【感想・ネタバレ】おもかげのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

主人公に近い年齢ですので、自分の死に際もこんな風なら怖くないと思いました。何より泣かされました。
とても心温まる思いでした。浅田次郎さんの本はジーンとさせられるので、移動中に読むのは憚れます。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

時代を超えて胸を打つ不朽の名作『地下鉄(メトロ)に乗って』から25年。鉄道屋などが好きならぜひ読んでほしい。
孤独の中で育つたが温かな家庭を築き定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男の物語。
幼少期の思い出や自分を捨てた見知らぬ母のおもかげを、不思議な経験で追憶していく最終的には泣かせる浅田次郎作品。
トロでは父親だったが今度は母親で泣かせます。
エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。涙なくして読めない至高の最終章。

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2023年11月29日

購入済み

周りの人達には愛されながらも拭えない喪失感が生死の境目で少しずつ埋められて行く過程が切ないけれど美しくてさすがとしか言いようがありません。浅田次郎作品はたくさん読みましたが、言葉選びの美しさはこの作者の真骨頂だと思います。

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2023年08月09日

購入済み

何度も読み返したい作品

時代背景のていねいな描写によってさらに物語に引き込まれた。最後は涙が止まらなかった。巧妙な伏線に何度も読み返したい作品と思った。映像化されたのを知らなかったが、読後に配役を知って作品の世界がくっきりした。(作者がこの配役に納得しているのか分からないが…)

#泣ける #癒やされる #感動する

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2023年07月11日

Posted by ブクログ

浅田次郎初体験になった『椿山課長の七日間』と似てる作品。脳梗塞が脳出血に置き換われば、いまのおれだよ。生死の境は彷徨ってないけど。
状況を比較しながら読んだ。
浅田次郎ほど地下鉄に思い入れはないのだが、拘りポイントは共感できる。銀座線の灯が消えるのとか、丸の内線のデザインとか。古き良き東京の面影が無くなって行くのは寂しいなぁ。
2022年の東京オリンピックがコロナの影響を受けたのはクソ与党に天罰が下ったと思いねぇ。
今更、後悔はしないが、医者いらずだったおれにも天罰が下った。そして入院した病院に置いてあった浅田次郎を手に取ってハマった。
まぁ、そんな出会いもある。
不幸中の幸いと言えるのかどうか分からんが、入院してなかったら出会うことはなかっただろう。
そのうち、ふりかえって思い出すこともあるのだろうか。未だ渦中にある身としてはもがくのに精一杯で俯瞰することなんてできないけれど。

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2023年05月26日

Posted by ブクログ

読んだことがあるのではないか、そう思いながら最後まで読んだ。2度目でも切なくて、読んでよかったと思った。
親の顔を知らずに生きてきた。そのことを負い目に思いながら生きてきた。病院で生死の境にいながら、不思議な体験をし、母を知る。捨てられたのではない。大切に思われたからこそ、置いていかれた。何とも切なかった。
浅田次郎らしい暖かい話だった。

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2022年12月21日

Posted by ブクログ

美しい日本語で綴られる、美しいだけではない人生や人の心がそこに。しかしやはり"命は輝きに満ちている"と叫びたくなる、そんな本でした。人を想うとは何か?に一つの解を授けてもらいました。いやーすごいw さすがとしか言いようがないです(*´-`)

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2022年09月26日

Posted by ブクログ

読まずにほっておいた本でしたが、ある雑誌に紹介されていたので読んでみました。良かった! 自分もリタイアが近づく中、残りの人生を周囲との関係の中でどう充実させて生きていくか、共感しながら、涙しながら一気読みでした。

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2022年06月18日

Posted by ブクログ

「地下鉄に乗って」が父を追うのに対して、本作は母を追う。
終盤までそれに気づけず、わけわからないまま読んでいた。わかるひとにはわかるのでしょうが、わかった上で読みたかったと思ったので、敢えて書きました。解説にも書かれているので構わないてましょう。

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2022年03月29日

mmm

購入済み

メトロです

焼き直しって言えばそんな気もしますが、浅田ワールド全開ですね。奥さんと婿さんと娘さんの想いが泣かせて、結末が…なところは鉄板です。

#泣ける #切ない

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2022年01月23日

Posted by ブクログ

職場の短い昼休みに細切れに読んでしまった。最もふさわしくない読み方をしてしまった。大泣きしたかったのに。せつなすぎた。
明日は休日だ。ゆっくりと美しい日本語をひとつひとつかみしめて読もう。

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2021年10月09日

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親を知らずに大きくなった竹脇正一、65歳。自力で生きのび、サラリーマンとし勤め上げた定年の送別会の帰り、地下鉄で倒れる。集中治療室のなか、瀕死状態において、体外離脱のようなパラレルワールドの中をさまよう。医学的には、異常をきたしている脳の幻覚作用が、仮想現実を作り出しているのか。
このようなことは実際あるのではないだろうか。
今まで生きた中で、思いが深いこと、心残り、ひっかかっていたこととか。過去を回想することは、生きた証を辿ること。気持ちを整理し、この先のヒントにも繋がると気づいた所、良かったです。
ナビゲーターとして現れた峰子は竹脇さんに問う。
「君の夢を聞かせて」
「僕の夢はふつうの人間になることだった。子供のころから、それだけを希(ねが)っていた。むろん僕が憧れるふつうの人間たちから見れば、そんな夢はまるで理解できないだろう・・」
大学を出てサラリーマンになって結婚をして家を建てて子供を育てること。
その夢、叶った竹脇さん。一生の中でふつうを成し遂げることがどれだけ尊いか、つくづく思い知った。
自分の甘さ。食べるものにも学業にも、なんの不足もなく育ててもらった親のありがたみを思った。
ラスト、竹脇さんは!泣ける、というよりとても元気(生きる力というか)をもらえた本でした。

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2022年07月31日

Posted by ブクログ

いつもの様に電車で通勤中に読んだので時間が掛かってしまったけど面白かった。
確かに電車の中で泣いてしまい、鼻をすする音は大きかったから、他の乗客に迷惑を掛けていたかもしれない。
自分自身が定年を迎えて再雇用ということもあり、何やら背景からして身近に感じたな。
自分同様定年を迎えるということも重なっているからなのか、この年齢になって知り合いの母親が倒れたり、別な知り合いの父親が亡くなったりと続いているからなのか、再読はしたくない。
同じ様な状態で倒れてしまい、意識だけがハッキリしてたら、まだやり残したこともあるから生きたいと思うだろう。
ん、で何から始めるかな。

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

浅田さんは本当に地下鉄が好きなんだね。帯に涙なくして読めないと書いてあった割には全く泣けなかったけど、一人の男の人生をたどる、なかなかいい話だった。

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2023年10月22日

Posted by ブクログ

65歳で定年を迎え、多くの人に惜しまれ送られた会の帰りに長年乗り続けた地下鉄で倒れた正一。次々と見舞客が訪れそれぞれが語り手となったあとで、自身で身体を離れて漂っていく。魅力的な女性に出会うけど、やがてその女性が誰なのかにたどり着く。棄てられたことはお互いにとって唯一の最善の手立てだったと恨まない。幼くして亡くした最初の子とも出会うけど、、、、。
描かれはしないけど、戻ってきて良かった。

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2023年09月30日

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 定年退職直後に地下鉄車内で倒れた男性は、昏睡状態となりICUで眠り続ける。「ふつうの人」になりたくて、努力し続けてきた男性に次々に訪れる見舞客。

 物語は見舞客視点の男性との思い出や、男性への想いと、ICUを抜け出して過去を巡る男性視点が交互に描かれて進んでいきます。

 『地下鉄(メトロ)に乗って』を読み返したくなるような、素敵なお話でした。

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2023年08月06日

Posted by ブクログ

悲惨な幼少期をすごしたエリート商社マンの定年の日に起きた脳梗塞による救急搬送
から始まる自分のルーツを辿るファンタジー体験

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2023年07月11日

Posted by ブクログ

不思議な話
地下鉄に乗ってを思い出すような
浅田さんの世界に引き込まれました。
本の帯に書いてある、
「涙なくして読めない最終章」
本当です。
マスクがびしょびしょになりました

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2023年06月11日

Posted by ブクログ

浅田さんらしい、何か境地に辿り着いたような物語だと思いました。
言葉のひとつひとつが沁みてきます。
竹脇正一は命を取り戻したのかな。

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2023年06月04日

Posted by ブクログ

親のあり方によって子供の心情や生き方は左右される。しかし、親子の絆というものは本人達が意識できないところで既に結ばれている。最後にはそういった感情が込み上げてきた。思わず自分自身のことを振り返ってしまった。浅田次郎さんらしい泣かせる作品だと思った。

世代も家族環境もそれまでの人生も全く異なるのだけれど、浅田さんの文章を読んでいると自分自身の人生と主人公の人生を重ね合わせて、主人公を通した喜怒哀楽の感覚がじわじわと脳細胞を揺さぶってくる。

浅田さんご自身の経験を踏まえた戦後のゴタゴタした雰囲気。そして団塊の世代の方々が幼少期から高度経済成長を経て成長して活躍する日本。時代の象徴として地下鉄がストーリーを紡ぐ手段として走っていく。これらの社会環境を背景に1人の男の65年の人生が語られる。死の間際の幻想の中で自分が孤児になった経緯を知ることとなる。

作品の終わり方が憎い演出だった。自分の出自が明らかになったところで主人公が再生出来たのか?気を揉ませるところが浅田さんらしい。

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2023年05月07日

Posted by ブクログ

生みの親も知らず小さい頃には、児童施設で育った竹脇正一。
エリート社員として、65歳の定年を迎え、送別会の帰り、地下鉄で意識を失い、そのまま、病院に担ぎ込まれた。
家族や友人達が、見舞いに訪れるが、竹脇の意識は、戻らない。

そんな中、竹脇は、不思議な人達に誘われ、パラレルワールドに迷い込む。
優雅で貴族のような「マダム・ネージュ」と名乗る、老女。
自分自身人生は、何一つ語ろうとしない、秘密主義者の「入江 静」と名付けた60歳ぐらいの女性。
35歳ぐらいの、かつては戦災孤児達のカリスマだった「峰子」

彼女達と話し、出かけるうちに、孤独な幼少期、初恋の人、幼くして亡くした長男、様々な記憶が呼び起こされていく。

そして、3人の女性の正体が、ようやく理解できた時、涙が溢れ出した。

竹脇は、生死の狭間を彷徨っている時に、愛娘の事を、天使と呼び「その天使がもう一人の天使を連れてきてくれた」と言った。
娘婿を天使と呼べる関係は、とても素敵だと思えた。

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2023年03月10日

Posted by ブクログ

退職の送別会をしてもらった帰り、地下鉄の中で倒れ集中治療室へ運び込まれる。ベッドには瀕死の自分が眠っている中、ディナーや海に出かけたりと現実としか思えないほどリアルな体験をする。主人公の生い立ちは妻にさえ話したくないようなもので重い展開になりそうなものだけど、登場人物はみんな良い人で、読後はじんわりとくる素敵なお話でした。

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

戦争孤児、戦後日本の実情、高度成長期の影に追いやられた弱い立場の人々

そんな厳しい現実が事細かに書かれていそんな時代を生きた主人公と周りの人たちの温かさに涙なしじゃ読めなかった..

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2023年01月26日

Posted by ブクログ

自分の周りの人、環境に
改めて目を向けて感謝することが出来ました。
歳を重ねた時、また読み返したら
違っ視点で違った気持ちが込み上げてきそうです。

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2022年12月07日

Posted by ブクログ

静かに、じんわりと。生きる希望が湧いてくる小説だ。

人はルーツに頼らなくとも、生きていける。
今、そばにいない人たちも、生きる支えとなる。

生きるために、最も大切なものを手放すことは、やはりある。

そして、みんないつかは、救われるのかもしれない。


読んで、確かめてほしい。

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2022年12月03日

Posted by ブクログ

映画にはない小説の面白さは人の頭の中が筒抜けなところにあると思ってるので、こういうひたすら回想を巡らせていく展開の小説は結構好き
アガサ・クリスティの『春にして君を離れ』は回想を巡らせた結果ホラーとも捉えられるような結論に辿り着いたが、本書はそんなことは無論無く安心して読める

浅田次郎の本は初めて読んだけど表現がなかなか素敵
他の本も挑戦してみたい

✏労苦が容姿に顕れず、むしろそれを肥として洗練される人間のいることは知っている。能力や性格ではなく、客観的な幸不幸とも関係なく、今かくある自分が幸福であると信ずることのできる人間である。

✏みんなが不幸なときの不幸と、みんなが幸福なときの不幸はちがう。

✏たとえば二人がカルネアデスの舟板に縋ったとしたら、僕は何のためらいもなく、無条件に、みずから死を選んだだろう。

✏合理性よりも審美性を優先できる人間は、そうそういるわけがない。
似合えばいい。そんな生き方をしているにちがいない彼女を、僕は羨んだ。

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2022年07月26日

Posted by ブクログ

定年退職の送別会後
地下鉄で倒れ
夢か現実かわからない時間の中で
生い立ちなどを認識していく話
読んでいる途中
生きている時の父が
帰る時
手を振っていた情景が浮かんで
涙がら止まらなくなった
エピソードが悲しいとかではなく
色々なことを想い出してしまう話
人生の後半の人の方が沁みる話だと思う
家族の死など思い出して悲しくもなるが
最後は良かったなと思う
良い人生を生きてほしいと思った

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2022年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
棄児という辛い過去や幼い息子を亡くした悲しみを内に秘めながらも、エリートとして生きてきた竹脇正一。彼は定年退職の日に地下鉄で倒れ、生死の境を彷徨うこととなる。病床に横たわりながらも、竹脇の意識は3人の魅力的な女性たちと幸福に満ちたひとときを過ごす。そして自らの出自に触れる。地下鉄を中心として、竹脇、そして彼をとりまく人々の想いが交錯する。

【感想】
流れるようなストーリー展開で、スーッと読めた。最後は泣けた。竹脇が女性たちやカッちゃんと過ごす描写が、現実と非現実の間を気持ちよく揺られされているような気分になった。最後にこのストーリーが地下鉄を中心として展開されていることに気がついた。人生は、幸不幸に二分されるものではないなと感じた。

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょうど入院していた時に読みはじめました。
生死を彷徨う主人公、心配する周囲の人達、母とのエピソード、泣ける展開なのだろうが、ちょっと私にはハマらなかったかも。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

浅田次郎さん初挑戦でした。初挑戦がこの本で良かったかは分からないけど、半分くらい読んで挫折しそうになりました。色んな人の目線で語られるところ、それぞれの過去の話、意識だけの旅など、少し飽きてしまう内容でした。
心にじわっとくるお話なので、ワクワク感やスピード感を求める人には合わないと思います。

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2022年07月11日

Posted by ブクログ

お勧めされて読みました。主人公が自分とは違うので割と最後の方まで淡々と時間がかかりながら読みました。
読み終わった後は、それからの幸せな人生を想わずにはいられませんでした。

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2022年05月19日

Posted by ブクログ

一気に読み切ったが浅田次郎作品の中では感動するほどではなかった。
現実とあやふやにする形で、非現実を混ぜ込む手法があまり好みでないのかも。

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

うーん、うーん。いつ面白くなるんだろうと思いながら読み進めていたけれど、本当に最後の数ページでようやく話が繋がり、面白くなってきたぞー!というよりは、なぜかホッとしました。
古い男の人の幻想だ、と嫌悪する場面や言い回しもいくつかあったけど、それも含めた時代的な背景が話の重大な構成要素だった。

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2022年03月07日

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