2018年11月08日

てっきり「バカの壁」のパロディー作品かと思っていたら、すごく真面目にアホについて述べている事にビックリ!




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Posted by ブクログ 2017年11月02日

面白いエッセイを読みたいと思っていたところ、そういえば筒井康隆のエッセイは読んだことがないなと気づき手に取った1冊。

「アホ」に関して、様々な精神医学の症例を挙げながら、具体的なエピソードが矢継ぎ早に披露されていく。

65歳でこの本を書けることがまず驚きである。
また、本書の内容を理解することも...続きを読むさることながら、
読みたい本を探すためのガイドブックとして活用することも有益だと思う。

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Posted by ブクログ 2017年08月12日

筒井ファンじゃないといまいち楽しめないような気がする。
本人も認めている通り明らかなパクリの題名と、思い付きをつらつらと、ちょっとフロイトで彩ったくらいのものなので、何らか深い思索を期待したらダメ(まあそもそも題名からしてそういう期待は無いと思うのだが)。

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Posted by ブクログ 2017年02月28日

会議で突然無関係のことを述べ立てる(たいていは自分の知識や体験の披瀝)、成功の夢に酔う、批判を悪意と受け取る、自分の価値観を過信する、専門外のことに口出しする...。
これらが本書でいう「アホ」の姿の一例である。
耳の痛いところも多くて、私なんぞは定期的に本書を読んで反省したほうがいいかも。
批評家...続きを読むと作家の大喧嘩のメカニズムを解剖した部分を読むと、こんなへぼ記事でも、作家先生の目に入れば、プライドを傷つけてしまうかもしれない。
くわばら、くわばら。

ところで、この本は、ご本人もおっしゃるように、「俗流」フロイティズムに拠っている。
人は欲望(多くは性的なもの)を、日常生活では抑圧しているけれど、失錯行為や夢などにそれが回帰する、というもの。
なんか懐かしかった。

意外といっては失礼だけれど、筒井さんご自身も「アホ」だと述べている。
今や筒井さんほどの大御所なら、自分もアホ、なんて言わなくても許される気がするんだけど。
この人をして、自分もアホ、とカミングアウトさせてしまうのが、「上から目線」に神経質な現代なのかなあ、と思う。

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Posted by ブクログ 2016年11月12日

アホについて。身近なアホから戦争まで話は深刻になるんだけど、結局はアホがなければ人類はつまんないものだ、アホは素晴らしいというアホな結論に至る。

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Posted by ブクログ 2015年08月16日

アホとは言うけど人間だれしもがやってしまう行動を指摘し取り上げた本。完全にいなくなってしまうのもどうかと思うがしかし本書で取り上げられたアホが多いのも事実だと思う。読んでいて知らなかった、間違った使い方をしていたなんてことは多く、思わず関心してしまう部分もあった。

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Posted by ブクログ 2014年10月27日

「バカの壁」の2匹目のドジョウを狙ったアホに関するエッセイ。フロイト理論を根底としており、「失錯行為」「事故多発者」のくだりが面白かった。そして最終章ににんまり。

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Posted by ブクログ 2014年08月01日

筒井康隆氏によるアホ論。
この本での「アホ」とは、滑稽、場違い、非論理的、無意識、、などが引き起こす行動や思考のこと。
筒井氏にしては毒が少ない文章だと思った。
おもしろさも控えめかな。。

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Posted by ブクログ 2013年04月21日

タイトルに似げない全く真面目な内容。相手が傷つくようなことを男性に対して平気で言う女性がよくいて、若い時分であれば小悪魔的で可愛いなどと言われもするが、歳をとってもまだ若いときにもてはやされた記憶が残っていて言い続けるアホな女性がいる。他人の仕事に口を出し、滅茶苦茶にしてしまう女。いくら言っても理解...続きを読むせず、そもそも学習しようという気がない女。つまらないことばかり口にして、怒ると泣く女。人間の右脳と左脳は脳梁によって連結されているが、女性は男性に対してこれが太く理性と情緒が判然と分けられることなく発語するとこが多いとのこと。ふむふむ、なるほど、と唸らされることしきりである。このほか、多くのアホ事例が紹介されているが、最後はアホといえど、社会の暗部を照らし人々に現実をしっかり認識させる大いなる役割を担っており、アホおればこそ人類の歴史は素晴らしかったと結んでいる。自分のような者にも存在意義を見いだせたようで少しく嬉しかった。

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Posted by ブクログ 2012年08月18日

アホな人のアホな行動を見て、「ああ、アホだな〜」と思う自分もアホである。世の中皆アホである。アホを笑いつつも、裏ではアホを礼賛する。エロスとタナトスである。

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Posted by ブクログ 2012年03月04日

もともと筒井康隆のファンなので、特に感想はない。
一応書いておくべきこととしては、あれだな、ふりが
な。

P111で枢機卿という文字にたいしてなぜか すうききょう とルビがふってある。
いったいなぜ?

この本ではP61あたりから読み間違いについて論じている部分があるが、それに関係するのかな?

...続きを読む

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Posted by ブクログ 2012年01月12日

いろんなアホが紹介されていて、おもしろい。やばいほど自分に当てはまる。ただ、私はフロイトに共感できないのに、随所に引用されていて、きつかった。女性を劣っている者ととらえているのも不愉快。

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Posted by ブクログ 2012年01月05日

フロイト等の学説も引用して、アホがどれだけ困った存在かを説いている。しかし、アホのいない世界も無味乾燥なものになるだろうだって。

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Posted by ブクログ 2011年10月22日

 エロスの対償行為としての文化の発展が遣る可くもないタナトスとしての戦争を抑止することになるというフロイトアインシュタインの往復書簡の引用。女性の脳漿が男性のそれよりも太いことによると思われる感情を理性によって抑えることが女性はしがたいという養老孟司説を披露。その他諸々の知識の断片を興味深く解説して...続きを読むいる点において価値がある。あとは最近の先生の作風によく見られる「おじいちゃんの愚痴」。あっさりと適当に流した仕事のように読めてしまう。

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Posted by ブクログ 2011年05月22日

[ 内容 ]
なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか?
無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか?
文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつ...続きを読むづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場。

[ 目次 ]
序章 なぜこんなアホな本を書いたか
第1章 人はなぜアホなことを言うのか
第2章 人はなぜアホなことをするのか
第3章 人はなぜアホな喧嘩をするのか
第4章 人はなぜアホな計画を立てるか
第5章 人はなぜアホな戦争をするのか
終章 アホの存在理由について

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2011年01月07日

さらっと読んだけど、内容は浅くない。
そのへんは、さすがに筒井康隆。

関西人が使う「アホ」って、どこか愛があっていい。
アホを否定しているようで、でも好きなんだな~。
それって、人類愛みたいなものかもしれないな。

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Posted by ブクログ 2010年12月05日

筒井康隆さんが「アホの壁」(新潮社新書)という書をしたためたと聞き、早速読んでみることにした。ベストセラーにもなった同じく新潮新書版の「バカの壁」に比べて、遜色ないどころか断然にこちらが「上手(うわて)」である。遥かにこちら(アホ)の方が面白いし、考えさせるネタを提供してくれている。「バカ」のほうは...続きを読む一段高い地位に己を置いたりすることからくる視野狭窄的観点が難点である。理科系秀才の嫌味がそこかしこに撒き散らされてあり、とても読めた代物ではない。さらに云えば自ら筆をもとらずゴーストライターの手をわずらっていることなど、とても一流の書物とは云いがたいのである。そもそも養老某のあの独りよがりの喋りは不快感のたまものである。不快文化人の筆頭が勝間和代だがそれに続く不快文化人である。こんなものらがベストセラーになるのだから、日本出版界の現状は情けないと云わざるを得ないのである。筒井さんの「アホ」には、アホに対する愛情さえ感じ取られるものとなっており、彼の筆力との相乗効果もあいまって、出色の新書版となっているのである。

それはそれとして、この「アホの壁」には、ブログ、ネット心中、等々のネット時代ならではの現象に対する考察がとても目に付き、行き届いており、とても考えされるのである。これについては後日にあらためて論ずることにしたい。

筒井康隆さんの快作「アホの壁」にみられる共通のキーワードは「エロス」と「タナトス」である。様々なアホの事例を示しつつ、根底に流れる2つのキーワードから現象を紐解いていく。本日はその手法にならいつつ、桜の花見宴会に興ずるアホたちの性癖について分析を試みてみる。

桜の花には人が集まり、そうした衆人環視の中での宴は特別な意味を持つのである。例えばおいらが花見宴会によく参加していた若き頃には、グループの中の誰かが木登りをしてみせつつ、転げ落ちたり、突拍子のない言葉を叫んでみせたりしていたものである。居酒屋の閉ざされた空間でのバカ騒ぎとは異なり、桜の花びらと観衆たちの目に晒されることにより、劇場的なドラマへとワープさせ展開するのである。その原動力となるのがエロス+タナトスという一見相反するエネルギーの協働作用によるということなのであるから、バカもアホも一筋縄ではいかないのだ。バカをアホを侮ってはいけない根拠はエロス+タナトス論の真実性に基づいているのである。

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Posted by ブクログ 2011年08月01日

「人間は、考えるアホである、前代未聞の人間論!」と帯にある。『人間の器量』というタイトルでの執筆を依頼されたけど筒井康隆がそんな本を書いても誰も読まないだろうからとこのタイトルに変えた のだとか。内容は人間がどうして「アホ」なことをしたり言ったりしてしまうのか ということをいろいろな角度から考察し検...続きを読む証したもの。かなりの部分がフロイト的解釈によっているので、ちょっと古い感じもする。でもアホであることアホなことをしてしまうことをずっと否定的に語り続けてきたのに最後の最後で「愛おしくなってきた」「素晴らしい」と持ち上げて終わるのってはどうだろ。アホを否定し続けてる内容に否定的な態度で読み続けてきたのにこの最後だと私としては、否定の否定だけどやっぱり否定 ってなってしまうぞ。

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