感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
主人公「僕」のDVの違和感。
「人を思いやること」は
体験のないものにとっては
理解することも、その大切さを想像することもできないのかもしれない。
私たちにとって当たり前の人との関わり方。
主人公「僕」のDVは
彼の環境から得た成長の果てだったと思った時
単なるめめしい被害者意識だと
自分も、主人公を、自分の価値観に落とし込んで
随分と見下していたことに気がついた。
他人を尊重することは、案外と難しいことなのかもしれない。
清子さんの純真さ、富江さんの温かさ。
おそろしく時間はかかったけれどなんとか届いて良かった。
はちゃめちゃな展開のあちらこちらに
グッとくる言葉がきらきらと散りばめられていて
昭和の匂いも満開にプリズンホテル、
楽しませていただきました。
Posted by ブクログ
富江はすでに亡くなっているのだろうか?血は繋がらない孝之介の全細胞には富江の愛情が沁み渡っているに違いない。富江との人生の和解の日、プリズンホテルには暖かな南風が吹いていた。和解のきっかけは孝之介の日本文芸大賞受賞の報告とともに懺悔することで、富江に残された短い時間で孝之介は幸運にも間に合った。このやんちゃな孝之介が富江からそうされたように清子・美加には今後最大の愛情を注いで歩むべきだ、富江との和解に誓って。4巻通して、人生にけじめをつける者はプリズンホテルに集い、南風とともに去っていく。⑤
Posted by ブクログ
木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。今回日本文学大賞にノミネートされたという。その候補作品は、極道小説の「仁義の黄昏」か、それとも恋愛小説の「哀愁のカルボナーラ」か。二つの出版社の編集担当が競う。また木戸孝之介の母代わりの冨江は何処ともなく消えた。同じころ、五十年以上の懲役を務めた小俣の弥一は府中刑務所から出所した。これらの出来事が錯綜して、またまた極道ホテルでは大騒動となるが、最後はいかように…。プリズンホテル・シリーズの結末はいかに。
Posted by ブクログ
完結編。
プリズンホテルの世界観もこれで終わりかと思うと、ページを捲るのがもったいなくてもったいなくて・・・。
今回ほとんど登場することのなかった、だけど全編通してそこに“存在”しつづけた、富江の愛。
シリーズ4冊を通して描かれた、血の繋がらぬ親子の愛は、まさしく母が子を想う無償の愛だったのだなと思う。
クライマックスでの美加の叫びが、本シリーズの全てを語る筆者の渾身の一球だったのだろう。
故郷の母に電話をかけたくなる、そんな読後感が清清しい。
★4つ、9ポイント半。
2018.07.31.新。
願わくば・・・小説家と養母との再会場面も描いて欲しかった。