【感想・ネタバレ】惨劇アルバムのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

期待通り、不気味でグロテスクで笑える。
なんでだか、すっごく怖いのに笑っちゃう。
完璧な子供を産みたいって何度も中絶する話、不妊で悩んでる人には堪らないと思うけど、なんとか男性が説得しようと頑張ってるのに『じゃ同意書かいて』っていう無限ループが笑える。
理路整然と狂っているから、なんか可笑しい。
けど……よく別れないよね、こんな女性と。
いくら自我が弱いといえど……疲れるわ。

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2015年11月19日

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人も羨む幸福な人生を送ってきた美咲。しかし婚約者との結婚を控えたある日、アルバムを遡った美咲は「自分が幼い頃に死んだ」という記憶を取り戻す。

七奈の章と福の章が読んでいてすごく疲れる…面白いんだけど。
話の噛み合わなさにイライラする。

最後の一文にちょっと笑ってしまう一冊。

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2018年11月23日

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いや〜面白かった!狂った家族の物語。登場人物すべてが狂ってる!最高!小林泰三作品には珍しく、カタルシスを感じられるラストだった。グロ度・ホラー度は低め。

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2015年04月26日

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ネタバレ

物語に登場する人物の個性が強すぎると言うかなんというか。
おじいちゃんの話はグロかったですけど、自分の正義を貫いているのが良かった。
七奈の完璧主義、迩の担任の先生の考え方はなんか気持ち悪くておぞましい感じがまたたまらない。
美咲が七奈(母)に洗脳されていると思ったら、妄想と言うか二重人格?だった事には驚きで最後までおもしろく読めました。

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2014年02月26日

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ーーーなぜわたしの人生には、幸せなことしか起こらないのか?
美咲は、古びたアルバムを開いた。彼からのプロポーズ、大学合格…そこには様々な幸福の光景が。
ところが、一枚の写真から蘇ってきたのは、(自分は幼い頃に死んだ)という、あまりにも鮮明な記憶だった。混乱する美咲に母が語り始めた、戦慄の「家族の物語」とは?
悪夢と惨劇に彩られた恐怖の連作集。

小林泰三の連作ホラー
やっぱ小林泰三はこうじゃねえとな。

彼の真骨頂、歪んだロジックによる関節の外れた世界
理屈抜きに、恐怖が感覚に訴えてくる短編
少しずつテイストの違う作品たちが集まって一つの物語を形作っている。




不完全な人の泣く声が聞こえてきた。

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2013年02月04日

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オムニバスホラー。非の打ち所のない幸せな人生のはずだったのに、それが崩れてしまう衝撃。塗り替えられた記憶の意味。不条理ホラーのように思えたけれど、最後まで読むとこれはミステリでもありました。うわ、なるほど! そういうことだったのか。
お気に入りは「正義の場面」。これにはやられたなあ。とても「ありがち」なネタの逆ですね。案外単純なことだけど、思いつきもしませんでした。

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2012年05月31日

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ある家族を描いた連作短編集。御茶漬海苔先生のカバーイラストとタイトルから凄惨な内容を勝手に期待してしまった私が悪い(するな 笑)。でもたしかに先が気になって急いで読んでしまったので、面白いことは面白い(のか?)。

幸せ過ぎる自分の人生に疑問を持った辺野古美咲。ある日幼少時の写真を見て当時の記憶がよみがえるが、それはなんと自分の死の記憶で……
この美咲の話もだが連作集全体が屁理屈というか、ああ言えばこう言うの会話劇なのでイライラしてくる人もいるかも。それが作者の狙いなのかもしれないけど(笑)。
一番ウワーとなったのは美咲の母七奈の話「清浄な心象」。完璧な子どもが欲しいとして、添加物を食べただの風邪薬飲んでしまっただの、そんな理由で堕胎を繰り返す女だと言えばその異常さがわかってもらえるだろうか。
この不条理展開劇、どこかで読んだ感じと思ったら、あれだ、筒井康隆のギャグぎりぎりのホラーと似てるんだ。
最後に美咲から驚くべき真実が明かされ、物語は急に悲劇に……いや、狂気だよね。

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2024年04月18日

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幸せな人生を送り、結婚を数ヶ月後に控えた美咲は、一枚の写真から自分の記憶に疑いをもつ。そこから浮かび上がる歪んだ家族の物語。

記憶と狂気。いかにも小林さんらしい作品。
完璧な子どもを望むあまり中絶を繰り返す「清浄な心象」と、公平が一番大事だとする「公平な情景」が、特に印象的。まったく噛み合わない会話にイライラしつつも、あまりの理不尽さにクスッと笑える。

娘、母、息子、祖父、父、それぞれの目線で描かれる物語。皆んな歪んでいて、結局すっきりしない部分もあったけれど、小林さんらしい狂気がじわじわと怖さを掻き立てる。

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2020年04月18日

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ネタバレ

これまた謎話。結局この美咲は七奈の空想?身ごもった七奈の病的具合がひどすぎ。どうしてこんなおかしな人が書けるんだろう(褒め言葉)

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2015年05月21日

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拘りが極端に走りすぎると狂気に。理不尽さにいらいら。それが作者の持ち味ではあるのですが、後味の悪さが目立ちました。
「幸福な眺望」
きれいにまとまったホラー。自らの曖昧な記憶を疑問視した女性が行き着くある決定的な幼少時の記憶。そして対峙しなければならない相手とは。
「清浄な心象」
一切の(化学物質などによる)穢れがない赤ちゃんを求める女性の狂気。現代人への皮肉もあり。読んでて旦那がかわいそうでかわいそうで。
「公平な情景」
公平さを求める教師の指導の行き着く先は。これが一番後味悪い。
「正義の場面」
幽霊になったおじいちゃんが正義を行使、と思いきや。これは笑えるしよく出来てる。一番よかった。
「救出の幻影」
いまいちかな。息子の日記らしきものを読むうちに自らの記憶の蓋を開けてしまい。

感想書いてて気がつきましたが、各話ともタイトルに幸福、清浄、公平、正義、救出とプラスの言葉が付けられていたのですね。

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2014年12月31日

Posted by ブクログ

相変わらず日常から一歩ずれた「狂気」を描くとうまい。

書き下ろしの連作中編で、崩壊した家庭を書いています。
オチはちょっと予想がつかなかった。
傑作というよりは佳編でしょうか。

そろそろ計算するSFを書いて欲しいなぁ。

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2012年06月19日

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