「男子のみ」で構成される伝統の歌劇団、吉祥寺少年歌劇。
そこへ入団するために付属の音楽学校へ入学した進藤瑞穂(しんどう みずほ)は男役になることを目指していたのですが、娘役と判定されショックを受けます。
ですがライバルであり仲間でもある同期や先輩達の言葉によって、自分の道を見つけ夢の舞台を目指すのです!!
主人公の瑞穂は男役に憧れ入学したにも関わらず適正面談で娘役と判定されます。
逆に同期のサワは娘役に憧れていましたが、その体格から娘役を諦め男役を目指します。
ふたりはそれぞれ理想と現実の狭間で揺れ動き、どう心に折り合いをつければよいのだろうと苦しむのです。
そんなふたりに対し先生は
「骨や筋肉や肌質や…身長は理想通りには備わらないことの方が多いものです」
と話し、だからこそ自分の素質を美しく磨いていくことが大切であると伝えます。
歌舞伎の家に生まれながら音楽学校へ入学してきた白井寿(しらい ことぶき)。
娘役を嫌がる瑞穂に「そんなことならやめてしまえ」と言ったり、実力も才能もあり何もかもが完璧と思われていましたが、そんな彼もまた立ちはだかる壁の大きさに打ちのめされるのです。
どのキャラクターもそれぞれの物語が丁寧に描かれており、様々な想いを抱きながら舞台に上がることを目指し壁にぶつかり苦しむ姿はとてもリアルで心が震えました。
本当に吉祥寺少年歌劇が存在しているのでは!?とすら思えてきます。
こちら1巻完結となっておりますが、もっと読みたい!!と思わずにはいられません。
感情タグBEST3
予想外だが高評価
主人公らの音楽学校時代の話を読んでいるときは、当たり前のように2巻以降もあるのだろうと思っていた。
しかし、思っていた以上にテンポよくコンパクトに話がまとまり、一巻完結で締めとなった。
予想外だったが評価は下がっていない。しっかり話がまとまっていたし、面白かったし、絵も綺麗だったから。
おすすめの一冊です。
命短し
宝塚歌劇団の男性版のような架空の少年歌劇団が舞台です。
沖縄からやってきた少年が、歌を武器に仲間たちと切磋琢磨し夢を叶え、新たな道へと進んでいく物語です。
時世を反映した切ない描写もありながら、希望に満ちた終わり方でした。
この1巻で美しくまとまっていますが、彼らの新しい道も気になります。
ふぁああぁ…ってなりました。
入団から退団まで、長い年月の中で一冊によくまとまったなぁと。
何回も読み返してしまう…
最後はもう、感無量です。ふぁああぁ…です。感情がふわふわしました。私の中の何かが浄化されました。
一冊で終わりなのですね…もっと読みたい…です。
番外編とかでませんかね…
匿名
最高
1巻と記載がありますが、今回の主人公の物語はこの一冊で完結しています。夢を追う物語は本当にまぶしい……ラストもなお夢のある終わり方で、読んでよかった!!と思いました。
匿名
読んでよかった!
歌劇団がテーマなので、自分の好みとしてはどうかな、と思う部分があったのですが、面白かった!
実在するかのようなリアルさを感じました。
みんなの今後を見たい!
いままでそんなに興味はなかったのですが、宝塚を観てみたくなりました!
素晴らしい読了感
まるで一本の映画を観たような感覚になる漫画です。1冊にここまで綺麗にストーリーがまとめられているのは気持ちいいです。登場人物の魅力や衣装の美しさも見どころです。恋愛的な要素がまったく無く、少年の成長談に徹底しているところもストイックで潔かったです。
こういった世界の事は全く詳しくないのに信じられないくらいボロ泣きしてしまった。
私ですらこんななんだから、思い入れがある人は余計なんじゃないだろうか。
1巻とは思えないくらいなんだかとても濃いひとときを一緒に過ごさせてもらった感覚。
とても満たされた読後感ではあるけれど、願わくばそれぞれのお話をもっと見てみたいな。
マキマミからのファンです
マキマミから町田先生の作品の虜でして、吉祥寺少年歌劇団はマキマミとはまた違ったジャンルの話だったので読むか迷っていたのですが、帯の紹介文で購入を決めました!
読んでよかったです!とても素晴らしい作品で、すぐ虜になってしまいました。
Posted by ブクログ
吉祥寺に男性が女性も演じる、宝塚の男性版のような劇場がある世界のお話。
もっと続いてほしい。先が読みたい気持ちと、この長さだからこそ輝いているという気持ちがある。
花の命は短いものだ、と感じた。
Posted by ブクログ
男性版宝塚パロディ。男だけの舞台なら歌舞伎があるやないかい10代思春期の男の子に娘役は無理筋すぎるって現実を言ってしまうと話が成り立たないけどまぁファンタジーなので……。合格して自分が特別な人間だと思ってたのにそこにいるのはみんな合格できる人間でプライドをへし折られるけど泣いてヘコタレても頑張るカジの話が1番面白かった。
表紙買い!
夢に向かう少年達の青春ストーリーです。
最初に憧れたものにはなれなくても、好きになった世界を大切に抱いて歩む彼らを応援したくなります。
魅力的なキャラクターに加えて背景の描写も抜かりなく、ドラマチックです。
思い出の中に佇む美しい学舎…なんて羨ましいほど。
せっかく出会えた一人一人の成長をもっと見守りたかった思いはありますが、綺麗にまとまっていて良い余韻。
Posted by ブクログ
男版宝塚、努力だけではどうにもできない芸事の世界が綺麗に描写されています。登場人物誰も嫌味な人や悪役など存在せず高め合っていく姿、短く儚い少年歌劇の役者生命を惜しみなく全うする姿がとても良かったです。ただ1巻完結なのでキャラクターの葛藤などはそこまでの掘り下げはなく進んでいった印象、儚さ、美しさに全振りするには丁度良いのかな、とも思いますが少し物足りなくも感じました。
Posted by ブクログ
『吉祥寺少年歌劇』町田粥/祥伝社 男性だけの架空の歌劇団の音楽学校が舞台。男役に憧れて入学した早々「君は娘役だね」と告げられた自然児・瑞穂と、歌舞伎の家元に生まれた寿のコンビが主軸。一見耽美系だけど、少年たちの葛藤や成長がテーマの舞台愛にあふれた王道青春漫画です。
Posted by ブクログ
本当に吉祥寺に吉祥寺歌劇が存在しているような気がしてしまう。男役に憧れた主人公が娘役を選び、衝突した首席候補含む同期たちとの成長していく姿よ… 最初は自分で「全然娘役に見えない」って評していたけれど、瑞穂可愛くて綺麗になったね。このご時世だからこその退団演出だったんだろうな。吉祥寺歌劇の娘役の任期は短いとはいえ、もっと輝く姿が見たかった。
Posted by ブクログ
帯の推薦コメントを書かれている元宝塚歌劇団 雪組トップ娘役 真彩希帆さんが好きで、それをきっかけに拝読いたしました。
設定としては宝塚音楽学校(〜最終的に歌劇団)の男性版といったところですが、
夢、憧れ、仲間、挫折、葛藤、努力
青春の輝き、美しさを感じられる1冊だと思います。
個人的には、真彩さん自身も男役に憧れながらも身長が足りず断念され、それでも諦めず娘役になる努力をし、合格されトップまで登り詰めたことと主人公の姿が重なり、胸にグッとくるものがありました。。
*
★-1個にしたのは、1巻完結のため、どうしても背景描写がカットされていて釈然としないところがあり、、(1巻にする前提で削ったんだろうというのと、1巻だからこそのスピード感や儚さはあるのだが)
個人的には3巻完結とかで、全体的にもう少し丁寧な描写があればもっと面白いだろうな(単純にもっと見たいな)と感じたので
男性版
男性版宝塚って感じのおはなし。
男性版にする意味なんかあった?って感じの描き方なんだよなぁ。
多分打ち切り?最後なんかコロナでごまかしたって感じでほぼモノローグって力量が無さすぎるよ・・・