海老沢泰久のレビュー一覧

  • 美味礼讃
    この本にもっと早く出会っていたかった!と思いつつ、出会えたことに感謝。初めは1990年代の話し言葉感じなど、少々の読みにくさを感じたけど、70ページを超えたあたりから、ページをめくるのが楽しくなった。

    もともとは新聞記者だったが、あることをきっかけに本物のフランス料理を生徒に教えることで日本のフラ...続きを読む
  • 美味礼讃
    10年以上経ってからの再読。
    美食も芸術。必須か?という問いは意味がない。
    まだフランス料理が何か全く伝わっていなかった時代に食を文化として捉え、本物を追求した辻さんの眼力と一貫性に敬服する。
  • F1地上の夢

    「本田」から世界のHONDAへ

    F 1と云う世界一のモータースポーツに魅せられた本田宗一郎氏と彼の部下達が、文字通り「徒手空拳」で挑み、長い苦悶の末に栄光を掴むまでの道程を、著者ならではの視線で描き出した、日本工業界の中でも燦然と輝くサクセスストーリーです。
    読んでいて、何度と無く鳥肌が立ち、一緒に喜びを分かち合った様な気持ちに...続きを読む
  • 無用庵隠居修行
    2009年に亡くなった筆者が死の直前まで制作していた作品。
    ラストの「辻斬り」に池波正太郎さんの絶筆と同様の暗さを感じるのは気のせいではないはず。
    聖天の藤兵衛や岡っ引きの文蔵、医師の道庵、弟の松平半兵衛などのキャラクター陣に加えて、奈津やお咲、半兵衛の娘たちなどが活躍するストーリーが筆者の頭の中で...続きを読む
  • 美味礼讃
    自宅で簡単レシピ本とか旅行メシエッセイみたいなのは溢れてるが
    本当にプロの技術とその圧倒的な味を表現した本に出会えることはそうそうない。
    この本はそれだけでも読む価値があると思う。
  • 美味礼讃
    ちょっと前までは日本でフランス料理がこんなにもお粗末だったことに驚いた。一気読みできておすすめです。
  • 美味礼讃
    59歳の若さで亡くなつた海老沢泰久氏。今年は生誕70年といふことです。この人の文章はいいんですよ。
    何を選んでも良いが、広岡達朗や堀内恒夫などは既に取り上げてゐるので、これまた傑作の誉れ高い『美味礼讃』の登場であります。

    『美味礼讃』といへば、ブリア・サヴァランの書物を思ひ浮かべますが、本書は「辻...続きを読む
  • 美味礼讃
    フランス料理が洋食と同じようとされていた地代、本物や文化を日本に持ってきて普及させた話は心躍った。

    ホリエモンの寿司職人の話が話題になったが、何十年も前に技術をオープンにして教育を実現しようとしたのは、フィクションなのでどこまで一致しているかわからないものの、考えさせられた。
  • 美味礼讃
    一気に読んだ。
    食べたことのない高級フレンチが食欲をそそる具体的な表現で描かれている。
    実話をベースにしている部分が多いと思われる辻氏と山岡氏のパイオニア精神、実現力が面白い。

    辻氏と敵対関係にある人、裏切り者がとことん悪いやつとして書かれていて、辻氏の美談が多いところは海老沢氏の忖度かと少しモヤ...続きを読む
  • 美味礼讃
    辻調、その始まりの物語。
    しかし、内容としては料理エッセイなどよりも、小説のようで、出てくる料理のその裏側に思いをはせてしまう内容でした。
    今後の外食が、いろんな意味で楽しみになります。

    なお読んだきっかけはポール・ボキューズ氏の料理を紹介する動画をみたこと。
  • 美味礼讃
    美味礼賛はこのところ読んだ中で図抜けて面白い小説。というか、小説仕立てのノンフィクションのような作品。日本にフランス料理店(しかも美味しい店)がこれだけたくさんある理由が書いてある本です。なぜフランス料理が多いのか?と疑問に思っている人は面白く読めると思うし、単に料理好きな人が読んでも楽しめると思う...続きを読む
  • 美味礼讃
    この夏読んだ食べ物関係の書籍の中で一番読後感がいい。というのも、実際の人物を描いた小説だからだろうか。辻調理師専門学校は今では有名だが、その立ち上げから苦労してきた辻静雄氏の努力には頭が下がる。そして、ガストロノミーにはカネとカラダが必要だということも思い知らされる。フランス料理中心だが、日本料理・...続きを読む
  • 美味礼讃
    この後の人生で3冊しか、本をもてないとしたら、この本をそのうちの1冊に選ぶ。
    なんたって、頁のそこここに、うっとりするようなお料理が出てくる。それだけでも必読もの。
    そして素晴らしい人々との出会い。
    マダムポワンの言葉、「フェルナンはね、生きているとき、いつもこういっていたの。料理をつくる人間のつと...続きを読む
  • 美味礼讃
    一日で読破してしまった。おかげでまだ目が痛い。

    「彼以前は西洋料理だった」というフレーズに衝撃を受けた。読み進めてますます驚愕した。今や日本でもミシュランがガイドを発行し、世界一星の数が多い時代。でもそれは戦後自然にそうなったのではなく、こんな血の滲む努力があったのか。
    辻静雄氏は美食を食べ歩き、...続きを読む
  • 美味礼讃
    この書籍を読んで、感じたことは
    「幸福であるかどうかはそれを感じる人次第」
    ということである。
    本著の主人公である辻静雄は社会的な面や経済的な面では、明らかに成功者である。
    その一方で、
    「何のために本当のフランス料理を日本に広めているのか」という疑問に悩んだり、「食べる」ことを生業としてきたが故の...続きを読む
  • 美味礼讃
    辻調理師学校の創始者である辻静雄氏の伝記。

    戦後の日本にもたらされた西洋料理は外国 船搭乗員によるレシピのままであり、かつ 料理人育成の過程における極端な徒弟制により、ほとんど「思い込み」で伝わったレ シピが当然のように提供されていた。

    このような時代背景において辻静雄氏がフランス(ときにはアメ...続きを読む
  • 美味礼讃
    これはお得な拾い物。
    冷徹な描写は料理というある意味嗜好性の強い題材には相応しいと思う。貧乏舌な当方からすると、フランス料理は美味いとは思えませんが、それでも魅力的に見えるのだから、本作の吸引力が窺い知れる。
  • 美味礼讃
    面白いという噂は聞いていたのですが、なかなか手が出なかった作品です。何となく、料理に関する哲学的な薀蓄がダラダラと述べられているようなイメージを持ってしまって。
    でも、読み始めると止まらない面白さでした。

    伝記小説です。
    つまり物語性よりもノンフィクション的な記録性を重視した小説です。タイプとすれ...続きを読む
  • F1地上の夢
    F1が実は大好きで、この本はホンダのF1挑戦の歴史ですね。川本信彦元社長を中心に、ホンダの人々がどうやってF1に挑戦したかが書かれていて面白いです。
  • 帰郷
    オトコの小説。そう。男は仕事で輝く。だけれども。その。。男はその勢いにまかせて突っ走る。傾向アル。恋は仕事じゃない。そういうこと。だれか教えてあげて。ワスレテッカラ。。