【感想・ネタバレ】暇と退屈の倫理学(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人間的な営みとはどういうことなのか。暇と退屈というテーマから哲学的にアプローチしていく本。哲学書を読み慣れてなければ少し難しく感じるかもしれないが、様々な分野の具体的な事例を挙げながら平易な言葉で書いてくれていると感じた。新たな気づきを得ることができた。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

消費ではなく浪費の為、物を受け取る為、
そして動物になるため、勉強、勉強、勉強。

おった傷を思い出さないよう、
思い出してしまうタチだから

そうなるためにもまだまだ勉強が足らない

動物になる
そんな瞬間を夢見て

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人は自由を手に入れ、暇な時間でしたい事をするために労働してきたにもかかわらず、暇なときに何をしていいのかわからない。楽しみ方を先取りされて、カタログのように提供されそれを消費させられている。いわば暇を搾取されている。
 
人間と動物どちらも環世界はあるが、人間は環世界を簡単に移動できてしまう。つまり一つの世界に没頭できずに退屈してしまう。動物になれないわけだ。
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「あそこのラーメンはうまいよ」と聞いて、思考することしに「たしかにうまい! なるほどうまい! おそらくうまい!」と情報を消費するのではなく、

自分の舌で味わい、「なぜうまいのか」を思考する楽しみは、やがて没入を生みます。

この訓練を繰り返すことこそが、1つの環世界に没入する「動物になる」瞬間を待ち構える訓練にもなる、というわけですね。

白山鳩より
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誰かに宣伝されたコンテンツよりも自分が本当に何か好きなものを見つけてそれがなぜ楽しいのかを思考しながら何かに没頭することが退屈を突き放す良い考え方なのだと教えられた。

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去の哲学や思想の大家を引用し、歴史学や経済学、医学など様々な観点で暇と退屈を論じているが、文体自体はとても平易で大変読みやすくあっという間に通読した。

日常の習慣に溺れず、無感覚さから脱すること。
周りの出来事に一つ一つ思考を巡らせ、それを〈楽しむこと〉。
それらが、逃れようのない退屈と折り合うための一つの解である。

一見すると、毎日の出来事を楽しむ、コト消費、丁寧な暮らし、といった現代の消費のムーブメントをそのままなぞっているかのように感じるが、それらを、「コトの体験」ではなく「モノの受け取り」として、「消費」ではなく「浪費」として捉え、実践することにこそ本質があるという論旨にはハッとさせられた。

結論はシンプルなこの本を、最初から通して読み、色々な観点から考えることそれ自体が、退屈とうまく付き合っていくための一つの体験なのかもしれない。
(それを提供することが筆者の裏の目的なのではと勘繰ってしまった)

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2024年04月10日

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