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Posted by ブクログ
6人の作家からなる冠婚葬祭の短編集です。
他の作品も読んだことがある作家さんの短編は流石だなと。
普段短編集、それも作家さんが違うと話についていくのに少し戸惑いますがすぐにその世界に入る事が出来ます。
そしてやっぱりその先も読んでみたくなります。
人の弱さ、憎しみ、罪悪感、どうしようもないものを描くのが上手く伝わってきます。
短編集なので時間をかけてゆっくりと読み終えられました。
Posted by ブクログ
飛鳥井千砂さんの作品が読める!ということでご本を見つけて即買いしました。
飛鳥井千砂さんのお話もちろんサイコーだった!そしてほかの作家さんのお話も面白かった。
飛鳥井千砂さんの書く主人公の女性がとっても好きで、今回のもうすぐ十八歳も夢中になりながら読んだ。
後半の展開に、主人公の気持ちになってえ!?え!?となった。主人公に起こったことを知っているから、締め方に納得した。ぜひ読んでほしい!
お話が進むにつれてページを捲る手が止まらなくなったのは雪舟えまさんの二人という旅。
最初は設定の読み込みに苦戦したんだけれど、読み込めた後には、どうなるんだろう??どこにお話しが着くのだろう??と興味津々で読んだ。
初めましての作家さんだけど面白かった!他の作品も読みたい!
展開が面白くて心に残っているのは寺地はるなさんのありふれた特別。
めっちゃ勘違いしながら読んでて、終盤ずっこけた。
勘違いしたのわたしだけじゃないはず。こちらもぜひ読んでほしい!
嶋津輝さんの漂白の道は、読んでてするすると頭に入ってきた!状況が映像で浮かんで、ドラマを見てるみたいで、こちらも夢中になりながら読んだ。こちらも展開にええ!?ってなりながら読んだ。まさかの展開すぎる。。
高山羽根子さんの祀りの生きものを読んで思ったのは、風景?周りで起きていること?の描写がとても丁寧だということ。
お姉さんが出たところでテンション上がった。
町田そのこさんの六年目の弔いは…これもぜひ読んでほしいなー!
締めがほんとうにすき。え!?終わり!?終わり!?ってなる!読んだ人絶対なる!(誇大広告)
今回も出会えてよかったご本でした。
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飛鳥井千砂さんのもうすぐ十八歳【冠】
18歳で子供を持つという事
寺地はるなさんのありふれた特別【冠】
幼馴染のこどもと自らの成人式。予想外。
雪舟えまさんの二人という旅【婚】
宇宙ものはそもそも苦手なので、読み始めは理解できなかったが、途中から、どうなるのかなに変わった。読まず嫌いはいけない。
二人とはシガとナガノの『旅』についてだと思っていたが、シガの発した一言で『二人』が別のものだと気付いた。
「結婚生活も、人生そのものもー向き合うべきものを直視せずに時間だけ過ぎていくんじゃ、本質的には何も始まらないまま終わるってことさえ、あるのかもしれないね」
嶋津輝さんの漂泊の道【葬】
希和子のカナさんへの想いが経年とともに移ろい、関係性も予想外の方向へ。
初めての嶋津さんの作品で他の本も読んでみたくなった。
高山羽根子さんの祀りの生きもの【祭】
最初に登場した生きもの「南洋の妖精」と「お姉さん」のインパクトの強さよ。
町田そのこさんの六年目の弔い【(葬)祭】
なんてひどい祖母!
Posted by ブクログ
冠婚葬祭に際する人々の生活を描いたアンソロジー。個人的にあまり刺さった作品はなかったけど、町田そのこの『六年目の弔い』、飛鳥井千紗『もうすぐ18歳』、寺地はるな『ありふれた特別』はよかったな。子供を産むということをテーマにしているのかな?とも思ったラインナップだった。
p.82 幼さは、他人への興味の浅さと紙一重だ。ちょっとでも自分と違うと「仲良くなれない」と決めつけ、それ以上のことを知ろうとしない。
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寺地はるなさんと町田そのこさんが参加していると聞いて購入。飛鳥井千砂さんの小説が一番好きだったな。
・飛鳥井千砂さん「もうすぐ18歳」(成人)
18歳で子どもを産んだ母親の話。周囲からの偏見に対しての家族の暖かさ、最後に同僚の菜摘さんに「18歳で生んだの」と打ち明けたときの爽やかな読後感が良かった。これがいい意味での「令和の多様性」だなぁと。
・寺地はるな(成人式)
女2人と男1人の幼馴染、成人式の日に出産が重なった友人を助けるために奔走する二人と、そのときに生まれた子どもの成人式の話。
なんかもう亡くなっている?みたいな雰囲気を醸し出してからの全然元気に生きているオチ(1話目は留学的な、2話目は助産師で忙しくて不在だっただけ)がなんとなく前の話と構成が被ってしまっているのが残念。アンソロの順番ってどう決めてるんだろう
・雪舟えま
はじめての作家さんだし、いきなりのSFファンタジーで世界観を掴むまで没入に時間がかかってしまった。こういうのも入るアンソロだったのか。
・嶋津輝
喪服、がテーマの話。幼少期に憧れたカナさんと父が再婚するストーリーは置いておいて、高校生〜おばさんになるまでのそれぞれの節目で参加する葬儀での喪服へのこだわりというか、各喪服の描写がとても細かくて、あのとき似合っていたものが似合わなくなる、という感覚は非常に共感できた話。
・高山羽根子
神社から生き物を買って帰ってくるな、というおばあちゃんが亡くなった後の話。
・町田そのこ
事故で亡くなった夫に実は娘がいて、その娘さんとの命日での交流を描いたお話。オチはなんとなく読めていたけれど。
冠婚葬祭がテーマだからか、この小説出てくる人の死ぬ確率高いですよね…。
自分の忘備録も兼ねた読書メモでした。
最初の1話目がとてもよかったな。