たくさん料理を作るのが好きな野本さんと、たくさん食べるのが好きな春日さん。
小食&一人暮らしのため、作りたい欲をセーブしていた野本さんでしたが、同じ階に住む春日さんという逸材と出会い、作った料理を振る舞ったことをきっかけに、二人が徐々に距離を縮めていく物語です。
毎回、野本さんの料理がおいしそうなのは勿論ですが、春日さんの食べっぷりが気持ちが良いです。
料理への何かを語るわけでもなく、表情もほぼ変化はなく、ただただ食べているだけなのに、おいしいと思っていることが伝わってきます。
単行本化前からTwitterで話題の作品でしたが、特に女性からの支持が強かった理由として、「女性あるある」が散りばめられていて共感しやすい点や、春日さんのように体格がよくてよく食べる女性が、お笑い要員的な「大食いキャラ」ではなく、ただ当たり前にいる点にあるのではないかと思っています。
【女性あるある例】
・料理を作るのが好き=「男性のため」として回収される
・外食の時に「女性だから」と勝手にご飯を減らされる
・飲食店で男性から「通な食べ方」等のうんちくを語られる
(男女の給与格差についてもさらっと触れられています)
春日さんが野本さんに材料費を払うくだりも、あくまで二人の関係が対等であるという点で素晴らしく、様々な配慮がされている作品だと感じます。
安心して楽しめるマンガとして、全ての女性に(もちろん男性にも)おススメします!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
匿名
あったかくて優しい
どの料理も美味しそうなので読んでいてお腹が空いてしまう。
話の中で、自分の悩みを理解されず辛い描写があるのだけれど凄く分かる。特に家族にそういう個性だと分かってもらえず、否定されるとどうしようもない気持ちになってしまう。そんな時に寄り添ってくれるような言葉はとても嬉しくて救われたように思える。
ずっと楽しくタコパしててほしい(タコパはしていない)。
懐かしい
最後のナップザックの下りはとても懐かしい気持ちになりました。私は誰とも被りたくなくて不人気な幼稚系の柄を選んだらまさかの担任とお揃いでした。
Posted by ブクログ
自分を受け止めてもらえる存在に出会えるというのはとても素晴らしいことだと、この作品を読んできて強く感じる。生きたいように生きることは難しいし、自分はどのように生きたいかを自覚することだって難しい。この作品は、それを考えることができる良い本だと思います。何度も読み返していたいです。
新キャラ!
2人の新キャラがどちらも魅力的でよかったです!!相変わらず料理は美味しそうだし、人に寄り添う考え方ができる人同士で繋がっていくのがほっこりします。 野本さん春日さんの関係もゆっくり変わってきてて今後が楽しみ〜
Posted by ブクログ
春日さん、複雑な家庭なのではというフラグが
かなり前から結構立っているのに、
野本さんが家の話を普通にしているのがちょっと引っかかる。
餅パーティがとっても楽しそうだ。
通話を繋ぎながらの映画鑑賞も楽しそうで羨ましい。
yakoさんが自炊はしなくて、食べるのも見るのも大好き、
作るのは興味ないから自分で適当に作るより
ひとが作ったおいしいご飯食べた方が良い
という考え方とてもよく分かる。
人生で何回ご飯が食べられるか考えたら
まずいものを食べているのは勿体ないし
体に直結するものなのだし、不得意なのに無理に作る必要は全く無いと思う。
同性愛=ベッドの話ではないというのもその通りだ。
南雲さんも一番理解して欲しい家族が理解してくれなかったのとても辛かっただろう。
否定しないし勝手に野本さんに言わない春日さんはやっぱり良い人だ。
少食な野本さんは南雲さんに近い立場で語れる人でもあって、南雲さんに少しでも救いになるのは良いな。
食べられなくても一緒に作って飲み物だけ飲んで
お喋りできる関係が良い。
家族に傷つけられたけれど、家族なりに大事にしてくれていたとは思う
という感覚もとても共感する。
「家族なんだからわかり合える」と思い込んで押し付けてくる人には虫酸が走る。
それはあなたが幸せだっただけですよ、としか思えない。
正直もっとはっきり言ってやっても良いと思うくらいではあったが、春日さんが父親の電話を切れてよかった。
ただ、連絡先も家もバレているだろうと思う時の鬱々感、自分にも経験があるのですごく苦しい。
苦しい中でも思い出せる顔があるのは良いことだ。
カレーパーティも楽しそうだし、押し付けがましさもなくてナチュラルでとても良いし
こういう友達関係がとても羨ましい。