【感想・ネタバレ】男たちは北へのレビュー

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Posted by ブクログ

ーーー東京から青森まで、緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車で疾走する中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。
ひょんなことから自衛隊の陰謀さわぎに巻き込まれ、特別隊に追跡されるはめになる。
道中で出会ったヒッチハイクの家出少年、桐沢、自衛隊の尾形三佐…追う者と追われる者の対決、冒険とサスペンスをはらみつつ、男たちは北へ。

何かの縁で目に止まり、裏表紙に惹かれた一冊。
いわゆるロードノベル。

まず秀逸なのは、自転車を漕ぐ疾走感や肉体の躍動感の描写。
きちんとした自転車に乗ったことがない人でも乗って風を感じたくなる。俺がそうだった。

自転車を主軸に置きながら、サスペンスや青春ものなど、他の要素との絡みが絶妙で飽きさせない。

終わり方も余韻があって好き。




不覚だった。
不意に、俺の躰の奥の方から、得体の知れぬ熱いものが込み上げてきた。

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2013年01月23日

Posted by ブクログ

非常に面白い内容だった。
何気ないが素晴らしい男の生き様です。

こんな作家がいるとは知らなかった。
もっと読みたかったと思う。

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2012年11月04日

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自転車で旅をする話ですが、途中とんでもない陰謀に巻き込まれます。
ハードボイルドな作品。かなり嵌りました。
ウイスキーか日本酒を片手に読みたくなります。

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2010年03月03日

Posted by ブクログ

物語は二人の男を主人公に進んでいく。学業優秀だが貧乏な家庭で母を養うという義務感から本意ではない自衛隊エリートの道を歩んだ男・緒方三佐、自分なりのダンディズムを貫き通すタフガイのグラフィックデザイナー桐沢風太郎の二人である。それぞれの一人称視点で交互に物語っていく形式で書かれており、物語の進行につれて緊迫感が増していく。ウマイ描き方だ。加えて、二人ともそれぞれ態度には表しはしないが、お互い徐々に好感を持っていく様が読者に伝わってきて好ましい。お互いをひとかどの男として認め合う、ハードボイルド小説の醍醐味だ。二人はそれぞれタイプは違えどハードボイルドヒーローである。この二人にはもう一つ「酒呑み」であるという共通点がある。このあたりも風間氏のこだわり(あるべき男の姿)なのだろう。

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2009年10月08日

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国道4号線ハードボイルド。
東北から青森まで、邦画の匂い、ムンムン。
大好きです。
オレも自転車で行くかなー。

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2020年12月18日

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「それ、機密情報のメモだから返してくれる?」・・・「はい、どーぞ!落ちてて拾っちゃっただけだし。」・・・で終わる簡単な話。主人公の桐沢も何が何だか分からず、「何か俺のノート狙われてる?返して!て言えば返すけど?」って狙われてるのにマイペース。周りだけが大慌てで本人は北へ北へ向かう・・・という、何だか面白い(笑)でも少年との絡みにホロっとし、北へ向かう姿に感動し桐沢の男臭さにグッと来るんです。作者本人の自転車の旅・・・凄いです。アル中なのに凄い(笑)

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2019年01月20日

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中年の男が自転車で青森(東京から)を目指す話。そこに、自衛隊の機密文書が絡んできて…何だけど、序盤はおふざけの感じがするし、合間合間に出て来る高校生もいらないかな。
但し、ある場面を過ぎてからは一気読みでした。

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2017年02月14日

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東京から青森まで自転車で行く。それだけでは面白い話でもないが、自衛隊の作戦を絡ませたエンターテイメント小説。リアリティがあるかはともかく、スリリングな進行はたのしめるものだった。ハードボイルドの調子が途中で変わったりして、小説の完成度としてはもうひとつ。

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2017年01月19日

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ネタバレ

重要冊子の一冊を紛失し、陸自の尾形三佐はそれの奪還を命じられる。
持ち去った男・グラフィックデザイナーの桐沢は自転車で北へ向かって旅をしていた。途上で作戦をしかけるものの次々に失敗する中で尾形は桐沢という男に興味を持ち始める。
青函トンネル開通前の作品ですが、特に違和感も古臭さも感じませんでした。
中年の男が抱える屈託の中を自転車旅が貫いていく様子は静かな感動を呼びます。度々ある登坂描写がとてもいい。
男とは、とか信念とは、などを言葉にすることなく桐沢や尾形の行動で語るスタイルにとても好感を持ちました。
解説では尾形と桐沢では感情移入するなら桐沢だろう、と書いてありましたが、私としては隊を揺るがしかねなかった事件を己の進退(と命)をかけて防ぎ、桐沢との奇縁を守り抜いた尾形に胸きゅん(昭和)でした。看護婦さんと結婚なんてしないでね~。

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2016年11月10日

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バカバカしいストーリーなのになんかいい雰囲気。こういうの好きだ〜♪自転車で東京から青森まで。我が家の近所も通過!自分の足だけが頼り、坂道を登り終えた時の達成感。山登りとどっちが気持ちいいだろう?

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2016年10月23日

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ネタバレ

すごく懐かしいテイストのハードボイルド。多分、読んでるだろうな、前に。青森までのツーリング(自転車です)のロードノベル。電動機付きのママチャリで、近所のスーパーに行くだけで、風を感じた気になっているおっさんには、羨ましすぎる。国道沿いのうまい定食屋なんかまだあるのだろうか。ビール飲んで、自転車乗るのは、今は書けないだろうなあ。自衛隊がからむとどうしても今の状況が思い起こされて、複雑な気持ちになるが、少し悲しい。

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2014年11月07日

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ちょっと都合が良すぎるストーリーながら、それを差し引いても余りある楽しいハードボイルド。作品が少ないのが残念。

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2013年02月23日

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単行本が出たのが1989年。文庫になったのが1995年。17年ぶりに3度目の読書。細かいところは忘れてしまったが、一気に読ませる楽しいロード・ノベル。

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2012年07月29日

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「初めての旅」は高2の夏の能登半島一周自転車旅行だった。そしてそれが最初で最後の長距離サイクリングとなった。只管、青森を目指して自転車を走らす中年男。初日の橋の袂での野宿と無銭旅行の少年との出会いに共感と郷愁を覚える。狩る者と狩られる者が時には旅の同伴者のように一心に坂を登る。急坂を漕ぎ登る男達の激しい息遣いが聞こえてくる。北に向かう道すがら要所要所で現れるヒッチハイカーの少年。そこには最早さいぜんの気弱な姿はない。道の神がのり移ったかのように。約束の地として語られる北の大地。旅の終わりと新たなる始まり。

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2012年02月11日

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しっかりと作りこんである自転車ノベル。沢木耕太郎の「深夜特急」のように「読むとその行程を辿りたくなる」作品。

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2009年10月04日

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東京から青森まで自転車で行こうとするグラフィック・デザイナー桐沢は、ひょんなことから自衛隊の陰謀に巻き込まれる。

・・・が、巻き込まれてる十干も危機感もなく、周りがあわてる中で一人暢気な桐沢が愉快。
いるよねこーいうやつ(え?)

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2009年10月04日

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