増田義郎のレビュー一覧
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ラテンアメリカの歴史を、古くは古代から説明する書籍。
各テーマは新書なので簡潔だが、当然学校教育で学ぶ以上の知識と洞察の深みがあった。
近代・現代のラテンアメリカ諸国の政治について、共通点とその原因、また変化の動向を知ることができた。Posted by ブクログ -
膨大な情報をもとにひとりの人間の記録を書き切った作品で,当時のイギリス市民の精神がよく反映されている。漂着後は持ち前の知識と信仰心で困難を越え,捕虜をうまく飼い慣らし,やがて戦いに勝利する姿は,当時の理想像にも見える。
かつてスペインやポルトガルが握っていたカリブ海へ,イギリスは進出しようという時...続きを読むPosted by ブクログ -
ロビンソン・クルーソーと言えば、誰もが子ども時代に縮約版で親しむ作品だが、その実は文庫で400ページを越える長編小説なのであった。青年時代に親に反抗して家を出て以来、海賊に捕われて奴隷となり、脱出してブラジルに渡って事業で成功し、さらに貿易船の航海中に嵐によって無人島辿りついて、ようやく誰もが知って...続きを読むPosted by ブクログ
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めちゃくちゃ好き。
自らの身を持って、中庸が大事なんだなと学ぶ体験。
無人島でのたくましいサバイバル生活には、少しだけ憧れる。
自分も何かをめんどくさいと思ったり、辛い時があったときに、ロビンソン・クルーソーを思い出して奮起しよう。Posted by ブクログ -
なかなか勉強する機会がなかったラテンアメリカの歴史をしることができました。
モンゴロイド、白人、黒人がいりまじった社会を形成し、現代社会の坩堝と化しているラテンアメリカ。
そこから、新しい文化のいぶきを嗅ぎ分けるには、歴史を知ることが手がかりになるだろう。
気候、風土、資源、ラテンアメリカをしる...続きを読むPosted by ブクログ -
聖書の御言葉が要所、要所に散りばめられてをり、「放蕩息子」であつたロビンソンが悔ひ改める姿に「然り、然り」と頷きながら読みました。Posted by ブクログ
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いつものように、なにげなく書店の文庫新刊棚を眺めていたら、ロビンソン・クルーソーという文字が目に飛び込んできました、
わあなつかしいと思わず手に取って、ふと訳者の名前をみてとても驚きました。
増田義郎・・その人は私にとっては特別の意味を持つ、いってみれば神のような存在でした。
というのはちょっと...続きを読むPosted by ブクログ -
この本は、ポーランド出身の人類学者ブロニスワフ・マリノフスキが、1914年から1918年にかけてニューギニア島東部のトロブリアンド諸島で行われたフィールドワークに基づいて著した民族誌である(原著の出版は1922年)。
よく語られることであるが、この本がもたらした人類学への貢献は、「フィールドワー...続きを読むPosted by ブクログ -
子供向けのダイジェスト版ではなく、大人のための完訳版。
この本をよむと、ダイジェスト版がいかに「お子様向き」に単純化されているかが、よくわかります。
「増田先生がなぜこの本の翻訳を?」とも思いましたが、丁寧な解説を読んで納得。翻訳文も読みやすいものでした。Posted by ブクログ -
有名な「クラ」をめぐる本の縮約版。
フレイザーとはまるでちがう、フィールドワークに徹した姿勢でとりあげられる、さまざまな現地の事象に惹きつけられる。
「クラ」これはすでに「構造主義」の構造ではないのか?Posted by ブクログ -
アステカ文明とインカ文明を破壊したスペイン人のことについて、きちんと学ぶ機会はなかったのだが、この本を読んでだいぶよくわかった。
とにかく「金に狂ったスペイン人」は、現地人を騙して、虐殺しまくる。その背景には、キリスト教があって、邪悪な異教を信じている悪魔を虐殺するためならどんなに汚い手段でも使...続きを読むPosted by ブクログ -
マリノフスキーによるトロブリアンド諸島の民族誌。贈与交換の制度的な結晶としてのモカの慣行と、それを支える呪術に関する生き生きとした叙述もさることながら、以後の比較・理論的研究に資するように貴重な文化事例を記録するための方法論についてしっかりとした議論がなされる。
モカではまさにモカの中で交換される...続きを読むPosted by ブクログ -
自分がこんな孤島に取り残されたら?話す人がいない状況に長期間置かれたら?など想像すると少しゾッとするぐらい上手く話が描かれていました。
どんな環境でも打開策を見出そうとするロビンソンの姿が人間臭くもあり、とても引き込まれました。場面によっては想像力が追いつかなかったです。汗Posted by ブクログ -
子供の時に読んだことがあるくらいだが、
当時もロビンソンの無人島生活を
わくわくしながら読んだ。
特に自分の住処を作るあたりが子供心に
非常に面白く読んでいた覚えがある。
今回この完訳本を読んでみたが、
当時読んでいた少年向けのものが
どれだけ省略されていたのかがよくわかる。
特に大きく違...続きを読むPosted by ブクログ -
ラテンアメリカの歴史を理解するのに最適な一冊です。
素晴らしい。
遠く恐竜の時代から始まり、20世紀までを10章かけて回想する。
コンパクトなのに内容が濃厚、しかも、文章が簡潔で分かりやすい。
星マイナス一つなのは、発行されたのが1998年で、内容が若干古いため。
最近の動向は、別途追う必要がある...続きを読むPosted by ブクログ -
ようやく読んだ古典中の古典。アダム・スミスからマルクス、大塚久雄まで古今の経済学者が引用するだけあって経済学的な要素にあふれている。遭難前の行動は商取引・国際貿易の典型例だし、遭難後の生活は生産様式の発展そのもの。そして主人公ロビンソン・クルーソーの行動原理がまさに合理的経済人を示している。環境の分...続きを読むPosted by ブクログ
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ダニエル デフォーは英国のスパイで、取材旅行という隠れ蓑で世界各国を移動したのだとか。スパイなのにこんな本が書けるなんてすごいな~。子供の時に読んだ物とはずいぶん印象が違います。今度は大人向けのトムソーヤでも読んでみるか。Posted by ブクログ
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ラテン・アメリカの歴史的ななりゆきについて、まとまった知識がなかった私には好個の本だった。この本を読めば、近世以降のヨーロッパの残虐な「世界支配」、近現代のアメリカ合衆国の狡猾な他国利用、アステカ・インカ以降の南米先住民の運命、さらにはキューバ革命の背景と意味、20世紀後半から起こったラテン・アメリ...続きを読むPosted by ブクログ
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[ 内容 ]
かつては高度の神殿文化を生み出しながら、16世紀以来ラテン・アメリカは常に外部の世界に従属してきた。
スペイン、ポルトガルの征服と植民地支配、イギリスはじめ列強の経済的支配、アメリカの政治的影響。
独立後も独裁制から民主制へ、統制経済から自由経済へと激動が続く。
ラテン・アメリカ諸国は...続きを読むPosted by ブクログ