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桝さんのまるごと生き物愛に満ちた本であると同時に、少年が青年になり、やがて大人になっていく物語だなと思った。
元々チョウが好きで中高では生物部に入り、その後大学に進学して西表島行きたさをきっかけにスキューバダイビングのサークルに入る。そして海の生物に興味がわいてアナゴやアサリを研究する。大学院にも進学するも、あらためて自分の進路について考える。「好きなことを伝えるのが得意」と気づいてアナウンサーになった。
それだけではキラキラしたように聞こえるが、本人的にはそこまで「デキる」人ではなかったようだ。また、文中に明確には書かれてないけど挫折があったことが伺える。卒論が散々なものだったらしく、「好きな気持ちだけではカバーしきれない自分の実力不足」という言葉からは決して超えることなんてできない挫折感が直に伝わる。この人も苦労した人間なんだ、、、って思うと自分の中の桝さんを見る目がさらに優しくなるのを感じた。
ただ、生物やそれを取り囲む環境も観察してきたからか、いつも目の前の現実をしっかりと捉えていたように感じた。だから、仕事で想定外の事態が起きた時もそれなりの対処をしている(さすがにふて寝は笑えた。しかも案外悪くない効果を生み出してたw)。好きを突き詰めると副産物も生まれる。経験は役に立つときがくる。
クスッとなってたまにウルッとくる素敵な本でした。
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桝さんの誠実で一生懸命でありながら不器用そうななお人柄を、ZIPやDASH海岸でいつも拝見しておりました。マスマス大好きになっちゃいました。
中高生時代の生物部の体験が面白く、今の中高生にもぜひ読んでもらいたい!
死んだらどうなるのか…という不安をもっていること、それに対しての考察?も興味深かった。自然にあまり興味のない私も、最後まで一気読みしました。
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誰でも読みやすい安定の岩波ジュニア新書。
その中でも著者が有名アナウンサーである本書は特に万人向け。
大学時代以降のエピソードも面白いが、やはり中高時代が面白い。特に部活の合宿についてきた両親を諌めた話と、高校近くの公園の地形模型を作った話(そして文化祭が終わるとそれを躊躇無く壊したことも)は、本来の対象である中高生に響くものがあるのではないだろうか。
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子どものときの「好き」を大切にしましょう。その経験
の一つひとつが人生の糧になります。
枡さんが今、アナウンサーとして大成しているのは、研究魂があったから。
子どもの頃から「〇〇博士」を目指し、幼少期から「好き」を突き詰めていくが、修士のときに周りとの能力の差を感じる。大学院の日々を通して、「自分の好きなことを、人に伝えること」が得意と気づき、「誰かが解き明かしてくるた魅力を広く伝える役割くらいなら、できるかもしれない」と考える。まさに、自分と同じで驚いた。
枡さんの幼少期から現在までが分かる一冊。ジュニア文庫だけど、大人にもおすすめ。
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ZIPなどで人気の日本テレビアナウンサー桝太一さんが、ご自身の生物部などの経験を書かれた本。
幼少時代の昆虫好きから、中高一貫の、麻布中学・高校に通われた頃の生物部での話、東大の農学部でアナゴ、アサリの研究をしてきたことなどがとても面白く書かれていました。
昆虫、とくにチョウの採集・研究とか、高校時代、有栖川公園の植生を詳しく調べてジオラマにしたこととか、生物が好きでたまらなかったのだというエピソードがたくさんありました。
もちろん桝さんがものすごく優秀で、能力が高いというのはありますが、好きこそ物の上手なれを体現なさっていたのだと思います。
生物学とは全くジャンルが違うと思われるアナウンサーという職業になられても、生物の研究をしてきた経験が生きているとのこと。
科学系のテーマの番組で桝さんは、実に生き生きなさっているなあと感じます。
オイラより、これから進路を考える中高生向けの本でしょうが、読んでいて桝さんが生物の研究をしてきたエピソード一つ一つがとても面白かったのです。
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中高校生のときは、虫を
大学生になってからは、海の生物の研究をされていた
著者は、現在テレビのアナウンサー
経歴がとっても不思議な方です
朝の番組を担当されていて、人気の方のようです
表紙イラストも本人の作で
なかなか味があっていいです
生物への愛情でしょうか(^_^)
生き物とふれあっていたい
生きていることを再確認できるから
自分が死んでも窒素や炭素に分解されていくだけです
他の生き物に取り囲まれて何かの一部になるでしょう
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生真面目で誠実を絵に描いたような枡太一アナが過ごした中高と大学時代を振り返った本。
少年から青年にいたる生活が今の枡アナを作っているのだと納得した。
生き物を研究と言ってもその大半は極めて地味で過酷な作業なのに、ひたすらそれをやり続けていく。そうしてひとつの結論が出る。でもそれが光り輝くような発見と言うわけでもなく、一般人から見ると地味な結論にみえるのだが、それをベースにまた次の研究者がその先を研究していくことができ、そうやって膨大な学問が続いていくのだと思った。〇〇細胞騒動の華やかな発見でも捏造だったという結末と思い合わせると、やはり本物の研究とはそういうことなのだろうと思った。
またあるがままを受け入れる強さを生物たちから学んだ、理不尽と言う言葉はわがままなんじゃないかというくだりは本当に枡アナの経験からにじみ出た言葉だと思うし、とても心に残った。こんな中高生の時期を過ごしたのは素晴らしいと思うし、大人にも示唆に富んでいてもっと早くに読んでおけばよかった。
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ためになるとかより何より、面白かった!
麻布→東大という学歴だけ見ると、あまりにエリートコースで「うわー」と思いますが、そんなこと読んでる時は全く気になりませんでした。
あまりテレビは見ないので桝アナウンサーについては全く知らなかったのですが、仕事のせいか言葉遣いが平易でわかりやすく、伝えたいことがストレートに伝わってくる、親しみやすくて、とても読みやすい文章でした。
岩波ジュニアだけあって中学生ぐらいから読めそうですし、さっそく近いところにいる高校生に勧めてみました。
読むと元気になれる本です。
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理系、生物部の青春。著者である枡アナに関してはTVで彼がアサリこそ我が青春と熱弁していたのを見て興味をもっていたのだが、デートすっぽかして蝶追いかけちゃうようなところから自然界の捉え方まで期待通りの人物だった。彼のように生き物には興味があるけど数学は苦手、というムシ取り少年は多いのではと思う。なぜなら自分もそうだったから。文系か理系かで迷っていた学生の頃に読みたかった。
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読み応えがありました。そしてこんな風に充実した少年時代~学生生活を我が子にも送らせてあげたいなと思えた本でした。 お子さんだけでなく、大人にもおススメです!
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テレビはあまり見ないほうですが、それでも桝アナウンサーのことは知っていました。桝さんの生き物愛が詰まっているし、文章も読みやすい。好きなことのためにどれだけ人生を使うか、キャリアを考える視点でも楽しめる本。
ただどうしても、都会に住み、親御さんが教育にお金を使ってくれて、人脈に恵まれた環境が手を伸ばせば届くところにある、そんな恵まれた環境にある人の話だな、という思いが読んでいて自分の中に残ってしまった。
学問の「好き」を追い求めることが、もっと多くの人にとって手を伸ばしやすくなってほしい。
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麻布中学・高校の走り込みから始まる生物部、アナゴとアサリに青春を捧げた東大時代、新人アナウンサー時代の失敗を研究者の手法で乗り越えるくだり。
どれも素直に面白くて、中学高校時代に読んで将来に希望を持つ少年少女の姿が目に浮かぶ。
一方で、麻布中学に通えるくらい親が教育熱心で一定の資産に恵まれた家に生まれたというスタートの良さは、まるで当然のことのように書かれていて(当たり前だが彼にとってはそれがデフォルトで当然なのでしょうがないのだが)、そこに対する視点は、あえてなのか意識してなかったのか全くない。
大人の目で読んでしまうと、そういう意味で、ちょっと絶望も感じる本である。「進学校に通うレベルの高い生徒だと、『自分で学ぶ』学習ってこんなに成果が出るんだな〜」みたいな醒めた思考が浮かんでしまうのは否めない。
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生物部や、生物学の研究者(大学院生)などを体験してきた筆者の半生を通して、生き物がいかに好きかや、生き物から学べることなどがまっすぐ書かれていて、面白かった。
その人が何か好きなものについて語ってる本というのが好きだなーと改めて思った。
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とにかく読みやすかった〜!
学生時代の話が沢山あり、どれも個性的で面白い。
数学は苦手だからで片付けずにやっておいたほうが絶対将来のためになる。ほんとうにそれ
以下、心に残ったことの引用です。
"時間がかかることを不安に思わず、1段1段確実に階段を上っていけば、いつかは届く。"
"自分の置かれた状況を受け入れて、さりとてあきらめず、自分のできることだけをただまっすぐにやり続けること。"
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小学校から大学院を通して桝太一さんと生き物の交流を描いた一冊。
「ぼくの青春のすべてです。」と銘打っているが、それに恥じることのない濃い内容がそこにはある。
昆虫少年だった少年時代から、麻布中高へ。そこの生物部で前に読んだ原田先生と素晴らしい先輩後輩たちに出会い、文化祭の出し物で講演の樹木分布図をジオラマで作るというトンでも作業を行う。大学では地道にアサリの生長を出し、統計に四苦八苦。
と生物にまみれ、汗水にまみれた青春。
改めて純粋に生き物が好きという非との話を読むと、その熱量に驚く。
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アナウンサー枡太一さんによる、自身の幼少期からの生物オタクっぷりを赤裸々に描いた青春記。
友人たちと競い合いながら虫取りをした小学校時代、その延長として入部したらトンデモ体育会系だった生物部、文系脳にも関わらず生物の道に進むために進路転換した高校3年生、海に魅せられた大学時代、そして現在へ。テレビで拝見する姿そのままに、誠実さが伝わる丁寧な文章です。
自然から多くを学び、自分の「好き」にこだわることで乗り越え培ってきた心の強さは、どんな些細な経験ですらも全て現在の自分の糧になっている、というメッセージが真っ直ぐ伝わってきます。
中高生には進路を決めるたくさんのヒントが、大人にとっても自分の踏み歩いてきた道を見つめ直す良いきっかけを与えてくれる1冊。
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好きこそ物の上手なれ。とっても充実した学生生活が今の枡さんを作っているのだと感じました。文学少年だったということもあり、文章も読みやすいです。進路や夢について小学校高学年向けにも読んでもらいたいし、大人が読んでも十分楽しめる内容です。
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中高生位を対象にした本ですが大人でも十分に楽しめる内容で1時間くらいで一気に読めました。一見、誰の役に立つのかというような地味な生物の実験に没頭していた学生時代の枡アナの様子が、自分のそれとかぶり懐かしさと親近感を覚えた本。当時は先の見えない研究でこれが一体何に役立つのかと途方にくれることもあったのだけど、忍耐強く実験に取り組んだ日々、ない手段を自分たちで考え創り出す日々は、社会人になった今でも生きる力として自分の体に刷り込まれている。それを改めて感じさせてくれる本でした。
また、枡アナの生き物に対する考え方も素敵で、そういう内面的なして魅力が現在の枡アナ人気に繋がっているんだな、と思いました。子供たちの理系脳を育む仕事についている私にとっては生徒、保護者にも是非読んでもらいたい一冊。
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桝アナのオタク青春記。
タレント本と思って軽くみていたけど、メッセージ性もあり、テンポもよく読みやすく、期待以上だった。
そして何よりも目を輝かせてる桝少年が目に浮かんで、読み手のこちらまで楽しい気分になれた。
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日本テレビの人気アナウンサー枡太一氏の自伝的作品、虫好きだった少年時代から現在までが描かれている。
テレビでもよく紹介されているが枡アナは大学時代、アナゴやアサリなど海洋生物の研究をしていたそうだ。なぜそんな理系の学生が、真逆とも思えるアナウンサーという職業に就いたのか、その理由がチョットわかったような気がする。
バラエティの前説など、慣れない仕事に苦しんだ時期もあったようだが、理系ならではの方法で克服する姿が興味深い。社会人となったいまでも、休日を利用して自然観察を続けているらしい。大人になっても熱中できる趣味があるというのは羨ましいことだね。
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すくすく育った、というのはこういう人のことを言うのかな〜というのが率直な感想。中高時代の部活の合宿に親御さんが来ちゃって怒られたエピソードがなんか好き。
あと、空を飛べない人間でも、自分の認識する空間において縦横の他に高さも加わる点がダイビングの面白さ、というのはハッとした。
ただし私の好みのアナウンサーは安住さん(腹黒オタク気質が大好き)。
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桝さんって東大だったんですね。生き物が本当に好きなんだということが伝わる1冊。人生を楽しく生きるには、好きを大切にすることかもしれない。理系と桝さんがますます好きになる。
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オタクになるのを恐れるな!というメッセージがこもっているそうです。
面白かったー。子どもが読んでどんな印象を持つのか気になるジュニア新書。大人は読ませたいって思う人多いだろうな。
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日テレのエースアナウンサーとして活躍してこられた桝さん。
退社したときは、フリーになったほうが収入も良くなるから、という噂が独り歩きしましたが、入社当時からサイエンスコミュニケーションの仕事がしたいと思っていたことが、この本を読むとわかります。(発行は2014年7月)
少年時代は野原で昆虫を追いかけ、一貫校の名門中学に入学したら生物部に所属し、ひたすら筋トレに励み、山登り&連泊キャンプで蝶を追い、高校に進級したら学び舎のそばにある有栖川公園の植栽調べに精を出し、公園の高低差を測り、自前で等高線を引き、ジオラマをつくって学園祭で発表した。
東大進学してからは小笠原でのダイビング。海の生物に興味がうつる。そして大学院ではアサリの研究。横浜市の金沢八景の海岸で夏は潮干狩り、冬は干潮の時間が夜中なので、昼間、潮が満ちた状態で海水に浸かり、凍えながらアサリを漁る。
しかし、ここで挫折。アサリの研究をするにも、研究成果をまとめるにも統計学の知識が必要だった。昔から数学が苦手だったため四苦八苦。担当教授からは「君に統計学を教えることは僕の仕事じゃないんだよ」と言われた。この先、研究者の道に進むのはもう難しいかもしれない。
ならば、科学を面白く伝えることを仕事にしよう、そうだ、アナウンサーになろう!
ということで、唯一内定がもらえた日テレに入社。
かいつまんでいうとこんな感じ。
そしてここから、みんなが知っているアナウンサーとしての枡さんの人生が始まります。
新人の頃は、「エンタの神様」の前振りを担当(新人アナウンサーが必ず担当していたらしい) 全く場を盛り上げることができず、しんどい経験もした。悩みすぎて眠れない夜も過ごした。
しかし、あるとき、24時間テレビの1コーナーで東京湾にいるスナメリ(イルカの一種)を追いかけるレポートをしたときは、原稿なんかなくても、スラスラと言葉がでてきた。ディレクターからも、枡くんの笑顔初めて見たよ、と言われるくらい生き生きとできた。
そしてついに人気番組、「鉄腕!DASH!」の東京湾再生のビックプロジェクトの担当アナに任命されて、大ブレイク。思い描いてきた仕事にやっとめぐりあえた。
だから退社してからもダッシュの仕事は続けているわけです。
つまりは、桝さんは入社前から、サイエンスコミュニケーターになりたいと思っていたということです。
なんか楽しそうですね、桝さん。
ほんとはNHKの番組に出たかったそうなので、NHKさん、桝さんをメインに据えて、なんか新しい科学番組を作ってください。
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生物に関するウンチク本かと思いきや、アナウンサーの自伝だった。。。まあそ、読みやすくて内容としてはよい。触発される中高生もいるかもしれないしね。
ただ文中のデカルトの解釈はあまりに違いすぎるぞ。
Posted by ブクログ
朝のニュースは日テレ派なので毎朝桝さん見てます。誠実な感じが好きでしたがこの本読んでさらに好きになりました。一つのことに夢中になってとことんやり尽くす姿勢、見習いたいし、この本の中にはいろんなヒントがあるなーと思った