【感想・ネタバレ】紙婚式のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

まず、この本が1998年、今から20年以上前に出ていたことに驚いた。確かに、それぞれの物語に出てくる生活用品(固定電話とかFAXとか)に時代を感じ、「いつの本だ?最近のものではなかったっけ?」と思って奥付を見たからこそ刊行年が分かったのだが、いつまでも、男女間、あるいは夫婦間のすれ違いや虚しさや思い違いは似たようなものだと思った。

「ますお」に特に心を抉られた。まるで今の自分のことのようだった。主人に対する不満を抱き、それを口にするかどうか悩んでいる。私が黙って耐えていればいいのかもしれない。でも、浮気されていることに気が付いてる時点で私の心はどんどん削られていく。そんなの耐えられない。
しかし、私は主人も我慢をしているかもしれない、とは考えられていなかった。穏やかで家事も進んでしてくれる主人が何を思っているかを考えていなかった。自分の居心地の良さや自分の思い通りに進まないことだけに目を向けるのではなく、取り返しのつかなくなる前に主人の不満や不安にも思いを巡らせようと考え直した。


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2021年02月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚をテーマにした8編からなる短編集

『土下座』
主人公の男は、妻の態度を恐れている
二人が出会ったきっかけは、主人公が居酒屋でバイトしているとき、
着物を着ている女性にキムチをこぼしてしまったこと。
それが後の妻になった。

妻にしたはいいものの、しばらくすると妻は夜の生活を断るようになってきた
そして主人公が復讐のつもりで妻を求めなくなると、今度はあからさまに
夫を誘うようなことをしてくる。
妻を抱くべきか、否か……。

一度目の土下座は、キムチをこぼした時。
二度目の土下座は、プロポーズの時。
主人公の男は、妻を抱くために、三度目の土下座をしなくてはいけないのだろうか?



『子宝』
主人公はお嬢様育ち。旦那は外で愛人との間に子供。

『おしどり』
仲良すぎて不気味な兄夫婦。主人公は恋に奔放。

『貞淑』
妻がセックス中に知らない男の名前を読んだことが気に入らない夫。そのくせ自分は、仕事もせずに愛人作ってフラフラ。でも妻の空想の中には決して入れないことに悩み始め、ついに愛人との行為中で不能になってしまった。

『ますお』
サザエさんのマスオさんから来てるのかな?
本当は離婚したい優しい夫と、料理上手な母に囲まれて一見幸せに暮らしていた主人公の話。

『バツイチ』
子連れ同士の再出発はうまくいくのか?
育児ノイローゼのことが分かりやすく書いてある。

『秋茄子』
二世帯住宅って絶対したくない。
こんな小説みたいにうまくはいかないと思う

『紙婚式』
事実婚のカップルが、本当の夫婦になるまでの紆余曲折を描いた話。なんか、遠回しなノロケ話を聞いてるみたいな感じ

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2018年03月12日

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