【感想・ネタバレ】自転しながら公転する(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

すごく良かった!
最初の文を読んだ時にすっかり騙され、都はニャンさんと結婚することになったんだなーと思いながら読み進めていってたので、貫一とのやりとりが出てくるたびに切なくなっていたのだが、エピローグでまさかまさかの展開になっていき、読み終えたあとはすごい!の一言だった。

私は結婚前にアパレルの販売員をしていたこともあり、都の仕事の場面では分かる分かるー!と共感するところもたくさんあり感情移入しやすかった。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誰もが恋愛、仕事、家族にまつわる問題を抱えて生きていることが実感できた。
親に反対されるかどうかを気にしすぎず、自分にとっての最適解を選んでいく生き方に刺激された。
ボランティアをしつつ無免許運転をする人がいると思うと、人の善悪の判断は難しいなと思った。
「明日死んでも100年生きても、触れたいのは彼だけだった」
「幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸が許せなくなる。少しくらい不幸でいい。」

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

都の都合の良さというか傲慢さはおいおいって感じだけど、抱えてる背景とかを総合して考えると、悩んでることはすごく理解できる
結局答えなんてないし、一人一人違う生き方をするから、迷いとか不安とは一生付き合い続ける人が大半かと
だから人と比較せず自分で答えを出すべきである、ということはみんなが理解しているはずだけど、それでもどこかで勝手に相対的に考えちゃう自分がいて、不安になって悩んで答えを出せなくてっていうサイクルになるんだろうな
自分が何をしたいのか、どう生きたいのかが全く分からなくなってきた


『地球はな、ものすごい勢いで回転しながら太陽のまわりを回ってるわけだけど、ただ円を描いて回ってるんじゃなくて、こうスパイラル上に宇宙を駆け抜けてるんだ。太陽だってじっとしてるわけじゃなくて天の川銀河に所属する二千億個の恒星の一つで、渦巻き状に回ってる。だからおれたちはぴったり同じ軌道には一瞬も戻れない。』
『すごいスピードで回りながらどっか宇宙の果てに向かってる。』

『恋愛なんて楽なわけないですよ。人間同士の感情のぶつけ合いですからね。』

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごくリアル。主人公と同世代なので、共感できる部分・刺さる部分がたくさんあった。自分の将来について考えさせられた。
プロローグには騙されたなー。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々の山本文緒さん作品を完読。リアルっぽい話の中で、引き込まれて行く感じが、やっぱり好きです。
地上波ドラマを見たので再読。
『恋愛なんて楽なわけないですよ、人間どうしの感情のぶつかり合いですからね』
『そんなに幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸が許せなくなる。少しくらい不幸でいい。おもいどうりにはならないものよ』

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

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プロローグでまんまと騙させたが、都が貫一と生きる選択をすることになって嬉しかった。半ばミスリードにより諦めてたから、結末を読んだときの喜びは大きかった。
貫一の蘊蓄語っちゃうが感じ、めっちゃ好き、、特にタイトルにもなってる自転しながら公転する話しているシーンで私もすごく貫一に惹かれてしまった。

イトルにもなるくらいだから、その貫一の蘊蓄がこの物語をよく表してたんだなと、読み終わったあとに気づいた。
ぐるぐる悩みながらも状況は刻々と変化して、そのたびに決断をして、不運や不遇にも対応していく人生の様って、まさに自転しながらの公転だし、親娘三世代の視点で書かれているから、より「おぉ、確かにぐるぐる回ってるわ〜」と女性の一生を大きな目線で見て実感した。

都は貫一との結婚に悩みに悩んだわけだけど、そのあとも色んな決断を続けて、あの結婚式の場面に至っていることにエピローグを読んで気付く。決してひとつの決断で人生の失敗成功が決まってしまうわけじゃない。都度決断を繰り返すことで公転する軌道を変えていくことができる。その一方で、その一回の決断をなし崩し的にしてしてしまわずに、都のように、ちゃんと2人で向き合って(向き合わせて笑)するのが大事だなとも改めて思った。結局は、真剣勝負の選択の連続。生きるって大変だぁ。。

仕事でも、悲惨な状況下で投げ出さなかったことが、社員登用という道につながった。過去の辛い経験が生きたんだな、ぐるぐる同じ失敗を繰り返すのでなく、ちゃんと螺旋階段を登るように成長したんだなと感慨深かった。
都のお母さんも、途中で覚醒して、お父さんとちゃんとこれからの生存戦略を話し合ったのよかった。家売る決断をするのも根気強く説得するのも本当に偉かった!かっこよかった!(まさかのここがハイライト笑)
この本読み終わると、人生真面目に決断を続けていけばなんとかなるのかなと勇気をもらえる。

エピローグで、貫一が娘に対して、「…厳密に言えば恋愛じゃなかった気がするし」と言っていてドキっとしたが、あれは、旅館の夜に結婚を決意した2人が言って「連帯して生きていく」のことを言ってるのかな?と想像した。恋愛のようなポップなものじゃなくて、大きい宇宙を生き延びるために弱さを補い合いながら、誰かと連帯して生きていく、そういう運命共同体のような強い関係なんだよと言いたかったのかな?そうだといいなと思った。

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2024年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みたいなーと思っていて、あっという間に時間が経過し、著者さんは亡くなられてしまった。
亡くなる前に読みたかったな。。。なんとなく。

まんまとプロローグに騙された。
ああ、そう来たか!と。
都の不安、迷い、罪悪感、それぞれが手に取るようにわかる。
あー、わかるよ!と。
自分も、一般的な(?)学歴や職歴に対する思い込みを持っているので。
それを取っ払うことは、自分にはできない。

しかし。。。熱海の帰り事件には驚いた。
まさかの展開で。
そうきますか?って思って、驚いた。
なんで、更新していなかったのか。。
それが、無性に気になる。。。

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2024年04月01日

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