梓崎優のレビュー一覧

  • リバーサイド・チルドレン
    3回か4回目かな。
    実際にカンボジアに行ってから読んでみるとまたかなり視点が変わる。
    結構分厚い本だし、大筋は覚えていたけど細かい部分は覚えていなかったから何度でも楽しめる。
    読むたびに新しい発見が増えるとても素敵な本。
  • 叫びと祈り
    2008年にミステリーズ!新人賞を受賞した作品を含む5編からなる短編集。初めて読む作家だったが、その素晴らしさに驚いた。
    ジャーナリストとして世界を旅する青年が旅先で殺人事件に遭遇する。思いもよらない動機に驚かせられる。
    美しい文章で、各地の風景が心に浮かんでくるよう。
    やはり、受賞作品の「砂漠を走...続きを読む
  • 叫びと祈り
    旅とミステリー。5つの作品がおさめられている。個人的にはこれらの物語そのものに魅力を感じた。そこにミステリーの要素が加わり、より深いものになっていると思う。
  • 叫びと祈り
    読み終わって、思わず溜息をついた。それは話がつまらないだとか、とんでもないトリックにどっきりした、とかではない。純真たるミステリー小説において、ここまで文章を美しく書けるのかと驚く、感嘆の意である。
    こういうとなんだか語弊があるような気もするので大前提としていうと、もちろんストーリーそのものも面白か...続きを読む
  • 叫びと祈り
    海外の動向分析の雑誌を発行している会社に勤務する男性の、海外で出くわした出来事の連作短編ミステリ


    海外の動向分析を主な内容とする雑誌を発行する会社に勤務する青年 斉木
    NPOや政府関係機関も一目置く情報誌の質を維持するためには相応の取材が必要なめ
    多言語を操る彼は海外を飛び回る生活を送っている
    ...続きを読む
  • 叫びと祈り
    おもしろかった。「凍れるルーシー」では、明確な解明がされなかったのが残念。すべて説明がつくような話だと期待してしまった。
    ストーリーが短く次々読める。最終話だけは予想が当たった。
  • 叫びと祈り
    ジャーナリストである主人公が、取材に赴いた世界各国で遭遇する謎を描いた連作短編集。

    梓崎優さんのデビュー作です。

    ミステリ要素のみに着目すれば、少々物足りなさを感じてしまうかもしれません。
    でも、その土地に根ざした文化や価値観が、謎と深く関わっているところに、他のミステリ作品とは一線を画する斬新...続きを読む
  • リバーサイド・チルドレン
    『叫びと祈り』が最高だったので、続けて買ってしまった。主人公のミサキがカンボジアでストリートチルドレンとなった経緯や、ストリートチルドレンの日常や周囲からの認識を、かなり細かく書かれていて胸が苦しくなる場面も結構あった。精緻に書かれたそれらの描写によって、事件の真相を知った時、読み手は異国の論理を受...続きを読む
  • 叫びと祈り
    短編集。どの短編も後半で印象がガラッと変わる。ミスリードなのか自分の読解力がないのか読んでいて翻弄される。
  • リバーサイド・チルドレン
    ミステリーとしての完成度は高くありません
    ストリートチルドレンとなった日本人少年の成長物語として面白いと思う
  • 叫びと祈り
    ミステリーというより、文化にまつわる物語でした。
    「凍れるルーシー」や「叫び」など、文化は現地の人々の想いが蓄積し作られると感じました。
  • 叫びと祈り
    サハラ砂漠、スペインの風車、ロシアの修道院、南米の密林など、世界中を旅しているかのような感覚になった。
    その土地の空気感まで伝わってくるようだった。
    5つの短編小説のうち、最初のサハラ砂漠とロシアの修道院が面白かった。
  • 叫びと祈り
    何かすっかりお馴染みとなった書き出し(^ ^;
    「一応ミステリに分類したけど」(^ ^;

    一冊通して、何とも「高貴な」印象を受けた。
    テーマ、ストーリー、推理、人間模様、
    そして文体や繊細な感性がにじみ出る表現。
    すべてが「俗」を超え、神々しく光っている。

    一応殺人事件が起きたりもするし、
    「探...続きを読む
  • 叫びと祈り
    5章立ての短編集で、同じ主人公を持つ以外、物語間のつながりは殆どなし。で、舞台となる国もそれぞれが異なる。更には、その文化に住まう人間ならではの事件が用意されていて、設定の巧みさに舌を巻く。さりげない情景描写も美しくて、無理なその世界観にいざなってくれる。最終章で、主人公自身が救われる祈りも素敵。う...続きを読む
  • 叫びと祈り
    世界をまたにかける語学堪能なジャーナリスト。まぁたいがい日本人でバリバリ外国語をしゃべるって時点でなんかイラッとしますね。何故なのか。やはり日本人なら日本人英語をしゃべるべきではないか、という謎の先入観があるからでしょうなぁ。まさに出る釘を打つという日本人の精神。
    しかしこの出木杉君みたいな男の行く...続きを読む
  • 砂漠を走る船の道 ミステリーズ!新人賞受賞作品集
    タイプが全く異なる5編。正直あまり期待もせずに手に取ったんだけど、個人的にはどれも及第点以上で面白かったです。満足満足(^^)
  • 叫びと祈り
    このミスベスト10、2011年版3位、本屋大賞2011年6位。良質の小説。独自性の高いテーマ、意外性のあるストーリー、高尚な文学的表現、工夫を凝らした構成。連作短編集だけど全体が一つのストーリで構成されてる。お話も面白く飽きさせない工夫があるのですが、自分にとっては少しリズム感に乏しく、一気読みとい...続きを読む
  • 叫びと祈り
    異国ならではのホワイの種明かしと犯人絞り込みの過程が面白い。解説にある通り現地に行かずに読んでいて違和感を感じない舞台を作り上げる力が凄いなぁ。謎のアレコレは気になれどある男女のお話とスペインのとある街に伝わる昔話が交錯する『白い巨人』が好き
  • 叫びと祈り
    「砂漠を走る船の道」★★★
    「白い巨人」★★★★
    「凍れるルーシー」★★★
    「叫び」★★★
    「祈り」★★
  • 叫びと祈り
    学園ミステリアンソロジー『放課後探偵団』の「スプリング・ハズ・カム」がよかったのでこちらの短編集にも自ずと手が伸びる。
    「砂漠を走る船の道」や「叫び」における限界状況におけるホワイダニットという切り口、視点というのはなかなかに面白いが、前者の解に感じた痺れるような切れ味が後者には感じられず、物足りな...続きを読む