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ヴェルーヴェン3部作の最後、これまたあきれるほどの忘れっぷりで我ながら驚いた。それにしても再読して作品の魅力が倍増したように思う。ルメートルの他の長編も久々に挑戦してみようか。
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昨夜、一気に本1冊読み上げました。
ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」(文春文庫)。
身長145センチの警部が主人公で、シリーズ第3作です。
面白いですよ~!!!
でも、今日お話したいのはこの本の中にある1つのフレーズです。
『想像力のない人間はえてして形式にこだわる』
何かうう~んとうなずかされてしまいます。
所で、この所寒くて自ら外に出る機会も減り、
かててくわえて内務大臣の司令であちこち御用達に翻弄されています。
で、私の実感、『能力のない人ほど惰性に流される』、ジャンジャン!
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三部作の三作目。
一作目は脳がざわざわし、二作目は爽快感、三作目はなんとも言えぬ複雑な感情を抱いた。
翻訳者の匙加減もあると思うが、海外の作品としてはかなり読みやすい。作者が心情や状態について本当に小説らしく紡いでるのもあると思う。
冒頭でアルマンの葬儀で死んだことに衝撃だったが、今作の犯人はマレヴァルだったことだ。
登場人物一覧にいるマレヴァルに疑問は感じたがこんなにしっかり絡んでいたとは。
タイトル通り傷だらけのカミーユで終わってしまった。
三部作全てどんでん返し的な要素満載で楽しめたので今作で簡潔なのが寂しい。
個人的にはシリーズ物としてカミーユ、ルイ、ル・グエンの物語をもっと知りたかったし、可能であればアルマンやマレヴァルといった彼らが解決してきた難事件を教えて欲しい。かった。
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カミーユが今作でものっぴきならない状況に巻き込まれながらも、真実へと向き合い続ける精神力に感服した。
そこにある真実がまた、予想していたものよりさらに切なく、胸が締め付けられた。
登場人物の視点の切り替えが細やかにされていて、読んでいて飽きがこなかった。
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途中までただの強盗犯を追っていると思っていた。忘れていた。作者がP・ルメートルだということを。
登場人物一覧に、なんでこの人がいるのだろう?とたしかに思っていた。でもまさか、こんな登場を果たすとは。
読後はカミーユの孤独に涙し、改めてビュイッソン許せん!と怒りに震えた。作者はカミーユに恨みでもあるのか?
いや、まだルイがいるじゃないか!ル・グエンもいる。この先、心が安らぐ相手が再び現れる可能性だってゼロじゃない。人間は、人生は分からない。
とりあえずビュイッソンは○しとこう。獄中のコイツにはがっかりした。
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冒頭から傷だらけです
前作の登場人物人気投票で2位に2万票差をつけてぶっちぎりの1位だったアルマンは食道癌で亡くなってるわ、イレーヌを失った傷からいくらか立ち直って新たに得た恋人は強盗に襲われて瀕死だわで
最初の30ページくらいですでにカミーユ傷だらけです
「おっさん何してくれてんねん!!」
もしルメートルがアパルトメントの隣に住んでたら夜中だろうとドアを激しく叩いて怒鳴り込んでいくところでしたが残念ながら自分はアパルトメント住まいではないのであきらめました(そっちじゃないだろ)
そして物語の間中カミーユは傷だらけなわけですが今回も大掛かりな仕掛け用意されています
用意されていますが自分がすごいなと感じたのは描写の巧みさです
冒頭の事件を受けてカミーユは全速力で走り始めますが、もう絶対によくない方に走ってる感がビシビシ伝わってくるのです
そっちいっちゃダメ!って物凄い思わされるのです
心の底では最後には軌道修正されるか、間違ってるて思わされて正しい道でしたってことになるんだろうなと思いつつ心配でたまらなくさせられます
また話の途中で犯人に気付くんですが、これ絶対に気付かれてもOKむしろ読者が気付いてからが本番と思って書いてるよなって思いました
そして相変わらず章立てが見事なんだよなー
フランスってやっぱり芸術の国なんですね
時たまこういう凄い作家を生み出すんですよね
ピエール・ルメートル、いやはや凄い作家いや芸術家です
やられたー!って感じ
読み始めはまたカミーユの愛する人がひどい目に。。えーこの人も死んじゃったらどうしよう。。と思いながら読み進めました。が!途中から思わぬ方向に話が進んでいき、なるほどねーそうきたか!という感じでした。全くやられました。。そこからは読む速度が上がるあがる。。でもやっぱり傷だらけのカミーユなんだなぁと思いました。
安定した良作
アレックスほどの衝撃はないが、主人公の魅力と予想もしない展開に毎度の事ながら一気に結末まで読み進めてしまう
今作も犠牲になるのは女性
ルメートルはカミーユシリーズの中で、社会の中で迫害され搾取される女性達を鋭く切り取り描いている
それに寄り添うカミーユ警部の繊細さと純粋さに心打たれる
日本の刑事物にはないロマンティックな描写も含め、女性ファンの獲得が大いに見込まれる作品である
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カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重症を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人…
ヴェルーヴェン警部三部作完結編。読み切りましたー。彼のプライベートな素顔が一番出てたと思う。面白かった。
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必ず順番に読むべき作品。
アレックスが強烈すぎて、次がつまらなかったら、、、と思いなかなか読めなかった。
続きが読みたい気もするけど、ここで完結は正解かも。
表紙がどれも怖い。
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フランスの作家ピエール・ルメートルの長篇ミステリ作品『傷だらけのカミーユ(原題:Sacrifices)』を読みました。
ここのところフランスの作家の作品が続いています… ピエール・ルメートルの作品は6年前に読んだ『悲しみのイレーヌ』以来なので久し振りですね。
-----story-------------
『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』のヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の最終作。
『その女アレックス』に続き、イギリス推理作家協会賞の2015年度インターナショナル・ダガー賞を受賞。
アンヌという女性が二人組の強盗に殴られ瀕死の重傷を負った。
警察からカミーユに電話がかかってくる。
アンヌの携帯の連絡先のトップにあったのがカミーユの電話番号だったからだ。
カミーユは病院に駆けつけ、アンヌとの関係を誰にも明かすことなく、事件を担当することにする。
しかし強引なうえに秘密裏の捜査活動は上司たちから批判され、事件の担当を外されるどころか、刑事として失格の烙印さえ押されそうになる。
カミーユはいったいどのようにして窮地を脱し、いかに犯罪者たちを追い詰めることができるのか。
シリーズ累計100万部突破。
2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位。
解説・池上冬樹
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2012年(平成24年)に刊行された、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の第3作(完結編)にあたる作品です。
カミーユ警部の恋人アンヌが強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った… 一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人、、、
もう二度と愛する者を失いたくない… カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。
『悲しみのイレーヌ』、『その女アレックス』の三部作完結編… イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の完結編… 面白かったー これが最終話というのが惜しいですね。
イレーヌを失ってから5年、もはや女性など必要ないと思っていた矢先に、奇跡のような出会いをする。その相手こそアンヌだった… そのアンヌが宝石強盗に遭遇し、強盗たちから暴行を受け、瀕死の重傷を負う、、、
アンヌの状態を見て、犯人逮捕に燃えるカミーユは、アンヌとの関係性を周囲に打ち明けないまま捜査を始める… 襲撃されたアンヌへの思い、事件の追及、犯人に狙われるアンヌの警護、さらに刑事としても窮地にたたされたカミーユの絶望的状況。
そして「三日目」からの驚きの展開… 物語は、カミーユの三人称と「おれ」の一人称の視点で交互に語られていくが、読者には「おれ」が何者なのかが「三日目」でわかる仕掛け、、、
この「三日目」から急変する展開… それまでの風景が一気に違う表情を見せて、事件の構図そのものが全く別の顔になるんですよねー 巧くできていましたね。
禿げ頭で身長145cmの小男・カミーユが心をボロボロにしながら、意外な真犯人を追い詰めていく姿がカッコ良かったなー 彼を支えるルイも、相変わらずクールでカッコ良かったー 中毒性のあるシリーズですね… もっともっと読みたいシリーズなので、完結してしまったのは残念です。
Posted by ブクログ
カミーユに危機、再び。彼はこの窮地を切り抜けられるか。
圧倒的なスピード感が凄まじい。警察小説+ノワール小説+犯罪小説といったところでツイストに次ぐツイストが描かれている。視点の切り替えが鮮やかで頁をめくる手を止めさせてくれない。しかし暴力描写にしても展開にしても容赦のない展開ですっかり参ってしまった。
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いつか読もうと思ってずっと積読になっていた本作。
前作(悲しみのイレーヌ、その女アレックス)からの流れも引き継いでいるので、所々前作のあらすじをググりながらではあったものの、テンポがよく楽しめました!
しかし、主人公が気の毒すぎる...。
途中、主人公が可哀想すぎて心が折れそうになりました。
わが母なるロージーも買ってみたので、そちらでは少しでも主人公が救われることを祈ってます(期待は裏切られるに違いないとは分かっていつつ...)
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カミーユ3部作の最後の作品。イレーヌが殺されてしまってから出会ったアンヌが強盗に襲われるところから話が始まる。前作のアレックスのときにも思ったのだが、ルメートルの描写はすごく読んでいて痛い。顔をついしかめてしまうような痛い描写が多く、この作品も例外では無い。しかし、起こること全てがラストに繋がる伏線として重要であり、読後は納得した部分ともう一度頭から読み直そうと思う部分とがある。3部作と言いながら実はカミーユの出てくる中編があるようなのでそちらも読みたいと思う
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カミーユ・ヴェルーヴェンシリーズ三部作のうちの三部作目もとい完結編
これを読むにはまず一作目の「悲しみのイレーヌ」を読んでからこちらを読むことを強く推奨
この三部作の中では特に推理要素が強いと感じた
あれがこれに繋がるなんて予想もしてなかった
この三部作が合わさって一つの作品であるかのように感じた
スッキリするラストとは言い難いがこのシリーズを読み切ったあとの余韻的には色々と去来するものがあった
どれか読むではなく三つとも読むことをオススメ
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ヴェルーヴェンシリーズ3部作の完結編。
シリーズ得意の凝った仕掛けは抑えめではあるものの健在で、少し強引な展開だと思っていた所にも理由があるし、読み返すとさりげない工夫がされていたりして感心する。
完結編らしいストーリーで面白かった。
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三部作の3作目。で、言いたいことは、一作目から読んでください。その女、アレックスは読み飛ばしてもいいですが、3作続けて読んだことで自分もだいぶ傷だらけになります。彼が必死になりふり構わず守ろうとしたものが、ねえ。日本語のタイトル、秀逸です。
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カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ、第三弾。
最初に衝撃を受けた。
事件の事ではない。
ヴェルーヴェン班の一人である、アルマンが病気で亡くなった。
度を越した倹約家というかは吝嗇家で、
仕事仲間からあれこれ巻き上げるだけでなく、
聞き込み先の店から商品をとってしまうとあっては、
もはや泥棒だと眉を顰めていたはずなのに、
思いのほか彼に肩入れしていたらしい。
クリスマス・キャロルのスクルージではないが、
ケチは長生きすると勝手に思っていたからか、
捜査に対する執着も並外れていて事件の手がかりをつかむ男だったからか、
カミーユの母の絵を大金で競り落とし、
カミーユにプレゼントしてくれたからか。
タイトル通り、カミーユが酷い目に遭う。
あまりに酷いことが多すぎて、これを三部作の完結編だとは思いたくないぐらいだ。
親友のアルマンを失ったこと、
愛する女性が宝石店強盗に酷い怪我を負わされたこと、
彼女の命を守るためにキャリアを犠牲にしたこと、
かつての部下に牙を向けられたこと、
どれもこれも彼にとってつらいことばかり。
しかし、かつて妻を殺されたカミーユにとっては、
どちらが悲しいのだろうか。
ようやく出会った愛する女性に裏切られたことと、
彼女を失ったことでは。
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3部作の中で1番好きだった。
カミーユばかりが割を食っていてとにかく理不尽だが、良くも悪くも心に残る作品だった。
ルイの「助けはいりませんか」というひと言がとても悲しかった。
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この作者と相性が良いのか、この人の作品は面白く途中からやっぱり読んで良かったなという気持ちになる。
今回タイトルにも納得。
傷だらけ、、ほんとに自分がカミーユなら傷が深すぎて生きていけなさそうだな。
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『その女アレックス』のレビューでも書いたけれど、やはり邦題がダサい。だってそのまんまじゃん。知ってるよそんなこと、みたいな。前々作でボロッボロになって、前作でちょっと立ち直ったかと思いきや、冒頭でまた打ちのめされて、そのまま終わっちゃう。原題だと、最後まで読んでから「ああ、それ!?」っていう驚きというかどんでん返しが楽しかったのに。
それにしても、このシリーズは女性がテッテ的に傷めつけられていてザワザワする。この作者がそうなのか、シリーズ的にそうなのか、他の作品を読んでみないとわからないけれど、残酷な場面は苦手だなぁ。なんで自分で抜糸しちゃったかねぇ。(2021-10-22)(2021-11-24L)
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表題通り、カミーユ・ヴェルーヴェンは傷だらけだった。だが、最後の一線は超えず犯人逮捕に至る。疲弊しきって、裏切られて、心身ともにぐちゃぐちゃであろう中で、彼は最後まで刑事だったと言うより、この解決法しかないと、早々に腹をくくっていたのかもしれない。
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カミーユは、いつになったら落ち着けるの?
これ以上カミーユに悲劇がおきるの?
傷だらけって!?
3部作の3作目。
今回の暴力シーンは、よく生きていられたなと思った。
ずっとアンヌの怪我の様子が描かれていたから余計に生々しく痛々しかった。
カミーユに安らぎを。
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ヴェルーヴェン三部作コンプリート。……なんだけど、残念なことに前作たちを凌ぐ衝撃がなかった。
妻イレーヌを殺されて五年、ようやく立ち直ったカミーユに新たな出会いが訪れる。そのアンヌが強盗事件に巻き込まれて重症を負う。愛する人を二度と亡くしたくない想いから、職場にはアンヌのことを隠し、私情に駆られて逸脱した捜査をするカミーユ。その行動がカミーユ自身を危機に追い込んでいく中、アンヌを執拗に狙う犯人の目的とはーー
犯人がアンヌを執拗に襲撃するのは顔を見られたからと思っていたのが、その裏に驚きの目的があって、カミーユはまんまとやつの狙い通り行動することになる。それがわかってきた頃には読むのは止まらなくなるのだが、前作たちのような緻密な伏線はなく(なかったよね?)、特に犯人の正体には後出しジャンケン感が否めない。まあ、でも、全ては作中でカミーユが言うように「おれ自身の問題がこの事件になったんだ」の通りである。そしてカミーユはしっかりと自分でけりをつける。なので一応のカタルシスはあるが、何もかも奪われたカミーユがイレーヌとの想い出の詰まった(しかし死亡場所でもある)アトリエのある家に帰るラストはとても重たかった。もう立ち直れないんじゃないか、この人は。冗談じゃなくルイを養子にして、そばにいてもらえ(笑)。
あいかわらず映像が目に見えるような描写力なので、一度波に乗ってしまえば読み進めるんだけど、面白かったかというと微妙。でも読み終わってみれば重厚なノワールにも思える。ただ、地の文(カミーユ視線)と一人称(犯人視線)が頻繁に交代するのは慣れるまで辛い。編集が字体を変えるとかわかりやすくして欲しかった。海外小説読み慣れた自分でも混乱したので、これを初海外小説に選ぶ(人はいないと思うが)とまず挫折する気がする。
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フランス版ジョン・マクレーン(?)と言ってもいい位不運な主人公のカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。
シリーズの中では、一番残虐なシーンが少ない作品でしたが、面白さも比例するような感じに思われます❗最後に意外などんでん返しがあるものの、個人的にはシリーズ中で一番つまらない作品でした❗
このシリーズは、全体的に残虐で、読んでいて気持ちが憂鬱になりがちになりますが、先の展開が気になって、不思議と最後まで読んでしまう、魅力のある作品です♫
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ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。つらいけど面白かったです。
カミーユ、こんな仕打ち(?)受けるほどの事したっけ、という思いが拭えません。今回の真犯人も逆恨みだろう……「えっ貴方なの!?」ってとてもびっくりした。
アルマンが食道癌で退場したのも悲しいし、ヴェルーヴェン班もうルイしかいない。カミーユもいなくなるんだろうし……ル・グエンが上司のままなら違ったかもだけど、彼は昇進したからカミーユの上司はミシャールっていうわからない人になってる。
北欧の警察小説の上司、だいたいこういうわからない人だからそういう風土なのかな。特捜部Qもそうだ。
カミーユの傷だらけの暴走に心を痛めながらも、ちゃんと真犯人に突き当たるのは有能です。
自分自身もよく分かってないから、と相談せず暴走してるのも、周囲のルイやル・グエンにとってはつらいな。イレーヌの事件で部下だったアルヴァンの酷い裏切りに会ったのも尾を引いてるんだろうけど、残った仲間との結束を固めてたら…と思うのももう遅い。不器用。
ヴェルーヴェン警部シリーズ、3作とも凄惨な事件でした。それでも3作は寂しいな。カミーユの人生、報われてほしい。
Posted by ブクログ
「カミーユ警部」シリーズ、第3作目にして最終作。その他、中編はあるものの、時系列としても本作が最終章であるようだ。
傷つき続け、すべてを失ったカミーユが、再び何もかもを失う物語。それでも残ったものはある、と言いたいけれど、物語が終わっても生きていくことを選んだカミーユの姿は何処までも悲しい。
終盤の怒涛の展開は読み応えがあり、真犯人の予想が途中でついていても、やはり引き込まれてしまった。
アクション以外の、カミーユの独白もアンヌの独白も物悲しいけれど美しい。
「カミーユに嘘をつくのはとても難しいから。あるいは易しすぎるから。それはどちらも同じことだ」というアンヌの独白は、ふたりの姿を彫り出されたようで、読んでいて苦い笑いが浮かぶ。
『悲しみのイレーヌ』からここまで、豊かだったけれど、中々に気力を削られていく読書だった。
Posted by ブクログ
カミーユは新しい恋人・アンヌと過ごしていた。
ある日、アンヌは強盗事件に巻き込まれ、殺されそうになる。なんとか生き延びたが、犯人は逃走した。
その犯人は、アンヌを探し続けるが、殺せるタイミングがあっても殺さない。
カミーユに再び訪れた不幸な事件。
犯人の正体は、そして犯人とアンヌの関係とは、という謎めいたストーリー。
事件発生からストーリーが始まり、描写も相変わらずの酷さで、作者らしい作品でした。
前作と比較すると、内容の面白さやストーリー性が少し劣りますが、個人的には楽しめたかなと思います。
前作との繋がりがあるので、単体で楽しむというよりは、前作を読んだ上でこの作品を読むことをおすすめします。
3部作すべて読み終えたので、違う作品にも手を出してみようかなと思います。
Posted by ブクログ
作者は何かカミーユに恨みでもあるのか?
あとものすごくどうでもいいけど身長の設定が145ってのももう作者がカミーユをいじめているようにしか見えない( ˇ-ˇ )
日本では三部作の2作目が1番有名で、私も2作目から読んでしまった。結論がわかってるので1作目を読む気がしなかったのが個人的に残念。1作目から手に取っていれば、、、