感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とてつもない本だった。シモーヌ・ヴェイユという人物はとても偉大な女性だ。
この本の最初200数ページほどは、素朴な日記、あるいは日誌のような形式で書かれている。淡々と書かれた中に、職場の人間関係や、思ったことが散りばめられている。そして、最後の数十ページは、彼女が宛てた手紙が載せられている。わたしはこの手紙の部分にもっとも息を呑んだ。文章から受ける印象は、日誌の文体と手紙の文体ではかなり違うように思う。やさしさの度合いというか、温もりというか。日誌における言葉と、手紙における言葉はやはり何かが違う。何が原因かは、一考の価値あり。
Posted by ブクログ
労働環境の劣悪さ。隷属状態。当時の工場労働者の悲哀がリアルに伝わってくる。苛烈な抑圧による思考停止。そこれは現代社会にも置き換えられるものだ。
Posted by ブクログ
考えることが削られていく感覚の描写が、読んでいて辛い。
こういう生々しい労働の現実を知らずに、あれこれ哲学したり、倫理的に考えたりすることは、虚しいことなのではないかと思う。
医師や看護師が働く現代の病院にも当てはまるよね?と思った。