萩尾望都のレビュー一覧

  • マージナル 1
    全3巻。
    とにかくいろいろつめこんで収拾がついているのがすごい。女性キャラがほぼいないのに、華やかなこと。メイヤードだけでスピンオフがつくれそう。
  • マージナル 3
    不治の病を治す為に投与された女性ホルモンが死ぬ行く己の胸をふくらませる。その命のしくみの馬鹿馬鹿さに疲れてしまうメイヤード。
    ナースタースは彼の「愛」だけほしかったけど、あげられないからそれ意外のものはと告げられ「全部貰う」と叫ぶ。強い愛情。
  • 残酷な神が支配する 1
    萩尾先生が神です。過去作品でこれだけの長編はないのではないかしら。
    とにかくジェルミの告白からが見所。
    カバー内側の作者一言欄で「逆の展開(前半がイアン目線で後半がジェルミの回想)でやっていたら読者から反応がどうなったかな、と考えるとワクワクする」みたいな事が書いてあって、作家に翻弄される喜びを覚え...続きを読む
  • マージナル 1
    初期萩尾望都の傑作……と言うか、初期の作品はほとんど傑作です。その中でも偏愛して止まないのが、こちら。
    ファンタジーというか、SFというべきか悩みますがものの見事に融合してます。男だけしかいない星で繰り広げられる壮大な、或いは、ミクロな物語。何度も読み返し、その度に愛を確認する作品です。
  • 11月のギムナジウム
    短編集。トーマの心臓を底本にしたという映画・1999年の夏休みには、実はこちらが底本ではないかと思わせる台詞が多々ある。
    収録されているセーラ・ヒルの聖夜も、涙なしには読めない名作。
  • 残酷な神が支配する 1
    タイトルの通り、残酷な運命に翻弄される少年のストーリー。
    元は平凡な少年の、残酷な運命に巻き込まれる過程と、親・兄弟・友人を超えた絆の存在を描く。
    読み始めた途端に鬱々となるので、気分が落ち込んでいる方は要注意。
    元気に居られる時に読みましょう。
  • マージナル 1
    男しか存在しないとされる惑星の話。
    不毛さの中にも愛や絆、裏に蔓延る思惑など、様々な伏線がかみ合った物語。
  • ポーの一族 1
    この作品群は一遍の美しい純文学であり、
    その精神世界は漫画を超え、時を越え、数多くの作家や映像に多大な影響を与えた原点となる作品です。

    アン・ライスの「夜明けのヴァンパイア」は萩尾作品からヒントを得たのか‥? 時を超えて私の宿題となっているが発表された年代からしてアン・ライスが模倣したのだと思いま...続きを読む
  • スター・レッド
    太陽系第4惑星・火星。赤い風の吹く星。
    23世紀末の地球に天を見つめる1人の少女がいた。レッド・星(せい)。
    火星に生まれ、火星を恋する第5世代の火星人。
    しかし、夢にまで見た故郷に帰った時、火星の大いなる災いが始まった。火星と火星人の呪われた運命を救うため、
    銀河系の中心で少女が見たものは……。
    ...続きを読む
  • マージナル 1
    レビューを書くのに10年以上もためらってしまったのは、言葉で表現すると薄っぺらい評価しかできないから。これは一遍の文学作品。マンガを超えた精神性の高さと壮大なスケール。登場人物が体を重ねあう場面でも品を失わないのは萩尾先生ならでは。
    不毛な地で繰り広げられる不可解な出来事は、時空を超えて、登場人物た...続きを読む
  • 銀の三角
    読み返しですが、ほとんど覚えていなかった。

    始めは少々難しくてついていけてなかったけど、次第にのめりこんでいった。
    美しいけど、すごく悲しい。
    けど、悲しいだけではない。
    う~ん、、、
  • スター・レッド
    ‘きみを独り占めし
     数千年の孤独を すべてうめたかった’

    異端とか異質とか異形とか、そういうものの「哀しみ」を描くのが、凄まじく上手いと思うのです
  • 半神
    「半神」・・・ユージーとユーシーは腰のあたりで体が繋がっている双子の姉妹。
    姉のユージーは高い知能を持つが髪は抜け落ち醜くやせ衰え。
    妹のユーシーは素晴らしき美貌を持つが、知能の発達が遅れていた。
    そんな姉妹が13歳になったある日。このままでは二人とも生き延びることができないことが判明し医師は二人を...続きを読む
  • 訪問者
    ふしぎな状況の子どもとお父さんとお母さん。
    ふしぎな旅に出た子どもとお父さん。
    語られることのないお父さんの気持ちと、
    語られるオスカーの気持ちが悲しくて。
  • 半神
    個人的には萩尾さんは「制約の多い短編」の方が、どちらかといえば好きです。
    殺ぎ落とされたものに漂う行間が美しい。

    ことに表題作の濃密さは、萩尾ファンでなくとも認めるところでしょう。
    その意味で、いくつかある短編集の中でもお薦め。
  • フラワー・フェスティバル
    萩尾望都、ロンドン、バレエ学校ときたらときめかざるを得ない漫画です。
    義理の兄るうちゃん(ハーフの美男子!)とその友人の誘いで、ロンドンにあるバレエ学校のサマースクールに通うことになったミドリ。
    大好きなバレエと慣れない外国。それから家族の問題や、気になる男の子の間で悩む主人公が可愛らしい。

    萩尾...続きを読む
  • ローマへの道
    萩尾望都さんのバレエ漫画が好き。
    バレエ漫画って言うと、ライバルとの対決とか、先生との恋愛なんかに焦点を置きがちだけれど、これは人間模様が描かれている。
    バレエダンサーの主人公マリオの心の葛藤と成長。

    萩尾さんの精密な線で描かれたコマ一つ一つから音楽が聞こえてきそう。
  • バルバラ異界 1
    全4巻。夢と現実と過去と未来と心と繋がりとアイデンティティ。
    これだけ重ーいテーマを詰め込んで展開していく力がとんでもないです。
    さすがにちょっと難解だけど興味を引かれたらぜひぜひ!
  • 残酷な神が支配する 1
    中盤からが見物。とにかく、すごい。心理描写の仕方、話の展開、すごい。「漫画」としての魅力を最大限に引きだしている。新たな漫画感を発見したい方はぜひ。
  • 残酷な神が支配する 1
    私は「信者」と呼ばれても否定できない位長年の萩尾ファンですが、この作品だけはコミックスを買い揃えられませんでした・・・
    嫌いなのではなく、読み返すのが恐ろしかったから。(連載はずっと追いかけてました)
    あまりにも読み手にパワーを要求する作品。嫌いな人が多いのも仕方ない。
    最近になってやっと読み返そう...続きを読む