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「米」中心
日本古代から記録に残っている食文化や食生活を比較的わかりやすく列記した作品である。「米」を作り始めて以降、どれほど日本の食生活が「米」中心だったのか改めて思い知らされた。他国と比較して特徴的なのは「肉食」に対する考えである。仏教という宗教上のタブーもあっただろうが、畜産業が発達しなかったor衰退した という要素のほうが大きい気がした。
Posted by ブクログ
神の食事から魚肉ソーセージまで、日本の食はどう変わってきたか。気候から米食を主食とし、できるだけ加工・調理を避けるのが基本。神に供えた食事の「おさがり」をいただいていた古代から、宗教(例:仏教の推進に伴う肉食禁止令→魚中心に)や文化(例:茶の湯の流行→懐石料理の開花)、政治(例:脱亜入欧→肉食再開宣言※ここで登場したのが魚肉ソーセージ)の変化に伴って、外国からの影響を強く受けながら、柔軟にその姿を変えて今に至る。特に、江戸時代は参勤交代によって人/モノ/情報が江戸に集まり、総合的な「会席料理(反語は即席料理=アラカルト)」と単品的な「鮨/天ぷら/すき焼き、など」に分かれて進化を極めた。いつの時代も、発展をしたのは平和のおかげであり、衰退をしたのは戦争のせいであった。