感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2017年11月08日
やっと読めた
凄かった、の一言しか出ない
尾田栄一郎先生や藤田和日郎先生、または羽海野チカ先生、CLAMP先生とは違うのだけれど、確実に近しい怪物性が、穂積先生の中にはある
この先生は一体、どれだけの伸びしろがあるんだよ
『うせもの宿』で、限界を突破できる人だって確信を得る一方で、それは命そのものを...続きを読む削りそうだって危惧があった。なので、次回作を期待する一方で不安を覚えていた
この『僕のジョバンニ』を読んで、私は嬉しくなる一方で、背中が寒くなってしまった。穂積先生は、意識して、命を燃やしてイイ作品を描いてるんじゃないだろうか
読み手としちゃ、それは最低の行為だから止めろ、とは言えない。良い作品を読めなくなるのは辛いのだけど、極端な話、自分の命の使い方は自分だけが決めていい。自分が満足できる作品を完成させて逝く、そう決めてるなら、寿命を才能に放り込んで、より燃やす様を、こちらとしちゃ下唇を噛んで見てるしかない
もちろん、これはファン失格かもしれない。けど、もっと面白い漫画を描いてくれ、そう願うのが漫画読みの業だ
そんな穂積先生が、こんな歪んだファンに向けて描いた今作のテーマは、「才能」だろうか。『さよならソルシエ』も主題は「才能」だったが、こちらは、どちらかと言えば、持たざる者が持つ者に嫉妬する、そんな感じだった
この『僕のジョバンニ』にも、そんな雰囲気はあるものの、根本的なところは「天才の孤独」だろう
天才は孤独を覚えて苦しみ、それを昇華させて芸術を生み出す。しかし、それは普通の天才。バケモノ、そう評すべきタイプの天才は、自分が孤独である事に気付かず、または露にも止めない。認められない悔しさや寂しさ、と言った強い感情を、作品を生み出すのに必要とせず、「楽しい」だけで何でも出来てしまう。そして、そんな無邪気さで、普通の天才に更なる孤独を強いる
二人の天才、その間にある圧倒かつ絶望的な差もしくは壁
ありきたりな内容、そんな事は読んだら言えなくなる
この作品で穂積先生を知ったのなら、あまりの圧に吹っ飛ばされ、ファンにはなれない、と思っちゃうかもな
何せ、『式の前日』、『さよならソルシエ』、『うせもの宿』を読んで、拙いなりに感想を書かせてもらった私ですら、ガードも出来ず、打たれまくり、読み終わった後、立ち上がる事が出来なくなってしまったのだから
実際、代表作三つも未だに、私の急所をエグる実力がある。このシーンでKOされた、と身構えていても、他のシーンで顎をイイ角度で打たれてしまい、膝が笑ってしまう。そのダメージを見逃さず、穂積先生は畳みかけてくる
勝負所を見誤らない、そういうタイプっつーか、一握りの漫画家だけが持てる嗅覚があるのだろう、穂積先生には
正直、今後、どんな展開になっていくのか、全く想像できない。次巻を読むのが楽しみなような、怖いような
この台詞を引用に選んだのは、「救い」と「裏切り」、その二面性があったからだ。つくづく、言葉ってのは人の心に影響を齎す。相手を傷つける、と判った上で言葉をぶつける輩も最低だが、自分の言葉が相手の心を殺しかねない事を気付けないのも性質が悪い。まぁ、天才には、総じて、そういう凡人の心の痛みが理解できないって欠点があるからな、らしいっちゃらしいんだが
穂積さんは、式の前日という短編集で出会ったのですが、その頃よりもさらにパワーUPして物語、キャラクター、そして絵柄に引き込まれ、一気に読んでしまいました。
この危うく繊細な少年たちが紡ぐ音楽の物語がどのように展開していくか目が話せません。
ここで終わるの?こんなところで・・・
単に表紙の絵にひかれて読み始めたのですが、どんどん引き込まれて、あっという間に一巻が終わってしまいました。これからこの少年二人はどうなっていくのでしょう?もう辛くて苦しい人生しか思い浮かばない。大丈夫かな?
試し読みで1話読んでもうだめでした。
気付いたら最新刊まで買ってました。
そろそろ月刊誌に手を出してしまいそうで怖いです、、
クラシックに縁遠い人生なんですが全然関係なく引き込まれました。好きです。
Posted by ブクログ 2016年12月13日
穂積先生でこの表紙で即買いです。海辺の小さな町で孤独を感じながら一人チェロを練習していた小学生の鉄雄は海難事故で流れ着いた同い年の少年郁未と出会う。チェロの練習を通して急速に強い友愛で絆を深める二人。帯に神様って残酷だとありますが本当に……一人の魔女の登場で幸せな二人の日常がこれから壊されていくのだ...続きを読むろうな……ってとこで続く。
黒髪短髪見た目わんぱく少年鉄雄と父親アメリカ人で金髪碧眼天涯孤独影のある美少年郁未の組み合わせもたまりません。
鉄雄のお兄さんも昔チェロやってたのに弾けなくなったという、何か訳ありの様子で次がすごく気になります!早く!
主人公の手塚鉄雄は小学校五年生の男の子。
海辺にある田舎町に住んでいる彼は幼いころからチェロを弾いている。
その実力は同じように幼いころからチェロを弾いていた兄の哲郎が自分の実力に限界を感じて弾く事をやめてしまったくらいのレベルだった。
しかし普段から練習づくしでケガをしてはいけないという理由...続きを読むから友達と遊ぶにも制限がある上に、こんな田舎町で自分と同じようにチェロを練習している人はおらずさみしさを感じていた。
しかし孤独のなかでも練習を欠かさず東京で行われているコンクールで優勝するなど未来のチェリストとしての準備をしている。
そんななか近くの海で発生した大規模な海難事故でたった一人の生き残りの少年である橘郁未を家で面倒を看るようになってから状況が変わる。
最初は誰にも心を開かず口も聞かなかった彼が鉄雄のチェロを聴いてから心を開くようになった。
そんな彼にチェロを教える鉄雄だったがイタリアから知り合いの女性チェリストが来たことで二人の運命は激変する。
コツコツと積み上げた努力を軽々と飛び越えていくようなものを才能とか天才とか言うんだろうなぁと思い知らされる作品だった。
続きが気になる。
私は映画『アマデウス』のような作品が好きです。鉄雄と郁未の関係がサリエリとモーツァルトのようで、何とも複雑な気持ちになります。
大抵の人間は天才ではありません。鉄雄の心情に共感を覚えます。才能は欲しても手に入れることはできない。嫉妬と羨望。ぐちゃぐちゃになった感情を想像すると心が痛みます。
Posted by ブクログ 2018年06月02日
積読消費。
相変わらず闇が深い……。
主人公がチェロの天才、、、かと思いきや、それ以上の天才現る。
けど、郁未の才能はなんかちょっと危険な感じがしますね。
アメリカ人?の私生児だってことだけど、この先彼の出生の秘密がその才能に関連してくるのだろうか。
Posted by ブクログ 2018年01月02日
「さよならソルシエ」再読の機会になんとなく手に取ったのだけど、おもしろかったー。
この人の絵と話のもっていき方とか組み立て方がとても好き。
2巻まで読んだけど続きも読みたい。
音楽の神に愛された神童だとか血を吐くほどの努力で成り上がる凡人だとか、音楽の世界ってほんと才能が一分を分ける世界なんだなと...続きを読む思う。
Posted by ブクログ 2016年12月12日
タイトルにジョバンニとついているのと、
美しいカバーに惹かれて購入。
友情物語なのかなと軽い気持ちで読み始めたら
これは辛いことになりそうだぞというところで
一巻が終わってしまいました。
お兄ちゃんがイケメン。闇がありそうなので
今後それにも触れてくるのかな。
芸術ものは、時に残酷。
Posted by ブクログ 2023年08月19日
二人の少年の出会い。
まだそれが吉と出るか凶と出るか分からない、
どこか不安も感じる日々の描写。
二人はこの先どうなっていくのだろう。
Posted by ブクログ 2019年05月31日
相変わらずのミステリアス穂積さん。
ジョバンニということは、やはり思い出されるのはカムパネルラで、
「銀河鉄道の夜」で、あの結末…。ふたりはどうなっていくのでしょう。
で、どっちが「ジョバンニ」なのでしょう。
そして、実はこれも引っかかってるのでは…?と感じるのも穂積さん。
これからの展開に興味津々...続きを読むです。