好井裕明のレビュー一覧

  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除
    レビューなどで「もともとチャリティ番組に違和感があったが、この本を読んで違和感の理由が分かった」という意見が散見される。だが私からしたら、正直に言って「そこまで言い切るほどあなたは物分かりが良かったの?」と考えてしまう。例えば「愛は地球を救う」の放映が始まったのは確か私が中学生のころの昭和50年代。...続きを読む
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除
    手軽に手に取ったが、深い洞察に感嘆した1冊であった。

    特別な議論をしているわけではないが、人間の不安定さや揺らぎを含めて、全身で誠実に捉えるんだという気概が、文章の端々から感じられる。

    もっとこの著者の考えに触れたいと思わせてくれた1冊。
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除
    この本、本当に自分の中の言語化出来ていないところがスッキリしました。
    差別とは何か、自分はそれなりに勉強している方だとは思っていましたが、新しく知ることが沢山ありました。
    24時間テレビなどに違和感がある人は、ぜひ読んでみてください。
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    差別や偏見はいけないという道徳論ではなく、日常生活にある差別や偏見を社会現象として社会学から捉えている。最後に「差別を考える」でクレヨンしんちゃんの映画の「やわらかいこころ」がポイントとは笑った。
  • 「今、ここ」から考える社会学
    中学受験の頃、塾の先生から読んでみと言われ読んでみた。
    説明文は苦手であったため少し読むのに時間がかかってしまった。
    しかし、5回目くらいでやっと文を理解できて達成感があった。
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    柔よく剛を制す!柔軟に考えることこそが、差別との理想的な向き合い方であることを学べる本です。
    で、「差別をなくそう」ではなく「差別を考えよう」というのが本書の最も言わんとすることではないかと思いました。「差別をなくそう」だと、自分の中にある差別の芽は「人としてありえないこと」ということになる。それだ...続きを読む
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    差別問題を考える基本的な視点と近年の重要トピックである問題についてざっと知ることができる。「カテゴリー化」について負の側面だけでなくゴッフマンなどを引きながらカテゴリー化は人間が円滑な社会生活を送る上で必要な行為であるといった社会学らしいものの見方を提示しているのが良い。先行研究、事例、メディア分析...続きを読む
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    差別問題を社会学的知見で考えられる本。
    私たちが持っている性的マイノリティや障がい者の偏見や決めつけを疑い、その人たちを一人の人間として尊重していくことの重要性がわかる。
  • 「今、ここ」から考える社会学
    社会学を一ミリも知らない人でも理解でき、興味が持てる内容になっている。
    政治的中立性というものが、実はそれが圧力となっているという考えは目から鱗が落ちた。
    若年層に政治の関心を高めるためには、教職員の良心と倫理観に応じて、中立性から逸脱したような授業をした方がいいと感じた。
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除
    障害者が主人公の映画やドラマを取り上げて「感動ポルノ」を考える本です。私たちが障害者とどう向き合えばいいかを考えるヒントを得られます。隣人と捉えて見つめるという視点が私にとってはしっくりきました。
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    「差別は、それが行われた瞬間、どのように私たちが無効化できるのかが重要なのです」(p244)

    部落差別をはじめとするあらゆる差別の問題について、真摯にまっすぐ向き合っているようすがとてもよく伝わってくる1冊。

    ただ、江戸時代の身分制度のくだりのみ、現在では誤った認識とされる内容で紹介されていたの...続きを読む
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    「差別はいけない」し「自分は差別はしない」で終わってしまいがちだけど、そこから目を逸らさずに掘り下げていくことが大切だと思う。人は、自分とは異なるものや、未知のものに対しては誰でも身構えてしまうもの。

    それは仕方ないことだと認めて、差別しないためにはどうしたらいいのか、被差別者側に立って考える必要...続きを読む
  • 「今、ここ」から考える社会学
    社会学という分野の本を読むのは初めて。
    面白いかも!!とどんどん読み進めることができました。身近なテーマなので、わかりやすくて良かったです。社会学にとても興味が持てました。
  • 「今、ここ」から考える社会学
    当たり前を、追求しろ。

    社会学とは何か、なかなか難しい。大学で教鞭をとる著者が噛み砕いていく。高校生から大学一年生あたりが想定している読者だろうか。第1章は、社会学史の講義でちょっと難しいかもしれない。けれど、その学問の流れを知ると、その後の具体的な学問が頭で整理しやすい。

    第2章からは、様々な...続きを読む
  • 「今、ここ」から考える社会学
    社会学という名のついたものは初めて読みました。
    ただ、今まで読んできた中に、合致する内容も多く
    面白く読めました。
    こどもにも社会学的な目線を持ってもらえるように
    なったらいいなあと思います。
    社会から”生きずらさ”が軽減されることや
    ”ちがい”への許容が当たり前になること
    差別や排除が起こらないよ...続きを読む
  • 「感動ポルノ」と向き合う 障害者像にひそむ差別と排除
    感動ポルノという言葉を初めて知ったのは大学生のころ。言葉のインパクトの強さに衝撃を受けた一方で、妙に納得もしました。自分がチャリティ番組に抱いた違和感の正体が見えた気がしたからです。

    この本では様々なドラマや映画、ドキュメンタリーを手掛かりに製作者、また視聴者や鑑賞者が障害者に対して、どのような視...続きを読む
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    普段の生活の中でふと持ってしまう差別の感情をこれでもかとばかりに事例を挙げ、差別意識を無くすための考え方を説いている。

    最近「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」なる言葉も良く聞かれるようになってきた。「昔は許されただろうけど」と、差別発言で叩かれた著名人もいた。

    本書では露骨な差別発言だ...続きを読む
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    生き方を考える学問。

    社会の様々な場所で生きづらさを抱える人がいる。それを学問として考える。筆者は映画を題材に、身近にこのような問題があることを知っているかと問いかける。なぜ差別は生まれたのか。一度も差別をしたことないか。立ち止まって、考えてみよう。「あたりまえ」を疑ってみよう。
  • 他者を感じる社会学 ──差別から考える
    人が人を差別する背景や理由を考える一冊。
    普段、他人や異なる考え方にフラットに接したいと思いながら偏見にまみれて過ごしている我が身にとっては、なかなか「それでいいのか」と突っ込みたくなる。突っ込みたくなる時点で、ある種の偏見に囚われているわけだけど。
    でも歴史的に積み上げてきた文化もすべて見直さない...続きを読む
  • 「今、ここ」から考える社会学
    好井先生はエスノメソドロジーがご専門で、その知見で差別問題を研究されてます。最初は社会学の一般的な理論とその展開が述べられ、次にジェンダー、障害者、公害問題と話が進みます。これは社会で「普通に」「働いて」「生活できない、生活させてもらえない」社会のメインストリームにいないことになっている人たち、周辺...続きを読む