【感想・ネタバレ】時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

綾辻行人の館シリーズはどの館も抜群に面白いが、時計館は傑作と呼ばれるだけあって話の構成、舞台、登場人物、トリック1つ1つの要素が綺麗に収まって最後まで駆け抜けるように読んでしまったミステリでした。
途中で変だなと思う箇所は度々あり、数ページ戻ってえーでも関係ないかーと思いながら読み進めたのですが、本筋となるトリックが想像を超えた奇想天外なことですっかり騙されてしまいました。伏線は至る所に散りばめられており、でも解けそうで解けなくて真相を知ってからやられたなーと思うのがこのシリーズの最大の魅力でもあると思います。
ミステリはあまり読まない人にも勧めたくなる、大好きなシリーズの1つですね、

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2023年07月01日

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ネタバレ

ああ、、偏愛を感じるぅ、、!

時計の速さ、時の流れが違うというのは斬新。

きっと可愛いお嬢さんだったんだろうな

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2023年06月12日

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ネタバレ

不定時法がご丁寧に2回も解説された上に旧館内の人の自律神経がおかしくなっている描写や窓がない描写があるのはフェアプレイの精神に違いない。時計は操作されているとみて間違いなさそう。
旧館内部の時計は全部レプリカなので、時を刻む速度を操作できる仕掛けが施されている。なぜそういった仕掛けが施されているかと言えば『水車館の殺人』よろしく、「館の主が少女を支配しようとする」という綾辻行人の癖を前提にすれば、16歳で死んでしまうという呪いを回避するために、大量の時計によってなんらかの暗示をかけようとしていたとみるべきだろう。では死の呪いを回避するにはどのような時計に対する仕掛けが施されるべきか。当然通常よりもゆっくりと時を刻む時計がほしいはずだ。できれば永遠に16歳が訪れない時計が……。したがって旧館内の時間の進みはデフォルトでゆっくり設定だったとみるべきだ。ただここで引っかかるのはなぜ16歳の誕生日を待たず15歳の誕生日に死ななくてはならなかったのか、ということだけれど、それについて今のところ筋の通った説明は思いつかない。少なくとも顔を怪我したからはミスリードのように思えるが……。

一方、光明寺に殺意があったのは書きぶりから間違いなさそうだ。電子機器を没収したことから、なんらかの時計を利用したトリックを使おうとしていたのだろう。ただこのまま光明寺が犯人でした、は『迷路館の殺人』を書いた綾辻行人としてはありえないので、真犯人は別にいると考えるべきだ。さらに『十角館の殺人』のことを思えば、セルフオマージュも有り得るわけで、検討しなければいけない可能性は倍増する(島田犯人説は今回は置いておいてもよいか?)。

最初に注目すべきは1日目の夜。江南くんが勝手に時計を拝借している。これは光明寺や犯人の想定外のことだったはずだ。また、犯人(または光明寺)は時計を破壊している。それは犯行時刻を印象づけるためだったと現状考えられる。しかし江南くんが時計を持っていることを知らない以上、江南くんに証言させるた意図があったわけではない。またこの時刻にアリバイのあるものもいない。ではなぜ?ひとつ考えられるのは本来の計画が頓挫している可能性だ。つまり光明寺によるアリバイ工作だった。しかし殺されてしまったため、意味の迷子な時計が残った。光明寺のアリバイ工作だったとすると、時計を壊した後誰かを部屋に呼び込み殺害する、その後何食わぬ顔で誰かと出会い(おそらく小早川だろう)そこで3時半んであることを2人で確認する。それができるためには、振り子の部屋の時計だけ、他の時計より進んでいなくてはならないわけだが。しかし時計工作をすませて誰かを呼び込んだところで返り討ちにあってしまう。光明寺の死体は抜け道を使ってどこかに隠される。しかしこれは確白の江南くん以外の誰であっても可能な犯行だ……。

一方、時間が操作されている以上、島田視点の文章にはなんらかの叙述トリックが仕掛けられていることを考慮すべきだ。島田が館を訪れたタイミング(すなわち館の少年が姿を消していたタイミング)が旧館におけるいつなのかもキーポイントになりうる。素直に読めば1日目の夜に光明寺失踪、2日目の昼に島田来訪、2日目の夜に島田再来、直後に旧館にて殺人事件発生、といった順序になるが……。旧館の時間の進みがゆっくりであったとすると、例えば1日目の夜だと江南くんが思っている時刻が、外では2日目の朝である可能性が考えられる。しかしそう考えたところで犯人特定に近づいている感はない…….。

うーん、さっぱりわからん。

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2024年05月30日

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読み終わってから「参りました!」と声が出ました!
思い付くわけない。推理なんて出来っこないです。
時計だらけで半地下の建物に複数人が3日間篭る、なんてシチュエーション怪しすぎる…と思いますが、綾辻先生が書いてしまうと「まぁあるのかもな」と思えてしまうのが不思議。
登場人物沢山いるから、誰が過去に何をやらかしてて、何人死ぬんだろーなんて呑気に思ってたら酷い目に遭いました笑
面白い、上下巻必死に読んでしまいました。
殺人が起こる瞬間の被害者側目線も多く、血の気も引くしホラーみのある表現も多くて楽しかったです。

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2024年02月04日

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館シリーズ5作目。
鎌倉の外れに建つ時計館。そこに出ると言う幽霊話。オカルト雑誌の編集長達、大学のミステリー研究会のメンバー、カメラマン、美人霊能者が幽霊の謎を解き明かすと称して3日間閉じ籠る。本作は旧館(取材班)の江南と、外側の鹿谷(島田さん)で話が進んでいく。この構成、外側から内部の様相が掴めない閉鎖的状況、十角館を思い出す…。登場人物的にも十角館のアフターストーリーだし…。これだからシリーズ物はやめられないのだけれども!!

最後の描写をそのまま汲み取るなら、時計が今回の隠し通路よな?10年前亡くなった車椅子の少女の事件と今回の事件がどう関わっていくのか、10年前の偶然と今がどのように繋がっていくのか。トリックも気になるけれど、犯人の動機が結構気になる。カメラマンって殺される理由が無かったような…10年前の復讐なら、子供達だけでいいのでは…?それとも損得勘定で何か永遠にしたのかしら…。見捨てたとか…?
続きが気になりすぎる!そのまま下巻へ!

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2023年10月26日

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ネタバレ

いよいよ「時計館の殺人」!
今回はどんな謎を内包する「館」なのか、
島田潔は如何に関わってくるのか、
(実は期待通りに即登場なのだけど)
兎に角ワクワクしながら読み進めました。

上巻に提示される謎にどんどん引き込まれてあっという間に下巻へ〜の流れなので、犯人を想像しつつも、まだ予測出来ません。楽しい!

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2023年07月24日

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上下巻の上巻なので登場人物紹介と過去の出来事紹介、2つの殺人です。

外れかもしれないけど今の犯人は【伊波と光江の共犯】と想定。

【犯行のあらまし】
・時計館の構造と時計の管理を任されている立場を利用して旧館と新館を行き来して殺害(鹿谷達をアリバイとして使用)。
・時計館には廊下以外にも隠し通路が有る。
・サヨコは百八の時計を全部操作して時刻を狂わしてアリバイ工作をしていた。
・動機は永遠の死と自分の娘の死(学生4人への怨恨)。
・新見を今時点で殺害しなかったのは、コレクションエリアに逃げる姿を見せたかった(振り子の部屋に繋がる隠し通路がある?)。

【残された謎】
・カメラマンの内海に殺害される動機は無さそうだが、何故殺されたのか(証拠品であるカメラを隠滅?)?
・永遠を"送り届けた"だけの瓜生がそこまで恨まれる過去の真相は?

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2023年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新館と旧館で別々に進行する物語が今後どのように交わっていくのか楽しみな作品でした。下巻で暴かれる中村青司の隠されたトリックも楽しみです。

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2023年04月05日

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