【感想・ネタバレ】ブラック・ティーのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年11月20日

本当に良かった。すごい好きなテーマでした。罪と共に生活する人たちの姿が胸にグッと来た。でも「少女趣味」は夜中読んでちょっとぞっとした。淡々と描いてくれるので、各話がすっきりと読めて、なのに余韻が残る素晴らしい作品。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年09月01日

バラの名前だったのか、と何回読んでも思う。装丁もいいし、一編ずつの短さとそれぞれの完成度の高さ。私の理想の文庫本です。

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Posted by ブクログ 2014年11月20日

久しぶりに読んだ著者の作品だが、何処か鳥肌が立つようなその構成や展開が印象的。フィクションでありながらリアルな感じがある。

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Posted by ブクログ 2017年03月25日

短編集。
どの話も身近に溢れる「罪」がテーマ。誰もが小さな嘘や不道徳な部分はあって、それを罪と判断するかどうかは法律だったり、道徳だったり、価値観だったり、、、そういった枠に当てはめ責任を感じてしまう人の弱さや、慣れによって悪いことをしている意識すら薄れてしまう人の欺瞞なんかが、心の奥のほうをつい...続きを読むてくる。ドキッとさせられる。自分のすんごい弱い部分がつい共感してしまう。
面白かったです。スラスラとあっという間に読めてしまいます。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

 軽犯罪縛りの短編集らしい。短編集は苦手な方だが、山本文緒さんの短編集はテーマがあるので読みやすい。冒頭3作がクスリと笑える部分もありお気に入り。『少女趣味』や『誘拐犯』、『ニワトリ』は少し背筋が寒くなるような、頬がひきつる短編。寂しさを紛らわせるためだったり無自覚だったり、ほんの些細なきっかけで一...続きを読む線を越えてしまう人たち。決して褒められた行為ではないのは重々承知の上、彼らの生きづらさもわかってしまう。刊行当時よりさらに不寛容で息苦しい社会になっているような気がする。今読んでもまったく古さを感じない。

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Posted by ブクログ 2024年03月09日

2024.03.09
「間違わない人間なんていないよ」この言葉が自分を救うため、あるいは自分を慰めるためなのか、それとも、相手のことを真に思いやっていっているのか、その解釈はあなたにお任せします。と山本先生は言っているようにわたしは受け止めている。
軽く読める一冊だが噛み締めるべきフレーズも多い。こ...続きを読むうした一語一語を紡ぎだしたからこそ、寿命を削られて早くに天に召されたのかなと思う。もう先生の新作は読めないのだと改めてその事実を噛み締める。

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Posted by ブクログ 2023年10月22日

上手いな〜どうして人の心の底にこんなに上手く入っていけるのだろう。
短編集でどの話も身近にある事だったり似たような気持になった事あるよな〜と。
でもそこはあまり触れられてほしくないとこなんだけどと思う場所。
人が今まで犯した事のある軽犯罪にまつわるお話です。
現実離れしていない誰にでも1つはありそう...続きを読むな軽犯罪の話にドキリとしてしまうかも。
山本文緒さんらしいちょっとチクリと刺してみたり、暖かかったり、人ってそうだよねって思える小説でした。

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Posted by ブクログ 2023年05月03日

 山本文緒「ブラック・ティー」、1997.12発行。テーマと展開が新鮮で味わい深い10話。ベスト3は「ブラック・ティー」「百年の恋」「ニワトリ」。面白いのは「寿」「ママ・ドント・クライ」「夏風邪」。いただけないのは「少女趣味」「誘拐犯」「留守番電話」。「水商売」は面白くなかったです。

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

4.2

たまに無性に読みたくなる山本文緒さん作品。
軽犯罪がテーマの短編集。

出てくる行動はびっくりするものもあるけど、
そこに至る過程や、人物の心情は、
いかにもありそうなものばかりで身近に感じる。

なんなら私が行ってしまったこともある。
忘れてたような小さな出来事も思い出されるんだけど、や...続きを読むっぱり消せないんだなと在ることを実感した。

無くなることはない。
でも、生きてる。
生きてる限りは日常は続く。

心の奥に眠らせて見ないようにしてもいいけど
思い出させられた時はあまりに辛い
向き合うことができない気がする

あぁ、在るな。って思いながら生きるのも良いのかも。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月20日

軽犯罪短編集。サクッと読める短さで良かった。
法を犯したって捕まらなければ、見つからなければ前科はつかないし世の中にはいっぱいいる。
あっという間に読めて楽しかった。短いからかどれもさっぱり淡々としている。
運悪く罪が重くなることもあるし話によっては主人公がすごく可哀想に思った。

特に誘拐の話は辛...続きを読むい内容だったな。DVも気味が悪かった。

好きなのはタイトルのブラックティーとニワトリかな。日常に馴染んでる感じがリアルだった。借りパクする人多いし。信頼簡単に失くすからやらないように気をつけよう

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Posted by ブクログ 2022年11月12日

ふと出来心でしてしまった、人には言えない自分の小さな罪(大罪ではない)。正直読むのが恐かったです。
過去にした些細なそれら、年月が経っても、その時の心情は甦り、胸が痛むと思ったから。
地道な日常に潜むささやかな罪を引っ張り出し、心の闇に入り込む10話の短編。頭ではやってはいけないと認識していても、少...続きを読むしくらいならとか、誰も見ていないからとか。歯車が狂って意図的にしてしまうものまで。きっかけがあり、一歩間違えば、大罪になりかねない危うさを含んでいる。「はずみ」ってのは恐い。
例えば自分が理不尽な(辛いことが)目にあったりすると、あの時のあれが返ってきたのか…なんて後悔に苛まれることがあるから、やはり真面目に、できることは精一杯するのがいちばんだと思いました。
あとがきを読みどれだけ救われたかわからない。
おそらく(大抵の人は)そういう思いを抱えてますよね。と、一安心…。
「百年の恋」この男女は全てをさらけ出し、結果とても幸せそうで、素敵。
「誘拐犯」と「夏風邪」は何とも後味が良くはないが、少しぞくっとする感じが結構すき。

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Posted by ブクログ 2021年11月19日

少しずつ常識とずれた人々の物語。
ちょっとした日常の罪の物語。
「誘拐犯」がなんか悲しかった。
「夏風邪」 は痛々しく怖い。

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Posted by ブクログ 2021年11月06日

すぐに読めちゃう短編集。
常識に囚われない、はみ出ている人物たちが印象的でした。
非難されても、傷つけたとしても、生きているならいいと思う。

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Posted by ブクログ 2015年04月10日

日常の小さな罪をテーマにした短編集。
《1995年出版》

この人達は実在していた気がする。
90年代の東京のどこかで、
こうしてただ繰り返す日々を受け入れていただけの人達が。
今もきっと、人混みに紛れてどこかにいる。
そう思って安心した。


初読みは約10年前。今、30歳で再読。

話にポケベル...続きを読むが出てきたり、人物の台詞や文章にも古さを感じるのは仕方ないこと。
そうなると、今の若い子には共感できない話になってしまうのかな。
だとすると、本当に惜しいことだ。

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Posted by ブクログ 2014年08月16日

日常の小さな罪をテーマにした短編集。小さな罪と言っても「ニワトリ」のお姉さんみたいに、しょうがないなあで済まされるようなものもあれば、「誘拐犯」のように取り返しのつかない事態に陥るものもある。
「百年の恋」や「ママ・ドント・クライ」は微笑ましさすら感じたがDV夫が出てくる「少女趣味」やストーカー話は...続きを読むぞっとした。

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Posted by ブクログ 2014年08月01日

ブラック・ティーというのは紅茶のことかと思ったら、バラの品種でした。
電車の網棚に置かれた、一抱えもあるバラの花束。
その意味は…。

短編集の最初の話。
“大勢の人間の中で、微妙な駆け引きや恋愛をするのが恐かった。期待して期待して、最後まで一本のバラも貰えないかもしれない人生が恐かった。”

山本...続きを読む文緒は、自分の中の不安や他人への不信感を書かせると上手い。
山本文緒を読むと、自分と同じように感じる人がいることの安心感をいつも感じる。
未練もあきらめも恨み言も、多分お互いさま。
でも、「これは私のこと?」と思ってしまうような断片が必ずあって、だから、心がすごく弱っているときに山本文緒を読むと、私はきっと救われる。

第四話。
家族に興味を持たないくせに君臨する父親と、家族を犠牲にしてまで人気演歌歌手にのめり込んでいく母親。
母の気持に気づいたときに、娘と母は父を捨てる決意をする。

“どうして、ママがこんなにウメさまのファンになったかわかる?あのね、握手したから。男の人が手を握ってくれたの、私、十年ぶりぐらいだったの”
私が誰かにそう思ったことはないけれど、でもこの気持ちはすごくわかると思った。

そばにいるのに、透明人間のように扱われるのはつらい。
私はここにいるの。
見えてる?
私という人間がここにいるの。

そんな時に誰かが手を握ってくれたら、どんなに安心できることだろう。

後半の4編は、ちょっとぞくっとするような怖さがあり、でもそれは誰にでも起こりうる怖さで。
当たり前の日常が、心を裸にしてみるとこんなにも怖いものだったかと思い知らされる作品群。
それでも私は山本文緒が好き。

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Posted by ブクログ 2014年05月11日

短編集。小さな罪について。弱くて嫌な普通の人達が多数出てくるんだけど、別れた恋人に執着してしまう元彼の話『留守番電話』、が1番キタ、、、アドバイスしてあげたい、気持ちはひじょーにわかるが、今すぐそんなことやめて連絡先を消し次に行け、と。。。とにかく筆者の描く人間像がホントにリアリティ溢れていていつも...続きを読む唸らされる。

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Posted by ブクログ 2014年02月06日

軽犯罪を題材にした短編集でした。
軽犯罪って言うだけあって、咎めたいことばっかねんけど、
自分もいつ足を踏み外すかわからないので、
ちょっと、ひやっとするというか、もやっとするというか・・・

てか性格悪い人書くのうますぎやと思った!

・ブラック・ティー
置き引きの話。置き引きで生活ってまじすごい...続きを読む
あたしやったら置き引き自体もそんな不安定な生活も怖くてできん

・百年の恋
立ちションが犯罪って知らんかった・・・
そしてこの男はなんて幸せな性格なんだろうと思った

・寿
これこれ、この女!性格悪いというかあほというか。
あの友達も悪いやつやけど当然の報いというかなんというか!この話は一番いらっとしたかも!

・ママ・ドント・クライ
最初は母ちゃん最低!!って思ったけど、
たしかに最低なことには変わりないげんけど、
ほんとはすごい可哀想で、
これからは娘と一緒に頑張ってほしいって思った!

・誘拐犯
ぐすん、よかれと思ってやったのに(ノд`)゚。
これが一番責められないお話やった(ノд`)゚。

・夏風邪
これはしかたない、男への当然の報いやわ!
ざまあみろってあたしは思ったよ

・ニワトリ
ニワトリね、あたしも言われたことあるけど、
銀行寄ってねって言われて3秒後に忘れて通り過ぎたり。
でもこいつ行き過ぎやろ!
こいつ一番性格ひんまがっとると思った
でも最後はちょっと笑ったw

・留守番電話
こっうぇ!これがストーカーか、まじこっうぇ
あんまり男側が狂気染みたことするのって読んだことなかったから、あー、男でもこういうことするんやーって怖かった。確かにストーカー事件とか実際にあるしね。
しかしポケベルってちょっと時代感じる

面白かったー
あたしは足を踏み外さないように気をつけようと思いました。

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Posted by ブクログ 2022年11月20日

 歌手の小松未歩さんのエッセイで紹介されていたので読んだ。あとがきにもあるように、“罪”をテーマにした短編集。誰の心にもありそうな小さな罪をリアルに、抉り出すように描いていて、ところどころで胸が痛むような感覚を覚える。ひとの罪深さというのは、それを測る客観的な尺度というものが曖昧だから、罪悪感の強さ...続きを読むや、どれほどひとを傷つけたかによって感じられ方が変わるものだ。だからこそ取るに足らないような小さな罪であっても、長い間ひとを捕えて離してくれないのだな。
 タイトルになっている「ブラック・ティー」は花の名前らしい。知らなかった。

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Posted by ブクログ 2024年03月04日

自分のうしろめたい過去について、「みんなやってるよね。もっとやってる人もいるよね」と、思わせてくれるような内容。でも、一線を超えてしまった時点までしか書いてないので、その後主人公達はどうしたのだろう?現実には、人生は続いていくからなぁと、思ってしまう。

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Posted by ブクログ 2023年11月30日

読みやすい短編集で良かった。
内容は期待しすぎちゃったけど、身近にある小さい【罪】わかるわーと思いながら読んだ
"ブラック·ティー"が1番好きかな

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

人間の重ねる「罪」の短編集…というと暗く聞こえるけれど、実際はなんだか読んでいて自分にも似たような経験があるなと思い出す身近なお話が多かったです。

罪悪感や恥ずかしさ、後悔などもありありと蘇ってくるように感じましたが、それと同時にその時は特に悪いと思ってやってなかったんだなぁ…と思い出しました。誰...続きを読むにも言えないというか、言うほどでもない秘密がどこの誰にでも潜んでいると思うと少し気が楽になります。

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Posted by ブクログ 2023年06月15日

初めての山本文緒さん。
ポケベルが出てきて、そんなに古いお話なのかとびっくりしました笑
表題のブラックティーのラストは希望がなさすぎて吐き気がしました。短編でよかった。
吐き気がしそうになったり、これ自分もやっちゃってるかも…と少しドキドキしたり、ドン引きしたり、おもしろかったです。

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Posted by ブクログ 2023年05月06日

山本文緒さんの短編集
この方の文章は読みやすいから、短編なら尚更あっという間に読み終わった軽犯罪だからこそ、余計に人間の悪意は怖いと思った。ちょっとした見栄や人間関係のトラブルで法を犯す可能生があると思うと怖い

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Posted by ブクログ 2023年02月04日

怖いくらい、自分に似てる人が出てきた
知らぬうちに人から恨まれてる
それは、気が付かないフリをしてるのか、本当に気が付かないのか
人間関係が面倒に思える
そう思ってしまう私はダメ人間なんだろう

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Posted by ブクログ 2023年01月27日

いくつかの話で共通して感じた「明らかに汚い方が比較的汚くない(でも汚いところも確実にある)方の汚さを責める」感じが、やけにリアルで納得した。

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Posted by ブクログ 2015年09月16日

タイトルは「ブラックティー」。
バラの名前らしい。
花、そして「ティー」、乙女チックなタイトルなのに「闇」を感じるのはやはり「ブラック」とあるからだろう。
そして読み終わった後の、なんだろうこの心がチクリとする感じは・・・
この感覚、この短編集が「軽犯罪」がテーマだから、ということにあとがきでようや...続きを読むく知った。
そうか、だからか!なるほど・・・
犯罪とも言えないほどの小さな罪、「欠点」「個性」と言えるほどのものも。
そして社会のものさしにしてみたら悪かもしれないけど、価値観、つまり時代や場所が違えば悪ではないかもしれないもの。
最近会社で大きな失敗をしたからなおさら分かるわ〜。
しかも社会的には全く犯罪とはよべないもの。
ルール違反にもならないくらいの・・・
でもそれ以前の重要なこと!
そんなん会社のものさしだ、と少し開き直れてしまった。
気にしない気にしない。

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Posted by ブクログ 2014年06月19日

大人はキレイごとばかりではありません。

軽犯罪の短編集ってかんじかなー

サクッと読めてドキッとして、ヒヤッとする。

でも読み終わりはなんか軽い。


病んでる時にジャケ買いするのはいつもこの人

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Posted by ブクログ 2014年05月15日

小さな罪というのは、
ふとした瞬間にすごい重みを持ったりする。

毎晩1人反省会をする人もいるけれど。

1番気に入ったのは、ニワトリ。
身にしみる。

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Posted by ブクログ 2014年03月25日

誰しも一度は経験するような、小さな罪。
決して憎めない、彼らの気持ちも分かる、物語り。
作者のあとがきも良い。

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