【感想・ネタバレ】バイバイ、ブラックバード<新装版>のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

死神の精度とか終末のフールとかと同じ感じで、とても爽やか。主人公の置かれた立場は まるで爽やかではないけれど、なぜかどこかとても爽やかな物語。

テンポがよくて とてもおもしろい。登場人物が皆、魅力的。最初は何じゃ?と思った繭美が最高に良きキャラ。マツコデラックスをイメージして読んだ。

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2024年02月27日

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ほんっとに伊坂さん好き!最後の最後まで伏線回収してくるし、登場人物がまた脇役の1人でさえ魅力的。言葉のチョイス一つとっても素敵。直接表現せずに、行間で描写してくるところがまた良い!私なんかの文章じゃ表しきれないくらい素晴らしい本でした。どこまで好きにさせるの!!
伊坂さんの作品の中で、上位に入るくらい好きです。またこう言う感じの書いて欲しいです。

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2024年01月29日

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ネタバレ

約10年前に単行本で既読。
この小説は再読。

以前にも書いてるが、続編ができそうなストーリーだなと。
でも、解説の野崎歓さんが書かれているように、続編を作らず、この余韻に浸った方が良い小説なのかもしれない。

最終章で読み終わった時、なんだか涙が出ちゃった。
人はこんな状況下でもコミュニケーションをとっているうちに、一緒に過ごすうちに、相手のことをわかろうとする。

繭美は、過去にいろいろあっただろう。
それを乗り越えて、辞書にそんな言葉はねーよと黒く塗りつぶしてきた。塗りつぶす度に何かを蓋をするように強く生きてきたように思う。

繭美の口調が、マツコ・デラックスさんに似ている感じで、私の頭の中ではセリフが全部ずっとマツコさんの声だった。

この小説は、太宰治の未完の『グッド・バイ』を完成させるというお話からできたらしい。
伊坂流の別のストーリーとはなったけど、主人公の田島、偽の妻役キヌ子のイメージをもってきて、たくさんの女性と別れていくところは同じ。

この後、『グッド・バイ』を読んでみたが、えーこんなに短くで、未完で終わってるのか!という感じ。面白くなってきてるのに、こんなところで終わるなんて!という。
だから、未完を完成してほしいという依頼がくるのはすごくわかるなぁ。
こちらの、田島とキヌ子のコンビも面白い。

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2023年09月17日

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〈あのバス〉とは?
繭美の外見は?
星野はなんで五股した?

などなど、さまざまな想像をしながら読めた。なかなか読み応えあって楽しかった!

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2023年05月30日

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主人公の星野一彦は付き合っていた彼女に別れを告げる。身長190cmで体重が200kgを超える巨女を連れて!?



しかも5人の彼女に!??


しかし星野一彦は女ったらしという訳ではなく格好いい訳でもなく金持ちでもない。計算できなくて自分を過小評価している結果がこの五股!!!
しかも計算できない実害として借金まで作ってしまい謎のバスに乗せられる。
きっと無事では帰って来れないバスに・・・

それと、星野が連れてる巨女の繭美のキャラが強烈です。性格が悪くて乱暴者だが心底憎めない!?なぜに・・・

打算的に生きられない星野一彦の五人の彼女に別れを告げる巡礼の旅が今始まる!


読んでて切なくてコミカルで、笑っているのか哀しいのかわからなくなる小説です。

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2023年07月10日

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ネタバレ

最期まで読んでも結末は見えない、けれども読み終わった後にモヤモヤ感が残らない、爽快な読後感がまさに伊坂氏らしい作品だと感じました。

私が読んだ文庫版には伊坂氏のロングインタビューも同梱されておりました。伊坂氏の執筆のスタンスを覗くことができ、そちらもぜひおすすめしたいです。

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2024年05月11日

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ネタバレ

巻末に伊坂さんのロングインタビューが掲載されていて興味深かった。

本作は「ゆうびん小説」という珍しい方法で発表された作品であり、太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」を完結させないか?という編集の提案から始まったという。

結局はオマージュとして伊坂幸太郎の新作となったらしいが、伊坂作風が好きなので良かったと思う。

伊坂さんの自己分析も的確すぎた。

「ちょっと変わったキャラクターとそれに振り回される人がいて、登場人物たちのやりとりが楽しくて、いろんなところに張ってある伏線が少しずつ繋がっていき、要所要所で「ああ、そうなんだ」とはっとする感じ」

正に!これが全部好き!

本作は主人公の星野が『あのバス』に連れて行かれるまでに5股をかけた彼女たちにお別れを言いに行く話なのだが、各話に伊坂風味が散りばめられていて非常に面白かった。

『あのバス』への案内人(悪役)として描かれる繭美のキャラも抜群にいい。
巨漢不美人。
「私の辞書に◯◯の文字はない」という言い回しがあるが、実際に辞書を持ち歩き自分の人生にない言葉は取消線を引いている。
星野の憎めない性格に段々と情が移っていく様などもいい。

物語の終わり方も含みがあって良かった。

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2024年05月02日

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決して良い方へ向かっていくものではなく、終わりが近づいていくのだけど後味が悪いと感じたり、嫌な気持ちになる事はない、どこか爽やかで前向き。巻末インタビューを読んで、伊坂さんの作品のらしさをなるほどなぁ、と。

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2024年03月01日

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2010年に刊行された本を今更読みましたけど、面白かった。5股男に身長190㎝、体重200kgの毒舌、凶暴女。このバディのような2人と5人の女性達の別れ話、それに出会いのエピソードも面白かった。特にフレンチコレクションの絡む話しは面白すぎて車内で吹き出してしまった。とにかく先が気になって結局、一気に読んでしまった。

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2024年02月04日

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 太宰治絶筆の未完作『グッド・バイ』へのオマージュ作品として知られる本作。担当編集者の依頼を受け、太宰の設定を踏まえて書いたそうな‥

【下敷きの太宰治『グッド・バイ』のあらすじ】
 10人の愛人をもつ妻子持ちの軽薄・自堕落な男が、女性関係を清算すべく、美女に妻役を頼んで愛人たちの元を回っていく。案の定、愛人は全てを悟って諦め、男は愛人に「グッド・バイ」と囁く‥。そして2人目の愛人へ向かう途中、未完のまま終了(太宰の自死による連載終了)。

 『グッド・バイ』は、もっぱら太宰自身を投影した作品といわれ、最後には自分の妻から「グッド・バイ」される、というオチも決まっていたようです。
 さて、本作は如何に? 6章からなる連作短編集で、10股が5股に、既婚が独身に、絶世の美女が巨漢女に変更され、1人の別離に1話、5人で5話、第6話で締める構成です。

 各話でそれぞれ出会いと別れが描かれ、ある意味ワンパターンですが、飽きさせない工夫満載です。
 5人の女性との別れの物語なのに、ドロドロ、ごたごた、修羅場もなく、むしろ笑えます。
 また、登場人物が皆個性的で好印象です。主人公の5股男でさえ、いやだからこそか、憎めない素直さで優しく女性ウケします。この辺が根本的に太宰を意識した気がします。この軟弱男と巨漢女の関係性の深化も読みどころですね。
 いつもの伊坂節が炸裂して、会話の妙・センスのよいユーモア、心理描写のコミカルさも併せ、面白可笑しく読み進められました。


※ 1920年代の名曲「バイバイ・ブラックバード」の詩は、「それまでの不幸な生活に別れを告げて明るい未来へ一歩を踏み出そう」という内容で、ブラックバードを"別れを告げるべき不幸せな生活"の比喩としているらしい‥。
 タイトル一つとっても、伊坂さんのセンスを感じさせますね。「グッド・バイ」と重なるし‥

※ 元々本作は、出版社の「Postal Novel」(ゆうびん小説)企画で、抽選で1話につき50人、5話で合計250人に1話ずつ郵送されたもの。書き下ろしの第6話を加えて2010年書籍化されたのだそうです。遅れ馳せながら勉強になりました。

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2024年01月24日

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ネタバレ

星野一彦が5股出来る理由は最後の繭美の行動が全てでしょうか。

星野ちゃんも充分魅力的ですが、彼女の生い立ちが気になるのでスピンオフとして覗いてみたい気持ちです。

ラストは多くは語らず物語が続いている、これまたいつもの好きな感じでした。

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2023年11月15日

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表紙の「最も伊坂幸太郎さんらしい作品」というのを感じられた!大筋が一つあってそこから派生する登場人物の繋がりがそれぞれ面白い!突拍子もないんだけど、でも現実にいそうな絶妙なラインが上手い!続編はあえて作らないで欲しい!

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2023年10月20日

Posted by ブクログ

あー読み終わっちゃった!
伊坂さんの作品はどれも「あと少し読みたい!」と思うところで終わりますが、これは本当に「あともう少しだけ!1行だけでも続きを読みたい!」と思わずにはいられない終わり方でした。

主人公が不徳の致すところから行き先の分からないバスに乗せられる事になり、その前に五股をかけていた女性たちに監視役の巨漢女性と共に別れを告げに行く物語…。
バスの行く先も目的も分からず恐怖が募る。
監視役の巨漢女性、繭美は下品で口は悪く、人を傷つける事を厭わない粗暴な性格。
主人公は五股もかける女にだらしない男。
それぞれの女性との別れ話…
こう書いていくと一見暗く救いのないストーリーのように思えるが、さすがの伊坂ワールド。
なぜか暗さは感じず、どこか温かな気持ちになる爽やかさ。
それぞれの女性も主人公も繭美でさえも、読み進めるうちにどこか憎めず応援したくなっていく不思議です。

キックした。

わーと叫びたくなる終わり方。
これより先はあってはいけない。これより先を求めては無粋だ。
そう分かっていても続きを読みたくなるラストに、小説の醍醐味を感じました。

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2023年08月02日

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5股した星野一彦が繭美を連れて別れを告げにいく、さすがのアイデア、ジャンボラーメンで諦めさすユーモア、ロングインタビュー、何を削って何を残すかが作家にできること、そこがセンスであり感性、おもしろい話は誰でも思い付けて、文章にするのはそこまで難しくない2023.1.27

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2023年06月08日

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毎度のことだけど、ウイットに飛んだ軽妙な伊坂節に思わずニヤッとさせられる。五股をかけられていた彼女たちそれぞれのストーリーにも引き込まれるけど、漫才のような星野と繭美の掛け合いに引っ張られ放しだった。多分、繭美の10回目のキックでエンジンはかかったんだよね・・・。きっと・・・。(o^^o)

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2023年04月29日

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また駅を乗り過ごしてしまったorz 一話目,二話目は普通に読んでちゃんと最寄り駅で本を閉じていたのだけれど,話が進むごとに星野くんと繭美の不思議な熱量に引き込まれ,六話目でやってしまった(しかも快速電車)。

前にも書いたが,伊坂さんの作品に出てくる女性は魅力的だ。個性的で,親切で,情があって,ちゃんと自分を持ってる。悪役のはずの繭美でさえも。だからラストシーンはちょっと泣ける。

人に動かすのは,何かを伝えることができるのは,言葉やテクニックじゃなくて,損得勘定なしの熱量なんだよな。「させてみて云々」なんてのは損得で動く場合だけだろう。星野くんみたく,自然に正直に生きれればいいけれど(彼なりに大変そうだが),凡人の自分はプライドとか見栄とか羞恥とか自信なさとかが邪魔をして,損得計算してツマラナイ行動や発言ばかりしてる気がする。もうオトナなんだから,と諦めずにもう少し正直にやっていこう,と思った。

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2023年04月27日

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物語には強烈なキャラクターが一人はいた方が面白いが、本作に出てくる主人公の相棒と呼ぶべき女性(?)は想像しているよりも遥かに強烈だ。だが主人公の頼りなさとある意味での真っ直ぐさが故に際立っているようにも見える。読み進むにつれて感情移入による面白さが増す。是非ゆっくり、順番通りに読んで欲しい。

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2023年04月12日

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ネタバレ

面白かった。それぞれの出会いの仕方があり、それぞれ個性的な関係がある。パンになりたいには泣けた。最終章も繭美との関係性に感動した。全部を通して繭美の存在と言動がkeyと言うか、一番楽しめたところかもしれない

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2023年04月03日

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うん、クスッと笑えてほっこり。
安定や。

ドカベンのくだりがすきやった。

繭美も星野も、別れる5人の女性もみんな愛おしい。

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2024年04月18日

キックした。

5股をかけた主人公 星野一彦が巨体な生物 繭美と共に
『あのバス』の迎えが来るまでに5人の恋人に別れを告げる物語。

伊坂幸太郎特有の言い回し、丁寧な伏線回収が癖になります。
終わり方が個人的に凄く好みで きっとエンジンは……

#エモい #シュール #切ない

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2024年03月05日

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5人の女性と並行して付き合ってる主人公が、何かとんでもないことをやらかしてどこかにドナドナされることになるが、主人公が迫力ある女性に監視されながら付き合ってる女性たちにお別れを言いに行く話。
お別れを言いに行くと出会った頃のエピソードと別れを切り出したあとのハプニングも一興だが、監視役の女性のキャラクターと変化が個人的には好きだった。

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2024年01月16日

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ネタバレ

最後だからみんなに挨拶って五股もかけてるのに律儀だなと思った
あのバスに乗らずに済んだらいいなと思った

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2024年01月16日

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この日常的な話なのに気づけば不思議な
ファンタジー世界にいるような感覚〜。
こういう読み方できるのが伊坂さんらしい。
『五股』って時点で身近な日常ではないんですが…
そこに190センチ超え体重200キロの巨大女、
そして最後までベールに包まれた《あのバス》。
全然違うしアウトローさは抜けないんだけど
ジ●リを見てる感覚なのよ。。。
本当に不思議だよね。

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2023年12月28日

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グッド・バイのオマージュ
伊坂さんの小説はキャラが全員立ってるなぁと思った
全部をちゃんと説明しない小説は、おもしろい

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2023年12月12日

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 全く何の前情報もなく読み終わり、伊坂さんのロングインタビューを読んで、太宰治のグッドバイみたいと思った自分は間違ってなかったらしい。笑
無自覚な人誑しの主人公と、悪の権化みたいな繭美。読むうちに二人の人間味を感じられて、いつの間にか憎めない気持ちになってしまうのは、さすがと言うべき。伊坂さんの作品を全て読みたいと思うけど、なかなか数も多くて難しいなか、偶然この作品を読むことができて良かった。

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2023年12月10日

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ネタバレ

伊坂幸太郎は及第点だ。
期待を裏切らず、かといって超えてくることもない。分かりきった展開を丁寧に書くことに長けている。

「バイバイ•ブラックバード」はその作家性が顕著に現れている。この物語は、主人公星野一彦が何者かにバスで連れて行かれる前に(おそらく死か何かの比喩表現)、5人の恋人たちに別れを告げるという太宰治の「グッド•バイ」を彷彿とさせる内容になっている。一見面白そうな内容に思えるが、実際そんな事はない。1人の恋人に別れを告げ、別れ、別れを告げ、別れ、を延々と繰り返す平坦な物語だった。

しかし、それでも飽きることなく読み続けることができた。登場人物が魅力的なのである。5人の恋人に別れを告げるクズこと星野一彦はなんやかんや憎めないやつだし、訳あって同伴する繭美は、ワンピースのビッグマムを連想させる性格に難のある化け物であるが物語を1人で動かしてしまう力があり、スパイスであり愛すべきバカである。この2人がいたからこそ同じことの繰り返しにそんなに飽きる事もなく完読することができた。この本の帯に『これは最も伊坂幸太郎さんらしい作品である』と書かれていたがまさにその通りである。伊坂幸太郎が好きならきっとハマるはずだ。

最後にこの本を読む前に太宰治の「グッド•バイ」を読み、読後にこの本のタイトルの元になったマイルス•ディヴィスの「バイバイ•ブラックバード」を聴くことをおすすめする。

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2023年11月22日

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伊坂氏の軽妙な文体に心がホッとする。

星野一彦は「あのバス」に乗る前に恋人たちに別れを告げたいと希望する。
彼の見張り役の繭美が、その別れの場に付き添う。
五人の女性と付き合っている一彦だが、人は良い。
身長190センチ、体重200キロという見張り役の繭美は口が悪い。
ずけずけと言いにくいことを言ったりするけれど、どこか憎めない。

五人目の女性に別れを告げ、一彦は「あのバス」が来るバス停に向かう。
繭美とはここでお別れだ。
繭美に「助けてくれよ」と言いながら、心細さと恐怖の中で一彦はバスに乗り込む。
バスを見送った繭美が取った行動は・・・

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2023年07月09日

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元カノ5人に別れのあいさつをしていく今作品。
ひとつひとつの話がよかったからこそラストが物足りなかった。

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2023年07月04日

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短編集。話が繋がっているけどなんだか読後感もふわっとしててこれが伊坂ワールド…と思いましたが…普通に結構面白かった。

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2023年06月19日

Posted by ブクログ

繭美の姿をこんな感じかなと思い描きながら読んでいたけど、最初の印象と最後の印象で随分違ってきた。星野は五股をかけてしまう男だが、きっと憎めない人柄なんだと思う。こんなヤツは成敗されて当然!って気持ちも、やっぱり最後にはなんとか助かってほしいとひっくり返ったから。
どこか死神シリーズを彷彿とさせるストーリーだった気がする。
私の中では伊坂作品の中でも箸休め的な感じでした。

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2023年05月25日

Posted by ブクログ

五股してた男と規格外の大きさの女っていう設定からもうしっかり伊坂ワールド。ちょっと笑えて、最後はじんわりとあったかくなる。わたしもポストに小説が届くわくわく感味わいたかったな〜

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2023年03月24日

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