【感想・ネタバレ】フォックス家の殺人のレビュー

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Posted by ブクログ

ライツヴィル物の2作目。トラウマを負った青年のため12年前の殺人事件の真相に挑む”回想の殺人”もの。意外なトリックや特異なプロットといった派手さはないものの、丹念な人間描写が素晴らしい。整然とした論理や、全ての章題にきつねを絡ませるといった遊び心も愉しい。

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2011年01月05日

Posted by ブクログ

エラリイの名推理には期待しないこと。
そもそもこの作品にさえわたる推理なんざ
存在いたしませんので。

全体的に精神病特有の
狂気が混じっているので
読むのには間違いなく苦労することでしょう。

それといやみな人物もいますしね。

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2010年06月13日

Posted by ブクログ

「僕は満足していません」。
12年以上前に妻殺しの罪で終身刑となった男。その無罪立証のために再調査の依頼を受けたエラリイ・クイーンが、事件当日の状況を再現した後に吐く台詞だ。あらゆる事実が状況証拠の裏付けをし、男の犯行であることを、あらためて示していた。だが、論理的な疑いがひとつでも残る以上、納得することはできない。初期の冷徹ぶりから様変わりしたクイーンの熱い男気を示すシーンといえる。

中期以降、ライツヴィルを舞台とする物語を展開したクイーンは、自らの探偵に単なる思考機械で終わらない人間性を肉付けし、社会的情況も加味しつつ、作品そのものに深みをもたせた。
発表は1945年。日本を敵国とする中国戦線を経験し精神的後遺症を負った青年を登場させ、不貞に起因する家庭の崩壊も重要な要素としてプロットに含めている。絢爛たるトリックなど過去の遺物であるかの如くクイーンは割り切り、謎解き自体は捻りのないささやかなものに抑えている。だが、解明された真相に対する結末の付け方は、明らかに成熟している。「本格派の巨匠」としてミステリ史に多くの傑作を残したクイーンは、衰えたというよりも良い意味で「枯れて」いったのだろう。ミステリとしての醍醐味が薄れたとはいえ、固い信念の下、無実と確信する者のために行動するクイーンの姿が初期よりも魅力を増したことは間違いない。

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2016年11月29日

Posted by ブクログ

ライツヴィルシリーズの2作目。

【あらすじ】
第二次世界大戦の戦績により、ライツヴィルの英雄に祭り上げられたディビィー大尉。しかし彼は、戦争中の血生臭い記憶と、殺人犯の息子—父親が母親を毒殺した—であることの負い目で、精神に異常を来たしていた。
エラリーはディビィーの妻リンダから、彼の父親が殺人犯で無いことを調べて欲しいと持ちかけられ、再びライツヴィルの地を訪れる。

【感想】
12年前に起こった毒殺事件をエラリーが調査し直すことで、当時表になかった事実を引き出し、その結果、事件の確信が明らかになるというプロットになっている。序盤は父親に不利な情報しかでてこず、苦心するエラリーだが、1つ2つの事実を使って状況を逆転させる痛快さを楽しめた。
ただ、最初から父親が犯人でないとの前提で読むと、結論がある程度予想できてしまう。終盤、その流れに入ってしまい、せっかくのどんでん返しが弱く感じたのは少し残念だった。

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2014年08月14日

Posted by ブクログ

今までのクイーンと比べちょっと異質感があるかな。
謎が少々小粒だし、「小説」としてはそれほどいい出来ではないかも。いろいろ強引なところもあったし。

とはいえエラリー・クイーンの作品。面白くないはずはありませんぜ。

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2014年01月25日

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