時は大正。
他人の心の声が聞こえる京極一成は、その能力を活かして商社を経営し敏腕社長と言われています。
しかしその能力のせいで人の裏表を見せつけられること も多く、人を信じることができなくなっていました。
一成は、資産と人脈目当てに大地主の諏訪部家と縁談を結ぼうとするのですが、相手の令嬢は声を出して話すことができませんでした。
しかし一成は、心の声だけ聞いていれば良いのでむしろ楽なのでは!?と考えて縁談を進めようとするのですが、実際に会ったななからは何の音も聞こえてこなかったのです。
戸惑う一成は色々な手段でななの心の声を聞こうとしますが、どうしても彼女の心の声は聞こえません。
心の声が聞こえないと、嘘にも裏切りにも気づけない。そうなると夫婦生活を送るのは難しいと、一旦は婚約破棄をしようと思うのですが、諏訪部家でななが虐げられている姿を目撃し、思わず助け出してしまうのでした。
しかし、ななは話すどころか文字を書くこともできないことが発覚します。
唯一自分の名前は書けたのですが、それは「諏訪部 名無」というあまりにも衝撃的なものでした。
ショックを受けた一成は、
「粗末に扱われることを許すな 不幸に慣れるな 負けるな」
と声をかけます。
そして、「名無」ではなく「七名」という新しい名前を付けてあげたのです。
勢いではじまった二人の生活ですが、実は七名にも秘密があり…。
ある意味こじらせ男子の一成ですが、性根は優しいのだな…と思える部分が随所に感じられ、その不器用な優しさにきゅんが止まりません!
七名の手を引いて連れ出すシーンなんて、まるで白馬の王子様のようですが、照れて赤くなっているのが可愛くてたまりません…!!
声を出して会話することができず、文字での意思疎通もできず、心の声も聞こえない。八方塞がりでありながら、なんとか七名とコミュニケーションを取ろうとする一成。
優しさ大洪水です。
虐げられてきた女性がスパダリ要素のある男性と出会い幸せになる物語は、昨今人気のジャンルです。
この物語も似た構造ではありますが、コミュニケーションを取れない二人がすれ違いながらもどう距離を詰めていくのかという部分にスポットが当たっており、一味違ったラブストーリーと言えます。
今まで虐げられてきた七名ですが、一成と一緒にいることで少しでも心が癒えて幸せになって欲しい!!と願います。
感情タグBEST3
文字
七名が文字が読めるようになって、自身の特別な力に気づいた時にどうなってしまうのか気になりました。
京極さんの周りには素敵な人がたくさんいて、ほっこりしました!
面白すぎる
心の文字が見える話せない少女と心の声が聞こえる主人公。この二人のやりとりもそうだが、周りのキャラクター達が個性豊かでめちゃくちゃ面白い。この二人が本当に大切なもの同士になっていく過程を見ていくのが楽しいです。買って損はない作品だと思います。
匿名
あぁ、もう
辛いし苦しい。
ほんの少しの事でも幸せを感じてしまう。
切なく熱い感情のまま、スタンバイ中の寝顔!
ほっこり通り越してギュンと来ました。私も表紙で良いと思います。
後悔してます
完結まで待てば良かった。
ヒロインがピュアで良い子なので幸せになってほしい一心で最新話まで一気読みしましたが…試練ばかり続いて可哀想過ぎて疲れました。
一日も早く幸せなヒロインが見たいです。
蝶子さん、かっけぇ!
一成の周りは、賑やか(キャラが濃いとも云う)ですね。
色んな意味での師匠である、蝶子さんがなによりカッコいい。
こんなにもわちゃわちゃした、ほぼ異世界人しかいないやつらに囲まれた七名ちゃんが、これが「普通」だと思わないかが心配(笑)
そして気になるところで、次巻に続く。となってしまったし、水面下では何かが蠢き始めてはいます。
早く続きが知りたい。
主人公の心の変化が楽しみです
今まで人には言えないような苦労や苦難を乗り越え、ようやく信用できる人たちに囲まれ、富と名誉のみを追い続けるようになった主人公が、頭で考えるよりも心を伴った行動に出てしまう感情の揺れがとても気になります。
以前にも女の子人とのお付きいもあったようですが、全く心の読めない七名さんに心をつかまれているところにムズキュンしてしまいます。
これからの展開を楽しみにしています。
どうかハッピーエンドで終わりますように。
なかなか奥深くて…
1巻からそうですけど、じわじわきます。一成くんと七名ちゃん、良い感じなんだけど、少しすれ違ってる感もあって、先が気になります。
悪役の人達があんまり悪くないと良いな~。何か不穏な感じがとても気になりますが、もっと主人公達が幸せになれますように。
突然の弟登場!でも結局は心配で来たのだから誤解を解けた後は引いた。真の敵はまたその裏の裏...。一成の心が傾いてる!おいしい!蝶子も登場。かっこいい人!次回ももっと彼女の動きが見たい。
Posted by ブクログ
簪、安物だと蔑まれていたが良いものだったのか。
しかも心を込めて選んでくれたものだった。
壊れて信用ならない男の手に渡ってしまったのが悔やまれる。
流石に1週間帰らないのは酷いが
幸吉も大家さんも善人で落ち着く。