【感想・ネタバレ】コイコワレのレビュー

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螺旋プロジェクト
第二次世界大戦末期の話のため、悲しさは避けられないけど、二人の少女の成長を感じた。

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2023年04月03日

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螺旋プロジェクト第5弾。

昭和初期の戦時下の物語。

海族の個人と山族の個人がぶつかる話でした。螺旋プロジェクトのこの作品より前の時代を描いた作品はどちらかと言えば、一族としての海族vs山族であったり、血統としての海族vs山族であったりしていたので、これまでの時代の話とはちょっと違うな、と感じました。

この作品での、海族は清子、山族はリツ。二人は敵意をお互いに抱いていてそれをストレートに表現する。これは大人じゃなくて、まだ少女だからかな?実際、清子のお母さんも、海族の身体的特徴があるけど、その山族に対する敵意をコントロールすることができていたので。

この物語は渦巻模様の首飾りのお守りがとても重要なアイテムになっていました。この首飾りのお守りが、壊れるとき・・・。で、この首飾りが壊れてから、清子もリツの成長していく。二人とも強くなるんです。

この物語での「超越した存在」源助爺さん。「ウナノハテノガタ」のウェレカセリと同じような風貌のイメージ。この源助爺さんが「超越した存在」になったと実感したことを語るところはビックリ。リツの存在がそうさせたんですね。

清子のお母さんは、海族の一員として、誇り高い存在だと思いましたが、同時に山族の人たちと出会っても、その敵意をうまくコントロールして無益なムダな争いはしないようにしていたのも、凛としていてステキだな、と思いました。嫌いあっていても争わずにやり過ごすことが大切って。

エンディングは個人的にはショッキングでした。同時に力強い希望も感じましたが。

また、エピローグ的な書き下ろしの短編があって、本編のエンディングから15年ぐらい?経った後の話がありましたが、この書き下ろし短編が追加されたのも良かった。清子もリツも戦禍を生き抜いて良かったな、としみじみ思いました。

物語の直接的なテーマではないと思いますが、戦争ではだれも幸せになれないな、と思いました。

ラムネが出てきたり。螺旋プロジェクトの年表にあった「絵本」の元ネタっぽいものが出てきたり。また、ある天皇の名前が語られていたり。リツにクジラっていう生き物がいることを説明していたり。この作品でも螺旋プロジェクトのつながりを感じながら楽しむことが出来ました。

悲しいエピソードもありましたが、楽しく読めました。面白かったです!

引き続き、螺旋プロジェクトを読んでいきます。

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2023年03月04日

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螺旋シリーズ4冊目。

裏表紙とかのネタバレあらすじは極力読まないようにしてるけど、帯にある「相剋するふたりの美しい少女が目覚め、祈るとき、新しい世界の物語が始まるーー」だけは目が行ってしまったので、そこから女の子たちのあら〜、な展開かと思いきや、普通に山と海の対立バチバチで憎しみ合う上に、舞台は大戦末期という、だいぶ救われない話だった。

ただ、主人公二人の描写がとても良く、特に野生児のリツを応援したくなってしまう。
しかし、この山の海の一族の身体的特徴、別作品だと「よく見ると目の色が違うように思える」程度だった気がしたが、今作ではもうはっきりと青。子供同士のいじめに使われるレベル。誰がいつ見ても青というわけではなく、条件によるとか、少なくとも普通はそこまで気づかないくらいのものだと思ってたが… まあ、あくまでも同じコンセプトから派生しただけでどう表現するかは作者次第だからこういうこともあるか。特に大戦中で目が青いという要素があれば、そりゃ鬼畜米英の血が入ってるとかに使いやすいよな。

あと、首飾りも明らかに命を救うという超常能力が備わっててそこも他の作品と違う気がしたが、前回のもののふの国でも山と海の両属性持つ人達が神の使いみたいな感じになってたし、まあ似たようなもんか。

後半からは、どうにも馬の合わない相手でも自分の憎しみを制御することが肝心という、人生の教科書みたいな内容になってきて、道徳の教科書かな?みたいな感想をちょっと持ちながらも、ちゃんと成長していく二人をもはや親目線で見守ることに。どうか幸せになってくれ〜。

リツの兄ちゃんが山越えようとして顔潰されて死んだのだけがよくわからなかったな…

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2023年02月05日

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【収録作品】コイコワレ/九月、急行はつかり車内にて-書き下ろし特別収録短篇-

競作企画「螺旋プロジェクト」の昭和前期編。書き下ろし短篇が読みたくて再読。清子のその後と、リツとの後日譚。

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2023年04月24日

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螺旋プロジェクト 7作品目
乾ルカさん初作品

山育ちのリツと東京から疎開してきた清子。
2人の対立関係が明確でありながら、お互い嫌いあっている?など共通点もあり、読みやすくスイスイ読めました。
嫌いな相手にこそ、より丁寧に接する という私達の普段の生活でも大切な事を改めて教えてもらった感じです。
憎いという心を相手に向けるのではなく、自分を律して自分に勝つ。そんなすごいことが出来る人間に憧れます。
私はやっぱり人の心の動きが分かりやすく書かれている作品が好きだなあ。

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2023年04月15日

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清子がえらすぎる。この年で、理屈ではなく嫌悪してしまう相手に対し、自分から挨拶し声をかけるとは。
リツもやったことはとんでもないけど、お詫びであれ感謝のためであれ、憎む相手のため自分を律して効き目のあるお守りを作れるとは。
二人ともえらいよ。
リツのお守りの効果ってそういう効き方なのね…ツラい。

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2023年02月04日

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