【感想・ネタバレ】現代語訳 蜻蛉日記のレビュー

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Posted by ブクログ

夫・兼家との結婚生活での苦悩やささやかな喜びを描いた、回想録。
己のプライドの高さゆえに、兼家の浮気が許せず嫉妬に苦悩する。
現代の恋愛にも通じる文学を、室生犀星の現代語訳で楽しめる。


熱烈にアプローチしてきたのは向こうなのに、溺れて苦しむ道綱の母の苦悩は、現代の私たちにも痛いくらいわかります。
自分だけが想っているのかしら、他の誰かと笑っているのかしら、肌を寄せあっているのかしら、と。
もちろんそんなことは書いてありませんが、文章を読み進めていくうちに、彼女の想いが強く伝わってきます。

原文は上中下巻に分けられていますが、この本は一冊にまとめてあるので、お手軽に読めると思います。
個人的には、面白いのは上と中で、感情が下火になりつつある下巻はあまりそそられなかったです。
勢い余って原文買ってしまいました(笑)

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2020年08月08日

Posted by ブクログ

道綱母は女性性そのものなのではないか。受け身で自分勝手な一方で、感受性が豊かで他人に対する思い遣りや同情心が強い。息子への愛情は特別に深い。およそ一般的に女性性と言われるものが、見事にそのまま具現化したようで驚いてしまった。この人の女性としてのあり方に非常に高い普遍性を感じる。
生活の不安や仕事の煩わしさのない貴族という身分では、人間本性が現れやすいのだろうか。そう考えると平安文学にますます興味が湧いてくる。

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2017年03月09日

Posted by ブクログ

かなり正直に気持ちをぶっちゃけていて、心配になってしまうほど。当時、周りの反応はどうだったのかしら。その分、平安時代を身近に感じられた。

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2024年04月29日

Posted by ブクログ


開始:2023/2/20
終了:2023/3/4

感想
宮廷の煌びやかさと人の想いの瞑さ。それでも歌に乗せてしまえばどこか清々しさすら感じさせる。女性の心情の変化はまるで秋の空。

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2023年03月04日

Posted by ブクログ

源氏物語の空想的・独善的な男の見方より、この方が真実味がある。が、独りよがりにみえて、興ざめである。物語ではなく日記。

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2020年10月05日

Posted by ブクログ

いまさらかもしれませんが、とてもおもしろかった。
現代なら「めんどくせぇ」女・・・という感じもする。
もてあまし気味の兼家もおもしろい。
すねて可愛げのある女性でもある。
息子が父と母の間を取り持って右往左往する姿も面白い。
道綱母が予期したとおり、千年後の今、「門地の高い人の暮らしがどんなだか」よくわかりました。

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2013年09月24日

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