感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この壮大な物語の前には言葉を失う。
アングラードは言う。
「僕はごらんの通りおしゃべりだけど、言葉のない世界を持っている。(略)」
「言語は性能の悪い受像機みたいなもので、世界の姿を粗すぎたりゆがめたりボヤかして見えにくくしてしまう。」
「‟言語で考える”って事は決められた型に無理に押し込めて、はみ出した部分は捨ててしまうという事なんだ。」
「鯨のうたや鳥の囀りアザラシの泳ぐ姿の方が、ずっと豊かに世界を表現している。」
「きっと昔は人類も同じだったはずだよ。」
「鯨たち…海の生き物たちと同じ……」
「そのとき我々も…海そのものであり宇宙そのものだった…」
「かつて人間も…気高いケダモノであったのだ。」
Posted by ブクログ
この人こんなに描いてしまって大丈夫かなって心配になる表現者の方というか作品に出会う事がありますが、この巻を読んでいてそんな気持ちになりました。この本はリアルタイムで読んでいるわけでもないので、作者の方は今でも何かを作っているのだと思うのですが、これを描いても尚表現したいものが残っているというのがすごいです。
おそろしさを感じる作品です。
Posted by ブクログ
五十嵐大介の底なしのセンスと世界観!
この人にしか生み出せない作品なんだろうなーって心から思わされる
驚くべきは全編に渡ってボールペンで書かれていることでしょうか
Posted by ブクログ
海も、宇宙も、大きな命の機構(システム)があって、その姿は大きな1人の人間のようで、かつて人間もその中の一員であったけど、いつしか人間は死によって閉ざされた存在になってしまったのか…。
言語によって考えるということは決められた型に無理に押し込めて、はみ出した部分は捨ててしまう事。
同じ言葉でも詩の言葉は音楽に近い。音楽や詩はこの宇宙のいたるところに満ちている。
この凄く言葉では表しきれない世界観を、この漫画では果敢に表現しようとしている。そんな意気込みを感じました。今までがリハーサル。これからが本番。
考えるより、感じることで、真実に巡り会えることがあるのかも。
Posted by ブクログ
一巻を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、改めて最初から読み直し。しかしあと一冊あるんですね(苦笑)。今度はあまり時間を空けずにクライマックスが読めるようにしよう。内容は、”たかが人間、大自然を前にナンボのもんじゃい!”って感じ。深読みすると小難しく見えてくるけど、単純にいっぱい魚が出てくるワクワク漫画として楽しみたい。海の生物好きの自分としては。