感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
多様性という、マジョリティの想像しうる許容範囲を示した言葉。その範囲外のキチガイは排除。はっとした。
多くの人間はあらゆる場面でマジョリティゆえの多くの選択肢から不安定な自分の答えを導き出し、その不安を取り除くべく、向こう岸の人間を仲間たちと糾弾する。自分もそうだったと気付いた。
Posted by ブクログ
読んでいて、八重子のトラウマには同情する一方で、多様性を押し付けているような言動は鬱陶しく感じた。
特に大也から見た八重子の描写は、私もウッと思うくらい重たかったし、この2人は絶対に折り合えないと思っていた。
だからこそ、終盤の八重子と大也のやりとりは意外だった。
それぞれの思いがある一点でも交差していく様子していく瞬間が、この本を読んでいて一番印象に残った箇所でした。
Posted by ブクログ
水を出しっぱなしにするのがうれしかった。
この一言に教室は笑いに包まれた。
多様性が叫ばれる今、マイノリティに対してマジョリティは理解した気になっているようで、結局のところ完全に理解することは難しいのだと感じた。自分の理解の範疇を超えた時、この本でいうところの「キチガイは迷惑じゃなあ」と遠ざけて、まるで自分には関係ない、関わらないでほしいという反応をする。そんな時に、いなくならないでいてくれる人との繋がりが人を人らしく生かしてくれるのだろう。
パーティの真相を知るのは読者と夏月だけ。話したところでどうせ理解されないと口をつぐむ佳道や大也の心情を思うと、どうにもやるせない気持ちになる。