【感想・ネタバレ】月ぞ流るるのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年03月19日

人はとかく、目を惹くものばかりを信じがちである…人目にはつかねど内心で案じている者は幾人もいる…p.336
順調でなかったり不幸だったりどん底では辛く悲しく孤独に陥ったりしたこともあり、そんなこともあったときには静か〜
に寄り添ってくれる優しさもあったなと…この本を読み終え改めて思い心温もる。
頼賢...続きを読むの生い立ちには辛いこと悲しいことが多々あったけど、受けた優しさは心に染み込んでいいて、朝児との出会いが転機となり難ありながらも良い方へ成長していくののが微笑ましく嬉しく読み進めました。
この物語の三条天皇の妃達の心内は平安時代の姫で卑しくないのがよかった。

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

澤田瞳子さんの文章は、とても素敵でグッとくる表現が多い。本作も物語や史書の在り方の箇所は、とても良かった。

内容は赤染衛門を中心に据えて、生い立ちとか『栄花物語』を書くきっかけといったような内容かと思い読み始めてしまったので、頼賢がメインになったり謎解きのようになってしまったりと、少し自分の読みた...続きを読むかった物とは方向性がズレてしまった。

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Posted by ブクログ 2024年02月17日

許される限り、この世のありとあらゆる物をこの目で見ておきたい。
そしてそれを書き記して世の人々に知らせたい、という「物書きの業」
人々はどのような読み方をしてくれるのか、密かに込めた真意を汲み取ってくれるだろうか?
紫式部が、清少納言が、そして赤染衛門が抱いたそんな思いを、作者も胸に抱いているに違い...続きを読むない。

『栄花物語』を著した、赤染衛門の物語。
憎しみに身を焦がし、復讐だけを生きる糧とする乱暴な若き僧だった頼賢(らいけん)の成長と、
夫・大江匡衡(おおえのまさひら)亡き後、叡山の高僧・慶円に請われるまま、訳ありの頼賢を学問の弟子とした朝児(あさこ)こと赤染衛門が、権謀術数渦巻く宮城の歴史を見たままに書き留めようと決意するまで。

世は、藤原道長vs三条天皇。どちらに着けば己の身が安泰か、朝堂は二つに割れている。
平安絵巻はきらびやかな地獄絵図である。

有明/上弦/十日夜(とおかんや)/小望月(こもちづき)/十六夜(いざよい)/暁月(あかつき)

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Posted by ブクログ 2024年02月05日

初めて澤田瞳子さんのこの本を読みました。
そこに居られた人々の懊悩や優しさ、その時代の設いが文章が流れるように美しいですね。
物語をどう伝えようかが 作者と朝児が交差している様子が垣間見られ 一体化していくようで素晴らしかった。
三条天皇のことや栄花物語、他の読みつがれいる物語を是非読んでみようと思...続きを読むいます。

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Posted by ブクログ 2024年01月13日

犯罪疑惑を解き明かすミステリー要素あり、政治的対立のドロドロありで波瀾万丈の物語でした。面白く読みましたのでオススメ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月14日

赤染衛門の栄花物語の背景、つまりは藤原道長の朝廷掌握の独断専横とそれに翻弄された女房や宮廷人たちの物語、三条天皇の皇后を恨む藤原原子の養い児頼賢の事件の真相探しのミステリー色もあって、面白い時代小説になっている。彰子や紫式部なども登場し、また違った視点から眺められるのが新鮮だった。

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Posted by ブクログ 2024年01月29日

夫の大江匡衡を亡くした寡婦の朝児は一年の喪に服していた。朝児は結婚前は実家の苗字を取って赤染衛門という局名で宮勤めをしていたことがある。夫の匡衡は文章博士であったし、朝児自身も和歌で名を知られていた。義理の息子の挙周や娘の大鶴は出仕しているし、末の娘の小鶴は書籍三昧をしている。朝児本人は再度宮使いを...続きを読むするつもりはなかったが、大鶴のたっての勧めで藤原姸子の下に出仕することになった。またある経緯で叡山の権僧正である慶円の弟子の頼賢の書籍の師となっている。

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

権力争いがメインだと思うけれど、私には筆の力を感じた。何かを書こうとする主人公、書物で師弟関係を結ぶ主人公と頼賢、和歌を詠む習慣。

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