感情タグBEST3
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・もやもやして不安になる、よくわからない物語の詰め合わせ。
・短い物語に唐突なオチがつくので何度も置いてきぼり感を味わう。一気に読むと頭変になりそう。
・難解だけど訳が平易なので読みやすい。
・はじめの「諸言」と最後の「訳者あとがき」と「解説」のすべてが素敵。この3つを含めて本として完成されてる。
・なんの学びにもならないし、共感もできないし、考察しても意味を理解できない物語だらけ。読みながら「なんだこれ...」って呆気にとられるだけの読書時間、最高に贅沢。
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「汽車」という4ページの作品がある。「死者の百科事典」を読んだ時と同じものを感じた。完璧だと思う。でも、サンチャゴダボベとは誰だろう。それから、須賀敦子の本棚というチラシが入っていた。読みたいけれど、高くて買えない。
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「したがって本書は、ボルヘスのすべての作品と同じく、あらゆる意味において《cryptic》である。すなわち、そっけなくて、ぶっきらぼうでさえあり、それでいて簡潔で、むろん謎を秘めている。そのような話や断片は奇妙にわれわれの知的興奮をかきたてる。」(役者あとがき)
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甘く見ていた。すぐ読み終わるかと思いきや。
ひとつひとつが短いのに、理解するのに立ち止まったりして、想像したよりも読み終わるのに時間がかかった。
中国の話が好みのものが多かった。
短いのに。短いからこそあれこれ考えながら読んでしまう本。
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「汽車」というストーリーがとても面白い。
ボルヘスを読むと眠れなくなるというけど、わたしは眠りに落ちやすくなる。解かれるひつようのない神秘にそのまま身を任せて、気持ち良くなって。夢を見れる。
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20世紀ラテンアメリカの作家ボルヘス(1899-1986)が編んだ、古今東西の書物から引かれた幻想的な掌編のアンソロジー。
「文学が与える数多い楽しみのひとつは、物語の楽しみである。・・・。物語の精髄は本書の小品のうちにある、とわれわれは自負する」
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解説によると、ボルヘスの編むアンソロジーに収められた小品の中には、その典拠の存在が確認できないものもあり、実はボルヘスが創作したものを紛れ込ませている可能性があるらしい。何とも愉快なことだと思う。別の作品の中でこんなことを言っている。
「書物に署名するのはおかしなこと。剽窃の観念は存在しない。すなわち、あらゆる作品が非時間で無名の唯一の作者の作品であることが定められた」(『伝奇集』)
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夢/現、死/生、過去/現在/未来、原因/結果、裏/表・・・無限遠の始まりから無限遠の終わりへと走る両端なき直線が、くるっと捻じ曲げられて、ウロボロスの蛇よろしくその円環を閉じ、始まりも終わりもない無限循環がただそこにいつまでも残り続ける。掌編ゆえにその前後に感じられる余白は、却ってその物語が無限の円環の一部に過ぎないことを思わせて、自分が時間的にも空間的にもすーっと遠くに高まっていく感覚に襲われる。そのとき読み手である私は、卑近な不安や不機嫌をすべてどこかへ置き去りにして、透明になる。
この奇妙な「高度の感覚」について、澁澤龍彦の次の文章を目にしたとき、なるほどと思った。
「・・・、しかしボルヘスの死には奇妙な明るさがある。かつて稲垣足穂さんが亡くなったとき、すでに生きているうちから、とっくに永遠の世界に入ってしまった感のある稲垣さんが亡くなっても、それほど悲しみの気持ちは湧かないと書いたことがあるが、八十六歳のボルヘスの死に接しても、それと似たような気持ちを私はおぼえる」(「ボルヘス追悼」)
柳瀬尚紀は訳者あとがきで本書を「《反復》のアンソロジー」と呼んでいる。
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ボルヘスが世界中から集めた92の掌編・短編が収録されている。怪奇というより幻想小説っぽいのが多いが、どれもとても面白い。とくに「汽車」か物語としても構成・文体としてもすごくよかった。
ちなみに、各話に典拠となる書名とその作者が明記されているが、それらがすべて本当かどうかは疑わしいらしい。どんなに調べても書名や作者名がここ以外で見つからないものがるそうで、もしかしたらボルヘス自身が書いたオリジナルかもしれないと。世界中から掌編・短編をあつめた、というそのこと自体がフィクションかもしれないわけで、いかにもボルヘスらしい感じがする。
なお、北村薫の短編「水に眠る」の元ネタと思しき短編をこの本で見つけた(エドガー・アラン・ポーの「水の島」)。水の層にナイフを入れるて分離する、というイメージが偶然似通うことはなさそうなので、まず間違い無いと思う’。調べた限り両者の関連について言及しているものは見当たらなかったが、実際どうなんだろう。
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こんな話あったけ?とか、で、その続きは??ってなってしまうような逸話やらを並べられてしまった。。。
『古今東西の書物から選びぬいた…』とかあれば、元書が気になるし、自分の記憶も気になったりするが、最後に解説を読んで…Σ(゚д゚lll)ガーン
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ボルヘスとヒゴオイ=カサーレスの二人が、古今東西の書物から短い物語(やその一部)を抜き出したアンソロジー。必ずしも怪奇という感じではないが、広い意味での幻想文学集になっている。古典も多いため、文体の関係で、短いくせに読み肉いものもあるが、全体としてはなかなか面白かった。それ自体を完成された文学として味わうというより、現代の様々な物語の原型を楽しむべき作品。
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ホルヘ・ルイヒ・ボルヘスとアドルフォ・ビオイ=ハサーレスが、古今東西の書物からが収集した幻想的な物語。
河出文庫さんが斉藤壮馬さん(※読書家で有名な声優)とコラボフェアをやっていた際に購入した1冊。タイトルにボルヘスの名が入っていますが、ボルヘスの作品集というわけではなく、彼が様々な物語から収集した掌編・あるいは断片を収めたアンソロジーのようなものです。
有名な作品の欠片や、古今東西の神話や故事、伝説。出典ジャンルは様々で、実はしれっとボルヘスかハサーレスの自身の創作物も混じっているそう。
日本人的に比較的なじみ深い収録物語で言うと、例えば荘子の『胡蝶の夢』。授業などで漢文で見たことがあり、なんなら漢文のままある程度読める人もいるだろうことを考えると、それを英訳してさらに日本語訳されたものをまた読んでいるのかと考えると、とても面倒で贅沢で面白いことをしている気分になります。
期待しすぎ
レビューが結構良かったので期待しすぎたみたいで、それほど面白いとか初めて気がついた、なんていう感動はありませんでした。短いお話なのに、主語が誰かわからないような訳で残念でした。
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「書淫」ことボルヘスらが選ぶ、珠玉の超短篇92!
どれだけ長くなっても、見開き3ページほどしかありません。しかし、短いからとてすぐに読みおわるわけではないのだなぁ…。ひとつの超短編に5分以上費して考えこともざらにあります。いい意味では深奥な趣がありますが、不親切な部分があるといえなくもないです(まぁ、それが真骨頂なのですけれど)。と言うのも、抜き取りの脈絡性があまりに薄いので、パッと呼んだだけでは「ン!?」となるような場合が多い。何作か知っている作品からの抜粋もありましたが、いかんせん全然違うニュアンスの話にも見えてきて、これがまた不思議で面白い。バロウズ『裸のランチ』を思い出しました。
『罪深き目』『預言者と小鳥と網と』『学問の厳密さ』あたりがお気に入りかな。『学問の厳密さ』とかは二階堂奥歯さんの日記とかにも引用されてた気が…。
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大半が理解できないものばかり。けれどそれはわたしの読書経験値によるものだろうと早々に白旗を振り、理解せぬまま空気だけ読み取るように読んだ。もしや冬の夜にぴったりの読み物だったかもしれない。
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ボルヘスとビオイ=カサーレスが選りすぐった
古今東西の奇妙な断章、92編。
表題に「怪奇譚」とあるが、読んでみると怪奇色は薄い。
むしろ小さく笑ってしまうシュールで滑稽な情景が並ぶ。
次々にページを繰って短い物語に触れ続けると、
まるで夢の入れ子に囚われたような感覚に陥る。
以前どこかで読んだはずの断章もあるのだが、
詳細を思い出せずモヤモヤしながら、
敢えて確認せずに「心地いい居心地の悪さ」を愉しんで
ムズムズするのも一興かと。
英語版からの重訳で、日本語訳は柳瀬尚紀先生。
ちなみに、解説によると、
世界中から掻き集めたお話の中に、
ちゃっかり偽書=ボルヘスの創作が紛れ込んでいるとか。