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美容師(この時代にカリスマ美容師に着目している炯眼さ!)として大望を抱く青年と女たちを描いたサスペンスの後編。女性の肉体を冷徹に観察し人間関係を巧みに利用して計画を進めていく友人にしたくないタイプだが妻となる女も酷い。自分の実力を盲信し職場で居丈高で振る舞い失敗ると女王陛下のように寄生してくる特大地雷物件である。しかも調査能力及び推理力が卓越しているだけで無く相手の弱点を絡めていくという主人公以上に悪党感があった。
検察との死闘を期待していると意外すぎるラスト。
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野望を持ち狡猾な男が起こす、欲で自ら巻き込まれていく女たちとの殺人事件。克明な男女の描写が最初は冗長に感じるが、その情報が後から話の面白みを増している。
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富と名声のため女性を利用し犯罪を重ねる青年美容師の話。
1969年から1970にかけて週刊新潮に連載された作品。
カリスマ美容師という言葉もない時代であるにも関わらず、男性美容師を主人公にした清張作品、とても好きな作品。
テレビドラマでは、辰巳琢郎と東山紀之が主人公を演じたものが印象に残っている。
今回、改めて原作を読んで、こんなラストだったのだと意外でもあった。
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なにしろ、テレビドラマとして、過去4回、放送されている、という事が、すげえな、って思いましたね。4回リメイク!?という。で、そんだけテレビドラマとしてリメイクされまくって、何故に映画化はされんかったのか?未だにされていないのか?という所も、なんだかおもろいですね。
しかしアレですね、1969年連載開始の作品なのに、1990~2000年代の、いわゆるカリスマ美容師?的存在の出現を預言しとったのかも?という内容は、結構、凄いなあ。松本清張の先見の明、お見事だなあ。
で、内容はというと、、、そこまで面白くはなかったかなあ?という気がします。うーん。
佐山道夫は、結局、何でこうね、若かりし頃の、いっちゃん最初の殺人?の、九州で、村岡トモ子を、殺したんだろうか?というのが、さっぱり意味がわかりませんでした。一体なにがあったん?という。そこがちょい、消化不良だったなあ。
あと、話の構成として面白いなあ、と思ったのは、犯人役の佐山道夫と、犯人を追いつめる役の桑山検事&桜井事務官が、最後まで、面識なかった、っていうね。これはなんというか、面白いすれ違いですよね。犯人と探偵が、顔合わせない設定。という。うーむ。斬新だ。
で、桑山&桜井組が、道夫に対して正義の鉄槌を下すか?というと、くださない。道夫は、結局、策士策に溺れる、っちゅーか、因果応報、っちゅーか、福地フジ子が「わたしだけ死にたくない!助けて道夫さん。ぐがぐがぐぐぐ」って、水の中で縋りついたから、道夫も道連れ溺れ死んじゃった、ってことですよね?正義が勝つ、というよりも天網恢恢疎にして漏らさず、という話?うーむ、、、なんだかなあ、という結末な気も、しますが、、、
テレビドラマ版でおもろいなあ、って思ったのは、
1986年度版では、小林稔侍が、黒原三郎役を、演じてるんですよね。あの、超脇役の。佐山道夫が、波多野雅子を殺害に行ったときの道中で、道夫が中華料理屋入るときに横着な運転したんで、おらぁ!!って怒鳴りかかったトラック運転手。
で、1995年版、2009年版では、小林稔侍ったら、それぞれ、桑山検事役になってるんですよ。おいおい、全然役どころ、ちゃうやん。なんで別の人を起用しなかったんよ、というツッコミがね、入る気がするんですが。ずっとテレビ版を追い続けたら、「おい!!役どころ!!変わりすぎやろ!!」ってズッコケるところちゃいますかね?
で、なんというか、結局のところ、この話が、何を言いたかったというと、、、「検事の仕事って、融通きかねえよなあ~」っていう、法曹界の問題点、日本裁判の問題点を、松本清張が、言いたかったんでは?という話かなあ、という感じでしたね。(当時の)現代日本の裁判のシステムに物申すぞ!という作品だった?という気がします。だって、桑山&桜井組が、「道夫が犯人やで!分かったで!岡野正一は濡れ衣だって!冤罪ですよコレは!!」って思っても、それを現実の裁判に反映させる方法がない!っていう話でしたし。
といいますか、桑山&桜井組も、本分の仕事も忙しいだろうに、よくもまあここまで、道夫の犯罪に興味持ったよね、凄いよね。という、そんな感想を持ったのでした。
あと、道夫は、なんでそんなに出世したかったんだろうなあ~。好きでもない女とセックスばっかりして。あんま、面白そうな人生ではないんではなかろうか?「ああ、あいつも殺さな。こいつも殺さな。俺、殺人が仕事なのか?俺の職業本分であるところの、かっちょ宜しいヘアスタイルを考える時間とか、あらしませんがな~全然ですがな~」みたいな人生でしたよね。
なんつーか、残念な人生だね、みたいな感じ、思いましたね。道夫が「俺はどうしても出世したいの!有名になりたいの!何故なら~だから!」っていうスゲエ納得できる思いやポリシーや已むに已まれぬ動機、みたいなんが感じられなくて、そこが残念でしたね。
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面白過ぎて上下巻一気読み。ラストがあれあれ~ではありましたが、この作品で松本清張は司法制度の矛盾、冤罪の恐ろしさを描きたかったんだろうなと感じました。登場する女性がバカばっかりなのが気になった。(;'∀')
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のし上がるために女を利用し、足手まといになると殺す美容師。巧妙に隠された犯行が、ある検事の手によって暴かれていく話。謎解きという面よりも佐山と女達の愛憎の方に面白みがあった。でも全体的にはあまりのめり込めなかった。
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1969年の作品。女性の束縛かr逃れたと思ったら、新たな災難が主人公を襲う。悪い事を続けていい死に方はしないというストーリーに仕上げている。最後は意外な展開であった。12.7.29
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他の清張の作品に比べると
少しスリルに欠ける気もするが、
終盤でタイトルに関する解説があり、
最もなるほどと思った作品だったり、する。