【感想・ネタバレ】アンドロイドは電気羊の夢を見るか?のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

人間と機械の境界線は今後未来の人類が抱える問題になるだろうと予想されるが、60年前に出された本書により既に答えが出ていると感じた。

0
2024年05月09日

Posted by ブクログ

読後もこの世界に浸っている。

物語の深い意味を知れば知るほど、この作品が名作といわれる理由がわかる。

現実世界もAIと共存していくうえで、人間の尊厳、感情などはどのように変化していくのかな。

0
2024年04月03日

Posted by ブクログ

アンドロイドと人間の違いは見分けにくいほど、とても似ている。しかし、物事に対する考え方や人間とは相容れない部分も微細に表現していて面白かった。

0
2024年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても面白かった。世界観が好き。

以下メモ
・ギップルという言葉が愛おしい。ギップルとは、ダイレクト・メールとか、からっぽのマッチ箱とか、ガムの包み紙とか、きのうの新聞とか、そういう役に立たないもののこと。
・特殊者と書いてスペシャルと読む。俗にいうピンボケ。この呼び方も好き。
・情調(ムード)オルガン、共感(エンパシー)ボックスという未来のアイテム。情調オルガンは、人間の情緒をダイアルによって調節できる。共感ボックスは、教祖マーサーと魂を繋げることができる。肉体的にも融合して、マーサーに石が当たると自分も痛い。
・マーサー教。マーサーにとってたいせつな生き物のロバとヒキガエルはすでに絶滅している。だからヒキガエルを見つけたときあんなに興奮していたのだと、読み返してみて気付いた。
・感情移入は人間だけに存在する。これはすごく面白い。確かに、と思った。ロボットはともかく、動物は共感や感情移入するのだろうか。
・アンドロイドがクモの足をもいでいくシーンは言いようのない苛立ちと恐怖を感じた。
・主人公のリックは非常に人間らしくて好ましい。イジドアも主人公に思える。憎めない奴で好き。

0
2024年03月05日

Posted by ブクログ

大好きな映画「ブレードランナー」の原作本。ようやく着手。

最初は読み進めるのに苦労したけど、半分もいかないうちにどんどんのめり込んでしまった。
映画とは結構展開も違うし、終始ハラハラドキドキ。
そして人間としての在り方を大いに考えさせられる。
とにかく衝撃を受けた……

ここ数年で読んだ作品で一番好きかもしれない…
読み終わった直後にまた最初から読みたくなったくらいに良かった。
(しかしそれよりも、この作者の他の作品を読みたくなったのでそちらを優先。)

でもあれかもな、独特な単語も多いし、映画を知らないで読んだら、場面をイメージするのにめちゃくちゃ苦労したかもしれない。
事実ほぼ全ての場面で、私は映画の登場人物(ちょっと役所は違えど)を想像して読んでたから。。

しかしブレラン、リドリースコットがとにかく天才かと思ってたけど、原作がまず天才的であることを今更知りました。畏れ多い。
これは他の映画作品も、原作を読む必要がありそうだ…うむ。生きているうちに実行しよう。


とにかく素晴らしかった。拍手!

0
2024年02月22日

購入済み

人間とは

独特な世界観で語られ始める本作。
慣れてきたと思い始めた矢先に怒涛の展開が待ち受けていて最後まで飽きさせない。

アンドロイドと人間の境界が曖昧になっていく中で、人間足りうるものが何なのか考えさせられた。

訳者あとがきでは、この難解な作品を紐解くための手助けをしてもらえているようだった。
作者の意図の多くを汲み取れなかったであろう私でも、その一端に触れることができて助かりました。

#ドキドキハラハラ #深い #共感する

0
2024年01月27日

Posted by ブクログ

ソラリスからSFにハマり読んでみました。人間を人間たらしめるものはなんなのかがテーマの作品でSF要素も哲学要素もあり考えさせられる面白い作品でした。また暗い雰囲気が好きな自分にとってはこのどんよりとした雰囲気はとても心地よくどんどん読み入ってしまった。またいろいろなSF小説読みたいな〜

0
2023年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間とアンドロイド、生きている動物と電気動物、健常者と特殊者、レイチェルとプリス、レッシュとリック、作中で垣間見える二項対立を産むものは何か?という点が本作の主題なのかな、と感じました。

著者であるディックの結論は感情移入度なのだと思います。ただ、人間とアンドロイドといった対比は非常にわかりやすく、直感的に「アンドロイドには感情移入する力がないのだろう」と思われると思います。
しかし、読後に感じるのは感情移入度にも濃淡があり、能力があるかないかで必ずしも語れないという点です。

人間であるにも関わらず「人間らしさ」を失い、冷酷無比なレッシュ、人間からは人間扱いされないけれども、生類を哀れみ、心の底から悲しめるイジドア。彼らは同じく生物学的には人間であるけれども、どちらの方が「人間らしい」のでしょうか?(レッシュもある意味では人間らしいとも思います、所謂動物には殺戮衝動はないだろうと思っているので。)

この「人間らしさ」とか何か?それは他の生命(有機生命だけでなく、無機生命も)に対して感情移入できる力なのだと思います。それが社会的動物である人間を人間たらしめるのだと思います。(ここでいう感情移入は語源の通りエンパシーの方です。シンパシーではなく)

本作は作中を通じて「機械と有機生命」にフォーカスして物語が進行していきますが、この他の対立(もっと言うと構造)にも注目して「ディックは何故このキャラクターをこのように描いているのか?」と少し考えながら読むと非常に味わい深いものになると感じました。

海外作家の著書を読むのは初めてで、文章には慣れが必要でしたが、その労力をしてお釣りが来る魅力的な深みのある作品であったと思います。(むしろ、理解しようと強制的に努力させられる結果、深みを感じてしまう、という構造もある気がします)

0
2023年10月29日

Posted by ブクログ

名前が素敵過ぎる作品。
表紙もオシャレで、いよいよ手に入ったので読んでみた。
核兵器を使った世界大戦以降の世界という設定の雰囲気がどんよりと重くてびっくりした。
自然の動物(機械でない)を買うことが社会的ステータスとなっていたり、火星移住のためにアンドロイドが働かされていたり、設定一つ一つがそれいいのか??と考えされるものだった。
自然とは?人工物とは?
誰が人間で誰がアンドロイドなのか?
今自分が見えている世界は本当に現実なのか?
ハードボイルドではないが、それくらいの緊迫感がありながら、重いテーマを扱っているので読み応えが凄かった。


主人公と共に終始考えながら読んだ

0
2023年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アンドロイドと人間は何が違うの?が最大のテーマと感じた。本書では感情移入度検査法という、質問に対する感情の判定度合いを測る分度器を使用しており、感情が人間を人間たらしてる重要なファクターになっている。

アンドロイドが感情を後天的に学習可能であるなら、感情豊かなアンドロイドと感情が欠落した人間とでは、どこが境になるのだろう?と考えさせられる作品だった。

また、動物が果たす役割が非常にユーモアなのもこの小説を語る上での大切な要素だろう。現代では、生き物のペットを愛でるのはもちろん、ロボット型のペットを愛でる商慣習も一部生まれている。
作中では、平気でカエルや羊を殺すアンドロイドと電気生物に負の感情を抱きながらも、世間体や代替品として電気生物の世話をする人間側の葛藤が象徴的だった。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?段階があるにせよ、アンドロイドが、羊の夢を見れる(生き物に感情を馳せられる)ようになり、電気羊(非生物にも感情を馳せられる)ようになった世界はどんなものなのだろう。

結末を読者に委ねて、明示せずに余韻を残して終わった分なおさら考えさせられる小説だった

0
2023年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

"アンドロイドも夢を見るのだろうか、とリックは自問した。見るらしい。だからこそ、彼らはときどき雇い主を殺して、地球へ逃亡してくるのだ。(p.241)"

 SFランキングには必ず名前が挙がる、あまりにも有名な本作。何となく敬遠してきたが、もっと早く読めば良かった! 荒廃したカリフォルニアで繰り広げられる緊迫感のあるアクション。「人間を人間たらしめるものは何か」という魅力的なテーマ。そして、余韻を残す味わい深いラスト。多少の古臭さを感じるのは否めないが、その素晴らしさは今でも全く色褪せない。

 舞台は、第三次大戦後の核の灰に侵された地球。賞金稼ぎを生業とするリック・デッカードは、莫大な懸賞金を目当てに、火星から逃亡してきた奴隷アンドロイド8人の行方を追う…

 訳者の後書きで紹介されていた後藤将之氏の解説(「フィリップ・K・ディックの社会思想」、『銀星倶楽部』12収録)が本書の核心をうまくまとめてくれているように思った。以下、孫引きになるが、
“ディックの世界では、そもそも人間と機械、自然と人工といった単純な二分律は棄却されている。(略)ディックが描こうとしたのは、すべての存在における人間性とアンドロイド性の相剋であって、それ以外のなにものでもない。”
この「人間性」と「アンドロイド性」とは何のことか。

 まず人間性とは、共感能力のことであると言っておそらく間違いない。アンドロイドを見分ける"フォークト=カンプフ検査"は感情移入能力を測るものであるし、崩壊しつつある地球にしがみつき続ける人々は"マーサー教"を通じた"融合"体験に半ば依存している。人間性の条件は実体のないものを信じられるかどうかだ、とも言えるかもしれない。

 一方のアンドロイド性は、人間性と対比されるのだから単に「共感能力を持たないこと」としても良いのだろうけれど、例えば次の記述が気になった。
"全世界をゆるがすほどの重大問題─それが、いとも軽薄に語られている。たぶん、これもアンドロイドの特異点なんだ、と彼は思った。自分の言葉が現実に意味していることについて、なんの感情も、なんの思いやりもない。ただ、ばらばらな用語を並べた、空虚で型どおりの知的な定義があるだけだ。 (p.249)"
つまり、アンドロイド性とは、概念と現実との繋がりの欠如を指すのである。だから、「アンドロイド」は他者に感情移入できないし、蜘蛛を平気で虐待することができる。そして、"マーサー教"はトリック映像なのだと人間たちに暴露しても何一つ変わらないことが理解できない。また、作中でアンドロイドが分裂病患者と比較されているのも見逃せない(p.50)。

 人間は、アンドロイドが共感能力を手にすることを恐れているが、それは共感能力の有無が人間とアンドロイドを区別する“最後の砦”だからである。だがその共感能力も、漸進的な改良によって最後には乗り越えられかねないものだと、繰り返し述べられる(とはいえ、作中でネクサス6型は結局テストをパスできなかったという点は重要だろうが)。
"「(略)協会ではそれをもとにして接合子槽のDNA因子に修正を加える。そして、ネクサス7型が完成するわけ。もしそれでも見破られるようなら、また修正をくりかえして、最後には絶対に識別不能のタイプを完成するわ」(p.249)"
 実際、後藤氏も指摘している通り、本書において「人間」と「アンドロイド」の差は明確に表現されているのに対して、人間とアンドロイドの違いはとても曖昧であるように思う。中でも終盤で、レイチェルが屋上から山羊を突き落としたことは特筆に値するだろう。

 人間が「人間らしさ」にこだわるとすれば、それは彼・彼女が人間だからに過ぎないのだろうな、ということを思った(アンドロイドがこだわるのは、勿論人間がこだわるからに他ならない)。考えてみれば当たり前だけど。浮遊感というのか、本を読んでいて久しぶりにそういう不思議な感覚を覚えた。

0
2023年01月12日

購入済み

面白かった。
凄い読みやすかったと思う。翻訳も素晴らしかったのだと思う。
色々考えさせられる作品だった。

#深い

0
2022年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルが素敵。
映画ブレードランナーを子供の頃に見て意味がよくわからなかったが、小説を読んでやっと話の概要を理解した。途中自分がアンドロイドでは?と思い始めるあたりは面白くて読むのをやめられなかった。また、読み返すかもしれない。

0
2023年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

破滅的な世界が訪れれば、人間とアンドロイドの区別はできなくなるかもしれない。現実世界だとまだまだ人間との区別がつくと思う。しかし、10年後になるとどうなのだろう。人とのつながりが徐々に消えていくことによって人間としての優しさは失われていくんじゃないだろうか。そうなってくると不特定多数と共感できる融合装置なるものができるかもしれないなって思った。この本でアンドロイドは差別階級の具現でなく、共感性を失った人間の具現であると語られていて面白いなーと思った。

0
2024年04月25日

Posted by ブクログ

「人間」とは何か。
「アンドロイド」とは何か。
何が判断基準なのかではなく、どちらも私の中に存在するということか。

0
2024年04月11日

Posted by ブクログ

フィリップ・K・ディックの長編SF小説。
1968年刊行。(原作)
映画版は日本では「ブレード・ランナー」として知られている。

舞台は核戦争によって荒廃した地球。放射能の死の灰から逃れるべく、人類は高性能なアンドロイドを連れて他の惑星を開拓・移住しはじめていた。
主人公であるリック・デッカードは植民地惑星から地球に逃亡してくるアンドロイドを処理して報奨金を稼ぐバウンティ・ハンターとして日銭を稼ぎ、妻と生活していた。

荒廃した地球では、生きた動物が貴重な財産として扱われる。馬や牛にはとてつもない高額がつけられ、人々のステータスとしても機能していた。
デッカードも羊を一頭飼っていたが、それは電気羊(精巧な電気機械)だった。彼はここに負い目を感じており、報奨金を得て本物の羊を買うことを望んでいた。

そんな中、8人のアンドロイドが集団脱走し、地球に向かったという情報が入った。
デッカードは、アンドロイドとの戦いで負傷を負った先輩ハンターの任務を引き継ぐ形で、アンドロイドとの戦いに臨むことになる。

というのが序盤のあらすじ。

その後、デッカードはアンドロイドとの死闘に身を投じる過程で、「アンドロイドとはなにか?」「人間とはなにか?」という疑問を持つようになる。

デッカードのこの疑問は本作を大きく貫く軸となる。高性能で限りなく人間に近づいた(特定の能力では人間よりも優れてさえいる)アンドロイドには、感情もあり仲間を想う気持ちもある。

またデッカードが遭遇したレイチェルという最新型の女性アンドロイドは、人工の記憶を埋め込まれることで自分自身が人間だと信じ込んでいた。それがデッカードによって、自身がアンドロイドであると暴かれた際にはひどく動揺し、茫然自失となっていた。

デッカードも読者も、アンドロイドたちのそうした姿を目撃することで、「なにをもってアンドロイドなのか?」という疑問に必然的に突き当たることになる。

作者のディックは、この疑問に対して「どれほど親切であるかで、人間かそうでないかが決まる」と言っている(訳者あとがきより)。
つまり、親切にできるかどうかが、人間を人間たらしめていると言う。

これはある種本質的な答えではあるが、それ以外の解釈もできると個人的に考える。

人間か、アンドロイドか。この分類というのは結局人間目線の恣意的なものであり、大した意味をもたないと考える。
つまり、人間とアンドロイドでアクチュエータやコントローラが異なるのは当然で、その境界線はそうした機能的な話よりも、自分自身をどう捉えるかの自意識に依ると思う。極端な話、自身を人間だと捉えるアンドロイドが出現すればそれはもう人間だと言って差し支えない。というより、それを否定することはできなくなる。

ロボットのメカ的な深化が飽和点を迎える一方で、頭脳にあたるANI、AGIの進化は近年めざましい。本作に登場するレベルのアンドロイドが社会に実装される日は近いだろう。
そのとき、我々の社会が深刻なモラルハザードを迎えることは間違いなく、それに対して人間たちはどのような結論を出すのか(或いは結論が出ないのか)、非常に興味深い。
本作はSFでありながら、現代の社会課題とリンクし、ある種の未来予知として機能している。やはり、良質なフィクションは現実のシミュレーション足り得る。

古い小説であり、設定もありふれたものでありながら、人間の在り方を見直すヒントとなる作品。全体的に陰鬱で、ラストもスカッとしたものではないが、展開が速く読み飽きしない。SFの古典的名作と呼べるだろう。

0
2024年03月04日

Posted by ブクログ

人間とアンドロイドと、境界を見失い混迷する自我。
いわゆるSF、とされる作品群を読んでいると、社会と個人との切り離せなさを感じることが多い。

蜘蛛の足を切り落としていくアンドロイドが、めちゃくちゃ怖かった。ふと立ち現れる加害性、みたいなものを書くのが上手いなあ、と思う。

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

リック・デッカードの心理的な変化がおもしろい。
冒頭は模造動物などに対する嫌悪感をあらわにする。
ルーバー・ラフトというオペラ歌手を処理したあたりから,アンドロイドに対する見方が変わる。
最終的には,「電気動物にも生命はある」とさえ述べるようになった。

生成AIが急速に広がっている現代。
生命とは何か?を再定義することになるのか。
ディックの問題提起が現代でも全く色褪せない。

0
2024年01月18日

Posted by ブクログ

前半部分はかなり辛くて、全くページが進まなかったですが、レイチェルが出てきたあたり(1/3くらい)から一気に入り込むことができました。
逆にそこまで我慢できないと楽しめない1冊だと思いました。

今後、こういうアンドロイドが出てきて、人間とは違うものなんだ!というので完全に生物じゃないものとして接することができるのか…おそらく無理だろうなと感じた。

この本を読んで一番びっくりしたのは、書かれたのが1969年であること。今読んでも未来感を感じることができ、よく想像の世界でここまで書けたなということです。

また、ゆっくりと読み返したいと思った1冊でした。


0
2024年01月12日

Posted by ブクログ

最初は良くわからない単語が多いのと文章が硬くて目が滑りがちでしたが、半分ぐらい読み進めると世界観にピントが合って気にならなくなりました。

人間、アンドロイドの葛藤。色々考えさせられますね。

個人的には蜘蛛が出てくるシーンが好きです。
アンドロイドと人間の蜘蛛に対する反応の違いが、アンドロイドは非現実であるにも関わらず強烈なリアリティを持っていて、読んでて怖くなりました。

0
2024年01月10日

Posted by ブクログ

ネットもない当時でこの内容を書けたという驚き。
とはいえいずれ人間とアンドロイドの区別がつかなくなるだろうという可能性は多いにある。
その時に恋や心情が双方に芽生えるか気になる。

0
2023年12月23日

Posted by ブクログ

アンドロイド×人間の基本のキのような話。めちゃくちゃディストピアな埃まみれの世界。どうやって食料や水を確保してるんだろう、まだワインや桃は一応存在してるようだし、、とこの世界の人々の日常生活が気になる。乾いた文章が妙にSF感を持たせていて良かった。静かなアクションで、アンドロイドと人間の差異についてそこまで深掘りはしていないけどある程度考えさせられた。と、こちらも淡々とした感情になってしまう。笑

0
2023年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

展開にハラハラさせられて面白かった。特に、主人公がアンドロイドと人間をフォークト=カンプフ改良検査法で見分けていく前半部分がとても面白かった。読んでいく内にこの人はもしかしてアンドロイドなんじゃないか?とか、主人公も偽の記憶を植え付けられたアンドロイドなんじゃないか?とまんまと疑心暗鬼にさせられた。
人間のようなアンドロイドのルーバとアンドロイドのような人間のレッシュが出て来て、人間とアンドロイドは何が違うのだろう?と考えさせられた。
しかし、どれだけ人間のように改良されたアンドロイドでも自分の命に対して諦めが早かったり、生き物に対して同情や愛情を持てない描写からやっぱり完璧な人間にはなることは難しいんだなと思い、結局アンドロイドは電気羊の夢は見れないんだと思わされたのが少し悲しかった。

0
2023年12月11日

Posted by ブクログ

映画ブレードランナーで原作に興味を持ち読みました。
人とAIを分けた「感情移入」というテーマは、人間関係が希薄化した現代にどこか通じる所を感じました。
まだまだ消化不良なので、再読したいと思います。

0
2023年11月14日

Posted by ブクログ

SF
「第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた〈奴隷〉アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた! 現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界!
リドリー・スコット監督の名作映画『ブレードランナー』原作。」

0
2023年09月15日

匿名

購入済み

ディストピアの不思議な世界観と、生物に対する哲学的な命題を扱った作品。
人間とアンドロイドの境界はどこにあるのか。
読み終えてから他人の考察や書評が気になるテーマだった。
読後も考えさせられる作品が好きな読者にオススメしたい!

#ドキドキハラハラ #ダーク

0
2023年02月14日

購入済み

人間とは?

初めは見たことの無い用語に面食らってなかなか読む気が起きなかったけれど、中盤から一気に面白くなり、夢中で読みました。
人間とアンドロイドの境目とは?単に感情あるなし、だけになるのか?
結局マーサー教とは何だったのだろうか。
エンターテイメント性もありつつ考えさせられる小説で、素直に面白かったです!

0
2021年01月03日

Posted by ブクログ

・何を読んでたのかよく分からなかったが、面白い世界観ではあった。再び読むことで新たな発見が多くあるのだろうか。映画も見てみることで理解も深まるのかもしれない。
・登場キャラクターや読んでる自分自身を含め、人間なのかアンドロイドなのか境界が曖昧になる

0
2024年05月07日

Posted by ブクログ

海外SF小説を初めて読んだ。面白かった!
映画を見てるようだった。考えれば考えるほど深いし、考えれば考えるほど分からなくなっちゃう。

0
2024年03月09日

Posted by ブクログ

人とロボットという対比じゃなくて、人間的な共感、親切を持つか持たないか。それは1人の人間の中にも人間性、アンドロイド性は含まれてる。哲学的な気持ちになった。山羊なぜ殺してしまったんだー

0
2024年02月10日

Posted by ブクログ

人間とAIの違いってなんだろう。人間を人間たらしめてるものとはなんだろう……っていう内容なんだと思う。
人間が寝る時羊を数え、羊の夢を見るのであれば、人工人間(=アンドロイド)は人工羊(=電気羊)の夢を見るのかっていう考察。
難しかった…
マーサー教ってなんだろ。マーサーって誰だろ。って頭に?がいっぱい出たまんま読んでた。

相手に感情移入ができるかできないか、それが人間らしさって事なのかな。

時間が経ったらまた読んでみようと思う。もう少し理解が深まるかな。

0
2023年12月03日

Posted by ブクログ

ハラハラしながらも考えさせられる、さすがSF小説の名作と思わせるとても面白い小説だった。

アンドロイドに心はあるか?
人間とアンドロイドとの一番の違いは心があるかないかであるが、読み進めていくうちにアンドロイドにも心はあるのでは、という風に思わされた。人間によって作られたアンドロイドが追いやられる境遇に、だんだん同情してしまう。その一方で、孤独の恐怖と向かいあい、何かにすがってないと生きていけない人間の弱さも描かれている。心があるからこその弱さと心がないからこその強さ、ある意味で逆説的なところもあって面白かった。

0
2023年10月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海外の小説は毎回のめり込めず時間がかかってしまう…SFあまり読まないから?…
他ジャンルにもちょくちょく挑戦中
ブレードランナー有名だし映画も見てみよう

■アンドロイド
見た目は人間と判別がつかないけどやっぱり感情の機微は再現することは科学の技術があがってもできないことなんだろう
アンドロイドか否か判別するテストの仕方が古い感じだけど1977年の小説だからしょうがない
むしろその時代にアンドロイドと人間の共存をテーマにしてることがすごすぎる
小説家の頭の中はどうなってるんだ??

■マーサ教
思想?宗教?的な側面が強くてあまり理解できなかった…海外だから余計に?
ただ荒廃した地球では何かすがるものや支えてくれるものがないと生きて行けないのだろうと感じた
日本に無神論者が多いのは平和だから?海外の思想を取り入れなかったから?
※関係ないけどスコセッシの映画『沈黙-サイレンス-』おすすめです。



海外小説の苦手意識がぬぐえないー
読むのにめっちゃ時間かかる
気になるものは色々あるのに躊躇ってしまう
翻訳の人のクセもあるのかなぁ?
でも暗殺者クレイマンはめっちゃおもろかった
やっぱ作品の相性かも

0
2023年10月14日

Posted by ブクログ

哲学的で自分には難しかった。いつかこの話を深く理解したい。
結構昔の話の割に設定が魅力的だと思った。どうやってこんな設定を思いついたんだろう。ただ登場人物にあまり感情移入できなかった。

0
2023年10月13日

「SF・ファンタジー」ランキング