感情タグBEST3
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本編は、サンチョ・パンサの編であるといって過言 ではないと思う。
憂い顔の騎士ドン・キホーテが入山してしまったため、サンチョはメッセンジャーで あり、レスキューであり、入山してしまった主と外界を取りもつ唯一の接点なのである。
頼りのない忠誠心を抱え、それでも誠実でありたいと願い、自身が選んでしまった主のために奔走す る。 そう、サンチョはまさに私のこそ中にいるのである。
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だんだん面白くなって来ました。
最後に付け加えられている小噺は、
男女の恋が如何に普遍的なものなのかを示している気がします。
親友と愛する妻とを一度に失うということの罪深さよ。
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理性と狂気。先が気になる。
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どうか、せめてわしが素っ裸になってやる一ダースか二ダースの狂態だけは見ていってもらいたい、ものの半時間ほどでやってしまうゆえ。
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前篇1からさらに面白いエピソード満載でした。
カルデニオやドロテーアなど新たな登場人物が、複雑で意外な相関関係で次の巻でどうまとまってくるのか楽しみです。
作中作も面白かった。
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ドンキホーテの周囲の人たちが、彼の異常さを理解した上でそれに乗っかって話をするくだりや、相変わらずのサンチョとの漫才が面白くて、声を出して笑ってしまいました。
新たな登場人物たちの恋愛話と、劇中で読まれる小説「愚かな物好きの話」が本当に面白い。展開がうますぎます。
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セルバンテス 「 ドンキホーテ 」22章〜34章
見方を変えて 再読中。ドンキホーテ=イエスキリスト という見方で 読んでみた。しっくりくる。セルバンテスが コンベルソなら、あえて 異端者を主人公にするはずない。
この巻は 前巻より 性悪説なメタ小説や性悪説なセリフが多い。性悪説な世界で 繰り返し袋叩きにされるドンキホーテは、キリストのイメージと重なる。
しかし、ドンキホーテ=キリスト だと、サンチョの神性の意味が薄まる。ドンキホーテとサンチョの一体説でもいいかもしれない。前篇最終巻は ドンキホーテ+サンチョ=キリスト」な感じで読もうと思う。
それにしても、サンチョはいい事を言う。「退却は逃げじゃない〜危険が希望より大きい時に それを待ち構えるのは利口ではない〜明日に備えて今日のところは自重する」「人はそれぞれ自分のパンを食べれればいい〜人間はそれを吊す釘さえない所に塩豚を求めたがる」
性悪説
*下賎な連中に恩恵をほどこすは大海に水を注ぐようなもの
*下種な連中は 約束を守っても何の得にならないと分かると〜平気で反故にする
*思いがけない時に〜人がつまづいて倒れるようなものを出す
*フェルナンドの愛憎劇、「愚かな物好きの話」の悲劇
狂気の模倣
重要なのは原因もなく狂態を演じること〜理由もなくこんなことするなら、理由があったらどんなことになるだろうと思わせる
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二巻では劇中劇やら小説内小説やら出てきており、サンチョの悪態は止むことなくドン・キホーテも負けじと狂人を装うため下半身剥き出しで宙返りを始めたりとやりたい放題。新たな登場人物も自らの悲劇を語った思いきや、揃って狂人ジジイを笑いにかかる。喜劇は悲劇より強し。「ミコミコン王国のミコミコーナ姫」というネーミングセンスがツボに入りすぎて腹痛い。この本自体も架空のアラビア人作者シデ・ハメーテ・ペネンヘーリが執筆したものとされており、セルバンテス自身は第二の作者として物語の責任をぶん投げたりとアイロニーは止まらない。
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1編と同様な内容が続いているが、登場人物がだんだん増えてきてしかも、それが男装をするということでシェークスピアに似ている気がしないでもない。