【感想・ネタバレ】青春夜明け前のレビュー

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Posted by ブクログ

「親友」という言葉が苦手です。親しい友だちから「私の親友」と言って紹介してもらうのはこのうえなく嬉しいことですが、私自身が誰かに友だちを紹介するときに「親友やねん」とは言えない。親友というものは、双方の気持ちがそのように一致している場合にのみ成り立つものだと思うから。だから、使っていい言葉なのかどうかがわかりません。なのに本作を読むと、「親友」という言葉を使いたくなります。いや、大切すぎて、ますます使えなくなるか。

「男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語」というキャッチコピー。小学生、中学生から高校生にかけての10代男子の頭のなかにはエロしか無し。電車内で広げて読みはじめたら、後方の人の視線を気にしなければならないほど、文中に男性器や女性器を表す語のほかエロネタ連発。男子ならばみんな多少なりとも身に覚えがありそうで大ウケ間違いなしですが、女子の身としては「もうええって」と言いたくなるような記述も。しかしさすがに重松清。そんな気分にまでさせられたにもかかわらず、各章最後の一文で泣かされてしまいます。

自叙伝であるとはどこにも書かれていないけれど、おそらく著者本人の話であると思われます。読んでいるうちに自分の子ども時代にも思いを馳せ、あの頃の友だちが懐かしく、しんみりします。お見事。

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2017年05月10日

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 中学生のころに使った下品な言葉がい〜ぱい出てきて初めは食傷気味でしたが、読み始めると時間がすっと過ぎてしまうのはさすが重松さんです。
 拓郎の「青春の詩」って歌はワタシが小学生のころの友人のシンヤ君の兄ちゃんがレコードでよく聞いていた曲で、「あ〜それが青春!」というところがとても印象的でした。誰の何ていう歌なのかずっとわからなかったのですが、最後の作品で登場した時には「やっ!ここにおったか。」と大喜びしました。
 小学生中学生のころの友達、そして、高校生大学生のころの友人同じような時を過ごしているのかと思うと、ちょっとうれ悲しい気分でした。

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2016年05月11日

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切なくてめっちゃ笑えてホッコリできるお話がたくさん。
女子が未知だった学生(童貞)時代を描くちょっぴりイカ臭い男子の青春ストーリーの詰め合わせ。
どの話も本当に好き。かわいいです。

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2015年05月19日

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同年代の自分にとって、そうそう、あったあったという言葉や遊びが沢山でてきて懐かしく読めた。笑いあり涙あり。自分の子どもの頃の思い出と重なって癒された。

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2014年05月20日

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この作品は中高生のやんちゃな男子の様々な生活の局面を
描いた作品が集まった短編集です。

正直女性には読みづらい本ですが、
重松清さんらしい、リアルな描写がたくさん出てきます。
具体例は書けないものばかりですが。。。

自分の中高生の学校生活でもこんな雰囲気のグループいたよな~とか、読みながら中高生時代のことを思い出してました。

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2012年06月09日

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再読。
感想は初回とあまり変わりません。
面白い。しかし・・・。
中年男性が十分にノスタルジーに浸れるけれど、話に重さが無く、後に残る物はほとんど無い。ただ最後の一篇「春じゃったか?」の青春への決別のエンディングが、祭りの後の寂しさの様なものを感じさせるだけ。
重松作品という事で後に残る物を期待するのが間違いなのでしょうね。小説は読んでいる間に楽しめれば良いのでしょうから。


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09-074  2009/09/25 ☆☆☆

中年男性のためのノスタルジー物語。
性に憧れる子供〜青春時代。「ああ、そんなだったよなぁ」と懐かしむ。同じく重松さんの「かっぽん屋」に似た世界です。
流石に重松さん、悪くは無いのです。と言うか、一気読みするくらい面白い。でも、何か残らない気がします。
重松さん、官能小説に手を出したり、どこかで壁を破ろうとしていたようにも見えるのですが、戻って来ちゃったのという感じもします。これからどこに向かうのでしょうかね。

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2016年07月23日

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重松作品の味わいはもともと好きだが、この作品は、小学~高校時代の「性の目覚め&青春&友情&バカ男子な思い出」が短編連作形式で綴られている。帯にあった通り「これが男子だ!」という阿呆らしいエピソードに満ちており、微笑ましかった。脚色はしているだろうが、かなりの部分の骨子は実話でしょう。
一部を夫に読んで聞かせたところ、場所と年代の違いはあるが、「ああ、わかる~わかるよ~」と非常に共感していので、70~80年代の「フツーの男子」だった人なら、思い出と共に楽しめる一冊だと思う。
特に岡山、広島、山口近辺に住んだことがある人なら、会話部分の方言も懐かしく思い出せるのでは。私はこの地方の「~なんよ」「~じゃろ」という語尾がとても好きなので、気持ちよく読めた。
個人的に、「モズクとヒジキ」(この仇名のつけ方も秀逸)のヒジキさんが今どうなっているのか知りたい。

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2011年10月25日

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ネタバレ

8編からなる短編集です。
帯には「妻よ、娘たちよ、そしてあの頃好きだったカノジョたちよ。これが男子だ!」と書かれています。
男子生徒の青春時代。
本当につまらないことに一生懸命生きていた時代。

自分のその時代は その時その時が一生懸命でした。
この本を読むと そうだったなぁ と思うことや、それを見守ってくれている親の気持ちなどに気付かされます。

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2011年09月30日

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ネタバレ

重松さんが実際、中学生位のときから高校生の時までの
男子生徒たちの、せきららな青春小説なのです
重松さんと私はほぼ同級生
ひゃっひゃっ、男の子ってこんなこと考えてたんだぁ
なんて笑いながらも、わかるわかるの時代背景
重松さんのこういうジャンルの小説にはずれなし
ほのぼの〜、ちょっと切なく、心温まる短編集でした

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2011年09月07日

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男子はほんとアホでスケベだ。でも、それってすごく素直で正直ってことなのかも。とことんアホなくせにたまに一生懸命だったり優しかったり真面目にものをいったりするから、そのギャップが女子の心を掴むのか…?


ミステリーが好きといったのに、有無を言わさず上司が貸してくれたミステリー要素ゼロの一冊でした。笑

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2011年05月24日

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「われらは男なのだ。漢なのだ。俠なのだ。タラシになるわけにはいかない。『でぃくしょなりぃ』と侮蔑されるわけにはいかないのだ、なにがあっても」

That's it!

わしは思春期が遅かったもんじゃから、未だに第二次性徴期じゃ。
何となく、授業参観で性教育をやられた時の微妙な空気感を思い出してしもうたわい。
下品じゃけど、心温まる至高の短編集じゃった。


「あげなブスと平気でしゃべれるタラシは男のクズじゃ」

こげんごとしとる横着やってええやんけ。
三十路過ぎ、少年なおっさんは読んでみいや。


たまにはわしもエロ本(漫画)買うてくるかのう。
おう、ほいたら、ナバオになったるけん。

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2011年02月10日

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田舎の中学男子の、おバカな日常の短編集。
頭の中はまだ見ぬ女の裸でいっぱいで、友達が集まればHに関する話題で持ち切りに。
でもそんなおバカな男子達でもちょっと泣ける友情や、出会い、別れのもあり、青春一歩手前のかわいい男子達の話はほほえましくて良かった。

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2010年08月22日

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エッセイみたいな小説で、くだらなく普通に面白かったかな。「モズクとヒジキと屋上で」が一番面白かったかな。中学生によくみられる、下品でくだらないネタに盛り上がる、まさにこれが青春なのであろうか。

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2011年07月17日

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まさに青春夜明け前。重松さんの実体験を元にしたフィクション。どこまで実話で何処までフィクションなんだか。小説としての構成の見事さは流石に重松さん。「とんがらし」の最後のページ、最後の5行の上手さに脱帽・感涙。

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2011年08月19日

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本州の西端の県(おそらくY県)が舞台で、主に中高生男子のアレやナニ方面関係のネタをテーマにした短編集。中高生男子特有の、アレ・ナニ関係のちょっとお恥ずかしいエピソード満載で、女子にお読みいただくのはちょっと赤面であります・・・。しかしながら、各話とも導入部は「おバカ」ネタなのですが、終盤にはちゃんとホロリとさせます。さすが重松作品。

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2011年09月25日

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ネタバレ

とんがらし
ヒロシ
とんがらし同盟。四年生のあきに都会から転校してきた。

大西
とんがらし同盟。小太りで体育が苦手。

藤木
とんがらし同盟。乱歩同盟。

後藤
同級生の男子でいちばん体が大きい。

モズクとヒジキと屋上で
ヨシオ
もともとお調子者。高野義男。

モンちゃん
門田。野球部。

モズ
にわか雨の日に濡れた髪の毛が額に貼りついていたところが、モズクみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。モンちゃんのことが一年生の頃から好きだった。藤井美智子。

ヒジキ
水泳の授業のあとは、髪が水で戻したヒジキみたいだったから命名された。中学に入学して以来、学年一のぶさいくオンナの座を押しつけ合ってきた。最近、「小林くんって、ちょっと、ええん違う?」と言っているらしい。宮本菜々子。

ユウ
小林。サッカー部キャプテン。修学旅行委員。

ヒデくん
学年で一番ケンカが強い。

竹内
女子の修学旅行委員。

村木
三年一組。モンちゃんが片想いしている。

黒田
修学旅行委員の司会。

タツへのせんべつ
ヒロシ
タツとは小学三年生の頃からの付き合い。

タツ
野球部一年生。六月に東京へ引っ越す。

ツボイ
野球部監視役の二年生。

カワムラ
タツの片思いの子。

俺の空、くもり。
スギヤマ
一番乗りで、一番槍。二十七年後、商社マンとして世界を飛び回っている。

ノムさん
クソ真面目。名古屋で就職して、結婚して、子どもができて、会社をいくつか変わって、離婚したとあう噂が流れて、そのうちぷっつりと連絡が取れなくなった。

イトー
ロック小僧。プロのミュージシャンにはなれず、福岡で自動車のディーラーに勤めている。

シミズ
いま、県立高校の国語の教師。シミズは仮名。

ヒロ

横須賀ベルトを知っているかい?
伊達草平
二年の十一月に転校してきた。

マッちゃん
松本。サッカー部。

セキタン
国語が大の苦手。関谷。

ヨッさん
クラスで一番ガラが悪い。吉富。柔道部。

太田
クラスの女子の中でも一番男子にクールでそっけない。

富岡
三年生。

国元
富岡とおなじ三年生でもっと怖い。

オカぴー
クラスでいちばん冗談好き。

神林
サッカー部の三年生。

でぃくしょなりぃ
ヒデジロー
五家宝連のメンバー。

ゴロウ
五家宝連のメンバー。

ダイスケ
五家宝連のメンバー。

ショウイチ
五家宝連のメンバー。

ヒコゾウ
五家宝連のメンバー。野球部。

ヤマザキ
クラスの担任。

ヤマギワリョウコ
『男組』に出てくるヒロインの名前。

イサク
二年三組だトップクラスのタラシ。

ゼンジロー
仮名B。正体を隠してラブレターを書いた。

春じゃったか?
ギュウちゃん
牛田純一。短期で怒りっぽくて、乱暴でケンカが強くて、頭が悪くて、性格はもっと悪くて、ガラはもっともっと悪くて、やることはもっともっともっと悪い。ビルの建設現場で足を滑らせ、基礎工事の穴ぼこに落ちて死んだ。

ナベさん
孤高の四畳半シンガー。博多の大学に行く。

ヒロ
東京の大学に行く。

ノグ
医学部志望で四月から東京の予備校に行く。

ヤマケン
仲間でただ一人ふるさとに残る。

ナガミネ
国立大学の二次試験を控えている。

ジロー
札幌に行く。

ヤナセ
中学時代の女子のリーダー格。

ホシノ
ヤナセとなにかと張り合ってた。

シンちゃん
工業高校を卒業して地元の自動車工場に就職。

ミヤタ
シンちゃんが中学時代から片思いしていた。

マッツン
ラグビー部からスカウトされて学区外から越境入学してた。四月から親父のイカ釣り船に乗って漁師の見習いになる。



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2023年03月15日

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いつの時代も考えたりその年頃の男の子がする事考える事は基本的なところは変わらないのかもしれない。最後の春じゃったかが1番好き。

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2021年10月19日

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男にしか分からない世界だなこれは。重松作品の中では中くらいの出来なのかな。
泣ける作品というよりか自分のこととダブらせてノスタルジックになる感じかな。

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2018年11月05日

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うん。下ネタ多いけど、子供ってそんなもんよね。フィクションとノンフィクションの中間みたいな感じが多かったけども。

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2016年06月01日

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田舎の子どもたちのセックスとか好奇心丸出しの日々。懐かしい田舎の子どもたちのヴィタ・セクスアリスといったところ。

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2015年05月27日

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こんな時期があったかな?もっとダメだったな、たぶん道義的に…最後の「春じゃったか?」のとおり、これが青春の序章だったのかもね。

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2014年02月16日

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タイトル通り、思春期から青年期の少年、青年達が登場する短編集。
仲間関係や自己の確立、性の目覚めなど、一般の男子が必ず通過するであろう葛藤が軽いタッチで描かれている。

個人的に一番印象的だったのは、進学のために故郷を去る直前の青年の物語の「春じゃったか?」

自分自身が進学で家を出る時に抱えていた小さな維持と、何とも言えない切なさを思い出した。

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2013年03月17日

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―――10代、男子。
何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。
そして何より「親友」という言葉が大好きだった。
男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。


重松清

小学生から高校卒業まで、それぞれの時を男子らしくすごす男子たち笑”

『モズクとヒジキと屋上で』『タツへのせんべつ』『俺の空、くもり。』が良かったな

特に『タツへのせんべつ』の終わり方は好きや

男は言わずもがな
女の子にも、“男子”の生態を知るために読んでみてほしい笑”

いざ、アホでエロくてかわいくて、ほんのちょっとだけかっこいい“男子”の世界へ

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2012年12月30日

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小学生、中学生、そして高校生の青春の少し前の性に目覚め、そして友達関係を明るく、楽しく描いている。友情も大人になって見つめる過去には懐かしさも少しホロッとくるところもある。

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2012年07月25日

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田舎の小学生・中学生・高校生がそれぞれ主人公になった短編集。
いつもの重松清の舞台設定に登場人物。
題材は主に男子の馬鹿馬鹿しい下ネタで、私もそこはさすがに思い出に浸れなかったけど、「元」男子の人ならグッときたんじゃないだろうか。
それでも最後の「春じゃったか?」は、高校卒業前の揺れる気持ちを丁寧に描いていてとても良かった。

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2012年01月24日

Posted by ブクログ

ハイソサエティを気取った男も昔はこうだったはず。
男は精神年齢が低いと言われても否定出来ない事実がここに書かれている。
前半はバカ丸出しな話だけど、後半(特に最後の『春じゃったか?』)ではしっかり締めてくれる。
さすが重松清と言った作品。

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2011年10月01日

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青春男子の実像録。
何というか、中学生の男の子って
こういう事ばっかり考えてたんだね~
読んでたら、アホくさいと思う反面
ニヤニヤしながら読んでる自分がいました(笑)
男性だったら、共感しちゃうかな?^^

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2011年02月08日

Posted by ブクログ

おもしろい。
そしてあほらしい。
中学生の頃、「どうしてこう男というものはガキっぽいのか・・・」
などと考えていたが、こんなことを考えていたとは。
当時を懐かしく思いだし、読みました。

笑える話、泣ける話、いろいろもりだくさん。
「でぃくしょなりぃ」の単純な男心がかわいかった。
そんなもんかもしれない。
「春じゃったか?」が一番のお気に入り。
しみじみしました。

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2010年09月17日

Posted by ブクログ

中高生の男子なら、一度は通る時代を繊細に描いた短編小説集。

「ああ、あるある。」とまではいかなくても、どこか共感できるところがあるはず。あの頃、僕らはアホだったと苦笑いしながら読める本。

のんびり、だらだら読むのには可。

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2010年08月15日

Posted by ブクログ

ちょっと惜しい、★3つ。ごく一般的な田舎(例のごとく本州の西の端の小都市)に住まう10代男子の物語7編。出来不出来の差が鮮明に思われました。もともと、統一されたテーマによる連作ではないので、しかたないか・・・。直前に、「あの歌がきこえる」を読んだのも、この作品の印象を非常に薄くした原因のひとつかもしれません。などの、私的な悪条件で、重松ファンとしては、心苦しくも★3つというところです。

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2011年07月15日

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