感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著者の本ではまとまってゐるほう
意外と論理的に書いてあって、なるほどと思った。最後のあとがきで、実は著者自身も悪者俗物なのではないかと思はせる。
しかしこの本に怒ってゐるのは、金井美恵子の文章教室と同様に、バカや俗物だと分類されて不愉快になった人物ではないだらうか。
私も一種の文学俗物、知的俗物かもしれない。
Posted by ブクログ
小谷野氏のエッセイで、自分がした悪いことを自慢気に話す者の話から、悪とは何かという問いへ漂うように論が進む。著者の他の著作に書かれたエピソードも出てきて既視感を感じるときもあるが、個人的には後半の俗物論が独特の視点で面白かった。
Posted by ブクログ
ちと中島義道先生に用があって小谷野先生のご見解をたまわる。話はまとまりがなくて荒れてる感じ。
「私はここ数年、何とかして、こういう、権謀術数を弄して権力の座に就く、というような「悪人」になりたいと思ってきた。……温顔と冷酷を使い分け、心にもないことを言い、懐柔と恫喝をもって、のし上がっていく、ああそういう人間に、私はなりたい、なりたいのである……どうすればそういう本当の悪人になれるのであろうか」。無理じゃないっすかね。