【感想・ネタバレ】人格障害かもしれない~どうして普通にできないんだろう~のレビュー

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

太宰治、三島由紀夫、尾崎豊などの有名人に関する記述が面白かったです。素晴らしい作品を残しながらも、絶えず自らの存在の不安定さを感じ、壮絶な最期を迎えたのは、まさに人格障害の光と闇。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年09月09日

いわゆる人格障害について書かれた本。

個人的に参考になると思った部分を以下にメモ。
人格において正常か異常かの区別は専門家であっても大変難しい。病的な人格はひところでいえば「日常生活、社会生活に支障をきたすもの」
境界性人格障害の特徴は「見捨てられ不安」「不安定で激しい人間関係」「極端な両価性...続きを読む」「衝動性」「空虚感」
人格障害はその特徴からおおまかにA群、B群、C群に分けられる。
A群(精神分裂病系) 被害妄想が極度に強い、極度にマイペースで他人と正常なコミュニケーションがとれない
B群(境界性人格障害、自己愛性人格障害) 感情の起伏が激しく、他人を振り回す傾向にある
C群(回避性人格障害) 引きこもりタイプで人とうまくコミュニケーションが取れないタイプ
反社会性人格障害を除くと人格障害だからといって犯罪を犯す確率が高いわけではない。むしろ自傷行為やドラッグなどに溺れる可能性が高い
治療に関しては現状非常に時間がかかることが多い(特にB群)。また一歩引いて接することが大切。
人格障害をもった人間はそのすさまじいエネルギーのため、後世に残るような偉大な作品をのこした作家・芸術家などもいる。例 尾崎豊、太宰治、三島由紀夫

個人的には人格障害とは「物事の捉え方(認知)が非常に偏っている。正常な範囲の感情のコントロールができない。感情の起伏が人並外れて激しい。」ことだと思う。だから一般的な社会生活を送ることが難しい。そのかわり、その激しいエネルギーにより、素晴らしい作品などを残すことも多い。周りのサポートや環境いかんによってはある意味天才ともいえる。

ちょっと古い本(2003年)だからか認知行動療法の類はあまりでてこない。治療が難しいともはっきり書かれているが現在ではどうなのだろうか。

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Posted by ブクログ 2012年11月16日

「心の病気」と称される様々な症状と、病名、特徴についてまとめられた一冊。病気の兆候や対処を知る事ができ、また読む事で自分の中にもある偏見に気付く。
病気の特徴について、往々にしてマイナスからかプラスからのどちらかしか見られていないことを改めて実感した。例えば尾崎豊。アーティストとしての才能という面、...続きを読む死に際や日常の奇行という面。両面が語られるけれども、常に賞賛か批判か、ゴールが決められて語られている。
病気も様々あるが、必ず両面がある。

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Posted by ブクログ 2011年07月14日

興味深い分野なので、面白かった。
今まで知り合った人たちを思い浮かべながら読んだ。
当てはまりそうな人は、やっぱりいますね。
とか言いながら自分もその傾向あるんじゃないかと不安になったりした。
1つ言いたいのは、尾崎豊は全然好きじゃない。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

人格障害について非常に分かりやすく書かれた一冊。

症例をあげて分かりやすく各人格障害について記されている。文章も砕けた文体なため読みやすい。また人格障害の光と影についても著名人(尾崎豊,太宰治等)を取り上げていることで理解しやすい。光と影の章では,印象的なものが多かった。人格障害を持つ人の光の部分...続きを読むと影の部分は常に背中合わせであること,人格障害であることの「生きにくさ」を痛感した。


また専門的には,DSM-IVの診断基準やDSM診断についても記述されている為,人格障害について勉強する際の入門書として利用できる。

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Posted by ブクログ 2022年01月27日

当時の診断基準と実際に診断した患者のエピソードを交えて人格障害がどのようなものであるかを解説する。
本筋とは関係ないので基本的に例として挙げられた患者は転勤で診断が終わるか受診に来なくなるかなので読者としては気になる。しかし解決した、みたいなエピソードがないのが現実なのかもしれない。

7, 8章の...続きを読む犯罪者、著名人の行動から人格障害の診断を付けられるという話題は内容の展開に当てはまる人を探したという感じであまり好きではない(内容の正誤はわからない)。
特に7章は書かれた当時にセンセーショナルに報道された事件を挙げた印象で人格障害かというよりも時事ネタの感がある。

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Posted by ブクログ 2017年08月27日

(境界性)人格障害が何かをざっくりと知ることができる。偏見や差別に傾かないように配慮した丁寧な記述であり、筆者の人の良さを感じた。ただ反社会性人格障害に関して絶望的な記述しかなく臨床での対応がどうなっているのか、よくわからなかった点が不満だった。加えて、尾崎豊、太宰治などの(あえて?)かつての著名人...続きを読むが例としてあげられているが、分析のもととなる情報が果たして正確なのか疑ってしまい、全体の信用性にも影響があるのでは、と感じた。

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Posted by ブクログ 2013年01月03日

人格障害はどうしても負の側面に注目されがちだが、一部の人間は才能をいかんなく発揮しているというのがわかる。ただ、人格障害は悪い部分だけではないというコトを主張しすぎて好き嫌いがはっきりわかれる内容ではある。

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Posted by ブクログ 2012年04月09日

社会現象としての人格障害を扱っている。
実践的ではないが、歴史的経緯、医療的診断基準を示していて、それはそれでためになる。
著名人の精神分析をもっとやって欲しかったなぁ、という読後感です。

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Posted by ブクログ 2011年04月12日

[ 内容 ]
人格障害と診断が可能な人たちのなかには、特異な才能を持った人が一部に存在します。
彼らの多くは生活が破綻し、アルコールや薬物に手を出したり、自殺を何度も試みたり、実際に自殺してしまったり、友人関係や異性関係がいつも不安定だったりします。
その一方で彼らは非常に精力的に創作活動を行い、創...続きを読む造的な仕事をしています。
これらの代表的な人物として、本書では尾崎豊、太宰治、三島由紀夫を取り上げています。

[ 目次 ]
第1章 まず「人格」とは何かを考えてみる
第2章 人格障害(境界性人格障害)の人
第3章 精神科医療と人格障害について
第4章 人格障害の一〇のタイプ
第5章 人格障害の治療の現場から
第6章 人格障害と現代社会の関係
第7章 人格障害の影の部分
第8章 人格障害の光の部分

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

人格障害の症状や特徴、治療法などが分かる上に、具体的に人格障害だったと思われる有名人(良い例)・犯罪者(悪い例)についての記述もオマケで付いてくる。人格障害にも良い面があるということを知らせようとしている割には、ちょっと突き放した感じの書き方をしている。
人格障害について概要を理解できたのでこの本自...続きを読む体は役に立ったが、著者のことは医者としてはあまり好きになれないという印象を持った。だって症例っつって具体的な患者の話が出てくるけど、全然治してないんだもんこの人。

自分が人格障害かチェックできるような箇所がないから「かもしれない」という人向けではない、というレビューをどこかで見たが、本書を読んで「ああ、コレは俺には関係ない話だな」と思えなかったらその人はちょっとビョーキである。


300円。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

かの才能にあふれた有名人が人格障害の例です。とか、著者の担当した人格障害の患者の中には素晴らしい能力を持っている方が多数いる。
と解釈してしまうような、あたかも人格障害の人は素晴らしい才能を持っているという結論を出しているような書き方だったので、鵜呑みにしてはいけないと思いました。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

人格障害についてすごく分かりやすく書いてありました。人格障害というと、いわゆる精神病との違いもよくわからず、ネガティブなイメージしか受けなかったのですが、それとは少し異なるものであり、光の部分が存在するのだ、ということがよくわかりました。他にこういう本を読んだことがないので、なんともいえませんが、
...続きを読む分かりやすかったし筆者の考えにもそんなに違和感は持ちませんでした。にしても、こういうのを読むとき、「もしかしたら自分も・・・?」と暗に思ってしまいます・・・

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

 (著者のことば:本の扉に書かれている紹介文)
 人格障害と診断が可能な人たちのなかには,特異な才能を持った人が一部に存在します。彼らの多くは生活が破綻し,アルコールや薬物に手を出したり,自殺を何度も試みたり,実際に自殺してしまったり,友人関係や異性関係がいつも不安定だったりします。その一方で彼らは...続きを読む非常に精力的に創作活動を行い,創造的な仕事をしています。これらの代表的な人物として,本書では尾崎豊,太宰治,三島由紀夫を取り上げています。
 彼らは人格障害であるが故に苦しんでいましたが,それ故のエネルギーも有していたのです。このエネルギーは多くの人格障害の人に認められます。

 この本は,書店で偶然見つけた本です。発行年が2003年ですから,もっと以前に読んでいてもよかった本ですが,出会うのに時間がかかっています(内容とは関係ありませんが)。
 著者の言葉にもありますが,人格障害の人は,ここ数年の事件の影響があるからでしょうか,非常にマイナスの側面ばかりが強調されています。物事にはマイナスの側面ばかりではなく,プラスの側面もあるのですが,非常に偏ったとらえ方が大多数です。この本では,人格障害の人のプラスの側面を積極的に紹介しようとされています。 

 また,凶悪事件を起こした人など,マイナスの側面も非常に個別性があり,人格障害の人の共通点ばかりを強調して,すべての人格障害の人が危険であるという考え方に対しても注意を呼びかけています。
 一定数以上の精神障害を持つ当事者と接すると,当たり前のことですが,病気や障害の共通点だけではない個別性が分かります。しかし,多くの人は日常的に複数の精神障害を持つ当事者と接することがありません。いきおい,出会った人が100%そうなのだというふうになってしまいます。

 この本を読むことで,人格障害の人のプラス面とマイナス面,多様性と普遍性(共通点)を意識しました。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

人格とはなんなのか、人格障害とはどういうものか、人格障害のタイプ、現代社会との関わり、そして人格障害の影と“光”について、専門的な精神医学の知識を元に、ざっと記されている。自分がそうだとしたら、分裂病質人格障害。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

人の心の中というのは、最も複雑で、定義を付け難い類いだと思う。
自分でも自分の事があまりよくわからないのに、他人の人格を導いたり、ましてやそれを治療するのは極めて困難に近いのも頷ける。
この本は、人格障害というものの説明と、その具体的な(クライアントの)例が取り上げられている。
そして人格障害がもた...続きを読むらす良し悪しも、例をつかって具体的に描かれていた。
中でも、天才とうたわれる人達(尾崎豊や太宰治等)や、凶悪事件の犯人(麻原彰晃や酒鬼薔薇少年等)を人格障害の側面として見解するあたりは興味深い所だった。

この手の本(精神見解の本)は最初だけパラパラっと読んで、凹んで閉じてはいけないものだと思う。
結局凹みやショックだけが残ってしまうから(それは自分がその精神障害なり人格障害なりの中に当て嵌まるかもしれない、という思念が働いた時にだけ凹むものであって、他の場合は凹んだりしないんだけど)。
クライアントはクライアントなりに、自分や他人との向き合いを客観的に見る事も大事だが、それだけではなく、そこから自分が自分をどう変えて行くか。というのはもっと大事な気がする。
「不安定の中の安定」というのは上手い言い回しだなぁ。と思ったり。
というよりも、この本を読み終わって、結果思った事は「この世の中で人格障害じゃない人っているのだろうか」って事なんだけどね。

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