【感想・ネタバレ】ヤバい経営学―世界のビジネスで行われている不都合な真実のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年02月12日

ISO9000SとTQMをウイルス呼ばわり。
サウスウェスト航空の復活はラッキー。
年間計画を立てる事例にも深く共感。

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Posted by ブクログ 2020年03月05日

これは面白かった. 普段,職場での事業計画,中期計画で感じる疑問,腑に落ちなさを一刀両断バッサリ切り捨ててくれて痛快だった.

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Posted by ブクログ 2018年11月04日

・数値は意思決定の一つの(小さな)材料。最後はそれを脇に置き、直感と経験に基づいて決断を下さねばならない
・その買収でお互いの経営資源を組み合わせることによって、なぜ新たな価値を生むことができるかを説明できなければならない。三分の二の買収案件は失敗する
・経営者は普通の人間とたいして変わらない
・長...続きを読む期的に見て人員の削減が会社の利益にことはない〜イノベーションが減り、モチベーションは低下し、会社への忠誠度は減退する
・戦略立案とは深い霧の中で車を運転しているようなものだ
・チャンスはその準備を整えたところに舞い降りる
・組織は変えるべき。組織再編のプロセスを通じて会社は勝ちを生み出す
・給与格差はやる気を生むというよりやる気を削ぐ
・結局いいヤツが得をする。CSRに使ったお金は特に問題が起こったときに役に立つ

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Posted by ブクログ 2015年04月27日

[裸の王様にすきま風を]経営や企業運営に関して、一般の人にも広く共有されたイメージや考え方の誤りを、時に鋭く、時にユーモアあふれる語り口で指摘した作品。企業における成功や失敗、M&Aの功罪など、幅広いテーマについて思わず「えっ??」と思わせてくれる方向から新たな物の見方を読者に授けてくれます...続きを読む。著者は、ロンドン・ビジネススクールでベストティーチャー賞と最優秀授業賞を獲得したフリーク・ヴァーミューレン。訳者は、経営に関する実践経験をお持ちの本木隆一郎と山形佳史。原題は、『Business Exposed - The naked truth about what really goes on in the world of business-』。


なんとなく知識として持っていたつもりだった経営に関する考え方を、これでもかと皮肉混じりに覆していく小気味よさ。それに対して「こうしなさい」という考え方までは示されていないのですが、頭を柔らかくして物を考えることが大切なんですよということを裏のメッセージとして読者に諭しているかのようでした。特に、いわゆる「成功している」物/者に関しての筆者の舌鋒鋭さには唸らされました。


「訳者あとがき」にも記されていますが、ただ単純に既存の理論や考え方の揚げ足取りだけを行っているのではなく、しっかりとした調査や研究に基づいて批判がなされている点に好感が持てます。あまりのひねくれぶりに読むのが辛くなる方もいるかもしれませんが、エピローグに示される著者の考え方がなかなか興味深いので、最初から最後まで読み切ることをぜひオススメします。

〜規模とは成功の結果として現れる。しかし、成功よりも規模を追い求めるのはとても害が大きい。〜

『ヤバい経済学』も読んでみようかな☆5つ

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Posted by ブクログ 2014年12月12日

楽しい読み物としても良かったが、色んな言葉を覚えた。
「最適弁別性理論」:他の人と多少なりとも違った個性を持とうとすること。
「時間圧縮の不経済」:努力や成長を短期間に詰め込むのは、それを長い期間にわたって行うよりも非効率であること。
「対応バイアス」:うまくいっていると、自分の手柄にする。うまくい...続きを読むかないと、他人のせいにすること。

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Posted by ブクログ 2013年10月20日

久々の当たり。
東洋経済新報社の「ヤバい」シリーズ?という感じだが、もちろん話題となった「ヤバい経済学」とは直接の関係は無い。
「コアビジネスへの集中が強い企業の条件って、単純過ぎない?」「ノウハウのデータベースが悪さをすることもある」「イノベーションを起こす会社は、ほとんど例外なく早く死ぬ」「何度...続きを読むでも組織再編しよう」などなど、普段からモヤモヤと考えていたテーマについて、具体的事例と統計調査を引用して紹介している。
もちろん答えを期待して読むようなものではないが、欧米型マネージメントの常識に対するアンチテーゼで構成されているため、結果的に日本型経営が肯定されている?ように感じられ、面白いだけでなく勇気付けられる一冊であった。

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Posted by ブクログ 2018年08月17日

70-80%の買収は失敗、人員削減は利益に貢献しない、チーム内の賃金格差は業績が下がる、など統計が漠然とした認識を覆すものは非常に興味深い。
まずは認識を改め、その上できちんとした因果と、ではどうすれば成功させる(例えばM&Aを)ことができるかなどは振れられていないので、個別に勉強していくべ...続きを読むき。

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Posted by ブクログ 2017年04月29日

ビジネス書や経済誌でもてはやされている経営哲学やビジネスモデルに対して、冷ややかな目線を浴びせ、世界のビジネスで起きている不都合な真実を論理的に紹介しています。ありふれた経営の指南書に食傷気味の人にとっては、本書の内容は学びが深いものであると思います。以下に、興味深かった点をいくつか紹介しておきます...続きを読む

①経営方針の転換はどうやってなされるのか?
多くの会社が経営方針を大胆に変更するときは、競合他社も経営方針を変更した時である。端的に言うと、「みんなやってるから」という理由が、企業の意思決定で重要な位置を占めています。

②買収は企業価値を高めるのか?
筆者の研究によれば、買収を成功させた企業のうち75%の株価と売り上げは減少しており、ほとんどの企業買収は失敗に終わる。

③なぜ、企業買収は失敗するのか?
大きな要因は、買収先の企業が買い手企業にうまく適応できないことである。企業文化や社内システム、人事制度などは時間をかけて順化させていくものであり、一朝一夕で出来上がるものではない。これは時間圧縮の不経済とよばれ、買収した企業の大半が時間圧縮の不経済を克服できていない。

④大成功した経営者は本当に超人か?
筆者の研究によると、莫大な利益を上げた経営者は、莫大な損失を出しやすい傾向にあることが明らかとなっている。そのため、億万長者の経営者が大富豪であっても、将来的に一文無しになるリスクもありうる。

⑤経営者はだれを後継者に選ぶのか?
人は自分とよく似た性格やアイデンティティを有する人を好む傾向にある。これは、経営者が後継者を選ぶ際にも当てはまることであり、経営者は自分の考えや意図を汲んでくれる人を後継者に選ぶことが多い。このため、組織風土や経営方針が硬直化してしまうという問題が生じる。

⑥なぜ、経営者はストックオプションを報酬として持つか?
ストックオプションの価値を高めるためには、株価を上昇させる必要がある。これにより、株価を上げて欲しい株主とストックオプションで報酬を得たい経営者のインセンティブが合致させることができる。

⑦ストックオプションを持つと、経営者はどうなる?
ストックオプションは現在の株価が行使価格を下回った時点で、無価値になる。このため、経営者はプラスの儲けのみを気にして、マイナスの利益には関心を払わなくなり。結果として、経営者はリスキーな選択を好むようになり、積極的に企業買収をする傾向がある。

⑧スター社員に高い報酬を払うべきか?
スター社員は、会社内の様々なネットワークに依存しているからこそ、高い成果を挙げていることが多い。そのため、彼らの成果は彼らのスキルだけでなく、社内インフラによるものが大きい。この意味で、高い報酬をスター社員に与えて自社で囲い込むのは、合理的な選択とは言えない。

⑨組織改編のメリット
部署移動や人事異動などの組織改編は、その人が当該部署で蓄積した知識やスキルを失ってしまうという観点から批判されることが多い。しかし、組織改編は、権力を特定の人に分散させない、新たな環境に順応する適応力をつける、という2つのメリットもある。

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Posted by ブクログ 2014年09月13日

会社の経営基盤、財務状況、営業戦略等を適切に理解してないと、適切な経営戦略をとる事は難しいです。
管理職でない方(将来管理職になる方)にもお勧めです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年01月29日

著名な経営学理論を斜に構えて冷静に論じている。

成功している会社は、社内の複数のビジネス活動や組織の個々の部分を、高い次元で調和させている。
それには、目に見えない特徴も関係する。
成功している組織の能力は育成し開花させるのに時間がかかる。
イギリス人の庭のように。

成功している会社の経営者...続きを読むに対して、賞賛を送り過ぎている。
同様に、失敗した経営者に対して、批判しすぎている。
組織の成功や没落はイベントの参加者すべての意思の集合。

ストックオプションを持っている経営者ほど、大きな賭けに出る。
マイナスの面はどうでもよくなる。
会社が100億、損しようが、ストックオプションは無価値になるだけ。

多くのビジネス書が引き出す理論のひとつが、
企業はいくつかのコアビジネスに集中すべきだというものだ。
低迷企業はもっと儲かるビジネスを探そうとして、多角化することが多い。
つまり、一つの事業に集中していないのは、業績低迷の原因ではなく、結果なのだ。

経営合理化、リストラのような施策はすぐに効果を生むが、
その副作用はしばらく後に現れてくる。
フォレ族が死者の脳みそまで食べるのは、飢餓を減らす即効薬であったが、長い潜伏期間のヤコブ病に掛かっていることに気づかなかったのと同じように。

無能な研究開発部門にも使い道がある。
他社が発明したものを理解し、吸収し、自社の製品やサービスによりよく生かせる能力の獲得だ。
準備している企業には幸運が訪れる。

戦略立案とは、深い霧の中で車を運転しているようなもの。
前の車にぴったりとくっついて走るとぶつかってしまったり、前の車が事故にあっても、ブレーキを踏めるかわからない。すぐに止まれるだけの車間距離をとり、リスキーな危険なスピードは出さない。
とはいえ、スピードを落とすとレースに巻ける。

成功したければ、成功している会社をそのままコピーする。
なんとか受け入れられるくらいにうまくやり、それから、ゆっくり変化を加えていけばよい。
そうすれば、ローマのバールをコピーしたスターバックスのように劇的に違うコーヒー屋が出来上がる。

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Posted by ブクログ 2014年01月20日

内容は多岐にわたる。常識と思われている視点について疑問を提示する、あるいは異論を唱え異なるファクトを提示する、など。よく見かける「常識を疑え」にあるような事柄だったりもするが、様々な事例を交えてわかり易く語られているので、楽しんで読める。
この本を読めば、「利益は向上し、成長路線を歩めるようになる経...続きを読む営の指南書」ということにはならないが、巷にあふれているメディアにもてはやされている人による「俺はこのようにして成功した、だからこのようにすべきだ」という、一見分かりやすい(ある意味一辺倒な)本とは違い、自ら考えるキッカケになる一冊だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年12月14日

なかなかおもしろい本でした。経営でみんな何となく思っているが口にされないことなどが言語化され、分析された上で掲載されており、爽やかな読後感さえあります。

<メモ>
・戦略の中の数字は意思決定の材料にはなるが、真実の全てではない。数字は作ることができる。数字は脇におき、あなた自身の感覚と判断をうまく...続きを読む使わないといけない
・お金で買う事ができず、生み出すために多くの時間と労力が必要となり、数字として見えずらいものが、他社との違いを生み出すことが多い。従業員のモラルや評判、企業文化など。見ることも測ることもできないものこそ、育て管理していかなければならない。
・最善の戦略とは全く期待もしていないところから生まれてくることもある。
よりよいアイデアはどこからともなくやってくる。
・業績不振のとき、どんなビジネスであっても、それだけで会社を支えていくには不十分なことが多い。生き延びるために様々な小さな収入源をもっていることが重要になる。様々な収益源を持つことは特定のビジネスへの依存を減らし、リスクを軽減する。調子が悪い会社は大企業との契約を追いかけたり、全く新しい製品や顧客を開拓するべきではない。多くの小規模の会社を狙うべき。たくさんの小さな企業からの売上を重視する戦略は企業の将来に向けた基盤を作ることになる。
・トップに立つ可能性が高い人は激しさや野心のある人。しかしながら、トラブルに巻き込みがちになってしまう。
・経営者が表彰されると、瞬間的に株価はあがるが、その後すぐに株価は下がり、結果的に表彰される前よりも低くなってしまう。期待値を高め過ぎてしまうため、マイナスに働いてしまう。皮肉なものだ。
・優れたリスク管理者は平均リターンが高い正規分布をもっている。ダメな管理者は平均リターンは低いが、分布曲線両端のテール部分が長い正規分布を持っている。このため、最もリターンが高くなるのは、だめなリスク管理者となる。
・アナリストに理解してもらえないと、どんな優れた戦略であっても、評価されず、低い株価になってしまう。ビジネス的には問題があっても、アナリストの気まぐれにつきあい、事業を一つに集中し、単純にした方が株価は高くなる。
・経営者がアナリストに恩を売ることは効果があるだろうか。答えはイエス。アナリストは仕事がしにくくなるため、若干の便宜をはかるようになる。
・高い報酬をもらっている取締役を選ぶことで社長の給料もあがりやすくなる。安月給の取締役が多いと社長の給料も安くなる。
・社外取締役が多いほど嘘も公開しやすくなる
・社内ノウハウを使うと、金太郎飴のようにおもしろみがなくなる。若手の場合のみ有効に働く。
・研究開発部門があることにより、他社のノウハウを流用できるようになる力がつく。
・ビジネスは霧の中で行われている。スピードを落とせばレースに負けるし走りすぎると崖におちる。まわりを走る競合他社をみつつ、適切に勝負をすることが重要
・本当に革新的になりたければ、お客さんのことは忘れなきゃいけない。
本当のイノベーションは顧客の嗜好を変えること。
・どう価値を作りだすかはよく考えられているが、なぜそうした価値を作り出せるのかというところは考えられていないことが多い。
・二つの会社の違いを消してしまうと、統合が意味のないものになる、相乗効果が生まれない。有効な違いをしっかりと見出し生かすことが重要。
・組織再編を行い、あちこち動かすのはやるべきこと。はじめは大変だが、コミュニケーションの再構成があり、いろんなところでブレイクスルーがおこりやすくなる。非公式なネットワークをつくったりすることも大事
・組織再編を行う理由 手遅れになる前に過度な権力の集中をとめること、変化に対する適応能力を高めること。
・時間が経つと会社は次第に硬直し、活力がなくなってくる。
・給与格差はやる気をそいでいる。
・2008年の金融危機の原因は職務の細分化と組織の専門化。そして、成功による盲目。
・CSRは企業収益には影響しない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年11月30日

「ヤバい経済学」の二番煎じかと思ったら、意外や意外、おもしろかったです。

日々のビジネスにおける素朴な疑問に目を向け、アカデミックな研究を紐解いて、目からうろこを落とさせる―――といったところでしょうか。常識と思っていることを疑ってかかり、別の視点で見ることの大切さを学びました。

タイトルに「経...続きを読む営学」とついていますが、一般生活者の日々の行動にも役に立つヒントがたくさんありました。なので、敢えて私の本棚では「経営・ビジネススキル」にこの本を納めないことにします。

表層的なことに流されるのは危険だ、と説いています。まさにその通りだと思います。

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Posted by ブクログ 2013年09月25日

表題からして裏の世界の話かと思ったが違った。現代の企業の抱える問題点を学問的にあぶり出しているのが本書である。会社員にとっては、「あぁ、うちだけじゃないんだ」という妙な共感を得られる書物でもある。

経営とは何か?
買収は何故繰り返されるのか?
企業は誰のものか?
株主の利益の最大化は正しいのか?
...続きを読む取締役会は機能しているのか?

そういう企業の本質に対して、悉く学問的な研究成果を以て切り込んでいく。バサバサと切り捨てていく様はなるほど一種の快感である。しかし、今後どうするべきかというと答えに詰まる。最終的には、現状否定だけでは、何もなし得ないということを思い知らされた一冊だった。

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Posted by ブクログ 2013年09月17日

小さな新聞紙に印刷するほうがコストが小さいのに、集団惰性で大きな新聞から抜け出せなかった
MR活動の無駄
アビリーンのパラドックス=皆が望んでいない旅行

イカロスのパラドックス=成功体験による自信過剰
ファイアストンとラジアルタイヤ
マーケット・ガーデン作戦

うまくいていないときはイノベーション...続きを読むを起こすチャンス=インデペンデント紙、サウスウエスト航空などの例

会社を大きくしたい衝動=企業買収
時間圧縮の不経済=短期間に詰め込むのは、長期間に渡るよりも非効率的
ほとんどの買収が失敗に終わる、うぬぼれ病のおかげで多額のプレミアムを払うハメになる
全ては自然の出来事の成り行きによる結果

一番成績がいいものは、一番ラッキーで無鉄砲である

アップルにおけるジョブスとスカリー、再びジョブス。役割の違い
女性の経営者全員頭がよく機転が利く。女性はそうでないと出世できない

アナリストは好意的なレポートしか出さない
投資銀行は、企業買収をさせることで利益を得ている

エージェンシー理論=ストック・オプションの正当性
リスクをとったもの勝ち=ストック・オプションによってリスクに積極的になる

カエサルの妻ポンペイアは高潔なだけでなく高潔に見えるように振る舞った=高潔に見えるだけで、価値があがる

企業業績は、予言の自己実現に従う=経営学が自然科学と違うところ

強い企業文化を持っているからといって成功とは限らない。企業文化は硬直化を生む=成功の罠

新しい経営手法は伝染病のように広まる

特許が企業通貨として機能する=パテントシャークの存在

研究開発部門は、効率的に真似をするまたは、真似をするものを見つけることにも存在意義がある=準備している企業には幸運が訪れる

不思議な国のアリスの赤の女王=同じ場所にとどまるためにも全力で走る必要がある
今のビジネスが昔より早く変化している、ということはない

イノベーションを起こすものは、早く死ぬ。
イノベーションは顧客のことを忘れなければ起こせない
顧客は自分がほしいものを知らない
未知のもので、欲しがるものを作りことがイノベーション=フォードの車

イノベーションはラッキーの結果であることも多い
イノベーションは利益のためでなく、利益がイノベーションのため、と考えられないか
チャンスは準備を整えたところにやってくる
決断しないことも重要=流れに身を任せる

サウスウエスト航空は、社員を最優先する、株主ではない。
短期的にはともかく、長期的には社員を優先する戦略が最適
忠誠心や信頼、献身的な労働は一方的なものではなく、社員と企業が与え合うもの。
人間はコミュニティーの一員である利己主義者。
社員の根本的な欲求は、コニュニティに貢献しつつ、自己の欲求を満足すること。

金融危機の本当の原因は、過去の経営の構造的要因と同じ。
職務の細分化と専門化による全体を不可視性。成功による盲目。群集心理。欲深さ=リスク選好性

CSRは儲かるか=企業業績を悪化させるという証拠はない

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Posted by ブクログ 2013年08月11日

ビジネス書籍、雑誌、セミナー等でかまびすしく喧伝されている事柄、すなわちビジネスの”常識”が、本当に正しいのかどうかについて、タイトルの軽さに反して、学術的な研究を引用しつつ結構真面目に論じている。

主たるものは、
・企業戦略や意思決定が本当に重要なのか
・得意なものへの集中が本当によいのか
・企...続きを読む業買収は特定の経営者の趣味?
・スター経営者は本当に優秀なのか?
・経営者と取締役の関係
等である。

私自身は経営者ではなく、またビジネス書や雑誌もほとんど読まないが、それでも一般にビジネス界で正しいと言われていることと、実際の企業のデータで検証した結果との違い及びその理由は、組織人としては非常に興味深く面白かった。

ただ、後書きにも書いてあるように、この本を読んだからと言って、ビジネス書等の常識を覆すあるべき経営の姿がはっきり見えてくるかというとそういうものでもない。著者もそこまではデータを踏まえた論述はしていない。

そこら辺はやはりタイトルどおりの砕けた書籍ととらえて、本書で疑問が呈されている常識について、改め考え直すきっかけが得られれば位の気持ちで読むのが正解だと思う。

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Posted by ブクログ 2014年01月20日

「ヤバい経営学」は別のヒット書籍からの転用らしいですが、この邦題の軽さが、内容の軽妙さとシンクロしていると思いました。「会社って組織ってやつは…」「経営者って存在ってやつは…」なんかデータと事例を多用して皮肉っぽく展開していくのですが、その根底は決してネガティブなものではなく、会社という仕組み、会社...続きを読む経営という行為についてのポジティブな期待を感じました。最近のビジネススクールでは数字による効率化だけではなく、人間の本性を活用することへの言及が増えている、という話を聞いたことがありますが本書のその流れに位置するするのでしょう。基本は「ヤバい」からこうしたら、じゃなくて「ヤバい」からどうする?なのでもうちょっと突っ込んで考えたくなりますが、まずは、「気づけ!」ということだと受け止めました。

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Posted by ブクログ 2013年08月02日

経営学のエッセイ集。だが実際の論文をベースに議論を展開しているので結構鋭い。
常識に一石を投じるまさにthat's interesting的な面白さに溢れた一冊。

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Posted by ブクログ 2019年05月21日

翻訳タイトルは「ヤバい経済学」の二番煎じ。
内容は関係ない。
でも、けっこう面白かった。

-企業戦略の作成は、役に立たない。成功する戦略は偶然の産物であることが多い。
-成功の罠。過去の成功分野にこだわる会社はダメになるが、実は一番成功した会社は、成功した分野にこだわった会社だ。
-企業のサイズ、...続きを読む売上にこだわるべきではない。ほとんどの買収は、短期的にも長期的にも株価を下げている。
-スター経営者は、運が良かっただけの場合が多い。業績の良い経営者がやめると、会社の業績が下がることが多いが、それは、経営者が、自社の業績悪化を予見してやめるから。
-社外取締役は、経営者を監視できない。
-業績連動給は、経営者のリスク志向を強める。成功した会社はリスクを取った会社だが、リスクを取った会社が成功する割合が高いわけではない。リスクを取ると平均値からの乖離の度合いが強くなるだけ。
-人員削減は、中長期的に会社の業績を悪くする。
-はやりの経営手法は、実際には役に立たないことが多い。成功した会社の使った経営手法が優れているとは限らない。経営市場がそれほど効率的ではなく、運に左右される要素が大きいから。
-過去のノウハウへのアクセスが良すぎると、創造性がなくなる。
-成果を出せない研究開発部門も、他社のイノベーションを真似する必要が有る際には役に立っている。
-今のビジネスの変化が、過去より早くなっているわけではない。柔軟で、変化を受け入れることのできる組織を維持する必要がある。無駄に見える組織再編は、組織の硬直化を防ぐためには役に立つ。

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Posted by ブクログ 2018年12月13日

企業の意思決定は実は合理的でなかったり、とんでもない間違いをおかしたりするケースが多々あるといことが事例と共に紹介されている。
元々は著者のブログから始まったということもあり、本の構成としては全然まとまってない。1日1コラム(2ページ分)ずつ読むにはいいかも。

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Posted by ブクログ 2016年02月02日

集団慣性とは現状を疑いもせずに、人と同じ事をしようとすること。

プロスペクト理論とは自分だけ小さな失敗をするよりも、他の人と同じ失敗をして大きな損をするほうがずっとましという考え。

アビリーンのパラドッグスとは、誰も反対の立場をとらず、誰も黙りこんでしまう現象。

最適弁別性理論とは模倣の中の少...続きを読むしの差別化をすること。

選択肢バイアスとは選ばれた情報のみで、間違った結論をだすこと。

細心の注意を払って数字を作り終えたら、脇におき、最後は直感と経験に基づいて結論をだす。

酔っ払いの自転車乗りの逸話は、目で見て測ることのできる明からなものは競争力にはならず、見えない、測ることのできることができないものこそ、育て、管理する必要がある。

戦略会議はフレーミングコンテストであり、大事なことは周りの人たちをどのように説得するかである。

イカロスのパラドックスの原因は、成功企業した経験者が経営環境の変化をどう捉えるかに起因している。その1つが立場固定からくる視野狭窄である。マーケットガーデン作戦。撤退基準を予め決める必要がある。もう1つがメンタルモデルである。

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Posted by ブクログ 2018年11月25日

「集団慣性」理論
不思議な慣習には新しいビジネスの種が転がっていたりする

数字はバイアスがかかりやすい、参考程度にして、直感や経験を優先する

より良いアイディアとは、どこからともなくやって来るものだ

成功の罠、視野狭窄、立場固定は注意が必要

不況時にはコストよりも小さな企業からの売上を確保
...続きを読む
時間圧縮の不経済(例:人月に対して人を増やして対応する)、新しい情報をインプットしたり、スキルを身につけたりする前には、回復期間が必要で、活動をしていない時間が練習をするのと同じくらいに重要

企業買収の3分の2は失敗する

リーダータイプとマネージャータイプは役割が違う、会社はその時の状況でそれぞれが必要

女性経営者は頭脳と機転が良く優秀な人が多い

現在の経済の仕組みにおいて変わった存在といえば、アナリストと社外取締役

予言の自己実現

リストラするなら、苦情ホットラインや社員の相談窓口、非組合員の申立制度などの、公平で公正な人事制度が必要、残った人の退職防止には福利厚生の充実も必要

パテントシャークは脅威

本当に重要なノウハウは、紙に書くことができないことが多い。
そのノウハウとは、組織や競争力の源泉にもなっている、複雑な構造の一部だ。
こういうものは、表現したり紙に印刷したりできない、大きな暗黙知の部分を持っている。
直接やり取りしないといけない

研究開発部門は大事。
最後まで削らないほうが良い。

今日のビジネスはますます速く変化しているというのは嘘。昔も同じである

ビジネスを始めるならまずは完全複製して、その地域で受け入れられるまでは頑張って、そこから少しずつ変えていけばよい

買収の戦略とは、新しい会社を作ること

定期的な組織改革は有効

社員の幸せを再優先することは、長い目でみると収益にプラスになるかもしれない

給与格差は小さいほうが良い可能性がある

CSRは問題が起きた時に役に立つ保険みたいなもの

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Posted by ブクログ 2014年09月01日

世界の超大手企業の経営について書いた本。
経営者の、弱さ、甘さを暴露する。
「他の企業もやってるからうちも導入しよう」「コンサルタントに言われたからこうしよう」という判断が世界中で行われ、それによって業績悪化している例が五万とある、らしい。

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Posted by ブクログ 2014年04月27日

衝撃を受けるほどの真実というよりは、ごく当たり前のこと(でも中々気づかないこと)というように感じました。表層的なことに囚われず、高い志と低い現場目線を持って、事実と根拠を元に考え判断していくことが大事だと思いました。

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Posted by ブクログ 2014年01月24日

原題はBusiness Exposed.LBSの若手名物教授がコラム形式で企業というか経営陣の変な行動に突っ込む。
経営者は集団行動。他の経営者の動きをまねる。
自分の会社の売り上げも知らない。
戦略はとりあえず作って忘れる。
社内の戦略の争いは、有力者/部門それぞれのフレーミングの押し付け合い。
...続きを読む経営者は最初は謙虚でも自信過剰になって行く。
謙虚な経営者の成功度合いが高い訳ではないが、ナルシスは結果のボラティリティは高い。
女性の経営者はハードルが高い分優れている。
アナリストは経営者の選別的行動によってコントロールされている。社外取締役も同様。
報酬委員会は同じような経営者がなっていると報酬を高くする傾向。
リストラは短期的な収益改善への麻薬であり、長期的には逆効果。
ISO9000は創造的行動の芽を摘む。
今のビジネス環境のスピードは昔と変わらない。
組織構造はなかなか変わらないので、常に変える努力が必要。

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Posted by ブクログ 2013年12月30日

ちょっと変わった視点の経営学。イノベーションは間違ってるとか、分析は意味がないとか、敏腕経営者はラッキーマンが多いとか。確かにその通りかもしれないが、ちゃんとデータに基づいてるので読みやすかった。

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Posted by ブクログ 2013年12月04日

「よその成功事例のケーススタディなんかやっても、スタディしているうちにビジネスの環境は変わるからあまり使いものにはならない」ということを某社で健在の創業者社長が言っていたのを思い出した。

その意味ではビジネススクールの研究に裏打ちされた失敗事例集みたいな本。

経営者と経営学の研究者の関係は、芸術...続きを読む家と批評家の関係に似ている。

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Posted by ブクログ 2013年12月24日

経営者のうぬぼれ度やISO9000認証の導入が経営に与える影響など、多くの研究結果を紹介しながらビジネス論を展開している。研究テーマの奥深さに、特にアメリカの経営論に携わる研究者の底辺の広さを感じさせる。
原題は「Business Exposed」、タイトルは「ヤバい経済学」の2匹目のドジョウとのこ...続きを読むと。

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Posted by ブクログ 2013年10月16日

イノベーションを起こす企業は早く死ぬ。ほとんど例外なくだ。本当に革新的になりたいのなら、お客さんのことは忘れなきゃいけない。

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Posted by ブクログ 2013年11月04日

ビジネスが実際にはどのように動いているか。集団惰性、成功の罠、企業買収病、英雄と悪党の差、仲間意識と影響力。

それって日本の企業の悪弊じゃなかったの? 欧米企業がお手本じゃなかったの?

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