【感想・ネタバレ】小説 河井継之助【完全版】のレビュー

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Posted by ブクログ

司馬遼太郎の峠で味わった河井継之助の雰囲気は、この小説でも確認できる。一本気でありながら時代の趨勢を確かに読み、論客でかつ行動力がある。しかし、性格ゆえに引き起こす周囲との衝突は、彼自身の不器用さも表しはしないか。思えばこういうタイプは、社会に偶にいる。自身ゆえに相容れぬ性質を持ち合わせてしまうのかも知れない。最期は武力で、だが、ここをもっと逞しく魅力的に綴って欲しかった。実際はどうだったのだろう。賊軍にされた藩の悲哀を嘆きたくなる。

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2017年02月18日

Posted by ブクログ

司馬遼太郎の小説「峠」の主人公である河井継之助を童門冬二さんはどう描くのか、また、山田方谷を継之助の立場からはどう見るのかに関心があって読みました。

まず、継之助は強い自尊心と鋭すぎる洞察力と先見性を持っていた人間であることがよりわかりました。さらに、正義感、責任感、積極性という今の世の中で欠けていると思われることをきちんとできる人でした。

ただし、武士という立場を捨てきれなかったことが晩年んの悲劇を呼んだのかと思います。彼の考え方はとても「正しい」事ではありますが、その正しさを追求するあまり、自分も周りも窮屈になっていく感じがしました。「義」だけでなく「我」も強い人だったように感じます。

彼の政治哲学のキーワードとして「王道」という言葉で表現されています。「私利私欲のためでなく公のために誠を尽くす」ことを追求していく姿は美しいです。

現在の社会の閉塞感を開く道は「王道」 にあると感じます。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

2011年12月公開の映画「山本五十六」の出身でもある越後長岡藩。
そ長岡藩の家老が河井継之助。彼の身分は高くなかったがその先見性と政治能力はずば抜けていたために、どんどん出世していき、最後は主席家老となり、武装中立を画策し藩兵を洋式に変え藩士の給料を百石に近づけることなどの改革もした。徹底した現場主義だったとも書かれていた。過去の政治家から学ぶことって多いなぁ。

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2012年01月08日

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