感情タグBEST3
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とても面白かった。息子の本棚に10年以上前からあるのは知っていたが手に取って読まなかった。
読み終えて、なんでもっと早く読まなかったんだと猛省した。本の舞台は大好きな街(信州 松本)ではないか…毎年必ず訪れてる街 深志神社、縄手通り 松本城
また 続きが読みたくなった。
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めっちゃ面白かった。心が熱くなり、冷えて、ほっこりした。一週間で一瞬で読み終わってしまった。出てくる登場人物が全員カッコよくて、心が踊らされた。また情景の描写が読みやすく想像でき、実物を見たくなるよう書かれていた。
絶対、島崎藤村の「夜明け前」を読んで、連休中に中山道を歩いて東京まで行ってやる。
患者の「心」を救う地方の病院と患者の「命」を救う大学病院。患者を救う目的としては同じだが、意義が全く異なる。
この答えのない選択肢を主人公「栗原一止」が悩む。
この間に登場してくる登場人物に刺激を受けながら、答えを選択する。
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一止の医療に対する考え方に感銘を受けた。安曇さんの言葉、「人は生きていると、前へ前へもいう気持ちばかり急いてどんどん大切なものを置き去りにして行く」という言葉が心に残った。
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ドラマになってるのは知っていだけど、単なる感動ものなのかと思っていたら、漱石の口調を真似したちょっと変な医者ってキャラ立ちしてる人が主人公だと思わなかった笑 でも中身は本当にとても良くて、御嶽荘の仲間、病院の同僚、患者さんの温かさと切なさと命の形、色々胸に響く内容だった。死にかけている人間をなんとか助けることが、ホールインワンよりドキドキして1番楽しい、なんていう言葉、あまりにも際どい発言でびっくりしたけど、作家さんが実際にお医者さんだって聞いて、なんだか納得してしまった。救急医療と延命治療は、もうずっと前からいろんな医療もので見かけるテーマだけど、正しい結論なんてずっと出ないんだろうな。続きも読もう。
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『スピノザの診察室』がとても面白かったので、こちらの作品も読みました。この作品も最高でした。。
主人公の栗原が田舎町の病院で日々仕事に忙殺されながら、患者に向き合い、悩みつつも、周りの人の支えられながら前を向いて生きてく物語。
何か大きな事件が起きるわけでもなく、とんでもない悪役が出てくるわけでもない、ですが笑いあり涙ありの心温まる素晴らしい作品でした。
栗原の変人で小難しい言葉を喋るキャラも最高だし、友人や同僚とのコミカルなやりとりもクスっとさせられて読んでて楽しい。
そんな中で患者の死や友人の悩みに対して真摯に向き合う主人公に感動させられ、元気をもらいました。
まだまだ続編があるので読むのが楽しみです!
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何年も前に読み、その後本棚にひっそりと在り続けたこの本。海を跨ぐ引越しの際も手放せなかったこの本。
医療従事者の端くれとなり、病棟勤務となった今、読み返すとその世界に更に引き込まれた。優しくも厳しく、答えの出ない医療の世界。
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劣悪で激務の総合病院で働く内科医、栗原一止の、なんとも表現し難い暖かみのある、でもそれだけじゃないお話でした。
前半は、口調が夏目漱石の「草枕」調で古くさいと変人扱いされる一止が面白く、またその一止が語りを担っているのが効いていて人の生死を扱うようになってくるあたりのシリアスさを重く引きずらせず、泣き笑いに似た感情になった。
一止の住み家の住人のスタイルも良きで、本作は嫌な人が登場しない。
全員あったかい人物で読んでいて心地よかった。
あと、すこし森見登美彦氏の、夜は短し~、四畳半系に文体やキャラクターなど似ていた気がしました。
3月初めから良い作品に出会えました。
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久々に再読。やっぱりいいなぁ…。
身近に医師として働いている人ができて、改めてリアルな現場の話を聞いた上で読んだ今回。以前とは感慨というが、感じ方の強さが違いました。
いつか、向こうに逝く日が来たら、安曇さんのように心配りのできる人になっていけたら…と思いました。
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出てくる登場人物みんなが暖かい人ばかり
主人公のちょっと変わってるけど根はしっかりしていて人間味のあるところが患者さんにも看護師さんたちにも慕われているんだなも思います。
あと、細君がとにかく可愛いし癒し!疲れた日々での心の拠り所なんだなあと思いました♡
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そういえばこのシリーズ、読んでなかったな、
と手に取った本。
安曇さんのところは泣けてきます。
こういうお医者さんの話を読むと
医者を目指したらよかったかな。。。
とも思いました。
次作は日本酒の
「夜明け前」「佐久の花」
を探し出してきて、飲みながら読みたいと思います。
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私も晩年、こんなお医者様に出会えたら幸せだろうなあ・・
安曇さんのように穏やかにお迎えを待つには難しいことだろうけれど、
でも何か希望が持てる…そんな本でした。
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地方の野戦病院に勤める医師のオーバーワークな日々と患者の向き合い方というありきたりな構図と言えばそうだけれど、住まう御嶽荘の癖が強い住人が入ることでアクセントがあり思わず泣いてしまった。
桜吹雪の中門出を祝うシーンと遺書を読むシーン。
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2010年本屋大賞第2位。
信州にある24時間365日対応が謳い文句の慢性医師不足の内科医師栗原一止。
最先端の医療の大学病院と違い、ここには死を避けられない高齢患者、末期癌患者が連日訪れる。
一人ひとりの患者に真摯に向き合う若き医師の姿に、目が離せない。
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□読むことになったきっかけ
GWを前にして読むものがなくなり
退勤後 慌てて
閉店間際のワングーに駆け込んで
手当たり次第にパパパッと すみません・・・
□夏川草介さん
初めてです 文章は読みやすく
登場人物は個性的で みんな愛がある
文豪の書がちらほら
未読の書 多々にて 気になる
□オススメ
疲れない文章 ちょっと医療現場
心地よい読後感を味わいたい時に
□好きなフレーズ
・五里霧中とはこのことか。人生とは晴れぬ霧に包まれた手探りの放浪にほかならぬ。
p.58
・川を堰とめ山を切り崩して猛進するだけが人生ではない。そこかしこに埋もれたる大切なものどもを、丁寧に丁寧に掘り起こしてゆくその積み重ねもまた人生なのだ。
p.246
□感想
・主人公・イチさん
漱石先生を敬愛しすぎていて
話し方がおかしい おもしろい 愛しい
・舞台
信州一地方都市の24時間365日対応病院
松本城の近くの「御嶽荘」
・好きな登場人物 砂山次郎
黒い大男 外科医 酔うと核心を突く
・好きな場面
【 “どくとる、どくとる・・・”
と妙な音が聞こえた。
思わず耳を済ます。
“どくとる、どくとる・・・” 】
・神様のカルテ
2・3・4・5も おいおい
後味が悪くないやつを読みたい時に
読み進めていこうと 思ったよ
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スピノザの診察室がとても良かったので、今更ながらこちらを読んでみることに。
実際、変わり者でもいい先生っているよなぁ。。一止のような先生に出会えたら、例え病気になったとしても、余命宣告されたとしても救いになるだろうなと思いながら読んだ。
過酷な現場なのに、登場人物がみんな優しくてほっこりする。ほっこりしながらも、命の意味を考えさせられる物語。
一止やハルたちの続きを読みたい。
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心温まるいい作品だった。
主人公の口調は変で難しい単語も良く出てくるものの、何故か心地よい感じがする。
全体的な雰囲気もほのぼのしており、死にゆく現場にありながら、前向きな展開になっているのが良かった。
次作も読もう。
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スピノザの診察室を読み凄くよかったので早速こちらの本も気になって読みました。
ドラマ化されてるのは知っていたのでかなり期待していました。
スピノザの主人公とは同じ医療系とはいえ全然違ってどちらかというとかっこいいより変態?笑
喋り方も夏目漱石の草枕に影響されまくっていて古風。
登場するキャラクターも個性豊かでみんないい人。
ほのぼのしました。
でもスピノザの方が僕は好きだったかな。
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お医者さんが主人公の病院が舞台のお話で、人も亡くなるのですが、読み終わった後に温かい気持ちになりました。
人の生死にかかわるお話はそれだけでドラマチックで重たい感じを受けがちで、少し苦手なのですが、この小説は夏目漱石の「草枕」が愛読書で古風な話しぶりのお医者さんが主人公でその語り口で進んでいくことや、主人公を取り巻く魅力的な登場人物たちとのやりとりもあって、始終安心して読み進められたと思います。
主人公とその「細君」である榛名さんとのやりとりがとても素敵で、この後の展開も気になります。
今回のお話しに登場した高齢の末期がん患者、安曇さんの人生を終えるにあたっての態度には感銘しました。私も自分が人生を終える時にはそんな風にできたら、と思いました。
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高度医療を手掛ける大学病院と底辺と言われる地方病院
インスタントのブラックコーヒーと豆からひいたミルクコーヒー
どちらもそれぞれの良さがあるし、望むものも人それぞれ違う。
どれが正解とかではなくて、ふと立ち止まった時に自分が幸せならばそれでいい。
前ばかり見てなくてもいい、私の幸せは私にしか分からないのだから。
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夏川草介さんの医療小説。初読みとなります。
舞台は信州にある民間の大病院。ネットで見て知りましたが、夏川さんは信州大学ご出身で実際に長野の病院に勤務されている現役の内科医なのですね。(現時点はどうなのかわかりませんが)
本作を書かれたのは既に十数年前ですが、地方医療に関する人手不足の問題や地域の人々の高齢化といった様々な課題が背景となっています。これらの課題は現時点では解決するどころかむしろ大きくなっている。別に地方に限った問題ではなく、今や日本全体がこの大きな課題に立ち向かっていると言えるでしょう。
夏川さんはこの作品の中で、地方医療機関に勤める一人の医師が、この大きな課題に対してどのように対応していくのか、どのように戦っていくのか?について描いています。厳しい環境にある医療現場の中で戦っている人々とそれを取り巻く人々を心温まるストーリーで展開していました。
読み始めるとすぐに分かるのですが、主人公の語り口が「漱石」風になっている。決して古風で堅い感じがするものではありません。これがまた気持ちの良いテンポを生み出しています。身の回りの人々の描写についても軽妙な「あだ名」をつけてその性格や特徴を的確にユーモラスに表現している。まさしく漱石風ですね。(「草枕」というよりも「坊ちゃん」に近いような気がします)
登場する人物は皆さん良い人たちで、信州の雄大な大自然の鮮やかな風景と相まって、思わずストーリーの中に溶け込んでしまいました。ストーリー自体は素直でシンプル。そして暖かい。
医療関係を主題とした作品は色々と読んできました。作品によっては手術や診療の過程などに「生々しさ」を感じてしまうこともありますが、この作品に限っては「思わず目を背けたくなる」様なことはありませんでした。専門的な表現や名称が出てくるのは当然でしょう。でも、生々しく感じることはなかった。柔らかく暖かい。そのあたりの作風が夏川さんらしいのだと思います。
そして、延命治療・終末期医療について考えさせられる内容でした。先端技術を用いて自力で呼吸できず、意識が無くなっても心臓だけを動かし続けるのか?果たして機械に繋がれて心臓だけが動いている状態が「生きている」ということになるのか?
現代の医療現場では様々な最終判断が医師に委ねられています。その最終判断を下すにあたって医師自身も様々な選択肢を前に葛藤している。
葛藤しながらその判断を下している主人公と患者、それを取り巻く人々の描写に思わず涙腺が緩んでしまいました。
「神様のカルテ」は既にシリーズ化しているので、第二作にも早々に手を出してみます。新たな本との良い出会いができました。
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映画を視聴済み。
夏川さんの安曇野診療記を読み、とても好きだなと思ったので夏川さんの作品を全て読みたいと思い、まずはやはりこちらのシリーズから。
一止さんが思ったよりも変わっているけれども、医療に対して患者さんに対して真摯で、ハルさんも映画動揺、包容力が大きく、好きです。
シリーズ楽しみたいと思います。
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心地よい物語だなぁ……。
上橋菜穂子さんの解説1行目。もうこれに尽きるなぁという感じなんですが、それでは感想にならないので、、、
持って回った様な普段の発言の面倒臭さと、奥さんのハルさんを褒める時の臆面のなさが素晴らしい。
理屈っぽい普段の言葉遣いにカモフラージュされて、通常ならば失笑する様な奥さんへのストレート過ぎる褒め言葉がするりと頭に入ってくる。
このシステム、覚えがあるなぁと考えたら、森見登美彦さんの黒髪の乙女システムですね。
同じ関西出身の理系だからかなぁ、でもそういう人は他にもいるしなぁとか考えながら読みました。
買うだけ買って、積読していた本ですが、続編も買おうと思います。
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最先端医療を行う大学病院ではなく、24時間365日体制で市井の生き死に付き合う田舎の総合病院で、只管患者に寄り添う医者、栗原一止(いちと)の物語。
第二話『門出の桜』がよい。
男爵が、故郷出雲へ帰る学士殿へ叫ぶ台詞、
『こいつは敗北ではない、門出だぞ、学士殿!』
『この一歩は前への一歩だ。前進なんだ。そのための花道だ。絶対忘れるな!』
安曇さんの夫が泥棒少年を見逃すだけでなく、米一俵を持たせた後の話が泣ける。情けは人の為ならず、という言葉を思い出す。
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医療ものは難しそうで、あまり読む気がしないのですが、先日読んだ「本を守ろうとする猫の話」を読んで夏川草介さんに興味が出できたので読んでみた。多少医療用語は出てくるけど、ほとんど気にならない。ハルさんや学士、男爵など他のキャラも立っていてとても面白い。信州の地方病院の苦悩や人情がじんわりと伝わってきて、とてもほっこりさせられるいい作品でした。夏目漱石の草枕が読みたくなった。
直向きに誰かの幸せのために
不断の努力を尽くす。
このことがどれ程、輝いて見えるか
そう思える一冊でした。
明日から自分の公私と共々
精一杯生きていきたい!
あとこの本の影響で言葉遣いが
古風になりそう笑
深く考えさせられます
消化器病棟で働く看護師です。もともと医療系の小説やドラマは好きでいろいろ読みますが、長編ということでなかなか手を出さずやっと読みました。主人公の言葉遣いが難しいことや、描写が事細かに書かれている印象があり、苦手なタイプの文章が多かったですが、医療者として、人として、考えさせられることが多く、そういった意味では面白かったです。エゴとか、倫理とか、答えの出ない問題を抱える辛さに共感を覚えました。続きも読みたいと思います。
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スピノザの診察室を読んで、神様のカルテの作家たと気づき読んでみた。
つい先日だと思っていたら2009年の本。
信州にある救急病院で働く栗原一止は、夏目漱石に傾倒して話し方も考え方も「草枕」。
話の進み方がライトノベルのようで少し残念。
いいストーリーなのに軽くなってしまう。
大学病院で先端医療か、地域住民のためのほぼ看取り病院か。この地域密着の病院で働く人たちが素敵すぎる。
そのあたりの設定もスピノザとほぼ同じ。
モルヒネの調整に手こずり、それでもトライし続けた2週間。
有限の輸血を使ってでも下血が止まらない老人に使うか悩み、使わず見送る選択をするところなど、いいドクターだなと感じた。病院の経営的にこれがいいのかそうでないのか、わからないけど身内にとって信頼できる医者だな、と。
過去の同様の経験を思い出した。
あのドクターも、手を握り最後に、お疲れさま、と言ってくれたなあ…
他の作品も読もうと思う。
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静かで暖かな物語。地方の病院で医師をしている、少し変わり者の先生が主人公。誰も悪い人が出てこなくて、安心して読めます。個人的に最近ヒリヒリざわざわするような話ばかり読んでいたので少し物足りなく感じたけれど、これ自体はとても素敵なお話でした。文体(特に主人公の話し言葉)が堅苦しいけれど、おかげで、夏目漱石に傾倒しているという主人公のキャラクターの濃さが伝わりやすかったです。
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過去に読んだのですが、ストーリー覚えておらず再読。
病院の過剰労働や生死がすごく柔らかい文章で書かれていて、読んでいて緊迫感などは感じず心地よい。主人公の口調は特殊すぎだけど、それがこの柔らかさになっているのかも?
細君がどこまでも素敵なひとすぎる。
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地域医療の激務と日々闘う栗原先生
本当に大変さがわかる内容でした。
確かに患者に寄り添い地域医療に人生を捧げる生き方もありだが私だったら大学医局にいくなぁ。
この医師不足の問題は栗原先生一人だけでは解決できないと思う。
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大学病院は日進月歩する
最先端の医療が学べる場所であり、高度な治療が
受けれるのかもしれないけれど、
多くの人間が持つ病気は慢性疾患であったり、
治る見込みのない病気であったりする。
医療の底辺と言われるような
地方の病院こそが、必要な受け皿だったりする。
治る見込みのない患者さんに
どこまでな延命治療をするのか。
医療行為で、何日か長く生きたとして
果たしてそれが、生きるということなのか。
きっと、医者、看護師が
生きるということ。
を視点で患者を見た時かならず
起きる葛藤
栗原一止は、
本来ならば、
絶食、安静を指示しなければいけなかったであろう患者に
最後に食べたいと言っていた
文明堂のカステラを渡し、
好きだった山を見れるよう
屋上に連れて行く。その患者は
「夫を亡くし、病気になりずっと自分の人生は虚しく寂しかった。でも、最後のこの時間は幸せだった気がする」と
話す。
たとえ、1人であってもそう思わせることができた
栗原はすごい。
緩急としては
私は、御嶽荘に住む変わった
人たちのやりとりに何度か吹き出す。
夏目漱石ぽい喋り方も面白い。
なんと解説は上穂菜穂子さん。
また、これが素敵な文章で。
死という、テーマを扱う時の作家としての
技量をこう述べている。
「現実に深く思いの針を落とした人でなければ
心地よい物語は書けません 冬をよく知っているからこそ
書ける春 」
医療にも通じていて、
深く、生きるということを考えたとき
よい看護、医療ができるんだな。と。