チャールズ・ディケンズのレビュー一覧

  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)
    “The pen is mightier than the sword”

    さすがや!さすがエドワード・ブルワー=リットンだわ!さすがリットン調査団だわ!(これは孫ね)

    はい、なんでリットン男爵が出てくんねん?まぁそれはおいおいということで、ディケンズの『大いなる遺産』です

    やっぱな!っていうね...続きを読む
  • 英国クリスマス幽霊譚傑作集
    これこれ!
    怪談はこうでなくっちゃという見本のような一冊。と言ってもまだ読み始めたばかりだけれどね。
    ヴィクトリア朝怪談というだけで手にして幸せな一冊。
  • 英国クリスマス幽霊譚傑作集
    年末にかなり面白いゴーストストーリーに出会えた…!
    (クリスマスには間に合わなかったが)
    心霊スポット・事故物件が持て囃される幽霊の国・イギリスらしい味わいのある怪談ばかり。
    名物の古い屋敷に染み付いた幽霊譚はもちろん、異色の廃船での心霊談、美しい風景描写が際立つヨーロッパアルプス版山の怪談、年の瀬...続きを読む
  • クリスマス・キャロル
    洋書で一番好きな本は何かと聞かれたら、迷わずクリスマス・キャロルと言うくらい好きな話。
    偏屈で非情でケチな老商人スクルージがクリスマスの夜に、優しさを失う前の自分を追憶させる過去の精霊、貧しさの中でもクリスマスの喜びに包まれる人々を見せた現在の精霊、心を入れ替えなかった場合に訪れる絶望を見せた未来の...続きを読む
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)
    いわずとしれたディケンズ初期代表作。運命に翻弄される孤児オリヴァーの波瀾万丈な少年時代、そして出生の秘密。

    何度も映像化されていて見たことはないのだが、救貧院で薄粥のお代わりを求めるシーンが有名らしい。読んでみるとこれはひどい。貧民救済施設といえど、人を人間扱いしていないじゃないか!以下、当時の貧...続きを読む
  • 大いなる遺産 下
    下巻は一気読み。古典で一気に読めるなんて!ディケンズすごい!
    なんていうかもう小説全体が英国流のシニカルな笑いに満ちている。
    ヒップの本当の恩人が誰であるか分かったときもそう。自分が裏切ってきたと思っていた故郷の恩人に胸の内を打ち明け、新たなスタートを切ろうとしたときに、相手から幸せの仕返しを受けた...続きを読む
  • 大いなる遺産 上
    うーん、何から書こうかなあ。
    面白いよ。
    この本を読もうと思ったのは実はちょっと前に読んだカルロス・ルイス・サフォンの「天使のゲーム」がいまいち良く分からなくて、「天使のゲーム」の中の主人公が子供の頃から大事にしていたこの「大いなる遺産」に鍵があるのではないかと思ったから。なるほどねえ。鍵かどうか分...続きを読む
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)
    ホームズの時代の貧困について、小説を読みたくなり、ギッシング『無階級の人々』に続き読んでみました。
    貧困は悪いことなのだと納得しました。
    この本の解説はG.K.チェスタトンが書いていて、ディケンズについて理解が深まります。
  • 大いなる遺産 下
    これまた良い出会いをした。

    田舎に暮らす貧しい少年が、
    謎の人物から遺産を継ぐことになり、
    そこから大きく揺れ動く人生を描いた作品。

    物語として、本当によく出来ている。

    徐々に新たな真実が明るみになり、引き込まれていく展開設定、
    絶望と希望の良い塩梅、入念な人間観察に基づいているであろう愛すべ...続きを読む
  • クリスマス・キャロル
    短い作品なのでサラッと読めた。
    内容は意地の悪い老人が色々な人や物を見て改心するという童話みたいな話し。
    単純だけど普段生きてる中ではなかなか気づけないこと。
    自分は意地悪ではないか。
  • 世界怪談名作集 信号手

    じっとりとした恐怖

    文章はやや固め。信号手という職業を知らなかったので、
    読み進めるまで何が起こっているのかよくわかりませんでした。
    最後にじっとりとした恐怖があって満足しました。
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)
    ディケンズは中産階級の底辺から這い上がった。安サラリーマンだった父はお人好しで経済観念がまるでなく、一家は路頭に迷う寸前まで行った。少年ディケンズは教育らしい教育を受けられず、12歳で靴墨工場で働き、これをかなり屈辱的体験だと捉えていた。これはのちの『デイビット・コパフィールド』に反映されている。
    ...続きを読む
  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)
    メチャクチャ面白くない?突然金や地位を得る若者というのは何度となく焼き直されてるが、これを超える話は無いのでは。登場人物の一人一人がイキイキとしていたし、最後も良い。古さを感じない翻訳もgood!
  • クリスマス・キャロル
    『クリスマスの精霊に導かれし孤独な守銭奴』

    恥ずかしながら、初読みデス… クリスマスのことなど気にもとめない守銭奴スクルージが、クリスマスの精霊とともに、身近な人達のクリスマスの様子を体験し、本来の姿を取り戻していく。
  • 大いなる遺産 上
    ピップは、裕福でなくても平凡な生活を送っていたのに、エステラにふさわしい紳士になりたいと願うあまり、今まで仲の良かった優しい鍛冶屋のジョーが下品でがまんできなくなるのが悲しい。
    ピップは成人後遺産を得る権利を得て、ロンドンへ移住。
    物語は読者を飽きさせない展開で最後まで進む。間違いなく面白い。
  • 大いなる遺産 下
    すごい展開の数々。ご都合主義のような側面もあるけれども、どんなあり得ない展開(実際、読んでいてどのような分岐もとりうると思った。)が来ても納得させられるような説得力をディケンズは持っている。ディケンズの丁寧で正確な描写だからこそ成せるわざなのだと思った。ミステリーの部分では、その点と点が勢いよく線で...続きを読む
  • 大いなる遺産 上
    田舎の孤児ピップ少年が大富豪に見い出される物語。

    話の大筋がしっかりしているうえに、サイドストーリーも丁寧に書かれていた。出来事のつなぎ方が自然で、巧妙で、しかも次々と起きるので読者を飽きさせない。さすが文豪というか、上品な文章だった。『高慢と偏見』を読んだときも上品な文章だと思ったが、古典の名作...続きを読む
  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)
    これに満点以外を付ける人の気持ちがわからない。
    それくらいには衝撃を受けた作品だった。
    上巻の200ページくらいまではひたすらイングランドの田舎での貧乏な暮らしの細かな描写が続き、正直退屈していたが主人公がある人物の家に招かれてから興味を惹かれ出した。
    そのまま導かれるように下巻を読み進めるとディケ...続きを読む
  • クリスマス・キャロル
    「人はみな、隣人、同胞と進んで深くかかわって、心を通わせなくてはいけない。そのためには、遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくてはだめだ。」

    こんなに感情が溢れ、匂いがする物語だったとは。前回読んだ岩波文庫の訳は、感情移入できず、短いお話ながら何度も挫折しかけた。それに比べるとさすが新訳だけあ...続きを読む
  • クリスマス・キャロル
    クリスマスが近くなったから読んだわけではありません。
    たまたま、この本をすでに抽出済み。

    一人の欲の塊で誰からも好かれぬ男が
    彼とともに仕事をしていた男の霊の警告により
    だんだんと人としての心を
    取り戻していく物語。

    無論、強烈なのは
    最後の精霊の出てくる物語でしょう。
    現実にこれは実生活で体験...続きを読む